この記事の要点
フェア・ディスクロージャー・ルール(金商法27条の36)は取引関係者への重要情報の伝達と同時の公表 を求めており、説明会を先にやって翌日に資料を出す段取りは成り立ちません。
自社サイトを公表の場として使うなら、内閣府令は重要情報が集約されている ことと、掲載時から1年以上 無償かつ容易に閲覧できることを条件にしています。
保存年限は法令ごとに違い、株主総会議事録は本店で10年 、有価証券報告書の公衆縦覧は5年、電子提供措置は総会日後3か月。動画自体の年限を定めた規定は見当たりません。
配信は取引先の社内ネットワーク制限 や端末の事情で届かない相手が残ります。ネットワークを通らない物理媒体は、その穴を埋める手段になります。
動画ファイルをディスクにコピーしてもプレーヤーは再生せず、オーサリング という組み立てが要ります。ディスクメーカーは基本料金(DVD・1枚あたり)1,500円(税抜)から、オーサリング込みで1枚から受け付けています。
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決算説明会の収録が終わり、編集済みの動画ファイルが手元にある。あとはこれをどう出すかだけ——のはずが、ここで止まる担当者は少なくないはずです。自社サイトに載せるのか、配信サービスを使うのか、いつまで公開しておくのか、取引先や郵送しか受け取れない株主にはどう届けるのか。判断の材料がばらばらで、社内で決め切れない。
この記事では、IR動画の出し方を「公平性」「到達」「保存」の三つに分けて整理します。フェア・ディスクロージャー・ルール(金融商品取引法第27条の36)が求める同時公表の考え方、自社サイトを公表の場にする場合に内閣府令が定めている掲載条件、そして株主総会議事録や有価証券報告書の保存年限との関係まで、条文にあたって確認した内容を並べます。
配信と物理配布は対立するものではなく、届かない相手を埋めるための組み合わせです。どちらをどこまでやるかを決めるための材料として使ってください。なお、個別の案件で開示規制上どこまで許されるかの判断は、社内の法務部門や顧問の専門家に確認してください。この記事は運用の段取りを扱うもので、法的な助言ではありません。
IR動画の公平性は「伝達と同時に公表」で決まる|金商法27条の36が求めるもの
決算説明会の動画をどう出すかという話は、突き詰めると「誰に、いつ、同じものが渡るか」の一点に集約されます。ここを規定しているのがフェア・ディスクロージャー・ルール、金融商品取引法第27条の36です。
条文はこう組み立てられています。上場会社等またはその役員・代理人・使用人などが、その業務に関して「取引関係者」に、当該上場会社等の運営・業務・財産に関する公表されていない重要な情報であって投資者の投資判断に重要な影響を及ぼすもの(重要情報)の伝達を行う場合には、当該上場会社等は、その伝達と同時に、当該重要情報を公表しなければならない。取引関係者には、金融商品取引業者、登録金融機関、信用格付業者などのほか、投資者に対する広報に係る業務に関して重要情報の伝達を受け、その情報にもとづく投資判断で売買を行う蓋然性が高い者として内閣府令で定める者が含まれます(同条第1項)。
つまり、アナリスト向け説明会も、機関投資家との個別面談も、個人株主向け説明会も、条文の射程に入り得ます。実務を縛るのは「同時に」という部分です。説明会を先に開催して資料は翌日サイトに載せる、という段取りは、その説明会で重要情報を話していた場合に成り立ちません。
例外は二つの向きで置かれています。ひとつは、取引関係者が法令または契約により、公表前にその情報を他に漏らさず、かつ公表前に売買等を行わない義務を負っているとき(同項ただし書)。もうひとつは、伝達した時点でそれが重要情報に当たると知らなかった場合、または伝達と同時に公表することが困難な場合として内閣府令で定める場合で、このときは伝達が行われたことを知った後、速やかに公表することになります(同条第2項)。
説明会の当日までに決めておく三つのこと
公表の実行者と代理。当日誰が自社サイトへの掲載や取引所への通知を実行するのかを一人に決め、その人が動けない場合の代理も置く
公表のタイミング。説明会の開始時刻に合わせるのか終了時刻に合わせるのかを、投影資料・スクリプト・動画それぞれについて決める
質疑応答の扱い。配布資料は事前にレビューを通っていても、口頭の質疑は通っていない。想定外の内容が出たときに誰が判断し、誰が公表を実行するかを決めておく
実務でずれが出やすいのは三つ目です。資料の中身は開示部門のチェックを経ていても、質疑応答は生ものです。動画をそのまま公開するなら質疑も含めて出ることになり、質疑を切って公開するなら「会場にいた人だけが聞いた情報」が残ります。どちらを選ぶかは、質疑の内容と、社内の公表体制がどこまで即応できるかで決まります。
自社サイトを公表の場にするなら「1年以上・無償・容易に閲覧」が条件|公表方法は5つ
第27条の36第4項は、重要情報を「インターネットの利用その他の方法により公表しなければならない」と定めるだけで、具体的な方法は内閣府令に委ねています。その内閣府令が「金融商品取引法第二章の六の規定による重要情報の公表に関する内閣府令」(平成29年内閣府令第54号)で、第10条に五つの方法が並んでいます。
公表の方法
条文が求めている条件
縦覧書類の提出(1号)
重要情報が記載された金商法25条1項の書類(有価証券報告書など)を提出し、実際に公衆の縦覧に供されたこと
報道機関への公開(2号)
一般紙・通信社、経済紙、日本放送協会および基幹放送事業者のうち二以上を含む報道機関に公開し、少なくとも二の報道機関に公開した時から12時間が経過したこと
取引所への通知(3号)
各金融商品取引所の規則の定めにしたがって通知し、その取引所において日本語で公衆の縦覧に供されたこと
取引所への通知・英語(4号)
発行する有価証券がすべて特定投資家向け有価証券である会社について、英語で公衆の縦覧に供されたこと
自社ウェブサイトへの掲載(5号)
ウェブサイトに掲載された重要情報が集約されており、掲載した時から少なくとも1年以上、投資者が無償でかつ容易に閲覧できるようにされていること
IR担当が押さえておきたいのは最後の行です。自社サイトを公表の場として使うなら、「少なくとも1年以上」という下限が府令に明記されています。動画のアーカイブを3か月で非公開にする運用は、その動画を公表の手段として位置づけている場合に条件と噛み合いません。配信サービス側の保存期間の初期設定に引きずられて短くなっている例があるので、設定画面を一度開いて確認してください。
「集約されている」という要件も見落としやすいところです。IRページの奥に埋もれた個別ページに置くのではなく、重要情報が一箇所にまとまって並んでいる状態を求めています。決算説明会の動画だけを外部の配信サービスに置き、自社サイトのIR一覧からたどれない、という構成はこの要件から見て弱くなります。
「無償でかつ容易に」も同様です。視聴前に氏名やメールアドレスの登録を求めるフォームは、視聴者の把握という目的では有効ですが、公表の要件から見ると「容易に閲覧できる」といえるかどうかの判断が入ります。条文が具体的な線を引いていないため、フォームを置くなら、フォームを通らずに見られる経路も並置しておくのが安全側の設計と考えられます。
なお3号の「取引所への通知」は、実務上は適時開示のルートを指します。東京証券取引所については、上場会社が開示した資料が「東証上場会社情報サービス」で過去10年分提供されています。自社サイトの掲載期間とは別に、開示ルートに乗せたものは長く残るという違いも押さえておくと、社内で保存方針を説明しやすくなります。
配信では届かない相手が残る|回線・端末・社内ネットワークの三つの壁
動画を配信で出せば全員に届く、という前提は現場では崩れます。届かない理由は視聴者の意欲ではなく、たいてい環境側にあります。
届かない典型的な三つの壁
社内ネットワーク :取引先や金融機関の情報システム部門が、帯域とセキュリティの都合で動画配信サービスのドメインを一律で遮断していることがあります。担当者本人には見る意思があっても、業務用の回線からは開けません
端末 :会社支給のPCで拡張機能やプラグインの追加が制限されている、共用端末に音声出力がない、といった事情で再生に至らないケースがあります
回線と操作 :郵送物でIRの情報を受け取っている個人株主にとって、URLを手で打ち込む、アプリを入れる、会員登録するといった手順は、それぞれが離脱点になります
加えて、期間限定公開のURLは時間が経つと切れます。「あのときの説明会をもう一度確認したい」という問い合わせは、決算の一年後や、取引の与信審査の場面で唐突に来ます。そのときにリンクが死んでいると、社内で原本を探すところからやり直しになります。
届いたかどうかを確かめる方法
視聴ログは便利ですが、映すのは「見た人」だけです。見られなかった相手はログに現れないので、ログを眺めているかぎり穴には気づけません。配布先リストと視聴ログを突き合わせて、ログに出てこない先に個別に確認する、という手順を一度でも回すと、どの層に届いていないかが見えます。
郵送や手渡しには、受領の記録が残るという性質があります。誰に何をいつ渡したかが台帳になるので、後から説明できる形になります。物理媒体はネットワークを通らないため、相手の社内ポリシーに左右されずに開けるという点も、配信にはない強みです。
現実的な組み立ては、配信を主、物理配布を補完に置く二段構えです。全員分のディスクを作る必要はありません。届かないことが分かっている相手と、記録として残す分だけを物理で持つ。この切り分けなら、コストは枚数分で収まります。
保存年限は法令ごとに違う|議事録10年・有報5年・電子提供3か月・自社サイト1年
IRまわりの保存年限は、ひとつの数字にまとまっていません。根拠となる法令が違うため、年限もばらばらです。まず全体像を並べます。
対象
期間
根拠
株主総会議事録(本店備置き)
株主総会の日から10年
会社法318条2項
株主総会議事録の写し(支店備置き)
株主総会の日から5年。電磁的記録で作成し、支店での閲覧謄写請求に応じるための法務省令所定の措置をとっているときは不要
会社法318条3項
有価証券報告書・内部統制報告書・半期報告書など
受理した日から5年間、公衆の縦覧に供される
金商法25条1項
株主総会の電子提供措置
総会の日の3週間前の日または招集通知を発した日のいずれか早い日から、総会の日後3か月を経過する日まで
会社法325条の3第1項
フェア・ディスクロージャー・ルール上の自社サイト公表
掲載した時から少なくとも1年以上
平成29年内閣府令第54号 10条5号
ここに決算説明会の動画そのものの保存年限を定めた規定は、調べた範囲では見当たりません。したがって、動画をいつまで残すかは社内規程で決めることになります。決めるときの手がかりは、その動画が何に紐づくかです。株主総会と一体で運用しているなら議事録の10年、決算説明会単体なら有価証券報告書の5年、あるいは公表手段としての1年。案件ごとに個別判断すると、数年後に「これはいつまで残すんだったか」を毎回調べ直すことになります。長いほうに寄せて一本にまとめるほうが、運用は軽くなります。
10年という単位で残すことを前提にすると、次は置き場所の話になります。クラウドストレージは契約が続くかぎり残りますが、逆に言えば契約とアカウントが続くことが前提です。担当者の異動でアカウントが失効する、サービス自体が終了する、料金プランの改定で古いデータが整理される——どれも実際に起きます。物理媒体に一部を落としておくなら、光ディスクの寿命が保管環境に左右されることを踏まえておく必要があります。考え方はCD・DVD・ブルーレイの寿命 にまとめてあるので、置き場所を決める前に一度目を通してください。
改変されない形で残すなら、上書きできない媒体を一つ持つ
ファイルサーバーに置いた動画は、権限を持つ人なら差し替えられます。差し替えたこと自体はログに残っても、どの版が誰の手元に渡ったのかは追いにくい。IRの記録として問題になるのは、この「どの版が出回ったか」があいまいになる状態です。
一度書き込んだら上書きできない追記型のディスクを一枚作っておくと、この点がはっきりします。焼いた時点の内容がそのまま固定され、盤面に版数と収録日を印刷しておけば、手に取った瞬間にどれかが分かります。ディスクメーカーでは盤面へのレーベル印刷と、ケース・背表紙の印刷に対応しているので、「2026年3月期 第2四半期 決算説明会/収録2026年11月◯日/版1.0」といった表記を盤面そのものに入れられます。ケースから出したときに何のディスクか分からない、という事故が減ります。
あわせて、書き込んだファイルのハッシュ値(SHA-256など)を控えて別の場所に保管しておくと、後から中身が同一かどうかを機械的に照合できます。媒体の物理的な性質と、ハッシュによる突合。この二つを組み合わせておくと、社内監査や外部からの照会で説明しやすくなります。
ファイルをそのまま焼いても、プレーヤーは再生しない
ここで一段つまずくのが、動画ファイルをディスクに書き込めばプレーヤーで再生できると思い込むケースです。MP4やMOVをそのままDVD-Rにコピーしても、家庭用のDVDプレーヤーは読み込みません。再生できる形にするには、オーサリングという組み立ての工程が要ります。なぜ必要なのかはDVDオーサリングとは(焼くだけでは再生できない理由) で説明しています。ディスクメーカーではオーサリングを料金に含めているため、動画データを渡せば再生できる形で戻ってきます。
もうひとつ、章立てのあるIR動画ではチャプター分けが効きます。「業績ハイライト」「セグメント別」「今期見通し」「質疑応答」で区切っておけば、受け取った側は見たい箇所から再生できます。メニュー画面の作成とチャプター分けにも対応しているので、説明会のアジェンダをそのまま構成に落とし込めます。
社内二次利用は「編集の有無」と「見せる相手」で線を引く
説明会の動画は、投資家に向けて、その日の時点の情報として話されたものです。これを営業や採用や社内研修に回すとき、問題になるのは中身そのものよりも文脈の落ち方です。
特に将来見通しに触れた部分は、説明会では前後に留保をつけて話されています。そこだけ切り出すと留保が消え、断定として一人歩きします。決算の数字も、その後に修正が出れば古い数字になります。切り出した動画は、切り出した人の意図とは無関係に、受け取った側では「会社が言ったこと」として扱われます。
線の引き方の一案
無編集・全編のまま社内で見せる場合は、公開しているものと同一なので追加のチェックは軽くて済む
部分を切り出す、テロップや字幕を足す、他の資料と組み合わせる場合は、加工が終わった状態で開示部門のチェックを通す
社外に配る場合は、無編集であっても配布先・目的・日付を台帳に残す
いずれの場合も、動画の冒頭または盤面に収録日を入れておく。「いつの情報か」が明示されているだけで、誤読はかなり減る
社内共有サーバーに置くと版が増えていくのも、実務上の面倒ごとです。「最終版」「最終版2」「配布用」「営業用」が並び、どれが正しいのか分からなくなる。物理媒体を一枚だけ正としておくと、この迷いに終止符が打てます。疑わしくなったらディスクを見る、という単純な決めごとで済みます。
繰り返しになりますが、個別のケースで開示規制上や契約上どこまで許されるかは、社内の法務部門や顧問の専門家に確認してください。ここで書いているのは、どの手順を先に決めておけば後で困らないか、という運用の話です。
収録当日の設定が後工程を決める|音声・画面・書き出しの三点
編集で直せることと、直せないことがあります。直せないものの筆頭が音声です。会場の空調音を拾った録音は、後処理をかけても登壇者の声の質まで落ちます。IR動画は情報を伝えるためのものなので、映像より音声のほうが致命的です。
音声はカメラ内蔵マイク任せにせず、会場のミキサー出力かピンマイクから別系統で録る。カメラ音声は同期合わせとバックアップに使う
投影資料はカメラで撮らず、PCの出力を直接取り込むか、後から元データで合成する。カメラで撮ったスライドは文字がつぶれ、ディスクに焼いた後で読めなくなる
登壇者の位置と画角は開始前に確定させ、1分だけ試し録りして音量レベルと明るさを確認する。ここを飛ばすと、収録後に気づいても取り返せない
書き出しは用途ごとに分ける
編集が終わったら、書き出し設定を用途別に分けます。サイト掲載用、配信用、ディスク用で最適な設定は違います。ディスクに焼く前提なら、収録時間と必要な画質から媒体を先に決めてから書き出したほうが手戻りがありません。1時間半の説明会を標準的な画質で残すのか、投影資料の文字まで読める解像度で残すのかで、選ぶ媒体が変わります。判断材料はDVDとブルーレイの違い(画質・容量・互換性) に整理してあります。
マスターデータの置き場所
編集前の素材と、書き出し済みのマスターは一箇所だけに置かないでください。同じ建物の中にあるNASとPCは、同じ火災や同じ水漏れで同時に失われます。コピーを3か所に持ち、2種類の媒体を使い、1か所は離れた場所に置く。この考え方が3-2-1バックアップの実践 です。IR動画は10年単位で問い合わせが来る可能性がある素材なので、この設計は割に合います。
もうひとつ、ファイル名の付け方を先に決めておくと後が楽です。「決算期/回次/収録日/版数」が名前から読める形にしておけば、数年後に開いた人が中身を再生せずに判別できます。
配る形は枚数から決める|1枚から作れるので、必要な数だけでいい
物理配布というと大量プレスを思い浮かべる方がいますが、IR動画で必要になる枚数は、社内保管用に1〜2枚、主要な取引先や金融機関に数枚、郵送を希望した株主に数枚、という規模に収まることが多いはずです。数百枚を刷る前提で見積もると、判断そのものが止まります。
ディスクメーカーは、動画データからDVD・ブルーレイを制作する書き込み代行サービスです。基本料金(DVD・1枚あたり)1,500円(税抜)から、1枚単位で受け付けています。オーサリングは料金に含まれています。盤面へのレーベル印刷、ケースと背表紙の印刷、メニュー画面の作成、チャプター分けに対応しているので、記録として棚に並べる形まで一度に整えられます。
入稿は共有URLで完結する
入稿はダウンロードできる共有URLで受け付けています。ギガファイル便、Google Drive、Dropbox、OneDrive、WeTransfer、firestorage などが使えます。数GBある説明会の動画をメール添付で送ろうとして詰まる、という手間はありません。社内のファイルサーバーから直接リンクを発行できるなら、それでも構いません。
納期の選択肢
納期
条件
通常便
追加料金なし
お急ぎ便
+1,500円。15時までの注文・入稿で翌々日までに発送
特急便
+3,000円。15時までの注文・入稿で翌日発送
当日店舗お渡し
+3,500円。平日12時までの注文・入稿で、大阪市北区の店舗で受け取り
決算発表から説明会、動画公開までのスケジュールは前後しやすいので、締切が読めない段階では通常便を前提に組み、ずれたときに切り替えられるようにしておくと落ち着いて進められます。
配布先で再生できるかどうかも、発注前に一度考えてください。プレーヤーの世代や記録メディアの種類によって再生できる組み合わせは変わります。家庭用プレーヤーの互換性 を踏まえて媒体を選び、配布先に再生機がない可能性があるなら、パソコンでも開けるようにデータファイルを併せて収録しておくという組み立てもできます。
よくある質問
Q. 決算説明会の動画は、いつまで自社サイトに載せておくべきですか
A. 動画そのものの保存年限を定めた法令は見当たりません。ただし、自社ウェブサイトへの掲載をフェア・ディスクロージャー・ルール上の公表方法として使う場合、内閣府令は「重要情報が集約されていること」と「掲載した時から少なくとも1年以上、投資者が無償でかつ容易に閲覧できること」を条件にしています。まず1年を下限とし、株主総会議事録の10年など社内の他の保存年限と揃えて規程で定めておくのが、後から迷わない形です。
Q. 説明会の質疑応答も動画に含めて公開する必要がありますか
A. 質疑応答の公開そのものを義務づける規定はありません。ただ、質疑の中で公表されていない重要情報が取引関係者に伝えられた場合、その伝達と同時に公表する義務が生じます。質疑を切って公開すると「会場にいた人だけが聞いた情報」が残るため、切るなら質疑の内容を確認したうえで別途公表が必要かを判断する体制が要ります。当日誰がその判断をし、誰が公表を実行するかを事前に決めておいてください。
Q. IR動画はライブ配信だけで済ませてよいですか
A. ライブ配信は当日見られなかった相手には届きません。時差のある海外投資家、会議中だった機関投資家、配信サービスが社内ネットワークで遮断されている取引先などが残ります。また、自社サイトへの掲載を公表方法として位置づけるのであれば、掲載時から1年以上閲覧できる状態が条件になるため、ライブのみの運用ではその条件を満たしません。アーカイブを置くことを前提に段取りを組んでください。
Q. IR動画の保存年限は、社内規程でどう決めればよいですか
A. 動画固有の規定がないため、紐づく書類の年限に揃えるのが決めやすい方法です。株主総会議事録は総会の日から10年間の本店備置き(会社法318条2項)、有価証券報告書などの公衆縦覧は受理日から5年(金商法25条1項)、株主総会の電子提供措置は総会の日後3か月を経過する日まで(会社法325条の3第1項)となっています。案件ごとに個別判断すると管理が煩雑になるため、長い年限に寄せて一本化するほうが運用は軽くなります。
Q. 動画ファイルをDVDに書き込めば、そのまま再生できますか
A. MP4やMOVをそのままDVD-Rにコピーしても、家庭用DVDプレーヤーでは再生できません。プレーヤーが読める構造に組み立てるオーサリングという工程が必要です。パソコンでファイルとして開くだけなら書き込むだけでも足りますが、配布先の再生環境が分からない場合は、オーサリング済みの形にしておくほうが確実です。ディスクメーカーではオーサリングを料金に含めているので、動画データを渡せば再生できる形で戻ってきます。
Q. 何枚から作れますか。数枚だけでも頼めますか
A. ディスクメーカーは1枚から受け付けており、価格は基本料金(DVD・1枚あたり)1,500円(税抜)からです。社内保管用に1〜2枚、取引先に数枚といった小さな枚数でも制作できます。盤面へのレーベル印刷、ケースと背表紙の印刷、メニュー画面の作成、チャプター分けにも対応しているので、収録日や版数を盤面に入れて、記録として棚に並べられる形で仕上げられます。
Q. 急ぎで必要になった場合、どのくらいで手元に届きますか
A. 通常便のほかに、お急ぎ便(+1,500円、15時までの注文・入稿で翌々日までに発送)、特急便(+3,000円、15時までの注文・入稿で翌日発送)を用意しています。大阪市北区の店舗で受け取る場合は、当日店舗お渡し(+3,500円、平日12時までの注文・入稿)も選べます。入稿はギガファイル便やGoogle Driveなど、ダウンロードできる共有URLで受け付けています。