プレスは原盤を基に成形して製造する方法、コピーは記録用ディスクに書き込む方法です。どちらが適するかは、必要枚数だけでなく、納期、マスター、包装、増刷の予定、販売先の仕様で変わります。「100枚なら必ずコピー」「700枚以上なら必ずプレス」と一律に決めることはできません。
まず製法と再生形式を分ける
| 比較する点 | プレス | コピー |
|---|---|---|
| 製造 | マスターから原盤・スタンパー等を作り成形する | CD-R・DVD-R・BD-R等の記録用媒体に書き込む |
| 費用 | 原盤や生産準備の費用と、製造・印刷・包装等 | マスター準備・基本料金と、媒体・複製・印刷・包装等 |
| 注文単位 | 最低ロットと再発注条件を工場・業者に確認 | 1枚から受け付ける業者もある。最低料金は別途確認 |
| 納期 | 原盤・校正・生産・包装の各工程を確認 | 入稿確認・書き込み・検品・包装の各工程を確認 |
| 増刷 | 原盤保管と再利用、再生産ロットを確認 | 元データの保管、再入稿、追加料金を確認 |
CD-DA、DVD-Video、Blu-rayビデオ、データディスクは「中身の形式」の区別です。MP3をCD-Rに保存することと音楽CDの作成、MP4をDVD-Rに保存することとDVD-Videoの作成は別です。用途と再生機器を伝え、必要な形式を確認してください。
音質・画質は方式名だけで決まらない
同一データが正しく読み出されるなら、記録されている映像・音声の内容は同じです。一方、元データ、形式変換、圧縮設定、書き込み品質、再生機器との対応が違えば結果も変わります。プレスにするだけで低解像度の映像が高精細になる、コピーなら必ず音が悪くなる、という判断はできません。
再生対応は使用するプレーヤーの取扱説明書で確認します。量産前に実際の機器で試写・試聴する工程を相談し、チェック用ディスクと量産品のどの条件が一致するかも確認してください。
料金比較は、同じ仕様の支払総額で行う
比較する費用は、初期費用+枚数ごとの製造費+印刷・包装+必要な追加作業+税・送料等です。完成マスターを複製する単価と、MP4や音声素材からマスターを作る料金を混ぜないでください。
枚数が増えると単価が変わる料金表では、原盤代を枚数で割るだけでは損益分岐を確定できません。最低ロット、段階別単価、セット料金、再注文費用を含め、必要数量ごとに2通りの見積もりを並べます。
| 見積もり条件 | そろえる内容 |
|---|---|
| マスター | 完成ディスク・DDP等・動画ファイルのどれを支給するか |
| 数量 | 初回枚数と、追加制作が起きた場合の数量 |
| 印刷 | 盤面の方式・色数、ジャケットの仕様、デザイン調整 |
| 包装 | ケース、封入物、組立、包装、発送先の数 |
| 確認 | 試作・校正・検品内容、修正時の再制作費 |
| 納期 | 入稿締切、確認期間、発送予定日、使用日 |
公式料金・工程を確認できる依頼先
シーピーコムのDVDコピー案内、協和産業のDVDコピー料金、アークベルのDVDコピー案内では、コピーする媒体・枚数やオプションを確認できます。プレスを比較するときは、各社のプレス用メニュー・見積もりで条件を確認します。
1枚・10枚・50枚・100枚の公開コピー単価と対象条件はDVDコピー料金の比較に整理しています。各社の現行価格を確認したうえで、オーサリング、印刷、ケース、配送を加えた額を見比べてください。
用途別に確認するポイント
- 結婚式の2枚:会場指定のDVD-Videoを用意し、本番機器で試写できる日程を優先。結婚式の入稿ガイドへ。
- 卒園記念30枚:同じ内容か、先生用など別内容があるか、印刷枚数と予備分を確定。卒園DVDの段取りへ。
- 販売用の音楽CD:音楽CDとしての形式、曲順・曲間、入稿データ、販売先・流通先の仕様を確認。
- 改訂する研修教材:初回配布数、版番号、再注文と旧版管理を確認。研修DVDの作り方へ。
- 数量未確定の作品:初回を少なく作る案と一括製造する案を比較。増刷費用・送料・在庫を含めて判断。
これらは検討の例であり、実際の顧客談や、特定の部数なら一方が必ず安いという実績ではありません。JANコードや包装の必要性も販路ごとに確認し、製法だけから販売可能・不可能と決めつけないでください。
音楽CDを作る場合の確認項目
音源ファイルを渡す前に、音楽CDかデータCDか、曲順と曲間、曲名表示、必要な識別情報、入稿形式を制作会社に確認します。DDP等のマスターが必要な場合は、対応する制作環境で作成し、工場の入稿仕様と照合します。CD-TEXT等の表示は再生機器の対応にも依存します。
当店の通常商品は完成動画からのDVD・Blu-ray制作です。音楽CDの製造、CDプレス、工場向けマスタリングを同じ商品で受け付けるという案内ではありません。CD制作をご希望の場合は、必要な形式・数量・入稿物を整理し、対応サービスを確認してください。
方式が決まらないときの見積もり依頼文
ディスク製造の見積もりをお願いします。
内容と形式:__
入稿できるマスター:__
初回数量:__枚、増刷の可能性:__
印刷・ケース・包装:__
販路・配布対象:__
使用日・希望受取日:__
試作・校正:必要/不要/相談
プレスとコピーで、対応可能な仕様・入稿条件・総額・納期をご案内ください。
保存と権利確認は、どちらの製法でも必要
プレス盤でも記録用ディスクでも、傷・高温多湿・経年変化等の影響を受けます。方式やブランドで永久保存を保証せず、元データの別保存と定期点検を行います。
複製や配布に必要な権利は、動画・音楽・写真など収録物と用途に応じて確認します。製造方式を変えることは許諾の代わりになりません。基本は文化庁の著作権教材、音楽の利用手続きはJASRACの案内を確認してください。
完成動画から1枚ずつ制作する場合
ディスクメーカーでは、完成動画のDVD・Blu-ray化を1枚から受け付けています。基本制作、同内容の追加コピー、盤面印刷、メニュー・チャプター、ケース等の追加仕様を分けて注文できます。小ロット制作の手順とオーサリングの作業範囲を確認し、現在の料金表で消費税・送料を含む額をご確認ください。
よくある質問
Q. 何枚からプレスのほうが安くなりますか?
固定の枚数では決められません。原盤費、最低ロット、段階別単価、印刷・包装・税・送料を含む同じ仕様の見積もりを比較してください。
Q. コピーには初期費用がありませんか?
コピーでもマスター準備や基本料金が必要な場合があります。完成マスターの複製単価に動画からのオーサリングが含まれるとは限りません。
Q. プレスなら画質や音質が上がりますか?
製法名だけで画質・音質は上がりません。元データ、変換設定、記録結果、再生機器の対応を確認してください。
Q. 急ぎなら必ずコピーで間に合いますか?
入稿内容、数量、印刷・包装、受付状況と配送条件によります。コピーでも即日対応が確約されるわけではありません。
Q. 後日の増刷は安くなりますか?
原盤・データの保管期間、再入稿の要否、最低ロット、再注文の料金を確認してください。初回と同じ条件になるとは限りません。
Q. プレスとコピーで印刷の見た目は違いますか?
採用する印刷方式、媒体、白下地、原稿によります。同じ原稿の見本や校正で確認し、方式と仕上げの条件を見積もりに記載してもらってください。
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