この記事の要点
- DVD-Rは1回だけ書き込めて、書いた内容を消せないディスクです。DVD-RWは消して書き直せ、書き換えはVerbatimの規格表で約1,000回とされています。
- 配る・人に渡す・長く残すならDVD-R、録画の一時保存や本番前の試し焼きならDVD-RWです。寿命の目安も、一般的なDVD-Rで10〜20年、DVD-RWで5〜10年です(CCI)。
- DVD-RWは、再生に対応していないプレーヤーもあります(ソニー)。どちらも、ほかの機器で見るにはビデオモードで記録し、ファイナライズしておきます。
- 「-」と「+」は規格を決めた団体の違いで、記録の互換性はありません。パナソニックのディーガが記録できるDVDも、DVD-R・DVD-R DL・DVD-RWです。
- テレビのデジタル放送を録画するなら「CPRM対応」の録画用を選びます。自分で撮った動画なら、データ用のディスクにも記録できます(マクセル)。
家電量販店のディスク売り場に、DVD-RとDVD-RWが並んでいます。どちらも4.7GBで、見た目もほとんど同じ。発表会の映像を焼いて配りたいのか、録画した番組を少しのあいだ残したいのか。どちらを買うかは、その使い方で決まります。
違いは、書いたものを消せるかどうかです。DVD-Rはデータを1回しか記録できないディスクで、書いた内容を消して書き直すことはできません。DVD-RWは書き換えや消去ができるディスクで(マクセル)、書き換えられる回数は、Verbatimの規格表で約1,000回とされています。
配る、人に渡す、長く残すならDVD-R。録画の一時保存や、本番の前の試し焼きならDVD-RWです。DVD-RWは、再生する機器が対応していないことがあり(ソニー)、書き換えるたびに寿命が縮むので長期保存にも向きません(NIST)。
迷ったら、あとで消すつもりがあるかどうかで決める
DVD-RとDVD-RWの違いを早見表で比べる
どちらも直径12cm・片面4.7GBの同じ大きさのディスクで、違うのは記録のしかたと、そこから来る使い勝手です。
| 比べる点 |
DVD-R / DVD-RW |
| 書き込み |
DVD-R:1回だけ (空きがあれば追記) DVD-RW:消して 書き直せる |
書き換えの 回数 |
DVD-R:できない DVD-RW:約1,000回 (Verbatimの規格表) |
| 記録層 |
DVD-R:有機色素 DVD-RW:熱で状態が 変わる合金の膜 |
| 容量 |
どちらも4.7GB (片面1層) |
再生できる 機器 |
DVD-R:ビデオモードで 作れば多くの DVDプレーヤー DVD-RW:それでも 再生に対応しない 機器もある |
| ファイナライズ |
どちらも要る (ほかの機器で 見るとき) DVD-R:閉じたら 元に戻せない DVD-RW:解除できる 場合がある |
書き込みの 速さ(例) |
DVD-R:1〜16倍速 DVD-RW:1〜2倍速 (Verbatimの製品) |
| 向く用途 |
DVD-R:配る・渡す・ 長く残す DVD-RW:録画の 一時保存・試し焼き |
表のうち、選ぶときに見るのは「書き込み」「再生できる機器」「向く用途」の3行です。一度書いたら変えられないことは、人に渡すディスクでは長所になり、何度も使い回したいディスクでは短所になります。
名前の意味と、市販のDVDとの違い
DVD-Rの「R」はRecordable(記録できる)の頭文字で、DVD-RWの「RW」はReWritable(書き換えできる)から2文字を取ったものです(マクセル)。名前のとおり、Rは記録するだけ、RWは書き換えまでできるディスクです。
映画などの市販のDVDは、読み出し専用のDVD-ROMです。工場で型押しして作る盤で、自分で書き込むことはできません。検索で見かける「DVDとDVD-Rの違い」は、この読み出し専用か、書き込み用かの違いにあたります。
見た目で見分けるには
いちばん確かなのは、レーベル面や包装の表示です。国立国会図書館の調査報告書は、目視で種類を確実に見分けられるのは、印刷面などに種類の記載がある場合や、DVD-Rの記録面に色素による紫色などの着色が見える場合などに限られるとしています。DVD-RWの記録面は銀色で、DVD-Rより暗めです。ただ、同じ報告書は、見た目だけで判別することには注意が必要だとも書いています。
手元のレコーダーで確かめる方法もあります。ソニーのレコーダーなら、ホーム画面のディスクのアイコンの横(2016〜2021年発売のモデルは再生画面の左上)に出る「DVD-R VR」「DVD-RW ビデオ」といった表示が、ディスクの種類と記録方式です。
DVD-Rは1回だけ記録できる。消せないから、渡すディスクに向く
DVD-Rは、記録層の有機色素にレーザーで印を付けて記録するディスクです。一度書いた部分は元に戻せません。NISTの手引きも、DVD-Rを1回だけ書き込める、ドライブで消去できないディスクとして扱っています。
1回だけといっても、一度に全部を書く必要はありません。Verbatimの規格表でもDVD-Rは「1回のみ書き込み可能(追記可能)」で、空きがあればあとから書き足せます。書き足せるのはファイナライズの前までで、ファイナライズをするとそのディスクには追記できなくなります(マクセル)。パソコンで焼くときは、「ディスクアットワンス」のように、1回の書き込みで以後の追記をできなくする設定もあります。
消せないことは、人に渡すディスクや残すディスクでは長所です。NISTは、書き換えのできないRのディスクは、書き換えによって情報が失われたり変わったりするおそれがないぶん安全だとしています。受け取った人がうっかり上書きしてしまう心配もありません。
反対に、書き込みに失敗した盤や、あとで内容の誤りに気づいた盤は、書き直せません。焼く前に元の動画を最後まで再生して確かめ、大事な1枚の前には試し焼きをしておくと安心です。
DVD-RWは消して書き直せる。書き換えは約1,000回まで
DVD-RWは、色素の代わりに、熱で状態が変わる合金の膜(相変化膜)に記録します(NIST)。記録した内容を消して、同じ場所に新しく書き直せるのが特長です。容量はDVD-Rと同じ4.7GBで、Verbatimの録画用DVD-RWの表示も「4.7GB/120分」です。
書き換えられる回数は、Verbatimの規格表で約1,000回。同じ表には、DVD-RAMは約10万回とあります。NISTの手引きも、RWのディスクは約1,000回、RAMのディスクは約10万回としています。
書き換えを重ねると、盤は傷む
約1,000回は、そこまで同じ調子で使い続けられるという数ではありません。書き換えるたびに寿命は縮み(NIST)、書き込みと消去を何度も繰り返した盤は劣化して、正常に書き込めなくなります(バッファロー)。マクセルも、同じく約1,000回とされるBD-REについて、使う環境の影響を受けるため保証値ではないとしています。
書き込みの速さにも差があります。Verbatimの製品では、DVD-Rが1〜16倍速、DVD-RWが1〜2倍速の対応です。何枚も焼くなら、この差はそのまま、かかる時間の差です。
1枚のDVD-RWは、同じレコーダーで使う
DVD-RWには、DVD-Rにはない注意もあります。マクセルによると、1枚のDVD-RWを複数台のレコーダーで初期化したり録画・編集したりすると、ディスクの情報を書く領域がおかしくなり、ディスクを認識しなくなるおそれがあるそうです。レコーダーごとに記録の条件の求め方が違うためで、同社は1枚のDVD-RWを同じレコーダーで使うよう勧めています。ファイナライズ済みのDVD-RWなら、複数の機器で使っても問題ないとのことです。
書き込みに一度失敗したDVD-RWが、初期化しても録画できる状態に戻らないこともあります(マクセル)。消して使い直せる盤でも、エラーの出た盤を大事な録画に回すのは避けてください。
DVDプレーヤーで再生できるか|RW非対応の機器と、ビデオモード・VRモード
自分で焼いたDVDがプレーヤーで映るかどうかは、ディスクの種類、記録方式(ビデオモードかVRモードか)、ファイナライズの3つで決まります。
映るかどうかは、ディスクの種類・記録方式・ファイナライズの3つで決まる
DVD-RWの再生に対応していない機器もある
ソニーは、自社のレコーダーで作ったDVDがほかの機器で再生できないときの案内で、ビデオモードのDVD-Rについてはファイナライズを求めるだけです。ビデオモードのDVD-RWについては、再生する機器がDVD-RWの再生に対応していない可能性を挙げ、取扱説明書で確かめるよう書いています。シャープも、ほかのDVDプレーヤーで再生できないときにまず確かめる点として、そのプレーヤーがDVD-R・DVD-RWを再生できるかを挙げています。
相手の機器が分からないときや、大勢に配るときにDVD-Rを選ぶのは、このためです。確かめるなら、相手の機器の取扱説明書の「再生できるディスク」の欄で、DVD-RとDVD-RWの行を見ます。
ビデオモードとVRモード
DVD-RやDVD-RWに映像を記録する方式は、ビデオモードとVRモードの2つです(パナソニック、マクセル)。
| 記録方式 |
特徴と、再生できる機器 |
| ビデオモード |
市販のDVDと同じ形式。 編集はできない。 ファイナライズすれば 多くのDVDプレーヤーで 再生できる。 デジタル放送の 「1回だけ録画可能」な 番組は記録できない |
| VRモード |
レコーダー向けの形式。 録画のあとの編集や 追記ができる。 CPRM対応の盤なら デジタル放送も 記録できる。 再生はVRモードに 対応した機器だけ |
1枚のディスクに2つの方式を混ぜることはできず、ディスクごとにどちらかを選びます(マクセル)。VRモードで録画したディスクには、通常のDVDプレーヤーとの再生互換性がありません(パナソニック)。ソニーは、デジタル放送が普及する前はビデオモードが一般的だったため、VRモードに対応していない再生機器もありうるとしています。人に渡すディスクは、ビデオモードで作ります。
ファイナライズは、DVD-RにもDVD-RWにも要る
ビデオモードで記録したDVD-RやDVD-RWは、ファイナライズしないとDVDプレーヤーで再生できません(マクセル)。ファイナライズは、録画した機器以外でも再生できるように仕上げる処理で、済ませるとそのディスクには追記できなくなります。
違いが出るのは、そのあとです。DVD-Rは一度閉じると元に戻せません。DVD-RWは、機器と記録方式によっては解除できます。パナソニックのディーガで解除できるのは、VR方式で記録したDVD-RWだけです。ソニーのレコーダーの説明書では、DVD-RWはダビングが終わると自動でファイナライズされます。メーカーごとの手順と、閉じたのに映らないときの原因はファイナライズの解説にまとめました。
人に渡す前に確かめること
- 相手のプレーヤーが、DVD-R・DVD-RWの再生に対応しているか
- ビデオモードで記録し、ファイナライズまで済ませたか
- テレビ番組を録画したディスクなら、相手の機器がVRモードとCPRMに対応しているか
- 自分の機器とは別の1台で、最初から最後まで再生できるか
パソコンで焼くときは、ディスクの種類とは別に、DVDプレーヤーで見られる映像のDVD(DVD-Video)として作るかどうかも関わります。その違いはデータDVDと映像DVDの違いで説明しています。
DVD-RとDVD-RW、どっちがいい?用途で選ぶ
迷ったら、あとで消すつもりがあるかどうかで決めてください。消す予定がない、人に渡す、長く残す。このどれかに当てはまるならDVD-Rです。
| 場面 |
選ぶディスク |
配る・ 人に渡す |
DVD-R。ビデオモードで 記録してファイナライズ |
| 長く残す |
DVD-R。元の動画 ファイルも別に残す |
番組を録画し 見たら消す |
DVD-RW (CPRM対応の録画用) |
本番の前に 試し焼き |
DVD-RW。 本番はDVD-Rで焼く |
2時間を 超える映像 |
2層のDVD-R DLか ブルーレイ。 2枚に分ける手も |
式場で 上映する |
会場の指定に合わせ、 本番前に会場で試写 |
DVD-RWが向くのは、書いて、見て、消す、を繰り返す使い方です。Verbatimはブルーレイについて、見終わったら消して再利用するなら繰り返し録画用のBD-RE、先々まで残しておきたい番組なら1回録画用のBD-Rを勧めています。DVDでは、DVD-RWとDVD-Rがこれと同じ関係です。
本番の前の試し焼きにDVD-RWを使う
ソニーはレコーダーの説明書で、大切な録画やダビングの前には、BD-REなどのくり返し録画できるディスクやハードディスクで試し録りをして、正常に録画できるかを確かめるよう書いています。DVDなら、まずDVD-RWに焼いてメニューや映像の出方を確かめ、問題がなければ本番をDVD-Rに焼きます。試しに使ったDVD-RWは、消して次の試し焼きに回せるので、無駄になりません。
ただし、試し焼きで分かるのは内容と作り方までです。相手の機器で映るかどうかは、本番のDVD-Rを、相手と同じ種類の機器で再生して確かめます。
試し焼きで分かるのは内容と作り方まで。映るかは本番の盤で確かめる
ブルーレイなら、BD-RとBD-REが同じ関係
ブルーレイで同じ関係にあるのが、1回録画用のBD-Rと、繰り返し録画できるBD-REです(マクセル)。BD-Rも、空きがあれば追記できます。書き込みに失敗したBD-Rの扱いはブルーレイの書き込みに失敗する原因に、DVDとブルーレイのどちらにするかはDVDとブルーレイの違いに書きました。
DVD+R・DVD+RWとの違い|「-」と「+」は規格を決めた団体の違い
DVD-R・DVD-RWはDVDフォーラムが、DVD+R・DVD+RWはDVD+RWアライアンスが規格化したもので、記録については互換性がありません(マクセル)。1回だけか書き換えかの関係は同じで、DVD+RWの書き換えも、Verbatimの規格表で約1,000回です。同社によると、「+」の規格は後から策定されたため、古いドライブでは読み書きに対応していないことがあります。
選ぶときに見るのは、記録する機器です。パナソニックのディーガが記録できるのは、BD-RE、BD-R、DVD-R、DVD-R DL、DVD-RWで、「+」のディスクは入っていません。ソニーの2024年モデルのレコーダーでも、DVD+RW・DVD+Rは再生だけで、ダビングには使えません。レコーダーで録画やダビングをするなら、「-」のディスクを選びます。
記録型のDVDの種類を並べると、次のとおりです(マクセル、Verbatim)。
| 種類 |
できること |
| DVD-ROM |
市販のソフトなど。 読み出し専用 |
| DVD-R |
1回だけ記録できる |
| DVD+R |
1回だけ記録できる。 DVD-Rとは別の規格 |
| DVD-RW |
消して書き直せる (約1,000回) |
| DVD+RW |
消して書き直せる (約1,000回)。 DVD-RWとは別の規格 |
| DVD-RAM |
書き換えや消去が できる(約10万回) |
DVD-R DL DVD+R DL |
片面2層で8.5GB。 1回だけ記録できる |
パソコンのドライブの「DVD±R/RW」
パソコンのドライブは、種類によって書けるディスクが違います。「DVD±R/RW」の「±」は、「-」と「+」の両方を表す書き方です。Verbatimの表では、スーパーマルチやデュアルと呼ばれるドライブが「-」と「+」の両方に対応していて、マルチと呼ばれるドライブは「+」の欄に入っていません。2層に書けるかどうかも含めて、使うドライブの仕様で、書きたいディスクの欄を確かめてください。
2層のDVD-R DLは8.5GB。使える機器を先に確かめる
記録層を2つ重ねた片面2層のDVDは、DVD-R DLと表記します。DLはDual Layerの略です(マクセル)。容量は1層の4.7GBに対して8.5GB(Verbatimの製品)。Verbatimの規格表に並ぶ2層のDVDはDVD-R DLとDVD+R DLの2つで、どちらも1回だけ書き込める種類です。
使う機器が2層に対応しているかには、気をつけてください。マクセルは、一部のメーカーのレコーダーではDVD-R DLを使えないとして、取扱説明書の「記録可能なディスク」「コピーできないディスク」などの欄で確かめるよう案内しています。実際、ソニーの2024年モデルはDVD-R DLをダビングに使えず、再生だけです。パナソニックのディーガは、記録できるディスクにDVD-R DLを挙げています。再生する側も、2層に対応した機器でなければ読めません(Verbatim)。
2層の盤は、層が切り換わるところで映像や音声が一瞬途切れることがある、とソニーは説明書で注意しています。何分入るかは画質で変わるので、計算のしかたは動画の容量とディスクの収録時間で、1層と2層の選び方は1層式と2層式ディスクの選び方で確かめてください。
録画用とデータ用は何が違う?CPRMと私的録画補償金
DVD-RにもDVD-RWにも、「録画用(ビデオ用)」と「データ用」があります。ふだんの使い方で差が出るのは、テレビのデジタル放送を録画できるかどうかです。
デジタル放送の番組には、CPRMという著作権保護の技術が使われています。「1回だけ録画可能」な番組はCPRMに対応したDVDに記録でき、記録したあとは別のメディアへデジタルでコピーできなくなります。DVDにデジタル放送を記録する条件は、CPRMに対応したディスクであることと、VRモード(またはAVCREC)で初期化したディスクであることの2つです(マクセル)。パナソニックのディーガにデータ用のディスクを入れてダビングしようとすると、「ダビング先のディスクはCPRMに対応していません」と表示されます。
自分で撮った動画なら、データ用でも構いません。マクセルは、データ用のディスクにも、ビデオカメラで撮った動画や著作権保護のない動画を、レコーダーやパソコンで記録できるとしています。録画用のディスクに、パソコンでデータを記録することもできます。Verbatimの製品では、録画用のDVD-R・DVD-RWの仕様に「CPRM対応」とあり、データ用の仕様にはその項目がありません。なお、パナソニックのディーガでは、DVD-RWにハイビジョン画質でダビングすることはできません。CPRMの仕組みはコピーガードとは|DVD・ブルーレイの見分け方と著作権法の決まりで説明しています。
違いはデジタル放送を録画できるか。自分で撮った動画ならどちらでもよい
録画用には、私的録画補償金という制度も関わります。政令で指定されたデジタル方式の録画機器や記録媒体を買うときに、価格に含めて補償金を払い、権利者に還元する仕組みです(文化庁の私的録音録画補償金制度)。ブルーレイについては、レコーダーとディスクの補償金の徴収が2025年12月1日に始まり、対象の記録メディアは「録画用」「保存用」「For Video」と書かれたものです(文化庁、指定管理団体のsarah)。DVDは、政令にDVD-RW方式のレコーダー(DVD-Rも含まれると解されています)などの定めが残っていますが、DVDの補償金を管理していた団体(SARVH)は2015年3月31日に解散し、いまのsarahが挙げる対象の製品にDVDは入っていません(文化庁、sarah)。
長く残すならDVD-R。書き換え型は長期保存に向かない
長期保存に向くのはDVD-Rです。カナダ保存研究所(CCI)の資料が示す平均の寿命の目安は、一般的なDVD-R(銀合金の反射層)で10〜20年、DVD-RWで5〜10年。金の反射層のDVD-Rは50〜100年です。どれも温度と湿度の影響だけをもとにした比較の目安で、1枚ごとのディスクがその年数もつと約束するものではありません。
書き換え型の弱点について、NISTの手引きは、書き換えるたびに寿命が縮むことと、上書きや消去で中身が失われたり変わったりするおそれがあることを挙げ、書き換え型は長期保存には一般に使われないとしています。Verbatimも、書き換え型は-Rに比べて耐久性に劣るため、長期保存が目的なら-Rを選ぶよう案内しています。
DVD-Rでも、永久にもつわけではありません(マクセル)。元の動画ファイルをパソコンや外付けのドライブにも残し、ディスクはケースに入れて立て、涼しく乾いた暗い場所に置きます(NIST)。種類ごとの寿命の目安と劣化のサイン、保管の条件はCD・DVD・ブルーレイの寿命は何年かにまとめました。
自分で撮った動画を、人に渡すDVDにするとき
ドライブがない、渡す枚数が多い。そんなときは、書き込みを頼む方法もあります。当社(ディスクメーカー)は、大阪・梅田にあるDVD・ブルーレイの書き込み代行の店です。動画の共有URL(ギガファイル便、Google ドライブなど)を注文フォームに貼っていただければ、プレーヤーで再生できる形に組み立て(オーサリング)、書き込み、実際のプレーヤーで再生を確かめてから、ケースに入れて発送するか、店舗でお渡しします。DVDは720×480(NTSC 29.97fps・MPEG-2)で作り、注文は1枚から、基本料金(DVD・1枚あたり)は1,500円(税抜)です。お引き受けするのは、自分で撮影・制作した動画と、権利者の許可がある動画に限ります。
よくある質問
Q1. DVD-RとDVD-RWの違いは何ですか?
DVD-Rはデータを1回だけ記録できるディスクで、書いた内容は消せません。DVD-RWは書き換えや消去ができ、Verbatimの規格表では約1,000回書き換えられます。容量はどちらも4.7GBです。人に渡す・長く残すならDVD-R、録画の一時保存や試し焼きならDVD-RWが向いています。
Q2. DVD-RとDVD-RW、どっちがいいですか?
あとで消す予定があるかで決めます。発表会の映像を配る、実家に送る、長く残す、といった使い方ならDVD-Rです。テレビ番組を録画して見たら消す、本番の前に試し焼きをする、といった一時的な使い方ならDVD-RW。DVD-RWは再生に対応していないプレーヤーもあり、長期保存にも向きません。
Q3. DVD-RWは何回くらい書き換えられますか?
Verbatimの規格表では約1,000回です(DVD-RAMは約10万回)。ただ、書き込みと消去を何度も繰り返した盤は劣化して、正常に書き込めなくなります(バッファロー)。書き換えるほど寿命も縮むので(NIST)、書き換えを重ねた盤に、大事な映像を残しておくのは避けます。
Q4. DVD-RWは普通のDVDプレーヤーで再生できますか?
ビデオモードで記録してファイナライズすれば、多くのプレーヤーで再生できます(マクセル)。ただ、DVD-RWの再生に対応していない機器もあり、ソニーは、その機器が対応しているかを取扱説明書で確かめるよう案内しています。VRモードで記録したものは、VRモードに対応した機器でしか再生できません。
Q5. DVD-RWとDVD+RWの違いは何ですか?
規格を決めた団体の違いです。DVD-RWはDVDフォーラム、DVD+RWはDVD+RWアライアンスが規格化し、記録については互換性がありません(マクセル)。どちらも書き換えのできるディスクで、Verbatimの規格表では約1,000回です。パナソニックのディーガやソニーの2024年モデルのレコーダーは「+」に記録できないので、レコーダーで使うなら「-」を選びます。
Q6. 「DVD±R/RW」と書かれたドライブは、何に書き込めますか?
「±」は「-」と「+」の両方を表す書き方で、DVD-R・DVD-RWとDVD+R・DVD+RWのどちらも扱えるドライブ、という意味です。Verbatimの表では、スーパーマルチやデュアルと呼ばれるドライブが両方に対応しています。2層のディスクに書けるかは別なので、ドライブの仕様でDVD-R DLの欄も確かめてください。
Q7. 一度書き込んだDVD-Rに、あとから追記できますか?
ファイナライズの前で、空きがあれば追記できます。Verbatimの規格表でも、DVD-Rは「1回のみ書き込み可能(追記可能)」です。ファイナライズしたあとは追記できず(マクセル)、パソコンの「ディスクアットワンス」のように以後の追記をできなくする設定で書いた盤にも、書き足せません。書いた部分を消すことは、どの場合もできません。
Q8. 録画用とデータ用のDVD-Rは、何が違いますか?
いちばんの違いは、テレビのデジタル放送を録画できるかどうかです。デジタル放送の記録には「CPRM対応」のディスクが要り、パナソニックのディーガでデータ用のディスクに番組をダビングしようとすると、「ダビング先のディスクはCPRMに対応していません」と表示されます。自分で撮った動画なら、データ用にも記録できます(マクセル)。
Q9. 長期保存するなら、DVD-RとDVD-RWのどちらがいいですか?
DVD-Rです。カナダ保存研究所(CCI)の資料では、平均の寿命の目安は一般的なDVD-R(銀合金の反射層)で10〜20年、DVD-RWで5〜10年です。NISTも、書き換え型は書き換えで寿命が縮み、中身が失われたり変わったりするおそれがあるとして、長期保存には一般に使われないとしています。元の動画ファイルも、別の場所に残してください。
Q10. DVD-RとDVD-RWは、見た目で見分けられますか?
レーベル面や包装に種類が書かれていれば、それがいちばん確かです。国立国会図書館の報告書では、DVD-Rの記録面は色素で紫色がかって見え、DVD-RWは銀色でDVD-Rより暗めとされています。ただ、目視だけの判別には注意が必要とも書かれています。レコーダーに入れて、画面に出る種類の表示で確かめる方法もあります(ソニー)。
参考にした公式の情報
出典の一覧(42件)を開く
ディスクや機器の仕様・対応は、製品や発売時期で変わります。この記事は、2026年9月24日時点の各社・各機関の公式ページの記載をもとにしたものです。