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  3. ビットレートとは|意味・目安と、ブルーレイの画質との関係

ビットレートとは|意味・目安と、ブルーレイの画質との関係

2026 10/21
ビットレートとは。意味・目安と画質の関係、単位(Mbps)と容量の計算、DVD・ブルーレイ・YouTube・iPhoneの目安

この記事の要点

  • ビットレートは、動画や音声が1秒あたりに使うデータの量です。単位はbps(ビット毎秒)で、動画はMbps、音声はkbpsで表すのが一般的です。
  • 数字が大きいほど画質に余裕が出る一方、ファイルも大きくなります。8Mbpsなら1分で約60MB、1時間で約3.6GBです。
  • 上限は、DVDが映像だけで約9.8Mbps、ブルーレイが映像だけで40Mbps。YouTubeのおすすめは、1080p・30fpsで8Mbpsです。
  • 設定画面の「平均」はファイルの大きさを、「最大」は一瞬の上限を決めます。可変(VBR)は場面に合わせて量を配り、2パスは下見をしてから配ります。
  • 同じビットレートでも、コーデックが違えば画質は変わります。ブルーレイの画質は、元の映像・解像度・コーデック・ビットレートの順に決まります。

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ビットレートとは、動画や音声が1秒あたりに使うデータの量のことです。単位はbps(ビット毎秒)で、動画では100万ビットを1とするMbps(メガビット毎秒)がよく使われます。8Mbpsなら1秒に800万ビット、バイトに直すと1MB。1分で約60MB、1時間で約3.6GBになります。数字が大きいほど1コマごとに使える情報が増え、細かな模様や動きの多い場面を崩さずに残せる一方、ファイルは大きくなります。

音声にもビットレートがあり、こちらは桁が小さいのでkbps(キロビット毎秒)で表します。YouTubeがアップロードにすすめる音声は、ステレオで384kbps。音楽CDの音(44.1kHz・16bit)をステレオのまま圧縮せずに流すと、計算上は1,411.2kbpsです。書き出しの設定画面やファイルの詳細に並ぶ「◯Mbps」「◯kbps」は、どれもこの1秒あたりの量を表しています。

ただ、ビットレートの数字だけで画質は決まりません。同じ8Mbpsでも、フルHDか4Kか、H.264かH.265か、元の映像がどれだけきれいかで仕上がりは変わります。DVDやブルーレイには、規格で決まった上限もあります(映像だけで、DVDは9.8Mbps、ブルーレイは40Mbps)。

この記事の目次見出しを押すと、その場所へ移ります

  1. ビットレートとは?単位(bps・kbps・Mbps)と容量の計算
  2. ビットレートを上げると、画質と容量はどう変わるか
  3. 平均・最大・CBR・VBR・2パス|設定画面の言葉の意味
  4. ビットレートの目安|DVD・ブルーレイ・放送・YouTube・スマホ
  5. 同じビットレートでも、コーデックが違えば画質は変わる
  6. ブルーレイの画質を決める4つの要素と、ビットレートの位置づけ
  7. 動画のビットレートを確かめる方法
  8. DVD・ブルーレイに焼くときのビットレートの決め方
  9. よくある質問

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ビットレートとは?単位(bps・kbps・Mbps)と容量の計算

ビットレートの「ビット」は、0か1かを表す、データのいちばん小さな単位です。8ビットで1バイトになり、ファイルの大きさはバイトで、ビットレートはビットで数えます。Mbpsの「b」はビット、MBの「B」はバイトなので、同じ8でも8Mb(メガビット)と8MB(メガバイト)は8倍違います。

単位は1,000ごとに上がり、1,000bpsが1kbps、1,000kbpsが1Mbps。HandBrake(Windows版)の「平均ビットレート (kbps)」のようにkbpsで入れる欄なら、8Mbpsは8000と入力します。

ビットレートと長さが分かれば、ファイルの大きさは掛け算で出せます。1分あたりのMBはビットレート(Mbps)×7.5、1時間あたりのGBはビットレート×0.45。1秒分のビットを8で割ってバイトにし、秒数を掛けた値です。逆に、ファイルの大きさと長さからビットレートを出すなら、容量(GB)×8,000÷秒数で計算します。

ビットレート 1分/1時間の容量
1Mbps 約7.5MB/約0.45GB
5Mbps 約37.5MB/約2.3GB
8Mbps 約60MB/約3.6GB
17Mbps 約128MB/約7.7GB
24Mbps 約180MB/約10.8GB
40Mbps 約300MB/約18GB
100Mbps 約750MB/約45GB

17Mbpsは、ソニーのレコーダーが地上デジタル放送の録画時間を計算するときの値で、ビデオカメラのAVCHDのFHモード(平均約17Mbps)とも同じです。24MbpsはBSデジタル放送の値、40Mbpsはブルーレイの映像の上限にあたります。この計算を使った、DVDに何分・ブルーレイに何時間入るかの早見表はDVDに何分入る?ブルーレイに何時間入る?|容量・画質別の早見表と計算式にまとめています。

ビットレートと解像度・フレームレートの違い

解像度は1枚の絵が持つ画素の数、フレームレートは1秒に見せる絵の枚数、ビットレートはその絵を1秒あたり何ビットで記録するかを表します。フルHD(1920×1080)は約207万画素、4K(3840×2160)はその4倍の約829万画素です。解像度が細かさの上限を決め、ビットレートはその細かさをどこまで再現できるかを決める、という関係になります。

4K(3840×2160)、フルHD(1920×1080)、DVD(720×480)の画面を同じ縮尺で重ねた図。4KはフルHDの4倍の約829万画素、フルHDは約207万画素で、ふつうのブルーレイはフルHDまで
4KはフルHDの4倍の画素。画素が増えるほど要るビットレートも増える

8Mbpsの動画を30fpsで記録すると、1コマに使えるのは平均で約26.7万ビット(約33KB)。同じ8Mbpsのまま4Kにすると1画素あたりの情報はフルHDの4分の1、60fpsにすると1コマあたりは半分です。Appleも、iPhoneのビデオについて「フレームレートが速くなり、解像度が高くなると、ビデオファイルのサイズが大きくなります」と説明しています。

YouTubeのおすすめの値も、1080pの30fpsで8Mbps、60fpsで12Mbps、4Kの30fpsで35〜45Mbpsと、解像度とフレームレートに合わせて上がっていきます。解像度だけを上げてビットレートが足りないときに起きるのが、細部のつぶれやブロック状のノイズです。

ビットレートを上げると、画質と容量はどう変わるか

足りないところからビットレートを上げれば、ノイズが減って画質は良くなります。反対に、十分なビットレートがあるところからさらに上げても、見た目の差は次第に小さくなり、ファイルだけが大きくなっていきます。

動画はそのままでは大きすぎるため、目立ちにくい情報を省いて小さくして(圧縮して)記録します。ビットレートは、この圧縮に使える1秒あたりのデータ量です。足りないと、省いた跡が見えてきます。差が出やすいのは、紙吹雪や水面のきらめき、群舞、スポーツのように画面全体が一斉に動く場面です。

パナソニックはレコーダーの録画モードについて、動きの速いスポーツ番組や、照明で明暗が激しく変わる音楽ライブ番組には、1.5倍録などの高画質のモードをすすめています。動きの少ないドラマなら、3倍録から8倍録で容量を気にせず録れるという案内です。同じ長さの番組でも、中身によって必要なビットレートが違うということです。

どこまで上げられるかは用途で決まり、DVDやブルーレイでは規格の上限を超えられません。YouTubeは、アップロードする動画について「ビットレートの上限はありません」としたうえで、おすすめの値を示しています。

もう一つ、一度省いた情報は戻りません。LINEで受け取った動画のように途中で圧縮された動画は、高いビットレートで書き出し直しても、ファイルが大きくなるだけです。音声でも同じで、ソニーはMP3のような圧縮について「失われた情報は取り戻せません」と説明しています。ディスクにするなら、撮ったままの元の動画を使うのが近道です。理由はLINEで動画の画質が落ちる?オリジナル画質と元の画質で渡す方法で説明しています。

平均・最大・CBR・VBR・2パス|設定画面の言葉の意味

動画編集ソフトや変換ソフトの書き出し画面には、ビットレートの決め方を選ぶ欄があります。名前はソフトごとに違います。TMPGEnc Video Mastering Works 7の仕様では「CBR (固定ビットレート)」「VBR (2パス平均ビットレート)」「VBR (固定品質)」など。HandBrakeの日本語表示なら「固定品質」「平均ビットレート (kbps)」「複数パスエンコード」です。主な言葉の意味を表にしました。

画面の言葉 意味
平均
ビットレート
全体をならした値
(ターゲット)。
大きさはこれで
決まる
最大
ビットレート
一瞬だけ使える
上限。大きさには
ほとんど影響しない
固定(CBR) 最初から最後まで
同じ量で記録する
可変(VBR) 場面に合わせて
量を増やしたり
減らしたりする
1パス・2パス
(複数パス)
1回で変換するか
下見をしてから
変換するか
固定品質 画質の目標を決め
量は成り行きに
任せる

平均ビットレート(ターゲットビットレート)とは

平均ビットレートは、動画全体をならしたビットレートです。設定の欄が「ターゲットビットレート」なら、この平均の目標値を入れる欄です。ファイルの大きさは平均×長さで決まるので、2時間を平均8Mbpsで書き出せば、場面ごとに上下していても約7.2GBに落ち着きます。ソニーのビデオカメラの説明書でも、AVCHDのFHモードの値は「平均約17Mbps」という書き方です。

最大ビットレートとは

最大ビットレートは、動きの多い場面などで一瞬だけ使ってよい上限です。ファイルの大きさはほぼ平均で決まり、最大は、量が一瞬だけ増えるときにどこまで増やしてよいかを決めます。ソニーのビデオカメラの説明書に並ぶ「PS:最大28Mbps」や、XAVC S 4Kの「最大100Mbps」は、この最大の値です。

DVDやブルーレイを作るときは、最大を規格の上限より下にしておきます。上限は、DVDが映像だけで9.8Mbps、ブルーレイが映像だけで40Mbps。ソフトの設定(プロファイルとレベル)によっては、もっと低い値までしか選べないこともあります。

固定(CBR)と可変(VBR)の違い

固定(CBR)は、静かな場面でも激しい場面でも同じ量を使い続ける方式です。流れる量がいつも一定なので、回線に合わせて送り続けるライブ配信に向き、YouTubeもライブ配信のエンコーダーの設定を「CBR」としています。

可変(VBR)は、ソニーがレコーダーの説明書で使う言葉を借りると「映像の情報量に合わせてデータの記録量を変化させる方式」。静かな場面で節約した分を、動きの多い場面に回せます。YouTubeにアップロードする動画も可変がおすすめの設定で、容量の決まったディスクに収めるときも、同じ容量で画質を保ちやすいのは可変のほうです。

2パス(複数パス)と固定品質

1パスは動画を頭から1回で変換し、2パスは1回目で映像全体の動きの多さを調べてから、2回目でその結果に沿ってビットレートを配り分けます。変換を2回するぶん時間はかかりますが、平均を守りながら、動きの多い場面に厚く配れるのが利点です。

固定品質は考え方が逆で、画質の目標を決め、ビットレート(ファイルの大きさ)は結果に任せます。HandBrakeは、初期設定と公式のプリセットの多くがこの固定品質です。仕上がりの大きさを前もって読めないので、容量に収めたいときは平均ビットレートで指定します。

書き出しの方式を選ぶ道すじ。ライブ配信で流し続けるなら固定(CBR)、大きさは成り行きでよいなら固定品質、2パスを選べるなら可変(VBR)の2パス、選べなければ可変(VBR)で平均を指定する
ディスクに収めるなら、平均を決めた可変(VBR)が基本。選べるなら2パス
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DVDに何分入る?ブルーレイに何時間入る?|容量・画質別の早見表と計算式

ビットレートの目安|DVD・ブルーレイ・放送・YouTube・スマホ

フルHD(1080p)のビットレートは、用途によって次のように違います。

  • YouTubeのおすすめとiPhoneの初期設定(H.265)が8Mbps前後
  • iPhoneの互換性優先(H.264)とビデオカメラのAVCHDが17〜28Mbps
  • テレビ放送は17〜24Mbps、ブルーレイの上限は40Mbps

同じフルHDでも5倍ほどの幅があり、差の一部は映像を圧縮する方式(コーデック)の違いから来ています。

フルHDのビットレートの棒グラフ。YouTubeのおすすめとiPhoneの高効率が8Mbps前後、地上デジタル放送・AVCHDのFH・iPhoneの互換性優先が17Mbps前後、BS放送24Mbps、AVCHDのPS最大28Mbps、ブルーレイの上限40Mbps
同じフルHDでも5倍ほどの幅がある。差の一部はコーデックの違いから

よく出てくる数字を、用途ごとに公式の資料から集めました。ディスクと放送はオーサリングソフトの仕様書や機器の説明書、YouTubeはGoogleのヘルプの値です。iPhoneだけは、設定画面に出る1分あたりの容量から計算した値になります。

DVD・ブルーレイ・テレビ放送のビットレート

用途 ビットレート
DVDの上限 映像だけで
9.8Mbps
映像と音声で
9,848kbps
DVDに2時間
(SP相当)
約5Mbps
(計算)
ブルーレイの
上限
映像だけで
40Mbps
音声と字幕も
含めて45Mbps
BSデジタル
放送
24Mbps
地上デジタル
放送
17Mbps
レコーダーの
XR・SR
(ソニー)
XR 16Mbps
SR 8Mbps

DVDとブルーレイの上限は、オーサリングソフト(TMPGEnc Authoring Works 7)の仕様書にある値です。ブルーレイの映像の上限は、DVDの約4倍。放送の2つは、ソニーのレコーダーが録画時間を計算するときの値で、実際の量は番組によって変わります。パナソニックのDRモードのように、放送をそのままの画質でブルーレイに記録する録画モードもあります。

DVDのビットレートの目安は、入れる長さで決まります。4.7GBのDVD-Rに2時間を入れると約5Mbpsで、レコーダーのSPモードと同じくらい。1時間ほどの映像なら上限近くまで使えます。2時間を超えると5Mbpsを下回り、動きの多い場面から粗さが目立ち始めます。

YouTubeのおすすめ(アップロードとライブ配信)

解像度 アップロード ライブ配信
720p
30fps
5Mbps 4Mbps
720p
60fps
7.5Mbps 6Mbps
1080p
30fps
8Mbps 10Mbps
1080p
60fps
12Mbps 12Mbps
4K
30fps
35〜45Mbps 30Mbps
4K
60fps
53〜68Mbps 35Mbps

アップロードの値はSDR(HDRでない動画)の場合で、HDRの動画は1080pの30fpsで10Mbps、4Kの30fpsで44〜56Mbpsと高めです。アップロードは、おすすめより高い値でも受け付けられます(YouTubeは上限はないとしています)。ただ、ファイルが大きくなるぶん、アップロードに時間がかかります。

ライブ配信の値はH.264の場合で、H.265やAV1なら1080pの30fpsで3〜8Mbpsの範囲です。YouTubeは、ライブ配信のビットレートの方式(エンコード)をCBRとし、「お使いのインターネット接続でも安定して映像を転送できる品質を選んでください」と案内しています。OBSなどの配信ソフトで設定するときは、回線の上りの速さに余裕があるかを先に確かめ、この表の値に合わせます。

スマホ・ビデオカメラで撮った動画のビットレート

撮影設定 ビットレート
iPhone
1080p・30fps
(初期設定)
約8.7Mbps
(高効率+HDR)
互換性優先は
約17.3Mbps
iPhone
4K・30fps
約25.3Mbps
(高効率+HDR)
iPhone
4K・60fps
約58.7Mbps
(高効率+HDR)
ビデオカメラ
AVCHD FH
平均約17Mbps
(1920×1080)
ビデオカメラ
AVCHD PS
最大28Mbps
(1080/60p)
ビデオカメラ
XAVC S HD
約50Mbps
ビデオカメラ
XAVC S 4K
最大60Mbps
または100Mbps

iPhoneの値は、「設定」>「カメラ」>「ビデオ撮影」の画面に出る1分あたりの容量の目安(iOS 18.6の表示)から計算したものです。1080p・30fpsは「高効率」でHDRオンが約65MB、「互換性優先」が約130MBです。4Kは、30fpsが約190MB、60fpsが約440MBです。実際のファイルは、場面の動きや明るさで上下します。ビデオカメラはソニーのハンディカム(FDR-AX45など)の説明書の値で、「平均」と「最大」が書き分けられています。

配信(サブスク)とブルーレイの画質

1秒あたりに使えるデータには、ブルーレイのほうが余裕があります。Netflixの説明では、1時間あたりのデータ使用量は高画質(HD)で最大3GB、超高画質(UHD 4K)で最大7GBです。ビットレートに直すと、計算上はHDで約6.7Mbps、4Kでも約15.6Mbps。ブルーレイはフルHDの映像に最大40Mbpsまで使えます。

ただ、コーデックや元の映像が違えば同じ数字でも見え方は変わるので、ビットレートの大きさだけで画質の優劣は決まりません。Netflixの「自動」の設定では、インターネット接続の速さに応じて画質が選ばれる点も、ディスクとの違いです。

同じビットレートでも、コーデックが違えば画質は変わる

コーデックは、映像を圧縮する方式のことです。DVDの映像はMPEG-2で、ブルーレイはオーサリングソフトの仕様書ではMPEG-2かH.264(AVC)。iPhoneは「高効率」ならH.265(HEVC)、「互換性優先」ならH.264で記録します。H.265はH.264の次の世代にあたり、同じ画質をより少ないデータで表せるように作られています。

H.265の規格をまとめたITU(国際電気通信連合)は、2013年1月の発表で、H.265は先代のH.264の半分のビットレートで済むとしています。Appleも、HEVC(H.265)はH.264より圧縮率が高く、容量を抑えながら同等の画質に仕上がると説明しています。iPhoneの設定画面の目安で比べると、1080p・30fps(HDRなし)の1分あたりは「高効率」が約60MB、「互換性優先」が約130MB。同じ解像度とフレームレートで、H.264は約2.2倍のデータを使う計算です。

YouTubeのライブ配信の推奨値も、1080p・30fpsでH.264は10Mbps、H.265やAV1は3〜8Mbpsの範囲です。「8Mbps」という数字だけで画質を比べられないのは、このためです。iPhoneが記録した約8.7Mbps(H.265)の動画を、H.264の同じ8.7Mbpsに変換すると、同じ画質は保ちにくくなります。

ディスクにするときは、この違いが関わってきます。ブルーレイを作るオーサリングソフトの映像の形式はMPEG-2かH.264なので、iPhoneの「高効率」の動画はH.264などに、DVDならMPEG-2に変換して収めます。元の画質を保つには、元のファイルより高いビットレートが要るということです。

とはいえブルーレイの上限は映像で40Mbpsあり、iPhoneの互換性優先(H.264)の約17.3Mbpsはその半分以下です。1080pの動画なら余裕をもって収まります。H.264とH.265の違いはH.264とH.265の違いに、iPhoneの動画をディスクにするときの注意はiPhoneで撮った動画をDVD・ブルーレイにする手順にまとめています。

あわせて読みたい

H.264とH.265の違い|H.265(HEVC)とは?画質・容量・対応機器

ブルーレイの画質を決める4つの要素と、ビットレートの位置づけ

ブルーレイの画質は、元の映像・解像度・コーデック・ビットレートの4つが、上から順に重なって決まります。上の段で失われたものは、下の段では取り戻せません。

要素 決まること
元の映像 画質の上限。
撮影の設定や
途中の圧縮で
決まる
解像度 細かさの上限。
ブルーレイは
1920×1080まで
コーデック 同じデータ量で
残せる絵の量。
H.264かMPEG-2
ビットレート 上の3つを
保ったまま
収められるか。
映像は最大
40Mbps

いちばん上は元の映像です。パナソニックは、4Kテレビが4Kに満たない映像を4K相当に変換する機能について、「オリジナル映像の解像度、画質によって」仕上がりに違いが出ると注記しています。ディスクも同じで、送る途中で小さく圧縮された動画は、ブルーレイに入れても細かさは戻りません。

次が解像度です。ふつうのブルーレイは1920×1080までなので、4Kで撮った動画はフルHDに縮めて収めます。当社のブルーレイも1920×1080で作ります。4Kの市販ソフトに使われるUltra HD ブルーレイは、別の規格です。4Kの動画をどう収めるかは4K動画をブルーレイにする方法|画質はどうなるか、1080に縮めるときの設定に書きました。3番目はコーデックで、ブルーレイではH.264かMPEG-2を使います。

ビットレートは最後の段です。元の映像・解像度・コーデックで決まった画質を、どこまで保ったままディスクに収められるかを決めます。ここで関わってくるのが長さで、1枚に長く入れるほど、1秒あたりに使える量は減っていきます。容量(GB)×8,000÷秒数で出した、映像と音声を合わせた平均の上限は次のとおりです。

長さ 25GB 50GB
1時間 上限まで 上限まで
2時間 約27.8Mbps 上限まで
3時間 約18.5Mbps 約37.0Mbps
4時間 約13.9Mbps 約27.8Mbps
6時間 約9.3Mbps 約18.5Mbps

「上限まで」は、計算上の値が規格の上限(映像40Mbps、音声と映像あわせて48Mbps)を超えるので、上限いっぱいまで使えるという意味です。ここから音声の分(リニアPCMなら約1.5Mbps)を引いた残りが、映像に使える量になります。

2時間の結婚式や発表会なら、1層の25GBでもBS放送(24Mbps)を上回る量を使える計算です。3時間で地上デジタル放送(17Mbps)を少し上回るくらい、4時間ではレコーダーのXRモード(16Mbps)を下回ります。長い映像で画質を保ちたいときは、2層の50GBにするのが素直な方法です。DVDにするかブルーレイにするかは、DVDとブルーレイの違いで画質・容量・再生機器から比べています。

動画のビットレートを確かめる方法

手元の動画のビットレートは、容量と長さが分かれば計算で出せます。ビットレート(Mbps)=容量(GB)×8,000÷秒数。iPhoneで撮った10分の動画が650MB(0.65GB)なら、0.65×8,000÷600で約8.7Mbpsです。iPhoneの容量は、写真アプリで動画を開いて上にスワイプすると、ファイルサイズとして表示されます。パソコンなら、ファイルのプロパティや「情報を見る」で容量と長さが分かります。

もっと詳しく見るなら、MediaInfoというソフトがあります。Windows・Mac・スマホ向けの版があり、ファイル全体のビットレート(映像と音声の合計)のほか、映像だけのビットレート、コーデック、フレームレートなどを一覧で表示します。可変(VBR)の動画なら、表示される数字は全体をならした平均と考えてください。

DVD・ブルーレイに焼くときのビットレートの決め方

自分で書き出してディスクを作るなら、次の順に決めていくと迷いません。

  1. 見る機器で、DVDかブルーレイかを決める。DVDプレーヤーしかない相手ならDVDです
  2. 動画の合計の長さから、使える平均を出す。容量(GB)×8,000÷秒数に0.9を掛け(1割の余裕)、音声の分を引いた残りが映像の平均の目安です
  3. 最大は規格の上限より下にする。DVDは映像9.8Mbps、ブルーレイは映像40Mbpsまでです
  4. 選べるなら可変(VBR)の2パスにする。平均を守りながら、動きの多い場面に厚く配れます
  5. 元の動画は、撮ったままのファイルを使う。変換をくり返すと、そのたびに画質は少しずつ落ちます

たとえばブルーレイ(25GB)に2時間なら、25×8,000÷7,200で約27.8Mbps、1割を引いて約25Mbps。音声をリニアPCM(16bit・48kHzのステレオで1,536kbps)にするなら、映像の平均は約23.5Mbpsです。

25GBのブルーレイに2時間を入れるときの映像の平均の出し方。25×8,000÷7,200で約27.8Mbps、1割の余裕を引いて約25Mbps、リニアPCMの音声1,536kbpsを引くと、映像の平均は約23.5Mbps
容量と長さで割り、1割の余裕と音声の分を引くと映像の平均が出る

DVD(4.7GB)に2時間なら、同じ計算で約4.7Mbpsになります。音声をドルビーデジタル(192kbps)にすると映像は約4.5Mbps、リニアPCMにすると約3.2Mbpsまで下がります。DVDでは、音声の選び方も映像の画質に影響します。

編集ソフトごとの書き出しの設定はDVD・ブルーレイ用の動画書き出し設定に、書き込みソフトとオーサリングソフトの選び方はブルーレイ書き込みソフト・オーサリングソフト比較にまとめています。

当社に頼む場合は、ビットレートを計算していただく必要はありません。動画を上げたギガファイル便のURLを注文フォームに貼っていただくだけです。こちらで、プレーヤーで再生できる形に組み立て(オーサリング)、書き込み、実際のプレーヤーで再生を確かめます。仕上がったディスクはケースに入れて発送するか、大阪・梅田の店舗でお渡しします。

仕上がりはDVDが720×480(NTSC 29.97fps・MPEG-2)、ブルーレイが1920×1080で、音声はAC-3かリニアPCMです。長い映像には2層ディスクも用意しています。送っていただく動画は、撮ったままの元のファイルがいちばんです。

よくある質問

Q1. ビットレートとは、簡単に言うと何ですか?

動画や音声が1秒あたりに使うデータの量です。単位はbps(ビット毎秒)で、動画はMbps、音声はkbpsで表すことが多く、数字が大きいほど画質や音質に余裕が出ます。そのかわりファイルは大きくなり、8Mbpsなら1分で約60MB、1時間で約3.6GB。画質はビットレートのほかに、解像度やコーデック、元の映像でも変わります。

Q2. ビットレートは高いほど画質が良くなりますか?

足りないところから上げれば、ノイズが減って画質は良くなります。ただ、十分なところからさらに上げても見た目の差は小さくなり、ファイルだけが大きくなっていきます。DVDは映像だけで9.8Mbps、ブルーレイは映像だけで40Mbpsが上限で、それを超える値は使えません。一度圧縮で失われた細かさは、ビットレートを上げて書き出し直しても戻りません。

Q3. 平均ビットレートと最大ビットレートの違いは何ですか?

平均は動画全体をならした値で、ファイルの大きさは平均×長さで決まります。最大は、動きの多い場面などで一瞬だけ使ってよい上限で、大きさにはほとんど影響しません。可変(VBR)で書き出すときは両方を入れ、ディスク用なら最大を規格の上限(DVDは映像9.8Mbps、ブルーレイは映像40Mbps)より下にします。ソニーのビデオカメラの説明書も「平均約17Mbps」「最大28Mbps」と書き分けています。

Q4. ターゲットビットレートの目安はどのくらいですか?

ターゲットは平均の目標値なので、用途から決めます。YouTubeに上げるなら、Googleのおすすめは1080p・30fpsで8Mbps、60fpsで12Mbpsです。ディスクに収めるなら、容量(GB)×8,000÷秒数に0.9を掛け、音声の分を引いた値が目安です。ブルーレイ(25GB)に2時間なら、映像は約23.5Mbps(音声がリニアPCMの場合)になります。DVDに2時間なら、約4.5Mbps(ドルビーデジタル192kbpsの場合)になります。

Q5. CBRとVBRはどちらを選べばよいですか?

撮った動画を書き出してディスクやファイルにするなら、場面に合わせて量を配れる可変(VBR)が向いています。YouTubeもアップロードには可変をすすめています。ライブ配信は回線に一定の量を流し続けるので固定(CBR)で、YouTubeのライブ配信の設定もCBRです。可変で2パスが選べるなら、時間はかかっても2パスにすると配分が整います。

Q6. フルHD(1080p)のビットレートの目安はどのくらいですか?

YouTubeのおすすめは30fpsで8Mbps、60fpsで12Mbpsです。iPhoneの初期設定(1080p・30fps・高効率)は計算上約8.7Mbps、互換性優先(H.264)は約17.3Mbps。ビデオカメラのAVCHDは平均約17Mbps〜最大28Mbps、テレビ放送は地上デジタルが17Mbps、BSが24Mbps(レコーダーが計算に使う値)で、ブルーレイの上限は映像40Mbpsです。コーデックが違えば、同じ数字でも画質は変わります。

Q7. DVDのビットレートの目安はどのくらいですか?

上限は映像だけで9.8Mbps、映像と音声を合わせて9,848kbpsです(オーサリングソフトの仕様書)。4.7GBのDVD-Rに2時間を入れると約5Mbpsで、レコーダーのSPモードと同じくらい。1時間ほどなら上限近くまで使え、2時間を超えると5Mbpsを下回って、動きの多い場面から粗くなっていきます。

Q8. ブルーレイのビットレートの上限はいくつですか?

オーサリングソフト(TMPGEnc Authoring Works 7)の仕様書では、映像だけで最大40Mbps、映像・音声・字幕の合計で45Mbpsです。DVDの約4倍にあたります。ソフトの設定(プロファイルとレベル)によっては、もっと低い値までしか選べません。25GBに2時間を入れると、平均は映像と音声を合わせて約27.8Mbpsになります。

Q9. 配信(サブスク)とブルーレイでは、どちらが高画質ですか?

1秒あたりに使えるデータは、ブルーレイのほうが多くなります。ブルーレイはフルHDの映像に最大40Mbpsまで使えます。Netflixの説明では、1時間あたりのデータ量は高画質(HD)で最大3GB、4Kでも最大7GBで、計算上は約6.7Mbpsと約15.6Mbpsです。ただ、コーデックや元の映像が違えば同じ数字でも見え方は変わるので、数字だけで画質の優劣は決まりません。

Q10. 音声のビットレートはどのくらいですか?

YouTubeがアップロードにすすめる音声は、ステレオで384kbps、5.1chで512kbpsです。DVDのドルビーデジタルはステレオで128〜448kbps、圧縮しないリニアPCM(16bit・48kHzのステレオ)は1,536kbps。音楽CD(44.1kHz・16bit)はステレオで計算上1,411.2kbpsです。当社のディスクは、音声をAC-3(ドルビーデジタル)かリニアPCMで収録します。

参考にした公式の情報

出典の一覧(17件)を開く
  • ペガシス:TMPGEnc Authoring Works 7 仕様(DVD-Video・BDMVの最大ビットレート・音声)
  • ペガシス:TMPGEnc Video Mastering Works 7 仕様(レート調整モード)
  • YouTube ヘルプ:YouTube にアップロードする動画におすすめのエンコード設定
  • YouTube ヘルプ:ライブ エンコーダの設定、ビットレート、解像度を選択する
  • ソニー:ブルーレイディスクレコーダー 使いかたマニュアル「録画モードと録画/ダビング可能時間について」
  • ソニー:FDR-AX43/AX45/AX60 ヘルプガイド「録画モードごとの動画のビットレート」
  • パナソニック:録画モードの種類と特徴
  • パナソニック:4Kテレビはデジタル放送やブルーレイ、DVDもキレイに見えるの?
  • Apple:Apple製のデバイスでHEIF/HEVCメディアを扱う
  • Apple:iPhoneユーザガイド「iPhoneのカメラでビデオを撮影する」
  • Apple:iPhoneユーザガイド「iPhoneで写真やビデオの情報を表示する」
  • ITU:New video codec to ease pressure on global networks(2013年1月25日)
  • Blu-ray Disc Association:Ultra HD Blu-ray 規格の完成(2015年5月12日)
  • Netflix ヘルプセンター:Netflixのデータ使用量を管理する方法
  • ソニー:ハイレゾとは?(CDの情報量 44.1kHz/16bit)
  • MediaArea:MediaInfo
  • HandBrake Documentation:Adjusting quality

機器やソフト、サービスの仕様は版によって変わります。この記事は、2026年9月24日時点の各社の公式ページの記載をもとにしたものです。

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この記事の目次

  1. ビットレートとは?単位(bps・kbps・Mbps)と容量の計算
  2. ビットレートを上げると、画質と容量はどう変わるか
  3. 平均・最大・CBR・VBR・2パス|設定画面の言葉の意味
  4. ビットレートの目安|DVD・ブルーレイ・放送・YouTube・スマホ
  5. 同じビットレートでも、コーデックが違えば画質は変わる
  6. ブルーレイの画質を決める4つの要素と、ビットレートの位置づけ
  7. 動画のビットレートを確かめる方法
  8. DVD・ブルーレイに焼くときのビットレートの決め方
  9. よくある質問

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