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  3. 動画の音ズレの直し方|原因の見分け方とパソコン・スマホでの対処

動画の音ズレの直し方|原因の見分け方とパソコン・スマホでの対処

2026 10/21
動画の音ズレの直し方。ファイルか再生環境かの見分け方と、3つの型ごとの直し方

この記事の要点

  • まず同じ場面を、別のプレーヤーや別の機器で再生します。どこで見てもずれるなら動画ファイル、1つの環境だけでずれるなら再生する側(Bluetoothのイヤホンなど)の問題です。
  • ファイルのずれは「最初から一定」「だんだん広がる」「途中から急に」の3つに分かれ、直し方が違います。見分ける手がかりは、冒頭・中ほど・終わりの3か所の見比べです。
  • 見るだけなら、VLCで音を遅らせたり早めたりできます(Windowsは「K」「J」キーで50ミリ秒ずつ)。ただし、動画ファイルそのものは直りません。
  • ファイルを直すなら、編集ソフトで音声を切り離して動かし、書き出し直します。使えるのは、Windows 11ならClipchamp、MacとiPhoneならiMovieです。
  • だんだんずれる動画は、MediaInfoで「フレームレートの種類」が「可変」かを確かめ、HandBrakeで「固定フレームレート」に変換してから編集し直します。

動画ファイルは、MP4・MOVなどそのままで大丈夫です。

書き出しに迷ったら、そのまま送ってください。DVD・ブルーレイにしてお届けします。

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発表会の動画をパソコンで見返したら、口の動きと声が少し合っていない。始まりは気にならなかったのに、終わりに近づくほど、ピアノの鍵盤を押す指と音が離れていく。音ズレの直し方を探す前に、1つだけ確かめてほしいことがあります。ずれているのが動画ファイルなのか、再生している環境なのか、です。

確かめ方は、同じ場面を別のプレーヤー(無料のVLCなど)や別の機器で再生するだけです。どこで見ても同じようにずれるならファイルの問題で、1つの環境だけでずれるなら、ファイルに手を入れる必要はありません。ファイルのずれは、最初から一定の幅でずれる、だんだん広がる、途中から急にずれる、の3つに分かれ、それぞれ直し方が違います。

パソコンなら、見るときだけの対処はVLC、ファイルそのものを直すのはWindows 11のClipchampやMacのiMovieといった編集ソフトです。だんだん広がるずれには、HandBrakeでフレームレートを固定してから編集し直す方法があります。スマホだけで直すなら、iPhoneのiMovieです。Androidは見るときにVLCで合わせるまでで、ファイルそのものはパソコンに移して直します。

音ズレの見分け方。1つの環境だけでずれるなら再生する側の問題でファイルに手を入れなくてよい。ファイルがずれていて、冒頭から終わりまで同じ幅なら音声を切り離して動かす。後ろほどずれるならフレームレートを確かめて変換する。そうでなければ途中から急にずれる型で、その場面で音声を分ける
別のプレーヤーで見比べてから、冒頭・中ほど・終わりのずれ方で直し方を決める

この記事の目次見出しを押すと、その場所へ移ります

  1. 音ズレしているのは動画ファイルか、再生している環境か
  2. 音ズレは3つの型に分かれる|冒頭・中ほど・終わりで見比べる
  3. パソコンで音ズレを直す|見るだけならVLC、ファイルを直すなら編集ソフト
  4. だんだんずれるのはなぜか|フレームレートの読み違いと可変フレームレート
  5. 44.1kHzと48kHzの食い違いで、音はずれるのか
  6. 途中から急にずれたときは、その場面で音声を分けて後ろだけ直す
  7. スマホで音ズレを直す方法|iPhoneはiMovie、Androidは見るときの調整まで
  8. 編集したら・書き出したらずれた、というとき
残りの3項目を見る
  1. 次に撮るときに、ずれを減らす準備
  2. DVD・ブルーレイにする前に確かめること
  3. よくある質問

撮った動画は、1枚1,500円(税抜)からDVD・ブルーレイにできます。料金を見る

音ズレしているのは動画ファイルか、再生している環境か

最初に、ずれの出どころを分けます。試すことは3つです。

  1. 同じ動画を別のプレーヤーで再生する。パソコンなら、ふだん使うアプリとVLCで見比べる
  2. 別の機器で再生する。パソコンで見ていたならスマホで、スマホで見ていたならパソコンで
  3. Bluetoothのイヤホンやスピーカーを外し、本体のスピーカーか有線のイヤホンで聞く

見比べるのは、手をたたく、ドアが閉まる、話し始めるといった、音と映像がぴったり重なるはずの瞬間です。結果は次のように読みます。

ずれる
ところ
考えられること
どの機器でも
同じ場面で
ファイルそのものが
ずれている。
次の節の3つの型で
見分けて直す
1つの
プレーヤー
だけ
そのプレーヤーの
設定や処理の問題。
ファイルに手を
入れなくてよい
Bluetoothで
聞くときだけ
無線で送る分、
音が遅れて届く。
ファイルに手を
入れなくてよい
動画サイトや
配信だけ
見ている環境か
サービスの側の問題。
別の機器や
ブラウザで試す

Bluetoothのずれは、機器の仕組みから来るものです。ソニーはワイヤレスヘッドホンの説明書で、無線技術の特性上、送る側よりヘッドホン側の再生が遅れるため、動画やゲームでは映像と音声がずれる場合があると書いています。この遅れは、ファイルを直しても消えません。ずれを確かめるときと、直したあとの見比べは、本体のスピーカーか有線のイヤホンで行います。

音ズレは3つの型に分かれる|冒頭・中ほど・終わりで見比べる

ファイルのずれは、動画のどこでずれているかで3つに分かれます。冒頭の1分、真ん中あたり、終わりの1分の3か所で、音と映像が重なるはずの瞬間を探して見比べてください。

型 見え方と直し方
最初から
一定
冒頭から終わりまで
同じ幅でずれる。
音声を切り離して、
ずれた分だけ動かす
だんだん
広がる
冒頭は合っていて、
後ろほどずれる。
フレームレートを
確かめて変換し直す
途中から
急に
ある場面を境に
ずれ始める。
その場面で音声を
分け、後ろだけ直す

見比べるときに、控えておくことがもう1つあります。音が映像より先に聞こえるのか、遅れて聞こえるのか。直すときに音声を動かす向きが、これで決まります。ずれの幅は、プレーヤーのコマ送りで数えると見当がつきます。1秒30コマの動画なら、1コマは約0.033秒(33ミリ秒)です。

最初から一定のずれは、音声を同じ幅だけ動かせば直ります。だんだん広がるずれは、動かすだけでは冒頭か終わりのどちらかが合わなくなるため、原因のほうを先に直すのが順番です。途中から急にずれる動画は、ずれ始めた場面で音声を分け、後ろの部分だけを合わせ直します。

パソコンで音ズレを直す|見るだけならVLC、ファイルを直すなら編集ソフト

パソコンでの対処は2通りあります。1つは、プレーヤーの設定で音を遅らせたり早めたりする方法。そのプレーヤーで見るときにだけ反映されます。もう1つは、編集ソフトで音声の位置を動かし、新しいファイルとして書き出す方法です。人に渡す動画や、DVD・ブルーレイにする動画は、編集ソフトでファイルそのものを直します。

VLCで合わせる方法と編集ソフトで直す方法の比べ。VLCは見るときだけ反映され、人に渡すと元のずれのまま。Windowsでは「K」「J」キーで50ミリ秒ずつ動かす。編集ソフトは音声を切り離して動かし、直したファイルを書き出すので、人に渡す動画やディスクにする動画に向く
人に渡す動画やディスクにする動画は、編集ソフトでファイルそのものを直す

VLCで音を遅らせる・早める(見るときだけの対処)

VLC media playerは、VideoLANが配っている無料のプレーヤーで、WindowsとMacの版があります(2026年9月時点の最新は3.0.24)。Windowsでの入れ方はWindows 11でDVDを再生する方法の中で説明しました。

いちばん手早いのはキーボードです。Windowsでは「K」キーで音が遅れ、「J」キーで音が早まり、1回押すごとに50ミリ秒ずつ動きます。画面に出る「オーディオ遅延 ◯ ミリ秒」が、今の値です。Macでは、同じ操作が「G」キー(遅らせる)と「F」キー(早める)に割り当てられています。音が映像より遅れて聞こえるなら早めるほうを、音が先に聞こえるなら遅らせるほうを、合うところまで押してください。

ずれの幅が分かっているなら、数値でも入れられます。Windowsでは「ツール」→「トラックの同期化」を開き、「オーディオ/ビデオ」の「オーディオトラックの同期化」に秒で入れます。プラスの値なら音が遅れて横に「(遅延)」、マイナスの値なら音が早まって「(先行)」の表示。Macでは「再生」メニューに「トラックの同期化」があります。

ただ、どちらも再生中の動画に対する設定で、ファイルを書き換える機能ではありません。その動画を人に渡したり、ほかのプレーヤーで開いたりすれば、元のずれのまま再生されます。

Windows 11のClipchampで音声をずらして書き出す

Windows 11には、Microsoftの動画編集アプリClipchampの個人用の版が最初から入っていて、タスクバーの検索に「Clipchamp」と入れれば起動できます。直す手順は次のとおりです。

  1. 動画を読み込み、タイムラインに置く
  2. タイムラインの動画を選び、プロパティパネルの「オーディオ」タブで「オーディオのデタッチ」を押す。音声が別の段のクリップになる(切り離した音声のファイルは、パソコンにも自動でダウンロードされる)
  3. 音声のクリップを左右にドラッグする。音が遅れていたなら左へ、早すぎたなら右へ動かし、見比べた瞬間で合う位置に置く
  4. 冒頭・中ほど・終わりで再生して確かめる
  5. 右上の「エクスポート」を押して解像度を選ぶと、MP4で書き出される。無料で使えるのは480p・720p・1080p

ボタンの呼び方は、Microsoftの日本語のヘルプでも「オーディオのデタッチ」「[デタッチ] オーディオ」と揺れがあります。英語のヘルプでは detach audio です。

MacのiMovieで音声を切り離して動かす

Macなら、Appleの無料の編集アプリiMovieで同じことができます。

  1. ムービーのプロジェクトに動画を入れ、タイムラインでクリップを選ぶ
  2. 「変更」>「オーディオを切り離す」を選ぶ(OptionキーとCommandキーを押したままBキーでも同じ)。音声が緑色のバーのクリップになり、ビデオの下に並ぶ
  3. 音声のクリップをドラッグして、合う位置に置く
  4. 「ファイル」>「共有」>「ファイル」を選び、「次へ」で名前と保存先を決めて「保存」する

1コマ単位で合わせるならDaVinci Resolve

Blackmagic DesignのDaVinci Resolveには無償版があり、音声を1コマずつ動かせます。以下の名前は英語版のマニュアル(DaVinci Resolve 21.1)の表記で、日本語で表示しているときは訳語が出ます。

  • ツールバーの右側にある鎖の形のボタン(Link Audio/Video)で、映像と音声を別々に選べるようにする。キーはMacがShift+Command+L、WindowsがShift+Ctrl+L
  • その場だけ音声を選ぶなら、MacはOptionキー、WindowsはAltキーを押しながらクリックする
  • 選んだ音声は、カンマ(,)とピリオド(.)のキーで1コマずつ、Shiftを足すと5コマずつ左右に動く
  • 映像と音声の位置がずれていると、クリップ名の左に赤い表示が出て、ずれの幅が分かる。右クリックの「Slip into place」などで、元の位置に戻せる
あわせて読みたい

Windows11でDVDを再生する方法|標準で見られない理由と無料・有料の対処

だんだんずれるのはなぜか|フレームレートの読み違いと可変フレームレート

冒頭は合っているのに後ろほどずれる動画は、映像と音声の時間の進み方がそろっていません。音声を少し動かしても、冒頭を合わせれば終わりが、終わりを合わせれば冒頭がずれます。こうしたずれの仕組みとしてソフトのメーカーが説明しているのは、フレームレートの読み違いと、サンプリング周波数の読み違いです。フレームレート(1秒あたりのコマ数)そのものの説明は動画がカクカクする原因と30fps・60fpsの違いにあります。

まずはフレームレートのほう。AdobeはAfter Effectsのヘルプで、映像のフレームレートを合わせ直すと、映像の長さは変わるが音声は変わらないため、音声との同期がずれうると書いています。たとえば30fpsの映像を29.97fpsとして扱うと、速さの差は0.1%。1時間で約3.6秒のずれになる計算です。30と29.97の違いと、書き出しでそろえる手順は29.97fpsと30fpsの違いで詳しく書きました。

もう1つ知っておきたいのが、撮影の途中でフレームレートが変わる動画です。HandBrakeの説明書は、いまの動画の形式は途中でフレームレートを切り替えられる(可変フレームレート)と書き、MP4にもこの形の映像を入れられるとしています。MP4という入れ物と、中身の映像の関係はMOVとMP4の違いで説明しました。

スマホのメーカーも、撮影中にフレームレートが変わることを説明しています。iPhoneの「FPS自動調整」は、暗い場所でフレームレートを自動的に24fpsにする機能です(Appleのユーザガイド)。Google Pixelの動画ブーストも、60fpsのときはシーンの状況やカメラの動きに応じてフレームレートが下がることがある、とGoogleが書いています。

こうした動画について、HandBrakeは固定フレームレート(最初から最後まで1つのフレームレート)への変換を、編集ソフトに読み込むときなど、特別な場合の使い方として挙げています。編集ソフトに入れてから後ろほどずれるようになったら、最初に見るのは、元の動画の「フレームレートの種類」です。

MediaInfoで「フレームレートの種類」を見る

フレームレートが途中で変わる作りかどうかは、MediaInfoというソフトで分かります。MediaAreaが公開しているオープンソースのソフトで、版はWindows・Mac・Android・iPhone向け。

  1. MediaInfoで動画を開き、「表示」を「ツリー」か「テキスト」にする
  2. 映像の欄の「フレームレートの種類」を見る。「可変 (VFR)」なら途中で変わる作り、「固定 (CFR)」なら一定(英語の表示では Frame rate mode が Variable か Constant)
  3. 音声の欄の「サンプルレート」も見ておく。44.1kHzか48kHzかが分かる

スマホで撮った動画のほか、パソコンの画面録画やゲームの録画がだんだんずれるときも、確かめ方は同じです。「固定 (CFR)」なのにだんだんずれるなら、疑うのはフレームレートの読み違いか、次の節のサンプリング周波数です。

HandBrakeで固定フレームレートに変換する

「可変 (VFR)」だったら、編集ソフトに入れる前に、HandBrakeで固定フレームレートの動画を作ります。HandBrakeは無料のオープンソースの変換ソフトで、Windows 10以降とmacOS 10.13以降で使えます(2026年9月時点の最新は1.11.2)。入手は公式サイト(handbrake.fr)かGitHubから。画面の名前はWindows版の日本語表示で、かっこの中はMac版の表示です。

  1. 「変換元」(ソースを開く)で動画を開く
  2. 「動画」タブ(映像)の「フレームレート(FPS)」で「ソースと同じ」を選ぶ
  3. その下の選択肢で「固定フレームレート」を選ぶ
  4. 保存する名前と場所を決める。Windows版は「保存先」の「参照」、Mac版は「名前を付けて保存」の欄と「開く…」で指定する
  5. 「エンコード開始」(開始)を押す
  6. できたファイルを冒頭・中ほど・終わりで確かめ、編集にはこのファイルを使う

「ソースと同じ」と「固定フレームレート」を組み合わせると、HandBrakeは元の動画のフレームレートを読み取り、途中で変わる部分をその値にそろえます。Windows版の日本語表示では、「可変フレームレート」という名前が2つの別の設定(英語ではPeak FramerateとVariable Framerate)に使われています。迷ったら「固定フレームレート」を選んでください。

HandBrakeは映像を必ず変換し直すので、元のファイルは消さずに残します。画質の設定は、初期設定の固定品質のままでかまいません。説明書が1080pの動画にすすめる値は、RF 20〜24(x264・x265)です。

後ろほどずれる動画を直す4つの手順。MediaInfoで映像の欄のフレームレートの種類を見て、可変ならHandBrakeで「ソースと同じ」と「固定フレームレート」を選んで変換し、変換したファイルで編集し直し、冒頭・中ほど・終わりの3か所で確かめる
可変フレームレートの動画は、固定にしてから編集し直す。元のファイルは残す

44.1kHzと48kHzの食い違いで、音はずれるのか

44.1kHzと48kHzの音を混ぜただけで、音がずれるとは限りません。サンプリング周波数は、音をデジタルにするときに、1秒あたり何回記録するかを表す数です。Appleは、CDの規格は44.1kHz、ビデオでは一般に48kHzが使われると説明しています。

周波数 主な使われ方
44.1kHz 音楽CDの規格
48kHz 動画の音声で一般的。
DaVinci Resolveの
初期値、YouTubeの
すすめる値

44.1kHzの音楽を48kHzの動画に入れても、多くの編集ソフトでは、違うサンプリング周波数の音は自動で変換されます。AdobeによるPremiereの説明は、動画に入っている音も含め、すべての音声をシーケンスのサンプリング周波数で処理する、というもの。DaVinci Resolveのマニュアルにも、違うサンプリング周波数の音声は、正しく再生されるようにタイムラインの値へ自動で変換される、と書かれています。

サンプリング周波数が原因でずれるのは、変換されないまま、違う値として読まれたときです。AppleはLogic Proの説明で、オーディオファイルとプロジェクトのサンプリング周波数が一致していないと、異なるピッチ(音の高さ)で再生される可能性があるとしています。44.1kHzで録った音を48kHzとして鳴らすと、計算上は約8.8%速くなって1分で約4.9秒先に進み、音の高さも上がります。声の高さが自然なまま少しずつずれていくなら、先にフレームレートの側を確かめるのが目安です。

手元の動画の値は、MediaInfoの「サンプルレート」で確かめられます。オーサリングソフトの例でも、TMPGEnc Authoring Works 7の音声の出力は48・96・192kHzで、ほかのサンプリング周波数からの変換にも対応した作りです。編集ソフトで書き出すときに選べるなら、48kHzにしておくと、ディスクにするときの変換が1回減ります。

途中から急にずれたときは、その場面で音声を分けて後ろだけ直す

ある場面までは合っていて、そこから急にずれる動画は、音声を切り離したうえで、ずれ始めた位置で音声のクリップを2つに分け、後ろの部分だけを動かします。分ける操作の名前は次のとおりです。

  • Clipchamp:音声のクリップを選び、分けたい位置にシーカーを動かして、タイムラインの分割ボタン(はさみの形)を押す。キーボードのSキーでも分けられる
  • iMovie(Mac):音声のクリップを選び、分けたい位置に再生ヘッドを動かして「変更」>「クリップを分割」
  • iMovie(iPhone):再生ヘッドを動かし、音声のクリップをタップして「アクション」→「分割」

分けたあとは、後ろの音声のクリップを、最初から一定のずれを直すときと同じように、合う位置まで動かします。ずれ始めた場面で映像が止まる、飛ぶといった様子があるなら、ファイルの一部が破損していることもあります。その場合の確かめ方と、元のデータのもらい直し方は動画ファイルが破損したときの復旧にまとめました。

音声の位置を直すときの操作の名前を、Windows 11のClipchamp、MacのiMovie、iPhoneのiMovieで並べた表。切り離すのはオーディオのデタッチ、オーディオを切り離す、アクションの切り離す。分けるのは分割ボタンかSキー、クリップを分割、アクションの分割
どのアプリも、音声を切り離す→動かす(分ける)→書き出す、の順は同じ

スマホで音ズレを直す方法|iPhoneはiMovie、Androidは見るときの調整まで

iPhoneはiMovieで音声を切り離す

iPhoneでファイルを直すなら、Appleの無料アプリiMovieを使います。写真アプリにも動画の編集はありますが、Appleのユーザガイドにある項目は、長さのトリミング、再生速度、スローモーションの範囲、オーディオミックスなど。音声の位置を前後にずらす項目は載っていません。

  1. iMovieでムービーのプロジェクトを作り、動画を入れる
  2. タイムラインで動画のクリップをタップし、下に出るインスペクタの「アクション」→「切り離す」をタップする。青色の音声のクリップが下にできる
  3. 音声のクリップを押さえたまま、いったんタイムラインの外に引き出し、合う位置までドラッグして指を離す
  4. プロジェクトブラウザでプロジェクトをタップし、画面の下の「共有」→「ビデオを共有」→「ビデオを保存」で、写真ライブラリに保存する

直した動画をDVDやブルーレイにするときの形式の注意は、iPhoneで撮った動画をDVD・ブルーレイにする手順にまとめています。

Androidは、見るときにVLCで合わせる

見るときだけ合わせるなら、VLC for Androidの「オーディオの遅延」が使えます。再生画面の左下のボタンで音声と字幕の画面を開き、オプションから「オーディオの遅延」を選ぶと、⟨ ⟩のボタン1回で50ミリ秒ずつ音を早めたり遅らせたりできる仕組みです。「リセット」を押すと元に戻ります。ボタンの場所は、バージョンで変わります。ファイルそのものを直すには、動画をパソコンに移し、ClipchampやiMovieの手順で直します。

AndroidのGoogleフォトのヘルプにある動画の編集は、カット、切り抜き・回転、明るさや色の調整、フィルタ、テキスト、スピード、音楽の追加、ミュートなど。音声の位置をずらす項目は載っていません。

あわせて読みたい

動画がカクカクする原因|30fps・60fpsの違いとインターレースのちらつき

編集したら・書き出したらずれた、というとき

元の動画は合っていたのに、編集ソフトに入れたら、あるいは書き出したらずれた。そういうときは、まず元のファイルをVLCなどで最後まで再生し、ずれていないことを確かめます。元が合っているなら、ずれは編集の工程で生まれたものです。

  • 読み込んだ動画が速すぎたり遅すぎたりする。Adobeは、Premiereがフレームレートを正しく読めていない可能性があるとして、Interpret Footage(素材の読み方を指定する設定)で正しい値にするよう案内している
  • フレームレートの種類が「可変」の素材を使っている。HandBrakeで固定フレームレートにしたファイルに差し替えて、編集し直す
  • 映像と音声のつながりを外したまま編集した。DaVinci Resolveのマニュアルも、つながりを外すと映像と音声が意図せずずれることがあると注意している。Resolveなら赤い表示を右クリックして戻せる

合っているかどうかは、編集画面のプレビューではなく、書き出したファイルを別のプレーヤーで再生して判断します。DVDやブルーレイ向けの書き出しの設定は、ソフトごとにDVD・ブルーレイ用の動画書き出し設定にまとめました。

次に撮るときに、ずれを減らす準備

撮り直しのきかない発表会や式典は、撮る前の設定で、あとの手間を減らせます。

  • iPhoneは「設定」>「カメラ」>「ビデオ撮影」で解像度とフレームレートを選ぶ。同じ画面の「FPS自動調整」(機種によっては「自動低照度FPS」)をオフにすれば、暗い場所で24fpsに下げる働きは止まる(そのぶん、暗い場面を見やすくする効果もなくなる)
  • Google Pixelの動画ブーストは、60fpsではフレームレートが下がることがある。編集する前に、MediaInfoでフレームレートの種類を見ておく
  • 別の録音機で音を録るときも、カメラやスマホの側の音は消さずに録っておく。DaVinci Resolveの波形で合わせる自動同期(Auto Sync Audio)は、カメラ側の音を手がかりにする
  • 確かめるときは、Bluetoothのイヤホンを使わない
  • 撮ったままの元のファイルを残し、変換や編集はコピーで行う

24p・30p・60pの違いと、動きがカクカクするときの見分け方は、動画がカクカクする原因と30fps・60fpsの違いで説明しています。

DVD・ブルーレイにする前に確かめること

直したファイルは、ディスクにする前に次の点を確かめておきます。

  • 書き出したファイルを、編集に使ったのとは別のプレーヤーで、冒頭・中ほど・終わりの3か所で再生する
  • 長い動画は、一度は最後まで通して見る
  • MediaInfoで、フレームレートの種類とサンプルレートを見ておく
  • 元のファイルと直したファイルを、名前を分けて両方残す
  • 音の確認は、本体のスピーカーか有線のイヤホンで行う

当社(ディスクメーカー)は、大阪・梅田でDVD・ブルーレイの書き込み代行をしている小さな店です。動画を上げたギガファイル便のURLを注文フォームに貼っていただくと、プレーヤーで再生できる形に組み立て(オーサリング)、書き込みます。書き込んだら、実際のプレーヤーで再生を確かめてから、ケースに入れて発送するか店舗でお渡しします。

DVDは720×480(NTSC 29.97fps・MPEG-2)、ブルーレイは1920×1080で作り、音声はAC-3かリニアPCMで収録します。音ズレを直した動画なら、直したあとのファイルの共有URLを貼ってください。入稿の流れはギガファイル便でのデータ入稿手順で説明しました。

よくある質問

Q1. 動画の音ズレをパソコンで直すには、どうすればいいですか?

見るだけなら、VLCで音を遅らせたり早めたりします(Windowsは「K」で遅らせ「J」で早める、1回50ミリ秒)。ファイルを直すなら、編集ソフトで音声を切り離して動かし、書き出し直します。Windows 11ならClipchampの「オーディオ」タブの「オーディオのデタッチ」、Macなら無料のiMovieの「変更」>「オーディオを切り離す」です。だんだんずれる動画は、先にHandBrakeで固定フレームレートにします。

Q2. VLCで音ズレを合わせたら、動画ファイルも直りますか?

直りません。VLCの「トラックの同期化」やJ・Kのキーは、再生中の動画に対する設定で、ファイルを書き換える機能ではないからです。人に渡す動画やディスクにする動画は、ClipchampやiMovieなどの編集ソフトで音声の位置を動かし、書き出し直します。Android版のVLCの「オーディオの遅延」も、見るときだけの調整です。

Q3. MP4の動画で、音が徐々にずれていくのはなぜですか?

映像と音声の時間の進み方がそろっていないためです。ソフトのメーカーが説明している仕組みは、フレームレートの読み違い(映像の長さだけが変わる。Adobe)と、サンプリング周波数の読み違い(音が違う速さと高さで鳴る。Apple)です。撮影中にフレームレートが変わる動画もあるので、MediaInfoの「フレームレートの種類」が「可変 (VFR)」なら、HandBrakeで固定フレームレートにしてから編集し直します。

Q4. 44.1kHzと48kHzの音が混ざると、音ズレしますか?

混ざっただけでずれるとは限りません。Premiereはすべての音声をシーケンスのサンプリング周波数で処理し、DaVinci Resolveは違う値の音声をタイムラインの値へ自動で変換すると、各メーカーが説明しています。ずれるのは、変換されずに違う速さで読まれたときです。44.1kHzの音を48kHzとして鳴らすと、計算上は約8.8%速くなり、音の高さも変わります。

Q5. iPhoneだけで動画の音ズレを直せますか?

無料のiMovieを使えば直せます。タイムラインで動画のクリップをタップし、「アクション」→「切り離す」で音声を青いクリップに分けたら、押さえたままドラッグして合う位置へ。できた動画は「共有」→「ビデオを共有」→「ビデオを保存」で写真ライブラリに保存します。Appleのユーザガイドにある写真アプリの編集には、音声の位置をずらす項目は載っていません。

Q6. Androidのスマホで動画の音ズレを直せますか?

Googleフォトのヘルプにある動画の編集には、音声の位置をずらす項目が載っていません。見るときだけなら、VLC for Androidの「オーディオの遅延」で、1回50ミリ秒ずつ音を早めたり遅らせたりできます。ファイルそのものを直すなら、動画をパソコンに移し、ClipchampやiMovieで音声を動かして書き出します。

Q7. Bluetoothイヤホンで見ると音が遅れるのは、動画のせいですか?

動画のせいとは限りません。ソニーはワイヤレスヘッドホンの説明書で、無線技術の特性上ヘッドホン側の再生が遅れるため、動画やゲームでは映像と音声がずれる場合があると書いています。本体のスピーカーや有線のイヤホンで聞いて合っていれば、ファイルは正常です。この遅れは、ファイルを直しても消えません。

Q8. どのくらい音がずれると、見ている人は気づきますか?

放送についてのITU(国際電気通信連合)の勧告BT.1359-1は、主観評価の平均で、音が映像より約45ミリ秒早いか、約125ミリ秒遅いあたりから気づかれるとしています。1秒30コマの動画の1コマは約33ミリ秒なので、音が先なら2コマ、遅れなら4コマほどで、この幅を超える計算です。許容できる範囲は、約90ミリ秒早い〜約185ミリ秒遅いまでとされています。

Q9. HandBrakeで固定フレームレートにすると、画質は落ちますか?

HandBrakeは映像を必ず変換し直すので、元とまったく同じ映像にはなりません。説明書は固定品質での変換をすすめ、1080pの動画ならRF 20〜24(x264・x265)を目安に挙げています。元のファイルは消さずに残し、変換を重ねないようにします。編集に使うのは変換したファイル、保存しておくのは元のファイル、と分けておくと安心です。

Q10. DVDにしてから音ズレに気づいたときは、どうすればいいですか?

まず、ディスクにした元の動画ファイルを別のプレーヤーで最後まで再生し、ファイルがずれていないかを確かめてください。ファイルもずれていれば、この記事の方法で直してから、ディスクを作り直します。ファイルが合っているなら、ディスクを再生している機器のスピーカーのつなぎ方(Bluetoothなど)を見るのが先。それでも合わなければ、ディスクを作った手順か依頼先に相談します。

参考にした公式の情報

出典の一覧(41件)を開く
  • VideoLAN:VLC User Documentation「Adjustment & Effects」(Synchronization)
  • VideoLAN:VLC 3.0 ソースコード src/libvlc-module.c(音声の遅延のキーの割り当て)
  • VideoLAN:VLC 3.0 ソースコード modules/control/hotkeys.c(1回あたり50ミリ秒)
  • VideoLAN:VLC 3.0 日本語訳ファイル po/ja.po(画面の表記)
  • VideoLAN:VLC メディアプレイヤー
  • VideoLAN:VLC for Mac OS X
  • VideoLAN:VLC for Android User Documentation「Video Player」(Adjust Audio Delay)
  • HandBrake Documentation:Frame rate(公式サイトでは下書きの記事と表示)
  • HandBrake Documentation:Container formats(同上)
  • HandBrake Documentation:About HandBrake
  • HandBrake Documentation:Adjusting quality
  • HandBrake:Downloads
  • HandBrake:Windows版の日本語リソース(Resources.ja.resx)
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  • Blackmagic Design:DaVinci Resolve 21.1 Reference Manual(PDF)
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  • Microsoft:どのデバイスでClipchampが動作しますか?
  • Microsoft:ビデオからオーディオをミュート、分離、削除する方法(Clipchamp)
  • Microsoft:切り取りビデオにキャプションとオーディオを追加する(オーディオのデタッチ)
  • Microsoft:ビデオとオーディオアセットを分割またはカットする方法(Clipchamp)
  • Microsoft:Clipchampでのビデオのエクスポートと保存
  • Microsoft:ビデオはどのような形式でエクスポートされますか?(Clipchamp)
  • Apple:iMovieユーザガイド(Mac)「ビデオクリップからオーディオを追加する」
  • Apple:iMovieユーザガイド(Mac)「クリップを移動する/分割する」
  • Apple:iMovieユーザガイド(Mac)「ムービー、予告編、またはクリップをファイルとして書き出す」
  • Apple:iMovieユーザガイド(iPhone)「オーディオクリップを編集する」
  • Apple:iMovieユーザガイド(iPhone)「ムービーをビデオファイルとして共有する」
  • Apple:iMovie
  • Apple:iPhoneユーザガイド「iPhoneでビデオの長さをトリミングする/速度を調整する/オーディオを編集する」
  • Google:Google フォト ヘルプ「動画を編集する」(Android)
  • ソニー:WH-1000XM5 ヘルプガイド「使用上のご注意」
  • ITU:Recommendation ITU-R BT.1359-1(放送の音と映像の時間差)

ソフトやアプリの画面の名前、機能は、版によって変わります。この記事は、2026年9月24日時点の各社の公式ページと公式の資料の記載をもとにしたものです。

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再生や保存で困っている方へ

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  • プレスリリース1

この記事の目次

  1. 音ズレしているのは動画ファイルか、再生している環境か
  2. 音ズレは3つの型に分かれる|冒頭・中ほど・終わりで見比べる
  3. パソコンで音ズレを直す|見るだけならVLC、ファイルを直すなら編集ソフト
  4. だんだんずれるのはなぜか|フレームレートの読み違いと可変フレームレート
  5. 44.1kHzと48kHzの食い違いで、音はずれるのか
  6. 途中から急にずれたときは、その場面で音声を分けて後ろだけ直す
  7. スマホで音ズレを直す方法|iPhoneはiMovie、Androidは見るときの調整まで
  8. 編集したら・書き出したらずれた、というとき
  9. 次に撮るときに、ずれを減らす準備
  10. DVD・ブルーレイにする前に確かめること
  11. よくある質問

撮った動画は、1枚1,500円(税抜)からDVD・ブルーレイにできます。料金を見る

MP4・MOVのまま送れます1枚1,500円〜

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