この記事の要点
生後1年の行事はお七夜、お宮参り、お食い初め、初節句、初誕生 と続き、素材は自分のスマホ・親族から届いた分・スタジオ納品データの3か所に散らばります。
構成は行事ごとの章立てに時系列を入れ子にする形 が探しやすく、メニュー画面とチャプターを行事名で切ると見たい場面にすぐ飛べます。
写真は1枚あたり5〜6秒 、動画は1行事60〜90秒に刈り込むと、1年分が30〜45分という見返しやすい尺に収まります。
DVD1枚(4.7GB)は映像5Mbps+音声192kbpsで約2時間 入る計算なので、1年分の記録は容量ではなく構成で決めて問題ありません。
同じ内容を両家へ渡す前提なら自宅用・父方・母方・予備の3〜4枚 を一度に作り、盤面は共通にしてケース側で宛先を分けるのが手間がかかりません。
式や イベントの 映像を、 配れる ディスクに。
1枚から 作れます。 同じ 内容の 追加は 1枚1,000円 (税抜)です。
1枚1,500円(税抜)から・ 1枚から注文できます
お宮参りの動画はビデオカメラのSDカードの中、お食い初めの写真は配偶者のスマホ、初節句はお義母さんがLINEで送ってくれたもの——生後1年の行事を一通り終えたころ、記録はだいたいこういう散らばり方をしています。どれも消したくないのに、まとまっていないので誰にも見せられない。1歳の誕生日が過ぎたあたりで、そのことに気づく方が多いようです。
この記事では、散らばった行事の写真と動画を1枚のディスクにまとめるまでを、実際に手を動かせる粒度で書きます。行事ごとに章を切るのか時系列でつなぐのかという構成の判断、写真と動画をどのくらいの比率で混ぜると見やすいのか、1年分の適切な尺、そして両家に同じものを渡すときの枚数と形式の決め方までを扱います。
編集ソフトの操作手順ではなく、その手前の「どう並べるか」「何枚作るか」の設計が中心です。ここが決まっていれば、編集そのものは半日から一日で終わります。
生後1年の行事は思ったより多い|お七夜から初誕生まで6区切り、素材は3か所に散る
まず、まとめる対象を書き出すところから始めます。終わってから数えると、生後1年のあいだの区切りは想像より多いはずです。代表的なものを時期順に並べると次のようになります。
行事
時期
撮れているもの
お七夜(命名式)
誕生から7日目の夜
命名書、手形・足形、退院直後の様子
お宮参り
男の子は生後31〜32日、女の子は32〜33日とされますが地域差が大きく、近年は生後1か月ごろに行うことが多いようです
神社での参拝、祖父母を含めた集合写真、スタジオ撮影
お食い初め(百日祝い)
生後100日目。110日目や120日目とする地域もあります
一汁三菜の祝い膳、歯固め石、食べさせる真似の動画
ハーフバースデー
生後6か月ごろ
寝返り、離乳食の開始(伝統行事ではなく近年広まった習慣です)
初節句
女の子は3月3日(上巳・桃の節句)、男の子は5月5日(端午の節句)
雛人形や五月人形と並んだ写真、実家での食事
初誕生
満1歳の誕生日
一升餅を背負う様子、選び取り、ケーキ
生まれた月が節句の直前だった場合、初節句を翌年に回す家庭もあります。そのときは1年分のディスクに初節句が入らないことになりますが、無理に詰め込まず「翌年の1枚に入れる」と割り切ったほうが構成は素直になります。
素材は3か所に分かれている
行事を書き出したら、次は素材の在りかを確認します。経験的に、次の3系統に分かれていることがほとんどです。
自分と配偶者のスマホ(枚数が最も多く、動画も長い)
祖父母や親族からLINE・メールで届いた分(枚数は少ないが、自分たちが写っている貴重なカット)
写真スタジオから納品されたデータ、ビデオカメラのSDカード、デジタルカメラのカード
作業を始める前に、パソコンかクラウド上に「赤ちゃん1年」といったフォルダを一つ作り、その中に「01_お七夜_2025-04-12」のように連番と行事名と日付 を組み合わせたサブフォルダを行事の数だけ用意します。連番を頭に付けておくと、フォルダ名の昇順がそのまま構成順になります。
ここで一点、後から取り返しがつきにくい落とし穴があります。LINEで送られてきた動画は送信時に圧縮されるため、元の画質より粗くなっています。祖父母や親族が撮ったものを使うなら、この段階で元データを送ってもらってください。Googleフォトの共有アルバムに追加してもらうか、ギガファイル便のような大容量ファイル転送サービスのURLを送ってもらうのが確実です。1年前の動画は端末から消えている可能性もあるので、思い立った日に頼むのがよいと思います。
集めた素材は、スマホのMP4(多くはH.264)、iPhoneのMOV(HEVCのことがあります)、ビデオカメラのAVCHD、古い機種のAVIなど形式がばらつきます。編集ソフトによっては読み込めない形式が混ざるので、そのときの見分け方と変換の考え方は動画ファイル形式の基礎(MP4・MOV・AVI) にまとめてあります。
行事ごとに分けるか、時系列でつなぐか|行事ごとの章立てに時系列を入れ子にする
構成の設計は、大きく二択です。
ひとつは全編を撮影日順に一本につなぐ時系列型 。赤ちゃんが少しずつ大きくなっていく流れがそのまま出るので、通しで一度見るには気持ちのいい作りになります。ただし「お食い初めのところだけ見たい」と思ったときに探せません。祖父母に渡した場合、この不便さが効いてきます。
もうひとつは行事ごとに章を立てる構成 。お七夜、お宮参り、お食い初め……と章が並び、それぞれの章の中は撮影日時順です。目次から入れるので、見たい場面に直接たどり着けます。
迷ったら後者を勧めます。理由は単純で、このディスクは一度見て終わるものではなく、法事や帰省のたびに繰り返し再生されるものだからです。2回目以降は「あの場面だけ」という見方になります。時系列の良さは、各章の中を撮影日時順に並べれば自然に残ります。
メニュー画面とチャプターで章を作る
章立てを実際に機能させるのが、メニュー画面とチャプターです。ディスクを入れると最初に出る画面に行事名を並べ、選ぶとその章から再生が始まる、という形にします。
ここで一つ知っておいてほしいのは、編集ソフトから書き出したMP4をそのままディスクに書き込んでも、家庭用のプレーヤーでは再生できないということです。プレーヤーが読むのはDVD-VideoやBDMVという決まった構造で、動画ファイルをその構造に組み立て直す工程をオーサリング と呼びます。メニュー画面もチャプターも、この工程で作られます。なぜ「焼くだけ」では足りないのかはDVDオーサリングとは何か で詳しく説明しています。ディスクメーカーではこのオーサリングを料金に含めており、メニュー画面の作成とチャプター分けにも対応しています。
章の頭に3秒のタイトルカットを入れる
各章の先頭に、行事名と日付を出す静止画を3秒ほど入れておくと、通しで見たときにも区切りがはっきりします。文字は「お食い初め/2025年7月20日(日)/生後100日」のように、行事名・日付・生後日数の3行にすると情報量がちょうどよくなります。生後日数は表計算ソフトで誕生日を引き算すれば出せます。
テレビ画面の端は機種によって少し切れることがあるため、文字は画面の外周から5%ほど内側に収めておくと安全です。編集ソフトに「セーフエリア」のガイド表示があれば、それを出しておけば済みます。
章の数は、先ほどの表の6つ前後が扱いやすい上限だと考えられます。「お宮参り(神社)」「お宮参り(スタジオ)」のように細かく割りたくなりますが、メニュー画面の項目が10を超えると選ぶ側が読み切れなくなります。細分化したい場合は章の中のチャプターとして刻み、メニューには出さない、という切り分けにしてください。
写真と動画の比率をどうするか|写真は1枚5〜6秒、動画1本に対して写真3〜4枚
行事の記録は、写真のほうが圧倒的に枚数が多く、動画は数が少ないかわりに1本が長い、という偏りがあります。これをそのまま並べると、写真だけの単調なスライドショーか、長回しが続いて途中で飽きるかのどちらかになります。
写真は1枚5〜6秒が基準
スライドショーの1枚あたりの表示時間は、3秒だと目が追いつかず、8秒だと止まって見えます。5〜6秒 を基準にして、集合写真や情報量の多い1枚だけ7〜8秒に伸ばす、という調整がしやすいはずです。5秒なら10枚で50秒、120枚で約10分です。
切り替えはクロスフェード0.5秒程度の控えめなものに統一します。回転やページめくりのような派手な効果は、1年分を通して見ると疲れます。ゆっくりした拡大(1枚のあいだに5%程度)を全枚数に一律で掛けると、静止画が続いても画面が死にません。
動画は1行事あたり60〜90秒に刈り込む
スマホで撮った動画は、撮り始めと撮り終わりに使えない部分が必ず付いています。手ぶれで画面が動く冒頭2〜3秒と、「撮れた?」という声が入る末尾を落とすだけで、見やすさが変わります。
そのうえで、1行事あたりの動画は合計60〜90秒を目安に選びます。お食い初めの5分の長回しがあるなら、鯛を口元へ運ぶ数秒、歯固め石の数秒、家族が笑った数秒を抜き出して並べる。全部残したい気持ちは分かりますが、その場合は編集前の元データをそのまま保存しておけばよく、ディスクは「見返す用」と割り切ったほうが結果的に見返されます。
比率の目安と音の扱い
写真と動画の混ぜ方は、動画1本に対して写真3〜4枚 のリズムにすると、テンポが単調になりません。写真が続いたところで動画の現場音が入り、また写真に戻る、という波ができます。
BGMは1曲がおおむね4〜5分なので、30分の作品なら6〜8曲必要になります。行事ごとに曲を変えると、耳でも章の切れ目が分かるようになります。動画部分では現場音を残し、そのあいだBGMの音量を下げる(ダッキング)と、泣き声や家族の会話が聞き取れます。編集ソフトに自動ダッキング機能がなければ、動画クリップの区間だけBGMを手動で-12dB前後まで下げれば同じことができます。
なお、市販の楽曲を使ったディスクを親族に配る行為が私的複製の範囲に収まるかは、配る枚数や相手の範囲によって判断が変わる領域です。気になる場合は、著作権フリーとして配布されている音源を使うのが手堅い選択だと考えられます。
縦向き動画の置き場所
スマホで縦に撮った動画は、テレビの横長の画面に収めると左右に黒帯が出ます。回避するには、同じ縦動画を拡大・ぼかしたものを背景に敷いて左右を埋めるか、縦動画を2本並べて配置します。ただ、黒帯そのものは見ていて特に気にならないので、手間をかけるほどではないという判断も十分にありだと思います。
成長が分かる並べ方|同じ画角のカットを各章に1つずつ挟む
行事の記録を1枚にまとめる価値は、行事そのものより「1年でここまで変わった」が一目で分かる点にあります。これは並べ方を少し工夫するだけで出せます。
定点カットを章の終わりに置く
各章の最後に、同じ条件で撮った1カット を3秒ずつ入れます。同じソファに寝かせた写真、同じぬいぐるみと並べた写真、同じ人が同じ向きで抱っこしている写真——条件が揃っているほど、差が分かります。
「そんなつもりで撮っていない」という場合でも、あとから作れます。各行事の写真から「顔が正面を向いていて、上半身が写っている1枚」を選び出してください。6つの行事から6枚選び、顔の大きさが揃うようにトリミングして並べるだけで、定点撮影に近い効果が出ます。背景がばらばらでも、顔の位置と大きさが揃っていれば成長は伝わります。
ラストに30秒のダイジェストを置く
選んだ6枚を、作品の最後に1枚3〜5秒で連続再生する短い章を作ります。合計30秒程度。通しで見終わったあとにこれが来ると、1年が圧縮されて見えます。祖父母に渡したときにいちばん反応があるのは、経験上この部分です。
ここには身長・体重のテロップを添えると、変化が数字でも追えます。母子健康手帳の記録から拾えば、健診の日付とずれていても「生後3か月ごろ 6,200g」程度の粒度で十分成立します。
音の変化も並べる
見落とされがちですが、声の変化は映像以上に1年を感じさせます。生後すぐの泣き声、4か月ごろの「あー」「うー」という喃語、10か月ごろの喃語の抑揚、1歳前後の初語。動画の音声部分だけを抜き出して、写真のダイジェストの裏に順番に流すと、短い尺で1年が通ります。編集ソフトで動画クリップの音声だけを分離し、映像を削除すれば取り出せます。
並べる順番で迷ったときの原則
成長を見せる並びと、行事の時系列は基本的に一致します。迷いが出るのは、スタジオ撮影の写真をどこに置くかです。お宮参りのスタジオ写真は撮影日が参拝日と違うことがよくありますが、これは行事の章にまとめて入れる ほうが自然です。撮影日順に厳密に並べると、同じ行事の記録が二か所に分かれてしまいます。日付の厳密さより、話のかたまりを優先してください。
両家に同じものを渡すという前提|3〜4枚を一度に作り、盤面は共通・ケースで宛先を分ける
赤ちゃんの記録は、作った時点で配布先が決まっています。自宅用、父方の実家、母方の実家、そして予備。最初から3〜4枚 作る前提で設計しておくと、あとから「もう1枚」と追加するより手間も費用も抑えられます。ディスクメーカーは基本料金(DVD・1枚あたり)1,500円(税抜)からで1枚単位の注文に対応しています。同じ内容を複数枚まとめて作ると2枚目からは追加コピー(1枚1,000円)になり、半年後に追加すると新しいご注文の1枚目から数えることになるので、最初にまとめたほうが合理的です。少部数の作り方の考え方は1枚から頼める小ロット対応 にまとめています。
渡す相手の再生環境から形式を決める
ここがいちばん判断を誤りやすいところです。作る側は画質を基準に選びたくなりますが、決めるべき基準は受け取る側の家に何があるか です。
祖父母の家にあるのがDVDプレーヤーだけなら、ブルーレイで作ったディスクは再生できません。テレビに繋がっているのがブルーレイレコーダーなら、DVDもブルーレイも再生できます。分からなければ、実家に渡す分はDVD、自宅保存用はブルーレイ、という分け方が無難です。両者の画質・容量・互換性の違いはDVDとブルーレイの違い で数字を並べて比較しています。
盤面は共通、宛先はケース側で分ける
「父方用」「母方用」と盤面に印刷して分けたくなりますが、中身が同じなら盤面は共通にしたほうがよいと思います。理由は二つあります。宛先を分けると注文が別デザイン扱いになり手間が増えること、そして数年後に見返したとき「父方用」という文字に意味がなくなっていることです。
盤面には、子どもの名前と「0歳の記録」「2025年」といった年の情報を入れます。ケースの背表紙に同じ文字を入れておくと、棚に立てたときに背から探せます。ディスクメーカーは盤面へのレーベル印刷と、ケース+背表紙の印刷に対応しています。宛先を分けたいときは、渡すときに付箋か短い手紙を添えれば足ります。
渡す前に再生を確認する
手元に届いたら、配る前に一度自分のプレーヤーで通して再生してみてください。メニューから各章に飛べるか、音が出るか、最後まで止まらないか。この確認をしてから配ると、あとから「見られなかった」という連絡を受けずに済みます。
手渡しできない場合は郵送になります。ディスクは緩衝材で包み、外装に割れ物である旨を書いておくと安心です。帰省や法事に合わせて渡したいなら、納期を逆算してください。ディスクメーカーの場合、通常便のほかに、お急ぎ(+1,500円、15時までの注文・入稿で翌々日までに発送)、特急(+3,000円、15時までの注文・入稿で翌日発送)、当日店舗お渡し(+3,500円、平日12時までの注文・入稿で大阪市北区の店舗にて受け取り)という選択肢があります。日々多くのご注文をお受けしており、その中には帰省前に間に合わせたいという依頼も含まれています。
1年分の尺の目安|30〜45分に収める、DVD1枚(4.7GB)は約2時間入る計算
尺を決めるとき、容量から考える人が多いのですが、順序は逆です。まず見返せる長さ を決め、容量が足りるかを後から確認します。
見返せる長さは30〜45分
行事6つに、1章あたり5〜7分。これで30〜45分になります。この長さなら、家族が集まった場で最後まで再生できます。60分を超えると、途中で会話が始まって画面が背景になってしまうことが多いようです。祖父母宅で流すことを主に想定するなら、20分程度でも十分成立します。
逆に「全部入れたい」と考えて2時間を超えると、作る側の編集負荷も跳ね上がります。素材を残すことと、見返せる形にまとめることは別の作業だと切り分けてください。
容量の計算はこうなる
片面1層のDVDは4.7GB(4.37GiB)です。DVD-Videoの規格では映像のビットレートは最大約9.8Mbps、音声や字幕を含めた合計で10.08Mbpsを超えないことになっています。ここから収録時間を計算すると次のようになります。
ディスク
ビットレート
おおよその収録時間
DVD 4.7GB
映像5Mbps+音声192kbps
約2時間0分
DVD 4.7GB
映像8Mbps+音声192kbps
約1時間15分
ブルーレイ 25GB(1層)
映像20Mbps+音声192kbps
約2時間45分
4.7GB÷(5.192Mbps÷8)で約7,240秒、つまり約2時間という計算です。30〜45分の作品なら、DVDでも高めのビットレートに余裕を持って割り当てられます。1年分の行事記録が容量で入りきらないという事態は、通常は起きません 。容量が余るなら、その分をビットレートに回して画質を上げるほうが有効です。
画質の上限はディスクの規格で決まる
ここは誤解が生まれやすい点です。手元の素材が4Kで撮られていても、DVDに収める時点で映像は720×480に変換されます。画素数にすると約35万画素です。ブルーレイは1920×1080まで扱えるので約207万画素、単純計算でDVDの約6倍の情報量になります。
つまり、スマホで撮った高精細な動画をDVDで配ると、解像度は落ちます。これは変換の失敗ではなく規格上そうなるもので、テレビで普通に見るぶんには気になりません。ただし元データを消してはいけない 理由がここにあります。DVDから元の解像度に戻すことはできないので、素材は別に保管しておいてください。
1枚に収めるか、分けるか
容量に余裕があるので、1年分を2枚に分ける必要はまずありません。分けるとしたら「本編」と「未編集の元データ」で用途を変えるときですが、元データをディスクで配る必要は薄いと思います。実家に渡すのは本編1枚、元データは自宅のバックアップで持つ、という形で足ります。
翌年以降も足していける形にする|「0歳」で1枚完結、元データは3-2-1で残す
赤ちゃんの記録は1年で終わりません。七五三、入園、入学と続きます。最初の1枚を作るときに、続きを作れる形にしておくと、翌年以降の負担がまったく変わります。
「毎年1枚」で完結させる
1枚に何年分も追記していく形は、作り直しになるので現実的ではありません。1年=1枚で完結 させ、タイトルを「◯◯ 0歳の記録」「◯◯ 1歳の記録」と揃えるのが素直です。盤面とケースの背表紙に年齢と西暦を入れておけば、棚に並べたときに順番が分かります。
デザインも揃えておくと、5年後に並べたときに1つのシリーズに見えます。ディスクメーカーで作る場合、レーベルやケースの入稿データを手元に残しておけば、翌年は文字だけ差し替えて同じ体裁で作れます。
編集プロジェクトと素材フォルダを丸ごと残す
翌年の作業をいちばん軽くするのは、前年の編集プロジェクトファイルを残しておくことです。タイトルカットの書式、BGMの音量設定、スライドショーの秒数といった設定を作り直さずに済みます。プロジェクトファイルは素材の置き場所を参照しているだけなので、素材フォルダごと同じ階層に保存してください。
ファイル名は、あとから探せる形に揃えておきます。「2025-07-20_okuizome_003.mp4」のように日付・行事・連番 の順にしておけば、名前順で並べるだけで時系列になります。これは翌年の自分に対する最大の親切です。
元データはディスクだけに頼らない
作ったディスクは配布と鑑賞のためのもので、原本の保管場所としては単独では心もとない存在です。ディスクは経年で読めなくなることがあり、保管環境によって寿命も変わります。
手堅いのは、データを3つ持ち、2種類の媒体に置き、1つは別の場所に という3-2-1の考え方です。パソコンのフォルダ、外付けHDD、クラウドストレージの3か所に元データを置き、ディスクは実家という別の場所に配られている——この記事の作業を終えた時点で、実はほぼ3-2-1が成立しています。具体的な組み方はクラウドとディスクを併用する3-2-1バックアップの実践 にまとめました。
クラウドだけに預けるのが不安なのは、無料プランの容量超過やアカウントの失効で消える可能性があるからです。逆に物理媒体だけだと、災害や機器の故障で一度に失います。両方に置いておけば、片方が欠けてももう片方が残ります。子どもの記録は撮り直しがきかないので、この二重化には手間をかける価値があると思います。
よくある質問
Q. 赤ちゃんの行事の写真や動画は、まず何から集めればいいですか
A. 自分と配偶者のスマホ、祖父母や親族から届いた分、写真スタジオの納品データとビデオカメラのSDカードの3系統に分けて集めます。パソコンに「01_お七夜_2025-04-12」のように連番と行事名と日付を組み合わせたフォルダを行事の数だけ作り、そこへ振り分けてください。親族の分はLINEで受け取ると圧縮されて画質が落ちるため、Googleフォトの共有アルバムか大容量ファイル転送サービスで元データをもらうのが確実です。1年前の動画は端末から消えていることもあるので、早めに依頼してください。
Q. 行事ごとに章を分けるのと、時系列でつなぐのはどちらがいいですか
A. 行事ごとに章を立て、各章の中を撮影日時順に並べる形を勧めます。このディスクは一度見て終わりではなく、帰省や集まりのたびに繰り返し再生されるもので、2回目以降は「お食い初めのところだけ見たい」という見方になるからです。メニュー画面に行事名を並べ、選ぶとその章から再生が始まるようにしておけば、目的の場面にすぐ届きます。時系列の良さは各章の内部で撮影日時順に並べれば自然に残るので、両立できます。
Q. 1年分の動画は何分くらいにまとめるといいですか
A. 30〜45分を目安にしてください。行事6つに対して1章あたり5〜7分という配分です。この長さなら家族が集まった場で最後まで再生できますが、60分を超えると途中で会話が始まって画面が背景になってしまいがちです。祖父母宅で流すことを主に考えるなら20分程度でも成立します。全部残したい素材は編集前の元データとして保管しておき、ディスクは見返す用として刈り込むほうが、結果的に何度も再生されます。
Q. 写真と動画はどのくらいの比率で混ぜると見やすいですか
A. 動画1本に対して写真3〜4枚のリズムにすると、テンポが単調になりません。写真の表示時間は1枚5〜6秒が基準で、集合写真など情報量の多いものだけ7〜8秒に伸ばします。切り替えは0.5秒程度のクロスフェードに統一し、回転やページめくりのような派手な効果は避けてください。1年分を通して見ると疲れます。全枚数に5%程度のゆっくりした拡大を一律で掛けておくと、静止画が続いても画面が単調になりません。
Q. 両家に配るとき、何枚作ればいいですか
A. 自宅用、父方の実家、母方の実家、予備で3〜4枚を一度に作る前提で設計しておくと無駄がありません。ディスクメーカーは基本料金(DVD・1枚あたり)1,500円(税抜)からで1枚単位の注文にも対応しています。同じ内容を複数枚まとめて作ると2枚目からは追加コピー(1枚1,000円)になるので、後から追加するより最初にまとめたほうが費用も手間も抑えられます。中身が同じなら盤面は共通にして、宛先は付箋や短い手紙で分けるほうが管理しやすくなります。
Q. DVDとブルーレイのどちらで作ればいいですか
A. 画質ではなく、受け取る側の家に何があるかで決めてください。祖父母の家にDVDプレーヤーしかない場合、ブルーレイのディスクは再生できません。ブルーレイレコーダーがあればどちらも再生できます。分からないときは、実家に渡す分をDVD、自宅保存用をブルーレイと分けるのが無難です。画素数ではDVDが720×480で約35万画素、ブルーレイが1920×1080で約207万画素と差がありますが、テレビで普通に見るぶんにはDVDでも十分見られます。
Q. 1年分の写真と動画は、DVD1枚に入りきりますか
A. 通常は入ります。片面1層のDVDは4.7GBで、映像5Mbps+音声192kbpsで計算するとおよそ2時間分に相当します。30〜45分の作品なら容量に余裕があるので、その分をビットレートに回して画質を上げるほうが有効です。ブルーレイ1層の25GBなら、映像20Mbpsでも2時間45分程度の計算になります。容量から尺を決めるのではなく、見返せる長さを先に決めてから容量を確認する順序で考えてください。
Q. 作ったディスクだけで保管して大丈夫ですか
A. ディスクは配布と鑑賞のためのもので、原本の保管を単独で任せるには心もとない媒体です。経年や保管環境によって読めなくなることがあります。データを3つ持ち、2種類の媒体に置き、1つは別の場所に、という3-2-1の考え方で残してください。パソコンのフォルダ、外付けHDD、クラウドストレージの3か所に元データを置き、ディスクは実家という別の場所にある——という状態にしておけば、片方が欠けてももう片方が残ります。