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  3. iPhoneのアクションモードの画質|最大2.8K/60fpsの意味とディスク化での見え方

iPhoneのアクションモードの画質|最大2.8K/60fpsの意味とディスク化での見え方

2026 10/11
iPhoneのアクションモードの画質|最大2.8K/60fpsの意味とディスク化での見え方

この記事の要点

  • アクションモードの上限は最大2.8K・60fps。2.8Kは4KとフルHD(1080p)の間の解像度で、DVD(720×480)にもブルーレイ(1920×1080)にも画素は足りている
  • 対応はiPhone 18 Pro・Duo・17 Pro・16 Pro・Air・17・16で、17eと16eの仕様ページには記載が無い。Appleのガイドでもこの2機種は対象から外れている
  • 「アクションモード(低照度)」をオンにすると、やや暗い場面で手ぶれ補正を減らす。体育館や夕方は揺れが戻りやすく、止まって撮る通常ビデオのほうが安定する
  • 2.8Kの1分あたりの容量は公式の目安が無い。上下を挟む公式値は1080p/60fps(高効率+HDRで約100MB)と4K/60fps(約440MB)で、実際の大きさは写真アプリの「情報」で確かめる
  • ディスクにすると解像度は規格に合わせて縮み、60fpsも変換される。残るのは揺れの少なさで、走りながら撮る場面ではアクションモードの効果がそのまま見え方に出る

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運動会の徒競走で、スタートからゴールまで自分も走りながらわが子を撮った。家で見返すと画面が上下に揺れて、祖父母に渡すのはためらう出来になっていた。次の行事の前にカメラの設定を見直していて、ビデオモードにある「アクションモード」の切り替えを見つける。オンにすると画面上部の表示が4Kから2.8Kに変わり、ここで手が止まります。せっかく4Kで撮ってきたのに、画質を落として撮ることになるのか、と。

アクションモードの2.8Kは、フルHD(1080p)より多く、4Kより少ない解像度です。DVDは720×480、ブルーレイは1920×1080で作るので、どちらのディスクにする場合でも2.8Kの画素は足りています。ディスクで見えなくなるのは、4Kテレビで4Kのまま再生したときにだけ分かる細部で、走りながら撮った映像で揺れが抑えられる効果のほうが、ディスクの画面でははるかに大きく出ます。

気を付けたいのは解像度ではなく、次の3つです。やや暗い場面で手ぶれ補正を減らす「アクションモード(低照度)」という設定があること、iPhone 17eと16eの仕様ページにはこのモードの記載が無いこと、2.8Kで撮った動画の1分あたりの容量には公式の目安が無いこと。この3つを知らないまま体育館で使うと、揺れも暗さも残った動画になります。

本文は2026年9月時点の情報です。機種ごとの対応はAppleの技術仕様ページ、画面の項目名はiPhoneユーザガイドとiOS 18.6の設定画面の文言(iOS 27の画面では未確認)に基づいています。

この記事の目次見出しを押すと、その場所へ移ります

  1. アクションモードの画質|2.8Kは4KとフルHDの間で、ディスクには足りる
  2. 2.8Kとは何画素か
  3. なぜ手ぶれを抑えると解像度が下がるのか
  4. 対応機種の一覧|17eと16eには記載が無い
  5. オンにする場所と、次に開いたときも残す設定
  6. 暗い場所でアクションモードに起きること
  7. スローモーション・シネマティック・QuickTakeとの違い
  8. 場面ごとの使い分け
残りの14項目を見る
  1. 4Kの通常ビデオか、2.8Kのアクションモードか、出力先で決める
  2. 容量の考え方|2.8Kの公式の目安は無い
  3. 画面の大きさで変わる、揺れと粗さの見え方
  4. DVDにしたときの見え方
  5. ブルーレイにしたときの見え方
  6. HDR・フォーマット・音声との関係
  7. アクションモードで撮った動画によく起きる失敗と直し方
  8. 撮ってから補正するのと、撮るときに抑えるのは何が違うか
  9. パソコンに移す・人に渡すときに起きること
  10. 撮影係が複数いる行事での決めごと
  11. 行事の1週間前から入稿までの段取り
  12. 入稿前の確認と、当社に伝えること
  13. 自分で進めるか、当社に頼むか
  14. よくある質問

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アクションモードの画質|2.8Kは4KとフルHDの間で、ディスクには足りる

Appleの技術仕様ページには、アクションモードは「最大2.8K・60fps」と書かれています。通常のビデオが「4K」まで撮れる機種で、このモードに切り替えると上限が2.8Kに下がる、という意味です。数字だけ見ると画質の後退に見えます。

画素の数で並べると、位置がはっきりします。DVDの720×480はおよそ35万画素、フルHDの1920×1080はおよそ207万画素、4Kは一般に3840×2160とされる寸法で計算するとおよそ830万画素です。この並びの中で、2.8Kは4KとフルHDの間に入ります。

映像は、ディスクにするときにDVDなら720×480、ブルーレイなら1920×1080へ縮めます。縮める前の画素が足りていれば、それ以上多くても仕上がりは変わりません。答えの一つ目は、2.8Kで撮った動画と4Kで撮った動画を同じDVDにして並べても、解像度の差は見えないことです。ブルーレイでも同じで、2.8Kは1920×1080より多いので、縮める側に回ります。

答えの二つ目は、揺れです。ディスクの画面で目に付くのは、細部の解像感より画面全体の揺れで、720×480に縮めた映像でも揺れは縮みません。並走して撮った映像を通常のビデオで残すか、アクションモードで残すかの差は、ディスクにしたあとのほうがむしろはっきり出ます。解像度で失うものはディスクでは見えず、揺れで得るものはディスクでも見える。

アクションモードの対応機種は次のとおりで、いずれも仕様ページに「最大2.8K・60fps」と書かれています。

  • iPhone 18 Pro・18 Pro Max
  • iPhone Duo(2026年10月23日発売予定)
  • iPhone 17 Pro・17 Pro Max
  • iPhone 16 Pro・16 Pro Max
  • iPhone Air
  • iPhone 17
  • iPhone 16・16 Plus

iPhone 17eと16eの仕様ページには、この行がありません。機種ごとのほかの項目はiPhone動画の仕様一覧に1枚でまとめてあるので、自分の機種の位置を確かめたいときはそちらが早いです。

ただし、2.8Kで撮ればすべて解決というわけでもありません。画面の端が少し切れて狭くなること、やや暗い場面では補正を減らす設定が働くこと、60fpsまでしか選べないこと。この3点は撮る前に知っておく必要があります。

2.8Kとは何画素か

4Kと同じ数え方をすれば、2.8Kは、横がおよそ2,800画素前後であることを表す呼び名ということになります。1080pの横1,920画素より多く、4Kの3,840画素より少ない。これが「4KとフルHDの間」と書いた根拠です。縦の画素数は、画面の縦横比が通常のビデオと同じ16:9であれば横に比例して決まりますが、Appleはアクションモードの縦横の寸法を公表していないので、本文では2.8Kという表記のまま扱います。

Kは横の画素数、pは縦の画素数の呼び名

解像度の呼び名には二つの流儀があって、混ざると読み違えます。一つは横の画素数で呼ぶ流儀で、4Kは横がおよそ4,000画素あることを表します。一般には3840×2160の寸法を指すことが多いものの、Appleの技術仕様ページには4Kの縦横の画素数は書かれていません。もう一つは縦の画素数で呼ぶ流儀で、1080pや720pがこれにあたります。1080pは縦が1,080画素で、横は1,920画素が一般的です。2.8Kは、前者の流儀で付いた名前です。

注意点は、Kとpを同じ物差しで比べないことです。「2.8Kは1080pの2.8倍」と読むのは誤りで、片方は横の数、もう片方は縦の数です。画素の総数で比べるなら、横の比がおよそ2,800対1,920で約1.5倍、縦も同じ比で増えるので、面積ではおよそ2倍強になります。ただしこれは呼び名から逆算した目安で、実際の寸法は公表されていません。

実寸が公表されていない項目を、どう確かめるか

自分のiPhoneで撮った動画の実際の寸法を知りたいときは、パソコンに取り込んでファイルの情報を見るのが確実です。Windowsならファイルを右クリックして「プロパティ」の「詳細」タブ、Macなら「情報を見る」に、フレームの幅と高さが出ます。iPhoneの中だけで確かめるなら、写真アプリで動画を開いて上にスワイプすると「情報」が出て、撮影した機種や日時、ファイルサイズなどが確認できます。表示される項目はiOSのバージョンで少し違います。

4K・フルHD・DVDの画素数の並び

4K(3840×2160とした場合)の長方形の中に、フルHDの1920×1080は縦横それぞれ半分、面積で4分の1として入ります。DVDの720×480はさらに小さく、4Kの約24分の1です。公表された寸法が無い2.8Kは図に描いていませんが、4KとフルHDの間の大きさで、フルHDの外側、4Kの内側に収まります。

4K(3840×2160)の長方形の中に、フルHD(1920×1080)とDVD(720×480)の長方形が左上をそろえて重なり、面積の差が分かる図。2.8Kは4KとフルHDの間に入る
2.8Kは4KとフルHDの間。DVDもブルーレイもこの図の小さい側へ縮める

DVDの規格で何が起きるかはDVDにすると画質が落ちるのはなぜかで仕組みから書いているので、ここでは2.8Kとの関係だけに絞ります。

なぜ手ぶれを抑えると解像度が下がるのか

上限が2.8Kになる理由をAppleは説明していないので、映像の手ぶれ補正で一般に使われる仕組みから考えます。電子式の手ぶれ補正は、センサーで受けた映像の外側に余白を取っておき、揺れに合わせて切り出す位置を毎フレームずらすことで、画面の中の被写体を同じ場所にとどめます。余白を大きく取るほど大きな揺れまで吸収できますが、そのぶん残る画面は小さくなり、画素も減ります。

余白を取って切り出す、という考え方

通常のビデオより強く揺れを抑え、そのかわり上限が4Kから2.8Kに下がる、というアクションモードの性質は、この仕組みで説明が付きます。切り出す範囲が狭くなるので、画面の端が少し切れて、通常のビデオより画角が狭く見えるのも同じ理由です。走る子どもを追いかけるときに「思ったより寄って写る」と感じたら、それは故障でも設定ミスでもなく、補正の余白に使われた分です。仕様どおりの動きです。

この性質から、撮るときの立ち位置が一つ決まります。被写体からは、通常のビデオで撮るときより半歩から一歩、離れて構えます。狭くなる分をあらかじめ見込んでおけば、ゴールの瞬間に子どもの頭が切れる、横に並んだ友だちが画面から外れる、といった失敗が減ります。

通常のビデオにも手ぶれ補正はある

使わないときの通常のビデオにも、手ぶれ補正は働いています。技術仕様ページの表記は機種で違いますが、どの機種にも4K・1080p・720pの各解像度で働く「映画レベルのビデオ手ぶれ補正」が載っています。

さらに、設定 > カメラ > ビデオ撮影にある「手ぶれ補正(拡張)」は、「ビデオとシネマティックモードでは、わずかにズームインすることにより、ビデオの手ぶれを補正します」という説明が付いた項目で、初期設定はオンです。Appleのガイドでは、iPhone 14以降でオフにできます。つまり通常のビデオでも、少しズームインして余白を作る補正がすでに働いていて、アクションモードはそれをさらに強くしたものと考えると、位置付けが分かりやすくなります。

立って撮る、三脚に載せて撮る、席から撮る。こうした場面では通常のビデオの補正で足ります。切り替える理由はありません。切り替えるのは、撮る人自身が歩く・走る・乗り物に乗っている場面、つまり体ごと揺れる場面に限られます。

60fpsが上限である意味

もう一つの上限が60fpsです。通常のビデオで選べるのは、Pro系(18 Pro・17 Pro・16 Pro)とiPhone Duoが4K 120fpsまで、iPhone Air・17・16・17e・16eが4K 60fpsまでです。アクションモードで選べるのは、どの機種でも60fpsまでです。1秒間に60コマは、走る・跳ぶといった速い動きをなめらかに写すのに十分な数で、テレビ放送の動きと同じ感覚で見られます。

ディスクにするときは、この60fpsが規格に合わせて変わります。当社のDVDはNTSCの29.97fpsで作るので、60コマの動画は30コマ弱に変換されます。ブルーレイも規格上は(一般に)1920×1080で使えるフレームレートが決まっていて、60fpsで撮った動画はそのどれかに合わせて変換されます。フレームレートの変換で何が起きるかは29.97fpsと30fpsの違いにまとめてあります。

通常のビデオとアクションモードの違いを並べると、次の図のようになります。暗い場面の行は、「アクションモード(低照度)」の設定に関わる項目です。

通常のビデオとアクションモードを、最大解像度・最大フレームレート・手ぶれ補正・画角・やや暗い場面・17eと16eの6項目で比べた表
上限は2.8K・60fps。やや暗い場面の扱いは設定「アクションモード(低照度)」で変わる

対応機種の一覧|17eと16eには記載が無い

アクションモードが使える機種を、Appleの技術仕様ページの「ビデオ撮影」欄で突き合わせた結果が下の表です。同じ世代のProとPro Maxはビデオ撮影欄が同一で、iPhone 16と16 Plusも同一です。通常のビデオの上限と、ビデオのデジタルズームの上限も並べました。ズームの倍率は、アクションモードで寄って撮るときの余裕に関わります。

機種 アクションモード 通常ビデオの上限 ビデオのデジタルズーム
iPhone 18 Pro/18 Pro Max 最大2.8K・60fps 4K 120fps 最大24倍
iPhone Duo(10月23日発売予定) 最大2.8K・60fps 4K 120fps 最大6倍
iPhone 17 Pro/17 Pro Max 最大2.8K・60fps 4K 120fps 最大15倍
iPhone 16 Pro/16 Pro Max 最大2.8K・60fps 4K 120fps 最大15倍
iPhone Air 最大2.8K・60fps 4K 60fps 最大6倍
iPhone 17 最大2.8K・60fps 4K 60fps 最大6倍
iPhone 16/16 Plus 最大2.8K・60fps 4K 60fps 最大6倍
iPhone 17e 記載なし 4K 60fps 最大6倍
iPhone 16e 記載なし 4K 60fps 最大6倍

Proが付くかどうかで、アクションモードの上限は変わりません。18 Proでも17でも「最大2.8K・60fps」で同じです。Proと非Proの差は、通常のビデオが4K 120fpsまで行くか60fpsまでかと、ズームの倍率に出ます。有無で分かれるのは、eの付く2機種だけです。

「記載なし」と「非対応」を分けて書く理由

17eと16eについて、本文では「非対応」と言い切らず「仕様ページに記載が無い」と書いています。Appleのユーザガイドはアクションモードを「iPhone 14以降」で使える機能として説明し、その中でiPhone 16eと17eを対象から外しています。二つの公式資料の内容がそろっているので、この2機種で使えないと考えて差し支えありませんが、仕様ページに「できない」と書いてあるわけではない、という区別です。iOSのアップデートで扱いが変わる可能性も残ります。

17eで動画を撮っている人は、走りながら撮る用途に限っては、通常のビデオの手ぶれ補正でしのぐことになります。17eの「光学式」と「映画レベルのビデオ手ぶれ補正」で足りる場面と足りない場面は、iPhone 17eの動画性能で行事ごとに分けています。買い替えを考えるほどの差かどうかは、走りながら撮る頻度で決まります。年に数回の運動会だけなら、撮り方の工夫で埋まる差です。

単眼のAirでも使える

カメラの数では決まりません。iPhone Airは背面カメラが1つですが、仕様ページに「最大2.8K・60fps」の記載があります。同じ単眼の17eには無いので、レンズの構成では推し量れず、機種ごとに仕様ページを見るしかありません。Airを持っている人が「単眼だからアクションモードは無いだろう」と思い込んで使わずにいるのは、もったいない使い方です。

通常の手ぶれ補正は、機種で表記が違う

上限が同じ2.8K・60fpsでも、その下で働く通常の手ぶれ補正のハードウェアは、機種で表記が違います。仕様ページの「手ぶれ補正(ビデオ)」の欄の表記は、機種ごとに次のとおりです(いずれもAppleの表記のまま)。

  • 18 Pro・17 Proは「第2世代センサーシフト光学式(Fusionメイン)」と「3Dセンサーシフト光学式(Fusion望遠)」です
  • 16 Proは「第2世代センサーシフト(Fusion)」と「3Dセンサーシフト(望遠)」です
  • Duo・Air・17・16は「センサーシフト光学式」です
  • 17e・16eは「光学式」です

表記が違う以上、素の補正の効果も同じではないと考えるのが自然ですが、どれだけ違うかは公表されていません。実務で関わってくるのは、17e・16eの人がアクションモードを使えない分を、通常のビデオの補正だけで受け止めることになる点です。走る場面を撮る係を決めるときは、上限の2.8Kの有無だけでなく、この補正の差も頭に入れて、走る係はセンサーシフトの機種の人に回します。

ズームの上限と、2.8Kで寄ることの関係

ビデオのデジタルズームの上限は、最大6倍の機種から18 Proの最大24倍まで、機種で幅があります。デジタルズームは画面の一部を切り出して拡大する仕組みなので、倍率を上げるほど画素は減ります。アクションモードはすでに余白を切り出して2.8Kになっている状態で、その上にズームを重ねると、画素の減り方が二重になります。

この二重の切り出しが、アクションモードで「遠くの顔が粗い」と感じる原因の一つです。対策は、足で寄ることです。運動会のトラックなら、ズームで追うより、コースの外側を走って距離を詰めるほうが、2.8Kの画素を使い切れます。スマホの望遠の限界は発表会をスマホで撮ると画質が荒いで、席と機材の側から書いています。

オンにする場所と、次に開いたときも残す設定

切り替えの場所は、カメラアプリのビデオモードです。ビデオモードの画面にあるアクションモードの切り替えをオンにすると、画面上部の解像度の表示が変わり、以後の録画がアクションモードになります。切り替えの位置や表記はiOSのバージョンと機種で少し違うので、行事の前に一度、自分の画面で場所を確かめておくのが確実です。

ビデオモードで切り替える

切り替えは、録画を始める前に済ませます。徒競走の前に自分が並走すると決めたらオン、演技の前に席に戻って撮るならオフ。1日の中で何度も切り替えることになるので、切り替えの位置を指が覚えている状態にしておきます。

画面上部に出る解像度とフレームレートの表示は、通常のビデオではその値をタップして切り替えられます。アクションモードのときは上限が2.8K・60fpsに固定されるので、4Kを選び直そうとしても選べません。「4Kが選べなくなった」と慌てたら、アクションモードがオンのままになっていないかを先に見ます。

「設定を保持」で前回の状態を引き継ぐ

設定 > カメラ > 「設定を保持」には、「カメラモード」「アクションモード」「Apple ProRes」など、カメラを閉じても前回の状態を次に開いたときまで持ち越す項目が並びます。18 Proでは「レンズ絞り」も加わっています。ここで「アクションモード」をオンにしておくと、カメラを閉じて開き直してもアクションモードのままです。オフのままなら、カメラを開き直すたびに通常のビデオに戻ります。

どちらが便利かは、その日の撮り方で決めます。運動会のように走りながら撮る場面が続く日は、保持をオンにしておくと開き直すたびに切り替える手間が消えます。逆に、午前は走りながら撮って午後は席から舞台を撮る、という日は、保持をオンにしたままだと午後の舞台まで2.8Kで、しかも狭い画角で撮ってしまいます。

行事の性格が混ざる日は、保持をオフにして、開き直せば通常のビデオに戻る状態のほうが失敗が少ないです。設定の持ち越しで起きることはiPhoneカメラの設定を保持とはで、4KやfpsやProResを含めてまとめています。

あわせて読みたい

iPhone動画の仕様一覧|18 Pro・Duo・17・Air・17e・16の違いを1枚で

暗い場所でアクションモードに起きること

失敗のほとんどは、暗い場所で起きます。屋外の昼間なら、走りながら撮っても揺れは驚くほど収まります。ところが体育館、講堂、夕方の公園、室内の誕生日会になると、同じ設定で撮ったのに揺れが残る、あるいは画面がざらつく、という声になります。原因は「アクションモード(低照度)」の説明文にそのまま書いてあります。やや暗い場面では、手ぶれ補正を減らすのです。

「アクションモード(低照度)」というもう一つのスイッチ

設定 > カメラ > ビデオ撮影の中に、「アクションモード(低照度)」という項目があります。説明文は「やや暗いシーンを最適化するために、アクションモードで手ぶれ補正を減らします。」です。アクションモードそのものをオンにする切り替えとは別の場所にあり、名前が似ているので混同しやすいのですが、働きは正反対の方向を向いています。前者は補正を強くするモードに入る切り替え、後者は暗い場面でその補正を弱める許可です。

この項目がどうなっているかで、暗い場所でのアクションモードの結果が変わります。まずは設定 > カメラ > ビデオ撮影を開いて、この項目が今どちらになっているかを一度見ておくことを勧めます。

補正が減る、を説明文から読む

この説明文から読めるのは、次の三つです。

  1. この項目がオンのとき、やや暗い場面では補正が弱まる
  2. 弱める目的は暗い場面の最適化、つまり明るさや見やすさを優先すること
  3. 対象は「やや暗い」場面で、真っ暗な場面の話ではないこと

Appleはなぜ補正を減らすと暗い場面が良くなるのかを説明していないので、理由まで断定はしません。一般に、暗い場面ではカメラが1コマあたりの露光を長く取ろうとし、切り出しの余白を大きく取るほど1コマに使える画素と光が減ります。補正を弱めて切り出しを減らせば、その分だけ明るさに回せる、という考え方は筋が通っていて、説明文の「最適化」はこの方向の話だと読むのが自然です。ただしこれは仕組みからの推測で、公式の説明ではありません。

補正が弱まって揺れが戻った映像は、ディスクにしても揺れたままです。暗い場面で撮る映像の明るさそのものの整え方は暗いホールでスマホ撮影が白飛び・真っ暗になるに譲り、ここではアクションモードとの関係だけを扱います。

「FPS自動調整」が別に働く

暗い場面で働く設定には、もう一つ「FPS自動調整」があります。場所は設定 > カメラ > ビデオ撮影で、選択肢は「オフ」「30 fpsを自動調整」「30 fpsと60 fpsを自動調整」です。説明文は「“FPS自動調整”は、低照度のビデオを見やすくするためにフレームレートを24 fpsに落とし、シーンの動きに基づいて60 fpsのビデオのフレームレートを最適化します。」で、iOS 27のガイドには「iPhone 18 Proモデルでは、4Kで録画するときにもFPS自動調整が動作します」とあります。

この設定がアクションモードにも働くかは、公式に記載がありません。ただ、通常のビデオでは「30 fpsと60 fpsを自動調整」になっていると、暗い場面で24fpsに落ちることがあります。落ちた区間はコマが減るので、走りながらの映像がぎこちなく見え、編集ソフトによっては音がずれる原因になるとされています。暗い会場で60fpsを守りたいなら、この設定を「オフ」にしてから撮ります。

撮影中にフレームレートが変わる動画の扱いはスマホ動画の可変フレームレートが音ズレを生むで手順まで書いています。仕組みの詳しい話はiPhoneのFPS自動調整とはにあります。

体育館・夕方・室内での判断

暗い場所でアクションモードを使うかどうかは、揺れと明るさのどちらを優先するかで決めます。「アクションモード(低照度)」をオンにしたままなら、やや暗い場面で補正が減る代わりに明るさが優先されます。オフにすれば、説明文の読み方からは、暗い場面でも補正は減らないことになります。この場合、明るさの面では不利になる可能性がありますが、公式の説明はそこまで書いていないので、前日に自分の機種で試すのが確実です。

実務では、暗い会場で走りながら撮る場面はそもそも少なく、体育館の発表会や講堂の式は席か通路の端から止まって撮ります。止まって撮るなら通常のビデオの補正で足りるので、アクションモードは切り、「FPS自動調整」も「オフ」にして、明るさは露出の調整で整えます。暗い場所でアクションモードが要るのは、体育館でのドッジボールを親が追いかける、夕方の公園で自転車に並走する、といった限られた場面で、そのときは(低照度)の項目をどちらにするか、揺れと明るさのどちらを取るかを撮る前に決めておきます。

iPhone 18 ProとDuoの仕様ページには「改良された低照度ビデオ(1080p)」という記載があります。1080pの通常ビデオについての表記で、アクションモードに当てはまるかどうかは書かれていません。この2機種で暗い場面が良くなる、と読んでよいのは1080pの通常ビデオの範囲です。

スローモーション・シネマティック・QuickTakeとの違い

カメラアプリには、アクションモードのほかにも動きを撮るためのモードや、撮り方の切り替えがあります。名前が似ていたり、同じ画面に並んでいたりするので、運動会の朝に迷わないよう、それぞれの上限と役割を分けておきます。どれも仕様ページとiPhoneユーザガイドに書かれている範囲です。

アクションモード・スローモーション・シネマティックを、目的・揺れの補正・向く場面・並走しながらの4項目で比べた表。並走して撮るのに向くのはアクションモードで、スローとシネマティックは止まって撮る場面に向く
並走して撮るならアクションモード。スローとシネマティックは止まって撮る

スローモーション

スローモーション撮影は、背面が1080 HD(240fps)、前面が1080 HD(120fps)が初期設定で、Pro系とDuoは4K 120fpsも選べます。1分あたりの容量は、設定画面の目安で1080p/240fpsが約480MB(高効率)です。写真アプリでは、どの区間をスローで再生するかを撮ったあとに選べますが、その指定が写真アプリ以外のソフトや書き出したファイルにどう反映されるかは確かめられていません。ディスクにするときのスロー区間の扱いは、注文の前に相談・問い合わせフォームで確かめてください。

役割ははっきり分かれます。スローは「一瞬を引き伸ばす」ためのモード、アクションモードは「動きながら撮る揺れを止める」ためのモードです。ゴールの瞬間を正面で止まって撮るならスロー、その手前を並走して撮るならアクションモード。同じ種目の中で使い分けます。並走しながらのスローは、揺れが引き伸ばされて目立つので避けます。

シネマティックモード

シネマティックモードは背景をぼかして人物を浮き立たせるモードで、上限は17・16・17 Pro・16 Proが最大4K・30fps、18 ProとDuoが最大4K・60fpsです。Air・17e・16eの仕様ページには記載がありません。初期設定は1080 HD(30fps)で、設定 > カメラ > 「シネマティック撮影」で4Kに変えられます。

「手ぶれ補正(拡張)」の説明文が「ビデオとシネマティックモードでは」と書いているとおり、少しズームインする補正はこのモードにも働きますが、揺れを止めることが主目的のモードではありません。走る子どもを追いかけながら背景をぼかす、という使い方は、ピントの移り変わりと揺れが重なって見づらくなりやすい組み合わせです。シネマティックは、止まって撮る人物、たとえば発表会が終わったあとの記念の一言や、誕生日のろうそくを吹き消す場面に向きます。

18 ProとDuoは、ビデオモードで撮った動画に後からシネマティックのエフェクトを付けることもできる(最大60fpsで撮ったもの)と各プレスリリースにあり、撮る時点で選ばなくてよくなっています。アクションモードで撮った2.8Kの動画がこの対象に入るかは、記載がありません。

QuickTakeとデュアルキャプチャ

写真モードでシャッターを長押しすると、そのまま録画が始まります。この撮り方をQuickTakeと呼び、設定画面の説明文は「QuickTakeビデオでは、HDRで最大4K 60 fpsまで現在のビデオ設定で撮影します。」です。「現在のビデオ設定」で撮るので、ビデオモードで4K 60fpsにしていればその設定が使われます。

アクションモードの状態がQuickTakeに引き継がれるかどうかは、説明文にもガイドにも記載がありません。走りながら撮ると決めている種目は、写真モードからの長押しに頼らず、ビデオモードに切り替えてから録画を始めます。

デュアルキャプチャは、前と後ろのカメラで同時に撮る機能です。18 Pro・Duo・17 Pro・Air・17の仕様ページに「最大4Kドルビービジョン・30fps」とあり、16 Pro・16・17e・16eには記載がありません。子どもと自分の顔を同時に残せる撮り方ですが、上限が30fpsで、揺れの補正についての記載も無いので、並走しながらの用途には向きません。歩きながら自分も写り込みたい場面は、立ち止まって短く撮るか、通常のアクションモードで子どもだけを撮ります。

録画の開始と停止は音量ボタンでもできる

並走中に画面のボタンを正確に押すのは難しく、止めたつもりで止まっていない、始めたつもりで始まっていない、ということが起きます。Appleのガイドでは、音量ボタンで録画の開始と停止ができ、Apple Watchの「カメラリモート」からも撮影できます。並走する種目では、音量ボタンで始めて音量ボタンで止める、と決めておくと、画面を見ずに済みます。

場面ごとの使い分け

使うかどうかは、撮る人の体が動くかどうかで決まります。被写体が動いていても、撮る人が止まっていれば通常のビデオで足ります。

運動会で親が走りながら撮る

徒競走の撮り方は、親の立ち位置で二通りに分かれます。ゴール側で待ち構えるなら、通常のビデオで4K 60fpsにして、走ってくる姿を正面から撮ります。体は動かないので揺れは少なく、4Kの画素をそのまま使えます。

もう一つは、コースの外側を並走して横から撮る方法で、こちらはアクションモードの出番です。自分の走りの上下動が補正で吸収されるので、2.8Kに下がっても見られる映像になります。並走は他の保護者の前を横切ることになるので、走れる場所があるかを場所取りの段階で確かめます。場所取りからの段取りは運動会の撮影のコツにまとめました。

リレーは、バトンを受けて走り出す位置を決めておき、そこから並走するのが現実的です。トラック1周をずっと追うのは体力的にも画角的にも難しく、受け渡しの前後の20〜30メートルだけ並走して、あとはゴール側に回って通常のビデオに切り替えます。切り替えの手間を惜しんで全部アクションモードにすると、ゴールの正面からの映像まで画角が狭く、少し粗くなります。

ダンスや組体操は、親は動きません。席か、指定の撮影エリアから撮るので、通常のビデオの4Kを選びます。ここで前の種目のアクションモードが残っていると、狭い画角で隊形の端が切れます。「設定を保持」の項目をオフにしておくか、種目の合間にカメラを閉じて開き直す癖を付けておくと、この失敗は防げます。

ゴールの瞬間をスローで見たいときは、アクションモードではなくスローモーション撮影を使います。スローモーションは1080p 240fpsまで(Pro系とDuoは4K 120fpsも)撮れる別のモードで、揺れの補正は通常の範囲です。並走しながらのスローは揺れが目立つので、スローは正面で止まって撮る種目に限ります。スローの作り方とディスクでの見え方はスポーツのスロー再生を作るに書いています。

旅行の歩き撮り

参道や商店街を歩きながら撮る、遊園地で子どもの手を引きながら撮る、船や観光列車の車窓を撮る。こうした歩き撮りは、昼間の屋外であればアクションモードのいちばん得意な場面です。通常のビデオの補正でも歩きの揺れはある程度収まりますが、石段の上り下りや砂利道では上下の揺れが残り、見る人が酔いやすい映像になります。切り替えておけば、歩幅の揺れがほぼ消えて、見ていて疲れない映像になります。

気を付けるのは画角です。通常のビデオより狭くなるので、大きな建物や景色を入れようとすると端が切れます。全景は立ち止まって通常のビデオで撮り、歩き出したらアクションモードに切り替える、という二段構えにすると、あとで編集しなくても見られる映像になります。夜の屋台や夕暮れの街並みは「やや暗い」場面に入るので、(低照度)の設定次第で補正が減ります。夜景は立ち止まって撮るのが無難です。

公園・自転車の練習・初めて歩いた日

補助輪を外した自転車に並走する、公園で走り回る子どもを追う、よちよち歩きを後ろから付いていく。家庭の動画でアクションモードが最も役に立つのはこの種の場面です。被写体も撮る人も動き、しかも予定どおりに動かないので、三脚も構図も使えません。60fpsで撮っておくと、転びそうになった瞬間や初めてペダルがそろった瞬間が、コマ落ちせずに残ります。

意識するのは距離です。被写体との間隔を一定に保ちます。切り出しで画角が狭いので、近づきすぎると頭が切れ、離れすぎると2.8Kの画素の中で子どもが小さくなります。自転車なら2〜3メートル横、歩きなら1〜2メートル後ろが目安で、ズームは使いません。日常の動画をどの画質で撮るかの全体の考え方は子どもの日常はどの画質で撮るかにあります。

乗り物に固定して撮る

自転車のハンドルやスキーのヘルメットに固定して撮る用途は、もともとGoProなどのアクションカメラの領分で、iPhoneのアクションモードもこの用途を思わせる名前です。固定して撮る場合は、振動が細かく速いので、通常のビデオの補正では細かい揺れが残ることがあります。アクションモードにすると、この細かい揺れも収まりやすくなります。ただし固定具の選び方や落下の対策は本文の範囲を超えるので、アクションカメラの映像をディスクにするときの注意とあわせてGoPro・ドローンの動画をDVD・ブルーレイにする方法を参照してください。

舞台・発表会・式では使わない

ピアノの発表会、学芸会、卒園式、入学式。これらは席から撮る場面で、撮る人は動きません。通常のビデオの補正で十分に安定し、画角も広く使えます。しかも会場は「やや暗い」ことが多く、アクションモードにすると補正が減るか画角が狭いかのどちらかで、良いことがありません。前の行事でオンにしたままの人がいちばん陥りやすい失敗なので、会場に着いたら最初にアクションモードがオフになっているかを確かめます。

ペットの散歩と、室内で走る子ども

犬の散歩を撮るときは、リードを持つ手と撮る手が別なので、歩きの揺れが直接カメラに伝わります。昼間の散歩ならアクションモードで、揺れがほぼ消えます。室内で走り回る子どもや犬は、窓からの光で明るさが大きく変わるので、(低照度)の設定が働く場面と働かない場面が同じ動画の中に混ざります。室内は立ち止まって通常のビデオで撮り、外に出たらアクションモード、という切り替えが無難です。

ここまでの判断を、はい・いいえで進む道すじに描くと次の図になります。撮る人が動くか、会場が暗いか、4Kのまま残したいか、の順に答えていけば、通常のビデオかアクションモードかが決まります。

撮る人が止まって撮るか、会場がやや暗いか、4Kのまま残したいかの順に、はい・いいえで答えて通常のビデオかアクションモードかに分かれる図
撮る人の体が動く場面だけがアクションモードの出番

4Kの通常ビデオか、2.8Kのアクションモードか、出力先で決める

「画質が落ちるのか」という問いは、どこで見るかを決めないと答えが出ません。同じ2.8Kの動画でも、4Kテレビにケーブルでつないで見るのと、DVDにして祖父母の家のプレーヤーで見るのとでは、4Kとの差の見え方がまるで違います。出力先ごとに、2.8Kと4Kの解像度の差がどれだけ見えるか、揺れの差がどれだけ見えるかを並べたのが次の表です。

見る場所 2.8Kと4Kの解像度の差 揺れの差 向く撮り方
4Kテレビで4Kのまま再生 細部で分かる 大画面で目立つ 止まって撮るなら4K、動くなら2.8K
ブルーレイ(1920×1080) どちらも縮むので見えない そのまま残る 動くならアクションモード
DVD(720×480) 見えない そのまま残る 動くならアクションモード
スマホ・タブレットの画面 ほぼ分からない 画面が小さい分、目立ちにくい どちらでも

表の一番上、4Kテレビで4Kのまま見る場合だけが、2.8Kで撮ったことを惜しむ可能性のある出力先です。iPhoneのデータをそのままテレビに映す、パソコンに取り込んで4Kのまま保存する、といった使い方をする人は、止まって撮れる場面では4Kの通常ビデオにしておく価値があります。ただし、走りながら撮った4Kの映像は、大画面ほど揺れが目立ちます。4Kテレビで見る前提でも、動く場面はアクションモードのほうが結果として見やすい、というのが実際の見え方に近いところです。

ブルーレイとDVDの2行は、どちらも縮めた結果が同じ寸法になるので、解像度の差が消え、揺れの差だけが残ります。配る前提のディスクなら、走る場面はためらわずアクションモードで撮ってよい、というのがこの表の結論です。

もう一つ、4Kで撮っておく利点として「あとで切り抜ける余裕」があります。4Kの通常ビデオなら、編集で画面の一部を切り抜いて寄りにしても、フルHDの画素は残ります。走りながら撮った4Kに後から手ぶれ補正をかける場合も、この余裕を使います。

容量の考え方|2.8Kの公式の目安は無い

設定 > カメラ > ビデオ撮影の画面の下には、「1分間のビデオのサイズは、およそ以下の通りです:」という見出しで、解像度とフレームレートごとの目安が並びます。並んでいるのは720p・1080p・4Kの各行で、2.8Kの行はありません。つまり、このモードで撮った動画の1分あたりの容量には公式の目安が無い。画面の目安は、iOS 18.6の設定画面の文言で、iOS 27の画面では未確認です。

上と下を挟む公式の値

目安は無い。それでも見当は付けられます。上下を挟む公式の値を使います。2.8K・60fpsより解像度が低い1080p・60fpsと、高い4K・60fpsの目安が挟む相手です。容量は「高効率+HDR」「高効率でHDRなし」「互換性優先」の3通りの設定で変わるので、条件を付けて並べます。

設定(1分あたり) 高効率+HDR 高効率・HDRなし 互換性優先(H.264)
1080p/60fps 約100MB 約90MB 約175MB
2.8K/60fps(アクションモード) 公式の目安なし 公式の目安なし 記載なし
4K/30fps 約190MB 約170MB 約350MB
4K/60fps 約440MB 約400MB 選べない

ビットレートに直すと、計算上は1080p/60fps・高効率+HDRの約100MBが約13.3Mbps、4K/60fpsの約440MBが約58.7Mbpsです(1MBを100万バイト、1分を60秒として計算)。2.8K/60fpsの動画がこの間のどこに入るかは、Appleの公表がありません。アクションモードでHDRが記録されるかどうかも仕様ページに記載が無いので、3通りのどの列で考えればよいかすら決められません。ここは推測しません。自分の動画を測るのが早道です。

自分の動画で測る

写真アプリで動画を開き、上にスワイプして「情報」を出すと、ファイルサイズが表示されます。アクションモードで1分ほど撮った動画のサイズを見て、それを行事で撮る予定の分数に掛ければ、必要な空き容量が分かります。たとえば1分で200MBなら、30分で6GB、1時間で12GBです。明るい屋外と暗い室内では同じ設定でもサイズが変わるので、行事に近い明るさで測るとずれが小さくなります。

この測り方は、ディスクにするときの手数料の見当にもそのまま使えます。当社では、1つの内容のデータがDVDで5GB以上、ブルーレイで25GB以上のとき、エンコード手数料(大容量データ・内容1種類につき)3,000円(税抜)がかかります。1分あたりが4K/60fps並みの約440MBなら5GBには約11分で届き、1080p/60fps並みの約100MBなら約50分です。

この間のどこかにあるとすると、運動会の一日分を全部アクションモードで撮った30〜40分の素材は、5GBの前後になる可能性が高い、ということになります。測っておけば、DVDにするなら5GB未満に収まるように種目を選ぶ、あるいはブルーレイにして25GBの余裕の中で全部入れる、という判断が前もってできます。

ブルーレイの25GBに届く長さは、4K/60fps並みで約57分、1080p/60fps並みで約4.2時間です。運動会の一日分をブルーレイにする限り、アクションモードの動画が手数料の境目に届くことはまずありません。行事が数日にまたがる旅行の動画をまとめて1枚にする場合だけ、合計を測っておきます。

本体の空き容量の側から見る

当日に困るのは本体の空きです。手数料の話はあとで済みます。本体の容量は、機種で次のように違います。

  • iPhone 17と17eは256GBと512GB
  • iPhone 16は現在の販売が128GBのみ
  • 18 Pro・18 Pro Max・Duoは256GBから2TBまで

実際に使える容量については、「約12GBから24GB」がiOSとApple製アプリですでに使われている、とAppleの仕様ページの注記にあります。128GBの16で、iOSの分も含めて100GB使っている状態なら、残りは20GB台です。1分200MBなら、100分で20GBに届きます。

前日の夜に「情報」でサイズを測り、空き容量を分数に割り戻しておくと、当日「ストレージがいっぱいです」で録画が止まるのを避けられます。空きが足りないときは、前日のうちにパソコンや外部ストレージへ動画を移します。移すときの設定と手順は本文の範囲を超えるので、冒頭で挙げた仕様一覧の記事から、機種別の容量の記事へたどってください。

上下を挟む公式の値を棒の長さで並べると、1080p/60fpsと4K/60fpsの間が4倍以上開いていることが分かります。この間のどこかに2.8Kの棒が立つはずですが、位置は自分の動画で測って決めます。

1080p/60fpsが約100MB、4K/30fpsが約190MB、4K/60fpsが約440MBの棒グラフ。いずれも高効率+HDRの設定でのiPhoneの設定画面の目安で、2.8Kの行は無い
2.8K/60fpsの目安は無く、上下の棒の間に入る。実際の大きさは自分の動画で測る

画面の大きさで変わる、揺れと粗さの見え方

撮った動画をiPhoneの画面で見て「これなら大丈夫」と思ったのに、テレビに映すと揺れが気になる。逆に、iPhoneでは粗く見えたDVDが、少し離れたソファからは気にならない。どちらも画面の大きさと見る距離の話で、アクションモードの価値はここで決まります。

揺れは画面の大きさに比例して大きく見える

6インチほどのiPhoneの画面で1ミリ揺れて見える動きは、画面の対角が8倍ほどある50インチのテレビでは8ミリ揺れて見えます。揺れの割合は同じでも、目に入る動きの量は画面の大きさに比例します。iPhoneで確かめて気にならなかった揺れが、居間のテレビで見ると酔いそうになるのはこのためです。走りながら撮った動画は、渡す前に一度テレビで見ておくと判断が変わります。

テレビで確かめる手段の一つがUSB-Cでの映像出力で、仕様ページに「ネイティブDisplayPort出力」などの記載があるのはPro系・Duo・17・16です。Air・17e・16eの仕様ページには映像出力の記載が無く、AirPlayの記載だけがあります。ケーブルで映せる機種の人は、行事の夜にテレビで一度見て、揺れが残った種目があれば後からの補正をかけるか、その種目だけ通常のビデオの分を使うかを決めます。

粗さは、離れるほど気にならなくなる

DVDの720×480を大きなテレビで見ると、テレビが映像を画面いっぱいに引き伸ばすので、近くで見れば粗さが目に付きます。ただし、画面の高さの3倍ほど離れて見ると、一般にDVDの映像でも十分に見られる、というのがよく言われる目安です。揺れは離れても消えません。粗さは離れれば薄れます。ここに、2.8Kで撮って揺れを抑えることの意味があります。ディスクにしたときに離れて見て残るのは、細部より動きの落ち着きです。

自分の動画をiPhoneの画面で評価するとき、この二つは分けて見ます。粗さはテレビで見たときより甘く感じ、揺れはテレビで見たときより軽く感じる。どちらもテレビでは厳しい側に振れると考えて、撮るときは揺れを優先して抑えておくのが、ディスクにする前提の動画では割に合います。

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DVDにしたときの見え方

DVDにすると、2.8K・60fpsの映像は720×480、29.97fpsのMPEG-2に変換されます。当社のDVDはこの仕様で作り、音声はAC-3またはLPCMです。解像度は横が2,800画素前後から720画素へ、およそ4分の1に縮み、フレームレートは60コマから30コマ弱へ半減します。数字だけ見ると大きな後退です。ただ、DVDにする以上は4Kで撮っても同じ寸法に縮めるので、2.8Kで撮ったことによる損は出ません。

縮めても残るもの、残らないもの

720×480に縮めて残るのは、誰が写っているか、どんな表情か、どう動いたか、です。残らないのは、遠くの顔、髪の毛の質感、背景の観客席の一人ひとり、ゼッケンの小さな数字といった細部で、これは4Kで撮っても2.8Kで撮っても等しく消えます。DVDで細部を残したいなら、撮る側で寄るしかありません。この点でアクションモードの狭い画角は、意図せず寄って写る分だけDVD向きに働くことがあります。並走して撮った子どもの顔が画面の大きな面積を占めていれば、720×480でも表情は残ります。

フレームレートの変換は、一般的な方法では60コマから1コマおきに取り出して30コマ弱にする形になり、動きのなめらかさは30fpsで撮ったものと同じ程度になります。走る姿がぎこちなくなるほどの差ではなく、テレビの通常の放送と同じ動き方です。ただし、撮影中に「FPS自動調整」で24fpsに落ちた区間が混ざっている動画は、変換後にその区間だけ動きの調子が変わることがあります。暗い場面で撮る動画は、この設定をオフにしてから撮っておくと、変換が素直に通ります。

揺れの少ない映像は、圧縮にも強い

DVDの映像の圧縮方式であるMPEG-2は、規格上は(一般に)映像のビットレートが最大9.80Mbps、音声を含めた多重化で最大10.08Mbpsと決まっています。この上限の中で、1枚に入れる時間が長いほど1秒あたりに使えるデータは減ります。動きの激しい場面でブロック状のノイズが出るのはこのためです。

ここで、アクションモードで撮ったかどうかの差が出ます。一般に、映像の圧縮は前のコマとの差分を記録する方式なので、画面全体が揺れている映像は毎コマの差分が大きく、多くのデータを必要とします。揺れを抑えた映像は、背景が止まって被写体だけが動くので、差分が小さく、同じビットレートでもノイズが出にくくなります。走りながら撮った通常のビデオと、同じ場面をアクションモードで撮った映像をDVDにしたとき、後者のほうがノイズが少なく見えるのは、解像度とは別のこの理屈によります。

1枚に入れる長さ

DVDの1層は4.7GB、2層は8.54GBです。画質を保てる収録時間の目安は1枚あたり60〜90分で、120分を超えると動きの多い場面のノイズが目立ってきます。運動会の一日分をアクションモードで撮った素材は、動きが多いので、この目安の短いほうに寄せます。60分を超えるなら、午前と午後で2枚に分けるか、種目を選んで60分に収めるかを決めます。

当社の基本料金(DVD・1枚あたり)は1,500円で、同じ内容の2枚目からは追加コピー(同一内容の焼き増し・1枚あたり)1,000円になります。内容の違う2枚は、それぞれ1枚目として数えます。

ブルーレイにしたときの見え方

ブルーレイにする場合、当社は1920×1080で作ります。2.8Kの動画は横がおよそ2,800画素前後から1,920画素へ、およそ3分の2に縮む計算で、DVDの4分の1に比べればはるかに穏やかな縮小です。フルHDのテレビで見る限り、2.8Kで撮ったことによる不足はありません。4Kテレビで見る場合も、テレビ側が1920×1080を画面に合わせて拡大するので、2.8Kで撮った動画と4Kで撮った動画のブルーレイは同じ見え方になります。

規格の中での位置

ブルーレイの映像の形式(BDMV)は、規格上は(一般に)1920×1080の59.94i・50iと24p・23.976p、1440×1080の同じ組み合わせ、1280×720の59.94p・50pなどです。圧縮方式はMPEG-2、H.264、VC-1です。映像のビットレートは最大40Mbps、音声とあわせて最大48Mbpsで、DVDの9.80Mbpsに比べて4倍の余裕があります。1層の容量は25GB、2層は50GBです。

60fpsで撮った動画は、1920×1080では59.94iか24p系のどれかに合わせて変換されます。59.94iは1秒に59.94枚のフィールド(1コマを上下の走査線に分けたもの)で構成され、フレーム換算では29.97になります。60コマの動画の動きが規格の中でどう扱われるかは変換の方式で変わるので、「ブルーレイなら60コマがそのまま残る」とは書きません。走る姿のなめらかさは、DVDよりは保たれやすく、撮ったままの60fpsとは同じにならない、という程度に見ておくのが実態に近いところです。

ブルーレイで消えるもの

解像度とは別に、ブルーレイにするとHDR(ドルビービジョン)が消えます。iPhoneの対応機は初期設定でHDRのビデオを撮り、その色と明るさの幅は、通常のブルーレイの規格にはありません(HDRを扱う光ディスクの規格として挙がるのはUltra HD Blu-rayですが、書き込み型の規格が無いとされています)。ディスクにする段階で、映像はSDRに整えられます。

アクションモードの映像でHDRが記録されているかどうかは仕様ページに記載が無いので、記録されていればこの扱いになる、と読んでください。4K・HDR・120fps・空間オーディオがディスクでどうなるかはiPhone動画をディスクにすると消えるものに一覧があります。

DVDとブルーレイのどちらにするか

走りながら撮った映像を残す前提で選ぶなら、動きの多さと渡す相手の機器で決めます。動きの多い映像は、ビットレートの余裕が大きいブルーレイのほうがノイズが出にくく、1920×1080で顔の細部も残ります。渡す相手が古いDVDプレーヤーしか持っていない、車で見せたい、という条件があればDVDにします。

当社の基本料金(Blu-ray・1枚あたり)は1,500円で、DVDと同じです。同じ動画から祖父母用のDVDと自宅用のブルーレイを1枚ずつ作る場合は、それぞれ1枚目として数えます。1枚に何時間入るかの計算はブルーレイに何時間入るかにあります。

HDR・フォーマット・音声との関係

解像度とフレームレートの上限を決めるのがアクションモードで、それ以外の設定は設定 > カメラの各項目がそのまま反映されます。HDRビデオ、フォーマット(高効率か互換性優先か)、サウンド収録の3つは、ディスクにするときの容量と手間に直接つながるので、アクションモードとの関係を整理しておきます。

HDRビデオ

技術仕様ページの通常のビデオは、どの機種も「ドルビービジョン対応ビデオ撮影」という表記です。設定画面の「HDRビデオ」の説明文は「ドルビービジョンを含む、10ビットのハイダイナミックレンジで最高60 fpsのビデオを撮影します。」(4K 120fps対応機では最高120fps)で、通常のビデオがHDRで記録されることは公式に確かめられます。いっぽう、アクションモードの行にはHDRについての記載がありません。アクションモードの映像がHDRで記録されるかどうかは、確認できていない項目として扱います。

HDRで記録されていた場合の扱いは通常のビデオと同じです。iOS 13.4以降、macOS 10.15.4以降の機器で共有すればHDRのまま、それより前の機器はSDR版を受け取ります。

DVDと通常のブルーレイにはHDRの規格が無いので、ディスクにする段階でSDRの映像になります。テレビで見たときに、iPhoneの画面より色が落ち着いて見えるのはこの変換によるもので、変換の失敗ではありません。最初からSDRで撮りたければ、設定 > カメラ > ビデオ撮影 > 「HDRビデオ」をオフにします(機種によって項目名は「HDR」)。

フォーマット(高効率と互換性優先)

設定 > カメラ > フォーマットの「カメラ撮影」は、「高効率」(HEIF/HEVC)か「互換性優先」(JPEG/H.264)の二択です。説明文には「4K/60 fps、1080p/240 fps、およびHDRビデオを使用するには“高効率”が必要です。」とあり、アクションモードはこの文に挙がっていません。互換性優先のままでアクションモードが使えるかどうかは、この説明文からは読めず、確認できていない項目です。

フォーマットで確実に変わるのは容量です。互換性優先はH.264で記録するので、同じ設定でも高効率の2倍近い大きさになります。1080p/60fpsの目安で見ると、高効率+HDRの約100MBに対して、互換性優先は約175MBです。当社は高効率のHEVCのまま受け付けているので、容量を増やしてまで互換性優先にする理由はありません。Windowsで開けないという理由で互換性優先にする人がいますが、開けるようにする手段はあとの「失敗と直し方」の節で書きます。

もう一点、Appleは高効率のHEVCについて「解像度が1080p以下で、フレームレートが60 fps以下の場合は、古いデバイスにも幅広く対応できます」と案内しています。1080pを超える2.8Kは、古いパソコンやテレビで直接再生するときに、この「幅広く対応できる」範囲の外側にあります。いったんディスクにすれば再生はプレーヤーの規格に従うので、この問題は消えます。

音声

音の設定も見ておきます。iPhone 16以降は、設定 > カメラ > 「サウンド収録」の初期設定が「空間オーディオ」で、「ステレオ」「モノ」も選べます。「風切り音の低減」は空間オーディオかステレオで録画するとき自動で働き、オフにもできます。並走中の動画は、風切り音と自分の息づかいがいちばん入りやすいので、風切り音の低減はオンのまま、マイクの位置に指がかからない持ち方で撮ります。

ディスクの音声は、当社ではAC-3またはLPCMで作ります。iPhoneの空間オーディオをそのまま扱う規格はDVD・ブルーレイにはないので、立体的な広がりはディスクには残らず、通常のステレオの音として聞くことになります。家族に渡すディスクでは、音の広がりより声が聞き取れるかどうかのほうがはるかに大きな差になるので、撮るときは風と指の位置だけ気にしておけば十分です。

アクションモードで撮った動画によく起きる失敗と直し方

アクションモードの動画で起きる困りごとの多くは撮る前に防げるもので、いくつかは撮ってしまったあとでも直せます。症状ごとに原因と直し方を並べると、次の図のようになります。

アクションモードの動画で起きる7つの症状(揺れが残る、頭が切れる、2.8Kだった、遠くの顔が粗い、音がずれる、パソコンで開けない、録画が止まる)ごとに、原因と直し方を並べた表
多くは撮る前に防げる。撮ったあとに直せるのは揺れや音のずれなど一部

揺れが残っている

昼の屋外では収まった揺れが、体育館や夕方の公園では残る。原因の第一候補は「アクションモード(低照度)」で、この項目がオンなら、やや暗い場面で補正が減ります。確かめ方は二つあって、一つは同じ場所を明るい時間に撮って揺れが消えるかを見ること、もう一つは設定 > カメラ > ビデオ撮影で(低照度)の項目がどうなっているかを見ることです。

直し方は場面次第です。撮り直せるなら、(低照度)をオフにして同じ場所で試すか、明るい場所に移るか、止まって撮る通常のビデオに切り替えるかです。撮り直せない動画は、編集ソフトの手ぶれ補正で後から抑えます。後からの補正は画角がさらに狭くなるので、狭くなっても構わない動画に限ります。

画面が狭い、頭が切れている

並走して撮った徒競走で、子どもの頭が画面の上で切れている、隣のコースの友だちが入っていない。原因はアクションモードの切り出しで、通常のビデオより画角が狭いことによります。「手ぶれ補正(拡張)」もわずかにズームインする設定なので、両方が働くと狭さが重なります。確かめ方は、同じ場所に立って通常のビデオとアクションモードで数秒ずつ撮り、写る範囲を比べることです。

直し方は、撮る前なら半歩から一歩下がることに尽きます。撮ってしまった動画は広げられません。ディスクにする場合、720×480や1920×1080に縮めるときに画角が変わることはないので、切れた頭は切れたままです。次の行事では、ゴールの手前で子どもが画面の中央にいる位置を、前日に家族の誰かに走ってもらって確かめておくと、当日の勘が違います。

4Kで撮ったつもりが2.8Kだった

発表会の動画を取り込んだら、寸法が4Kになっていなかった。原因のほとんどは、前の行事でアクションモードをオンにして、設定 > カメラ > 「設定を保持」の「アクションモード」もオンになっていたことです。カメラを開き直してもアクションモードが残るので、席から撮る舞台まで2.8Kで撮ってしまいます。確かめ方は、パソコンで動画のプロパティか「情報を見る」を開いて幅と高さを見ることです。

撮り直せない動画です。受け入れるしかありません。ブルーレイの1920×1080には2.8Kでも足りているので、ディスクの仕上がりに差は出ません。4Kのまま残したかった動画だけが惜しい結果になります。次から防ぐには、「設定を保持」の「アクションモード」をオフにしておき、カメラを開くたびに通常のビデオに戻る状態にします。

遠くの顔が粗い

トラックの向こう側を走る子どもの顔が、拡大するとつぶれている。原因は、2.8Kへの切り出しにデジタルズームを重ねた二重の切り出しです。6倍までの機種でズームを上げると、画素は目に見えて減ります。確かめ方は、ズームを使わずに撮った区間と使った区間を、同じ画面で見比べることです。

直し方は、撮る側で寄ること以外にありません。ズームを使わず、コースの外側を移動して距離を詰めます。撮ってしまった動画をDVDにする場合は、遠くの顔は4Kで撮っていても720×480で消えるので、この失敗はDVDでは差になりません。ブルーレイやデータのまま残す場合に差が出る失敗です。

編集で音がずれる、動きの調子が途中で変わる

パソコンの編集ソフトに入れたら、後半で口と声がずれた、走る動きが一部だけぎこちない。原因の候補は「FPS自動調整」で、暗い区間でフレームレートが24fpsに落ちた動画は、撮影中にフレームレートが変わる状態になっています。編集ソフトによってはこの変化をうまく扱えず、音のずれになることがあります。確かめ方は、動画の情報を表示するソフトでフレームレートが固定か可変かを見ること、あるいは暗い場面の前後で症状が出るかを見ることです。

直し方は、固定のフレームレートに変換してから編集することで、手順は暗い場所の節で挙げた可変フレームレートの記事にあります。当社にディスクを頼む場合は、撮ったままのファイルで入稿できます(対応データはMP4・MOV・MTSなど一般的な動画ファイルです)。自分で編集してから入稿する人だけが、この変換を挟みます。次から防ぐには、暗い会場では「FPS自動調整」を「オフ」にして撮ります。

Windowsで開けない、音だけ出る

iPhoneからWindowsのパソコンに取り込んだ動画が再生できない、あるいは音だけ出て映像が真っ黒。原因はほとんどの場合、高効率で記録されたHEVCをWindowsが標準では再生できないことで、アクションモードに固有の問題ではありません。確かめ方は、同じ動画がiPhoneでは再生できるかを見ることです。iPhoneで再生できてWindowsで開けないなら、ほぼこの原因です。

直し方は、Microsoft StoreからHEVCの拡張機能を入れることです(価格や名称は時期で変わります)。撮る前に防ぐなら、フォーマットを互換性優先にする手もありますが、容量が2倍近くになり、4K 60fpsやHDRが使えなくなります。ディスクにするだけなら、Windowsで開けなくても当社にはそのまま入稿できるので、パソコンで再生する必要が無い人はこの対処自体が要りません。

録画が途中で止まった

徒競走の途中で「ストレージがいっぱいです」と出て録画が止まった。原因は空き容量です。アクションモードの動画は1080pの通常ビデオより大きくなる可能性が高いので、前と同じ感覚で撮っていると早く尽きます。確かめ方は、設定アプリのストレージの画面で空きを見ること(画面の場所や表記はiOSのバージョンで異なります)、そして容量の節の方法で1分あたりの実際のサイズを測ることです。

直し方は、前日に動画を移して空きを作ることに尽きます。当日に気付いた場合は、不要なアプリを消すより、古い動画をパソコンかクラウドへ移すほうが早く空きます。

撮ってから補正するのと、撮るときに抑えるのは何が違うか

違いは、切り出しの材料になる情報の量と、作業の手間です。揺れを抑える手段は二つあります。撮るときにアクションモードで抑えるか、撮ってからiMovieやCapCutなどの編集ソフトの手ぶれ補正で抑えるかです。どちらも「余白を切り出して被写体を止める」という考え方は同じで、結果として画角が狭くなり、画素が減ります。

後からの補正は、4Kで撮った余裕を使う

4Kの通常のビデオで撮り、後から編集ソフトで補正をかけると、切り出した結果はフルHD相当か、それより少し小さい寸法になることが多く、アクションモードの2.8Kと同じか、それより少ない画素で落ち着きます。つまり「4Kで撮っておけば後から補正しても高画質」とは限らず、揺れが大きいほど切り出しが大きく、残る画素は減ります。ブルーレイやDVDにするなら、この程度の減り方は仕上がりに出ません。

いっぽう、撮影のときに露光中のブレ(被写体が流れて写るぶれ)が入ってしまうと、後からの補正では消えません。一般に、撮影時の補正はセンサーの動きやレンズの動きの情報を使って揺れを止めるので、後からファイルだけを見て推測する補正より、素直に止まることが多いです。これは仕組みからの一般論で、ソフトや素材によって結果は変わります。

どちらを選ぶかの目安

撮る前に「今日は走りながら撮る」と分かっているなら、撮影のときにアクションモードで抑えます。手間がかからず、失敗も少ないからです。すでに撮ってしまった揺れる動画は、後からの補正で救います。この場合、補正の強さを上げすぎると画面の端が波打つように歪むことがあるので、揺れが気にならなくなる最小の強さで止めます。入稿前にスマホでできる下処理として、手ぶれ補正のかけ方とトリミングの手順は動画の手ブレ補正とトリミングのやり方にまとめてあります。

当社の工程はオーサリング・書き込み・再生確認なので、揺れを抑える加工は入稿の前に済ませておく必要があります。撮影のときにアクションモードで抑えてあれば、この工程が丸ごと要らなくなり、撮ったファイルをそのまま入稿できます。行事の動画をディスクにする前提の人ほど、撮るときに抑えておく利点が大きい、というのがこの節の結論です。

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動画の手ブレ補正とトリミングのやり方|スマホの標準機能で送る前に整える

パソコンに移す・人に渡すときに起きること

撮れるファイルは通常のビデオと同じHEVCなので、移す・渡すときの注意も通常のビデオと共通です。ただし1080pより大きく、量もかさみやすいので、経路の速さと、途中で勝手に変換されないかどうかが、通常のビデオより大きく影響します。

USBケーブルで移す

USB-Cの速度は機種で二つに分かれます。Pro系とiPhone DuoはUSB 3(最大10Gb/s)、iPhone 17・Air・17e・16・16eはUSB 2(最大480Mb/s)です。計算上は、480Mb/sは毎秒60MB、10Gb/sは毎秒1,250MBで、およそ20倍の開きがあります。実際の転送はこれより遅く、実測の値は確かめられていません。10Gb/sの速度を出すにはUSB 3(10Gb/s)対応のケーブルが要り、同梱のケーブルの速度は仕様ページに書かれていません。

運動会の一日分が10GBあるとして、USB 2の計算上の上限でも3分弱、実際にはもっとかかります。夜に取り込みを始めて、終わるまで別のことをしていられる長さなので、USB 2の機種でも行事の前日に慌てなければ間に合います。取り込みを当日の朝にしない、というだけの話です。

取り込みの設定で一つだけ確かめるのは、設定 > アプリ > 写真の「MacまたはPCに転送」です。「自動」と「元のフォーマットのまま」があり、説明文は「自動的に写真とビデオを互換性のあるフォーマットで転送するか、または常に元のファイルを互換性をチェックせずに転送します。」です。「自動」のままだと、パソコン側に合わせてH.264などへ変換されることがあります。撮ったままの2.8Kのファイルを残したいなら「元のフォーマットのまま」にします。

Windowsに取り込むときは、Microsoft Storeの「Appleデバイス」アプリを入れて接続し、「このコンピュータを信頼しますか?」で「信頼」を選びます。iCloud写真を使っている場合は、取り込む前にオリジナルを本体にダウンロードしておく必要があります。

AirDropで渡す

家族のiPhoneやMacに渡すならAirDropが早く、送る側・受け取る側の双方でWi-FiとBluetoothがオンで、インターネット共有がオフなら使えます。元のファイルのまま渡すには、写真アプリで共有ボタンを押し、画面上部の「オプション」で「すべての写真データ」をオンにしてからAirDropを選びます。この項目はAirDropでだけ使えます。

受け手の機器がHEVCに対応していないと、互換性の高い形式で送られることがあります。双方がiOS 26.2以降だと、AirDropコードの入力を求められます。

iCloud共有アルバムで見せる

祖父母に共有アルバムで見せている家庭は、アルバムをいつ作ったかで画質が変わります。iOS 27以降で作った共有アルバムはオリジナルの形式・フル解像度で配信され、持ち主のiCloudストレージを消費します。iOS 26以前で作った共有アルバムは、ビデオは最長15分・最大720pで配信されます。長く使っている家族のアルバムは後者であることが多く、2.8Kで撮った動画を入れても、受け取る側では720pです。画質を保って見せたいなら、iOS 27で新しいアルバムを作り直すか、ディスクにして渡します。

共有アルバムには、「ダウンロードしたコンテンツに、オリジナルと同じ情報が含まれているとは限りません。」というAppleの注意もあります。あとでディスクにするための元データは、共有アルバムから拾い直すのではなく、撮った本人のiPhoneかパソコンに残っているオリジナルから取ります。

USBメモリやSSDへ書き出す

パソコンを使わずに、本体から直接外部ストレージへ出す方法もあります。写真アプリで動画を選び、共有ボタンから「未編集のオリジナルを書き出す」を選び、「場所」でつないだストレージを選んで「保存」します。編集済みの動画でも、未編集のオリジナルが書き出されます。

ストレージはexFATやAPFSなど、データパーティションが1つの形式であることが条件で、外付けのHDDは多くの場合、外部電源が要ります。当社への入稿に使うなら、ここから共有URLの経路に載せるより、パソコンからそのままギガファイル便などにアップロードするほうが工程が少なくて済みます。

共有するときは、日付、時刻、場所、機種などのメタデータも一緒に渡ることを頭に置いておきます。Appleのガイドにもその旨の注意があり、撮影場所まで知られたくない相手に渡すときは、渡す前に何が含まれているかを写真アプリの「情報」で確かめておきます。

撮影係が複数いる行事での決めごと

園や学校の行事、子ども会、少年団の試合では、保護者の何人かが撮影係になり、機種の違うiPhoneが並びます。あとで1本にまとめてディスクにする前提なら、撮る前に決めておくことがいくつかあります。アクションモードの有無はその一つで、係の割り当てに直接関わります。

機種で担当を分ける

iPhone 17eと16eの係は、アクションモードが使えないので、席や指定エリアから止まって撮る担当にします。走る係は、それ以外の機種の人が受け持ちます。Pro系の人は通常のビデオが4K 120fpsまで撮れ、USB 3で集めるのも速いので、動きの多い種目と集約役を兼ねてもらうと段取りが軽くなります。走る係が一人しかいないなら、その人は徒競走とリレーだけに絞り、ほかの種目は席の係に任せます。

設定をそろえる

設定の不ぞろいは、そのまま見え方の段差になります。次の5点を、前日までに全員の設定画面で合わせておきます。

  • フォーマットは「高効率」でそろえる(互換性優先の人が混ざると容量が2倍近くになる)
  • 「HDRビデオ」はオンかオフのどちらかにそろえる(混ざると人によって色味が違う映像になりやすい)
  • フレームレートは60fpsでそろえる(通常のビデオもアクションモードも60fpsを選べる)
  • 「FPS自動調整」は「オフ」にする(暗い場面で24fpsに落ちる区間を作らない)
  • 「サウンド収録」はステレオか空間オーディオのどちらかにそろえる

解像度だけはそろいません。仕方のないことです。走る係は2.8K、席の係は4Kか1080pになります。ディスクにするときに1920×1080か720×480に縮めるので、この不ぞろいは仕上がりに出ません。パソコンで1本に編集する人は、編集ソフトのプロジェクトを1920×1080で作れば、どの係の素材もその中に収まります。

集め方と、順番の指定

各係の動画を集める経路は、iOS 27で作った共有アルバムか、ギガファイル便などの転送サービスです。共有アルバムはフル解像度で集まりますが、まとめ役のiCloudストレージを消費します。転送サービスは、まとめ役がURLを受け取ってダウンロードする形です。ギガファイル便なら、保持期限は3・5・7・14・30・60・100日の7種類から選べ、初期値は5日です。アップロードのあとで期限を変えたり延ばしたりはできないので、係が長めの期限を選んでからアップロードするよう伝えておきます。

当社に複数のファイルをそのまま入稿する場合は、ファイル名の頭に「01_」「02_」と番号を付けて収録順を指定します。係ごとに集めた素材を、プログラムの順に番号を振り直しておけば、まとめ役が編集をしなくても、ディスクは種目順に並びます。ファイル名に係の名前や機種名を残しておくと、あとで「この種目は誰が撮ったか」がすぐに分かります。

写っている子どもの扱い

走る係の映像には、自分の子ども以外の子がはっきり写ります。配るディスクにほかの家庭の子どもが写る場合、どこまで配るか、誰に見せるかは、園や学校、少年団の方針に従います。一般には、参加した家庭に限って配る分には了解が得やすく、SNSに上げる、外部に渡す、となると別の話になります。判断に迷う場合は、配る前に主催の側に確かめてください。本文では一般論にとどめ、個別の判断は扱いません。

行事の1週間前から入稿までの段取り

行事の日付から逆に数えます。失敗しないための準備は、当日にやることがほとんど無く、1週間前と前日に集まります。当日は切り替えるだけ、帰宅後は取り込むだけ、という状態にしておくのが目標です。

1週間前

アクションモードで1分ほど試し撮りをして、写真アプリの「情報」でサイズを控えます。行事で撮る予定の分数を掛けて、必要な空きを出します。空きが足りなければ、この週のうちにパソコンか外部ストレージへ古い動画を移します。祖父母に共有アルバムで見せている家庭は、そのアルバムをいつ作ったかをこの機会に確かめ、iOS 26以前のものなら、iOS 27で新しく作り直すか、ディスクで渡す方針に切り替えます。

前日

設定 > カメラを開いて、フォーマットが高効率か、「HDRビデオ」がどちらか、「FPS自動調整」がオフか、「アクションモード(低照度)」がどちらか、「設定を保持」の「アクションモード」がどちらか、の5点を見ます。走る種目と席から撮る種目が混ざる日は、保持をオフにします。そのあと家の中で、ビデオモードでアクションモードをオンにして数秒撮り、オフにして数秒撮る、を数回繰り返して、切り替えの位置を指に覚えさせます。充電と、当日のケーブルや予備バッテリーの用意もこの晩です。

当日

会場に着いたら最初に一つ。カメラを開いて、アクションモードがオフになっているかを見ます。場所取りのときに、徒競走で並走できる場所があるかを確かめ、無ければゴール側の正面で通常のビデオに切り替える計画にします。走る種目の前にオン、終わったらオフ。オンにしたら半歩下がって構え、ズームは使いません。席から撮る種目は4Kか1080pの通常のビデオで、暗い体育館なら「FPS自動調整」がオフのままかをもう一度見ます。

帰宅後から入稿まで

取り込みはその日の夜です。設定 > アプリ > 写真の「MacまたはPCに転送」が「元のフォーマットのまま」になっていることを確かめてから、パソコンに取り込みます。USB 2の機種は時間がかかるので、取り込みを始めたら別のことをします。取り込んだら、合計の容量と、種目ごとのファイルの順番を控えます。ディスクにするなら、翌日以降に共有URLを作って入稿します。ここまでの流れを時間順に並べたのが次の図です。

1週間前の試し撮りから、前日の設定、当日のモードの切り替え、帰宅後の取り込み、入稿までを時間順に並べた図
切り替えの練習と容量の測定を前日までに済ませておく

入稿前の確認と、当社に伝えること

当社への入稿は、動画の共有URLを注文フォームに貼る形です。ギガファイル便、Google ドライブ、Dropbox、OneDrive、WeTransfer、firestorageなどのURLが使え、iPhoneからそのまま送れます。パソコンは要りません。

複数のファイルは、ファイル名の頭に「01_」「02_」と付けて収録順を指定してください。アクションモードで撮った2.8Kのファイルも、席から撮った4Kのファイルも、HEVCのまま、HDRのまま、60fpsのままで構いません。ディスクの規格に合わせる変換は当社側で1回だけ行うのが、画質にはいちばんよい形です。

備考に書いてもらえると助かること

注文フォームの備考には、撮った条件を一言添えてもらえると、素材の状態を最初から確かめられます。機種名、アクションモードで撮った区間が混ざっていること、フレームレート、「FPS自動調整」がオンだったかどうか、暗い会場で撮った種目があるか。この程度で足ります。ファイルに2.8Kと4Kが混ざっていても、ディスクにするときは同じ寸法に縮めるので、混在そのものは問題になりません。伝えてもらいたいのは、フレームレートが途中で変わっている可能性があるかどうか、のほうです。

入稿の前に自分で確かめておく項目を一覧にすると、次の図のようになります。どれも数分で見られるもので、これが済んでいれば、入稿後に確認のやり取りが発生することはほとんどありません。

機種名、アクションモードの区間、fpsと自動調整、HDR、合計容量、ディスクの種類と枚数、ファイル名、変換の有無、URLの期限を確かめる一覧
備考に撮った条件を一言添えると、素材の状態を最初から確かめられる

作業の流れと納期

受け取った動画は、プレーヤーで再生できる形に組み立てて(オーサリング)、書き込み、実際のプレーヤーで再生を確かめてから、ケースに入れて発送するか、店舗でお渡しします。DVDは720×480・NTSC 29.97fps・MPEG-2、ブルーレイは1920×1080で作り、音声はAC-3またはLPCMです。配送はクリックポスト(追跡番号あり)です。

納期は、通常便が受付から5営業日で発送、お届けは発送から2〜3日です。15時以降のご注文は翌営業日の受付になり、土日祝の注文・入稿は翌営業日からの作業です。運動会の翌週に入稿すれば、その翌週には手元に届く計算になります。急ぐ場合は、特急お届け(内容1種類につき)3,000円で平日15時までの注文・入稿なら翌日発送、そのほかにお急ぎお届け(平日15時までの注文・入稿で翌々日までに発送)と当日店舗お渡し(平日12時までの注文・入稿)があります。発送までの日数は土日祝・休業日を除いた営業日で数えます。

料金で関わるのは、さきほど挙げた基本料金と追加コピー、それに1つの内容のデータがDVDで5GB以上、ブルーレイで25GB以上のときのエンコード手数料です。アクションモードの動画は容量の公式の目安が無いので、入稿前に合計容量を自分で測っておくことが、この手数料の有無を前もって知る唯一の方法になります。

自分で進めるか、当社に頼むか

自分で焼く場合も当社に頼む場合も、やることの中身は同じです。2.8K・60fpsのHEVCを、DVDなら720×480・29.97fpsのMPEG-2に、ブルーレイなら1920×1080に変換し、プレーヤーで読める形に組み立てて書き込みます。違いは一つです。この変換を自分がパソコンとソフトでやるか、当社がやるか。

自分で進めるなら、手順はこうなります。

  1. パソコンに「元のフォーマットのまま」で取り込む
  2. WindowsならHEVCの拡張機能を入れて、再生できる状態にする
  3. オーサリングソフトでDVDかブルーレイのプロジェクトを作る
  4. 書き込む
  5. 家のプレーヤーで再生を確かめる

1枚だけ作るなら、慣れている人で半日、初めての人で数日の作業です。素材が2.8Kだからといって特別に必要な手順はなく、通常のビデオの4Kと同じ扱いで進みます。

当社に頼むなら、撮ったファイルをそのまま共有URLで送り、備考に撮った条件を一言添えるところまでが自分の作業です。基本料金(DVD・1枚あたり)1,500円で1枚から作り、DVDとブルーレイを1枚ずつ、といった組み合わせもできます。枚数が多い、渡す相手の機器がまちまち、期日が決まっている、という条件が重なるほど、頼む側の手間の差が大きくなります。

どちらを選んでも、撮る段階で決まることは同じです。体が動く場面はアクションモードで撮り、暗い場所では補正が減ることを知っておき、席から撮る種目では通常のビデオに戻す。この3つが守られていれば、2.8Kで撮ったことをディスクの画面で惜しむことはありません。走りながら撮った子どもの姿が揺れずに残っていることのほうが、家族にとってはずっと大きな違いです。

よくある質問

Q. アクションモードにすると画質は落ちますか?

A. 上限が4Kから2.8Kに下がるので、4Kテレビで4Kのまま見る場合だけ細部の差が出ます。DVDは720×480、ブルーレイは1920×1080に縮めるので、どちらのディスクでも2.8Kと4Kの差は見えません。走りながら撮る場面では、揺れが抑えられる効果のほうがディスクの画面でははるかに大きく出ます。

Q. 2.8Kとは何画素のことですか?

A. 4Kが横およそ4,000画素を指すのと同じ数え方で、横がおよそ2,800画素前後であることを表す呼び名です。1080pの横1,920画素より多く、4Kの3,840画素より少ない位置です。Appleの技術仕様ページにはアクションモードの縦横の画素数は書かれていないので、正確な寸法は公表されていません。

Q. アクションモードが使えるiPhoneはどれですか?

A. 2026年9月時点で、iPhone 18 Pro・18 Pro Max、iPhone Duo(10月23日発売予定)、17 Pro・17 Pro Max、16 Pro・16 Pro Max、iPhone Air、iPhone 17、iPhone 16・16 Plusの技術仕様ページに「最大2.8K・60fps」の記載があります。iPhone 17eと16eの仕様ページには記載がありません。

Q. iPhone 17eや16eでアクションモードは使えますか?

A. 両機種の技術仕様ページにアクションモードの記載が無く、Appleのユーザガイドもこの2機種を対象から外しています。使えないと考えて差し支えありませんが、仕様ページに「できない」と書いてあるわけではないので、本文では「記載なし」としています。走りながら撮る用途は、止まって撮る撮り方の工夫で埋めます。

Q. 暗い体育館でもアクションモードの効果はありますか?

A. 設定 > カメラ > ビデオ撮影の「アクションモード(低照度)」がオンだと、やや暗い場面で手ぶれ補正を減らします。体育館や夕方は補正が弱まって揺れが戻りやすく、昼の屋外と同じ結果にはなりません。暗い会場では席や通路の端から止まって通常のビデオで撮り、「FPS自動調整」もオフにしておくのが安定します。

Q. アクションモードの動画は1分で何MBですか?

A. iPhoneの設定画面に出る1分あたりの目安には720p・1080p・4Kの行しかなく、2.8Kの公式の目安はありません。上下を挟む値は、高効率+HDRで1080p/60fpsが約100MB、4K/60fpsが約440MBです。実際の大きさは、写真アプリで動画を開いて上にスワイプした「情報」のファイルサイズで確かめます。

Q. 2.8Kの動画をDVDにするとどう見えますか?

A. 映像は720×480・29.97fpsのMPEG-2に変換されます。4Kで撮っても同じ寸法に縮めるので、2.8Kで撮ったことによる差は出ません。60fpsは30コマ弱に変換され、動きはテレビ放送と同じ程度のなめらかさになります。撮影時に抑えた揺れはそのまま残るので、走りながら撮った映像ほどアクションモードの効果が見えます。

Q. ブルーレイなら2.8Kの画質は残りますか?

A. ブルーレイは1920×1080で作るので、2.8Kの画素は足りていて、フルHDのテレビでも4Kテレビでも4Kで撮った動画のブルーレイと同じ見え方になります。60fpsは規格に合わせて変換され、撮ったままの60コマとは同じになりません。HDRで記録されていた場合は、ディスクにする段階でSDRの映像に整えられます。

Q. 4Kで撮って後から手ぶれ補正するのと、どちらがよいですか?

A. 走りながら撮ると分かっているなら、撮るときにアクションモードで抑えるほうが手間も失敗も少なくなります。後からの補正も余白を切り出す仕組みなので、4Kで撮っても残る画素はフルHD相当かそれ以下になることが多く、露光中のブレは後からは消せません。すでに撮った揺れる動画は、後からの補正で救います。

Q. アクションモードが次にカメラを開いてもオンのままになるのはなぜですか?

A. 設定 > カメラ > 「設定を保持」の「アクションモード」がオンになっています。ここがオンだと、カメラを閉じて開き直してもアクションモードが残り、席から撮る舞台まで2.8Kで撮ってしまいます。走る種目と止まって撮る種目が混ざる日は、この項目をオフにして、開き直せば通常のビデオに戻る状態にしておきます。

Q. アクションモードの動画はHDRで記録されますか?

A. 通常のビデオは「ドルビービジョン対応ビデオ撮影」と仕様ページにありますが、アクションモードの行にはHDRの記載がなく、確認できていない項目です。記録されていた場合の扱いは通常のビデオと同じで、古い機器にはSDR版が渡り、DVDや通常のブルーレイにするときはSDRの映像になります。

Q. 運動会で親が走りながら撮るときのコツはありますか?

A. コースの外側を並走して横から撮るならアクションモード、ゴール側で待ち構えるなら通常のビデオの4K 60fpsにします。アクションモードは画角が狭いので、通常より半歩から一歩下がって構え、ズームは使いません。並走できる場所があるかは場所取りの段階で確かめ、種目が終わったらオフに戻します。

Q. アクションモードで撮った動画を、そのまま入稿できますか?

A. できます。共有URLを注文フォームに貼る形で、HEVCのまま、HDRのまま、60fpsのままで構いません。2.8Kと4Kのファイルが混ざっていても、ディスクにするときは同じ寸法に縮めるので問題になりません。備考に機種名と、アクションモードで撮った区間があること、「FPS自動調整」がオンだったかを添えてもらえると助かります。

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この記事の目次

  1. アクションモードの画質|2.8Kは4KとフルHDの間で、ディスクには足りる
  2. 2.8Kとは何画素か
  3. なぜ手ぶれを抑えると解像度が下がるのか
  4. 対応機種の一覧|17eと16eには記載が無い
  5. オンにする場所と、次に開いたときも残す設定
  6. 暗い場所でアクションモードに起きること
  7. スローモーション・シネマティック・QuickTakeとの違い
  8. 場面ごとの使い分け
  9. 4Kの通常ビデオか、2.8Kのアクションモードか、出力先で決める
  10. 容量の考え方|2.8Kの公式の目安は無い
  11. 画面の大きさで変わる、揺れと粗さの見え方
  12. DVDにしたときの見え方
  13. ブルーレイにしたときの見え方
  14. HDR・フォーマット・音声との関係
  15. アクションモードで撮った動画によく起きる失敗と直し方
  16. 撮ってから補正するのと、撮るときに抑えるのは何が違うか
  17. パソコンに移す・人に渡すときに起きること
  18. 撮影係が複数いる行事での決めごと
  19. 行事の1週間前から入稿までの段取り
  20. 入稿前の確認と、当社に伝えること
  21. 自分で進めるか、当社に頼むか
  22. よくある質問

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