この記事の要点
常時録画はカードがいっぱいになると古い順に上書きされる。消えるまでの時間は日数ではなく、エンジンをかけて走った時間の合計で決まる
メーカーの公表値では、前後2カメラの機種で32GBのカードに約78〜128分(初期の設定)。毎日1時間運転すると、1〜2日で最初の日の映像から消えていく
衝撃を感じたときの録画と手動録画は別のフォルダや区画に残るが、件数や容量に上限があり、超えると古いものから上書きされる機種が多い
事故やあおり運転のあとは、安全と通報を先にし、録画を保護してから電源を切ってカードを抜く。その日のうちにフォルダごとパソコンと別の場所に控える
カードは消耗品。フォーマットの頻度と交換の目安は機種で違うので取扱説明書で確かめる。長く残す映像は、カードの外へ出して媒体を分けて置く
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駐車場で車に戻ったら、バンパーに見覚えのない傷があった。あるいは、先週の帰り道に後ろから詰め寄ってきた車のことを、今になって家族に話したら「ドラレコに映っているんじゃない?」と言われた。急いで再生してみると、残っているのは今朝の通勤の映像からで、肝心の日の分はもう無い。ドライブレコーダーの映像が「何日で消えるのか」を調べる人の多くは、こうした場面にいます。
ドライブレコーダーは、カードがいっぱいになると古い映像から順に消して新しい映像を書き込みます。消えるまでの長さは日数ではなく、エンジンをかけて走った時間の合計で決まります。メーカーが公表している値では、前後2カメラの機種で32GBのカードに初期の設定で約78〜128分です。毎日1時間運転する車なら、1〜2日で最初の日の映像から上書きされていきます。衝撃を感じたときの録画は別の場所に残りますが、そこにも件数の上限があります。
残したい映像に気づいたら、その日のうちに録画を保護し、電源を切ってカードを抜き、パソコンに控えを取ります。どれくらい急げばよいかは、カードに入る時間と1日の運転時間から計算でき、カードに残っているいちばん古い録画の日時を見れば確かめられます。会社の車の保存年限はドライブレコーダー映像の社内保存 の記事で扱っています。
この記事の目次見出しを押すと、その場所へ移ります
消えるのは「次に録画するとき」|常時録画は古い順に上書きされる 録画時間を決める3つのもの 主なメーカーの公表値で見る32GB・64GB・128GBの録画時間 自分の車で何日もつかは、録画時間を1日の運転時間で割って出す 衝撃を感じたときの録画は別の場所に残る。それでも件数に上限がある 駐車中の録画は走行中の録画の時間を削る 運転の仕方ごとにどこまで急げばよいか 事故やあおり運転のあとは安全と通報が先 残りの15項目を見る 止まったら、録画を保護してからカードを抜く 事故でなくても、残したい場面に気づいたら パソコンに控えを取る手順 スマホに保存するときは、元のファイルのまま移す 残っていない、開けない、時刻が違う|よくある失敗の確かめ方 SDカードは消耗品|フォーマットと交換の目安は機種で違う 残る時間を延ばしたいときに見直す設定 警察や保険会社に渡すときは、元のファイルを手元に残す 自分の車でないとき、車を手放すとき パソコンに写した映像の見返し方と整理のしかた いつまで残すか|話が済むまでは、元のファイルを消さない 長く残すなら、カードから出して媒体を分ける 見返すためのディスクを作るとき、当社に頼めること 今日のうちにカードのいちばん古い録画の日時を見ておく よくある質問 撮った動画は、1枚1,500円(税抜)からDVD・ブルーレイにできます。料金を見る
消えるのは「次に録画するとき」|常時録画は古い順に上書きされる
多くのドライブレコーダーは、エンジンをかけると録画を始め、エンジンを切ると止まります。この走行中の録画を、メーカーは「常時録画」と呼んでいます。録画した映像は1つの長いファイルにはならず、30秒から1分ほどの短いファイルに区切って、カードに順に書き込まれていきます。コムテックのZDR-750Dは30秒ごと、ユピテルのWD200は約1分ごとにファイルを作ると、それぞれの仕様と取扱説明書に書かれています。
カードの空きがなくなると、本体はいちばん古いファイルを消して、空いた場所に新しい映像を書き込みます。これを繰り返すので、カードの中には「直近の決まった時間分」の映像が、常に入れ替わりながら残っている状態になります。同じ場所を繰り返し使って記録を続ける仕組みなので、ループ録画と呼ばれることもあります。コムテックのよくある質問も、カードの容量がいっぱいになると古い映像から順に消去し、新しい映像の記録を続ける、と説明しています。
カードの中は録画の種類ごとのフォルダに分かれている
カードの中は、常時録画、衝撃を感じたときの録画、手動で残した録画、駐車中の録画と、種類ごとにフォルダが分かれている機種が多くあります。ユピテルのWD200の取扱説明書では、常時録画が「Normal Rec」、Gセンサー記録が「Gsensor Rec」、ワンタッチ記録が「EVSW」というフォルダに入ります。同じユピテルのSN-ST5000Pでは、常時録画が「DCIM」、イベント記録が「EVGS」「EVSW」です。
フォルダの名前はメーカーや機種で違いますが、取扱説明書の「録画について」「録画ファイルの構成」といった節に図で載っていることが多いので、一度見ておくと、パソコンでカードを開いたときに迷いません。消えていくのは主に常時録画のフォルダで、ほかのフォルダは次の節以降で書くように、別の決まりで残ったり消えたりします。
エンジンを切っても、映像は消えない
勘違いされやすいのは、エンジンを切った時点で映像が消えると思われている点です。録画はカードに書き込まれているので、エンジンを切っても、次に録画が始まるまではそのまま残ります。消えるのは、次にエンジンをかけて走り、新しい映像がカードの空きを使い切ったときです。月に一度しか乗らない車なら、1か月前の映像がまだ残っていることもあります。
反対に、毎日長く運転する車では、昨日の映像が今日の夕方には消えていることがあります。「何日もつか」と日数で考えると、この違いが見えません。カードに何分ぶん入るかと、1日に何分走るかの2つで考えると、自分の車で何日もつかが分かります。駐車中も録画する設定の機種では、止めている間の録画もカードを使うので、その分だけ走行中の映像が早く消えます。
上書きされた映像は元に戻せないものと考える
消えてしまった映像を、あとから取り戻せないかと考えるかもしれません。コムテックのよくある質問は、上書き消去されたデータの復元はできかねます、と答えています。カードの中で古い映像の場所に新しい映像が書き込まれた時点で、元の映像の中身は残っていないと考えてください。パソコンでうっかり消しただけのファイルなら、復元のソフトや業者で戻せる場合がありますが、ドライブレコーダーが上書きした分は、その対象になりにくいものです。だからこそ、残したい映像は「上書きされる前に、カードの外へ出す」のが唯一の確かな方法で、自分の車で何分ぶん残るのかを先に知っておくと、どれくらい急げばよいかが分かります。
録画時間を決める3つのもの
常時録画で何分ぶん残るかは、主にカードの容量、録画の画質、カメラの数の3つで決まります。メーカーの取扱説明書や仕様表にある「録画時間の目安」「記録時間の目安」の表は、この3つの組み合わせごとに分数を並べたものです。表の読み方が分かれば、自分の機種の値をすぐに拾えます。
カードの容量|倍になれば、時間もほぼ倍になる
いちばん分かりやすいのが容量です。同じ設定なら、カードの容量が倍になると録画できる時間もほぼ倍になります。ユピテルの前後2カメラの機種SN-TW9900dの仕様表では、初期値の高画質で16GBが約64分、32GBが約128分、64GBが約256分、128GBが約512分と、きれいに倍ずつ増えています。
ただし、どの機種にも使えるカードの容量の上限があります。SN-TW9900dは16〜128GB、ユピテルのDRY-ST1000cは8〜32GBの対応です。上限を超える容量のカードは、入れても認識されないか、正しく動かないことがあります。カードを買い替えるときは、まず自分の機種の対応容量を取扱説明書で確かめてください。
画質|画素の数とビットレートで1分あたりの容量が変わる
2つめは画質です。映像の画素の数と、1秒あたりに使うデータの量(ビットレート)が大きいほど、1分あたりの容量が増え、同じカードに入る時間は短くなります。ケンウッドの前後2カメラの機種DRV-MR480は、32GBのカードで1080pなら常時録画が約78分、720pにすると約146分と、2倍近くまで延びます。
画素の数を変えなくても、「高画質」「普通画質」「低画質」のような画質の設定で時間は変わります。SN-TW9900dの32GBでは、高画質が約128分、普通画質が約150分、低画質が約182分です。この差はビットレートの違いから来ています。コマ数(フレームレート)を選べる機種では、コマ数を下げても時間が延びます。コムテックのZDR-750Dは1秒に27.5コマと17.5コマから選べます。
画質を下げて時間を延ばすかどうかは、何を記録したいかで決めます。ナンバープレートの文字や、信号の色、相手の車の動きをはっきり残したいなら、初期の設定より画質を下げるのは避けたほうが無難です。時間が足りないなら、画質よりカードの容量で補うほうが、いざというときに困りません。
カメラの数|前後2カメラ、3カメラ、360度で時間は縮む
3つめはカメラの数です。前と後ろの2台のカメラの映像を1枚のカードに同時に書き込む機種は、1台だけの機種より多くの容量を使います。ケンウッドはDRV-MR480の製品ページで、2カメラのドライブレコーダーは1カメラに比べて2倍の記録容量を必要とし、上書きの頻度も高くなると説明しています。
同じメーカー、同じ1080Pの高画質で比べると、差がよく分かります。ユピテルのSN-TW9900d(前後2カメラ)は32GBで約128分ですが、前・車内・後方の3つを撮るY-3000は32GBで約88分です。カメラが増えると、同じカードでも残る時間は短くなります。360度を撮るカメラにリヤカメラを足した機種も、同じ考え方で時間が縮みます。
前と後ろで画質が違う機種もあります。コムテックのZDR-750Dは前方を4K・WQHD・フルHDから選べ、後方はフルHDです。HDR362GWは、前方の360度カメラが1856×1856の丸い映像で、後方はフルHDかHDです。後方の設定はそのままでも、前方の設定を上げれば、全体で残る時間は短くなります。
ただし、メーカーや機種が違えば、画質の初期値も違います。カメラの数が少ない機種のほうが必ず長く残るとは限らないので、カメラの数だけで比べず、機種ごとの表を見ます。
買ったときに付いてくるカードの容量も、機種によって8GBから64GBまで違います。前後2カメラの機種に付属の32GBのカードを入れたままなら、1時間20分から2時間ほどで一巡すると見ておくと、大きく外れません。付属のカードの容量は取扱説明書の付属品の一覧か、カードそのものの表記で分かります。
主なメーカーの公表値で見る32GB・64GB・128GBの録画時間
実際の値をメーカーの取扱説明書・仕様表・製品ページで確かめた範囲で並べます。機種名は公表値の例として挙げているもので、どれかを勧めるものではありません。値はどれも初期の設定(買ったときの設定)での常時録画の目安で、各社とも「目安」「参考値」と断っています。2026年11月時点のメーカーのページで確かめました。
機種:ユピテルSN-TW9900d
カメラ:前後2カメラ
32GB:約128分
64GB:約256分
128GB:約512分
機種:ユピテルY-3000
カメラ:前・車内・後方
32GB:約88分
64GB:約176分
128GB:約352分
機種:ケンウッドDRV-MR480
カメラ:前後2カメラ
32GB:約78分
64GB:約159分
128GB:約309分
機種:コムテックZDR-750D
カメラ:前後2カメラ
32GB:約80〜215分
64GB:約160〜430分
128GB:約320〜865分
機種:コムテックHDR362GW
カメラ:360度+後方
32GB:約85〜125分
64GB:約185〜275分
128GB:約385〜560分
コムテックの2機種は録画サイズ・フレームレート・画質の組み合わせによる幅で公表しています。初期の設定での値も添えられていて、ZDR-750Dは付属の64GBで約230分(前方WQHD・後方フルHD・27.5fps・高画質)、HDR362GWは付属の32GBで約85分(フルHD・高画質)です。ケンウッドのDRV-MR480の値は、前後のカメラで同時に撮ったときの時間で、駐車中の録画を使わない買ったときの設定のものです。
表を見ると、同じ32GBでも、初期の設定どうしで約78分から約128分まで開きがあります。カメラの数と画質の初期値が機種ごとに違うためです。前方を4Kで撮れるZDR-750Dは、設定によって32GBで約80分まで短くなります。自分の車の時間を知るには、メーカーの平均や評判より、自分の機種の表を見るのがいちばん確かです。
「何時間で消えるか」で言い直すと、初期の設定どうしで、32GBなら約78〜128分、つまり1時間20分から2時間ほどです。128GBなら約309〜512分、5時間から8時間半ほどになります。8GBのカードが付属する機種では、1時間に届かないものもあります。
32GBのカードでの初期の設定の値を棒の長さで並べると、次のようになります。コムテックのZDR-750Dは32GBでの初期の設定の値が公表されていないので、この図には入れていません。
各社の公表値。同じ32GBでも、初期の設定で約78分から約128分まで開く
付属のカードが8GBの機種では1時間に届かない
機種によっては、8GBのカードが付属しているものがあります。ユピテルのWD200の取扱説明書には、初期値(1080P HD・30FPS)で付属の8GBのカードに約50分の常時録画ができる、とあります。同じユピテルのDRY-ST1000cの仕様表では、付属の8GBで1080P HDの初期設定が約30分です。
この大きさのカードのままだと、片道40分の通勤を1往復するだけで、朝の分は帰りの途中で消え始めます。買ったときのカードを入れっぱなしにしている車ほど、思っているより残っている時間が短いことがあります。カードの容量を知らないなら、まず確かめておきたいところです。
表の値より短くなるとき
表の値は、新しいカードを初期の設定で使ったときの目安です。実際には、表より短くなることがあります。ユピテルの取扱説明書は、フォーマットせずに使い続けると書き込めない場所(不良セクタ)が増え、記録できる時間が短くなるおそれがある、と説明しています。長く使ったカードほど、表の値に届かないことがあると考えておいてください。
駐車監視に容量を割り当てている、イベント記録がたくさんたまっている、カードにほかのファイルを入れている、といった場合も、常時録画に使える容量が減ります。表の値を自分の車に当てはめるのは「だいたいの見当」までにして、正確には、次の節で書く「いちばん古い録画の日時」で確かめます。
自分の機種の値を探すには
型番は本体に貼られたシールや、買ったときの箱・保証書で分かります。型番が分かれば、メーカーのサイトで「型番 取扱説明書」を探し、仕様のページか、説明書の後ろのほうにある仕様表を開きます。表の名前は「録画時間の目安」「記録時間の目安」「常時録画の録画時間」など、メーカーによって違います。
表を読むときは、いま使っている画質の設定、いま入れているカードの容量、値が前後のカメラを同時に撮ったときのものかどうかの3つを確かめます。イベント記録や駐車中の録画に容量を分ける機種では、その割り当ての設定ごとに表が分かれていることもあります。分からない項目は本体の設定メニューで今の設定を見てから表に当てはめます。
自分の車で何日もつかは、録画時間を1日の運転時間で割って出す
カードに何分ぶん入るかが分かれば、あとは割り算です。カードに入る常時録画の時間を、1日に運転する時間で割ると、一巡するまでの日数が出ます。32GBで約80分の機種を毎日1時間運転する車に付けているなら、80÷60で約1.3日です。2日目の途中で、前の日の朝の映像から消え始めます。
運転の仕方ごとに計算すると、次のようになります。録画時間は表の値に近い約80分・約160分・約320分の3つで、1日の運転時間を30分・1時間・2時間で割った日数です。どれも計算上の値で、走る日と走らない日がある車では、日数は延びます。
毎日同じ時間だけ走る前提の計算。走らない日がある車では、日数は延びる
図の値は毎日同じ時間だけ走る前提の計算です。平日は乗らず、週末に2時間ずつ乗る車なら、1週間の運転は4時間(240分)です。約320分のカードなら、320÷240で約1.3週、9日ほど前までの映像が残っている計算になります。反対に、高速道路で5時間走る旅行の日には、約80分のカードでは最後の80分しか残りません。行きの景色を残したかったと思っても、帰り道の運転だけで消えてしまいます。
ビットレートから計算する方法
取扱説明書に録画時間の表が無い機種や、カードの容量を表に無い大きさに変えた場合は、ビットレートから計算できます。式は、録画時間(分)=カードの容量(GB)×8,000÷ビットレート(Mbps)÷60です。8,000はGBをメガビットに直すための数(1GB=1,000MB、1バイト=8ビット)、60は秒を分に直すための数です。
たとえば前後のカメラを合わせて30Mbpsで記録する機種に32GBのカードを入れると、32×8,000÷30÷60で、計算上は約142分です。前後2カメラの機種なら、前と後ろのビットレートを足して計算します。ビットレートは仕様表に載っていない機種も多く、そのときは公表されている録画時間の表のほうを使います。
計算で出した値と、メーカーの表の値は一致しないことがよくあります。カードの一部をイベント記録や駐車中の録画に分けておく機種では、常時録画に使える容量がカードの容量より少ないためです。場面の動きの多さで、実際のデータの量が変わる機種もあります。計算は「だいたいどれくらいか」をつかむために使い、正確な値はメーカーの表で確かめてください。
いちばん古い録画の日時を見れば、いま何日分あるかが分かる
計算より確かなのは、いまカードに残っているいちばん古い録画の日時を見ることです。本体の画面で再生の一覧を開く、スマホのアプリで一覧を見る、カードをパソコンに挿して常時録画のフォルダを開く、のどれかで見られます。一覧の先頭か末尾にある最も古いファイルの日時が、いまの時点で残っている一番前の映像です。
パソコンで見る場合は、ファイルの一覧を「更新日時」(Macでは「変更日」)や「名前」で並べ替えると、古い順に並びます。ファイル名に日時が入る機種もあります。今日が5日で、いちばん古い録画が3日の朝なら、この車ではだいたい2日分が残っている、と分かります。一度確かめておけば、「先週の分ならもう無い」「昨日の分ならまだ間に合う」とすぐに判断できます。
カードをパソコンに挿して確かめるときは、ファイルを開いて見るだけにして、消したり名前を変えたりしないでください。あとで証拠として使うかもしれない映像を、うっかり消さないためです。終わったら、パソコンの画面でカードを取り出す操作をしてから抜き、本体の電源が切れているときに戻します。
1日に何分走っているかを見積もる
割り算の分母になる「1日の運転時間」は、思っているより長いことがあります。通勤の片道25分でも、往復と、昼の用事や夕方の買い物を足せば1時間を超えます。信号待ちや渋滞で止まっている時間も、エンジンがかかっていれば録画は続いています。数日分の運転をざっと書き出して合計し、いちばん長い日の値で計算しておくと、見込みより早く消えていた、ということを防げます。
衝撃を感じたときの録画は別の場所に残る。それでも件数に上限がある
常時録画とは別に、多くの機種は、車に一定以上の衝撃が加わったときの映像を、上書きされにくい場所に分けて残します。メーカーによって「イベント記録」「衝撃録画」「Gセンサー記録」と呼び方が違います。加速度を測るセンサー(Gセンサー)が揺れを感じると、その前後の映像を常時録画のフォルダから別のフォルダへ移したり、別の区画に書き込んだりする仕組みです。
ユピテルのWD200の取扱説明書では、衝撃を感じると録画ファイルを「Gsensor Rec」というフォルダに移す、と説明しています。前後2カメラのSN-TW9900dでは、イベント記録は衝撃の前後20秒ずつ、合わせて40秒のファイルとして残ります。衝撃の瞬間だけでなく、その少し前からの映像が残るので、何が起きたかを確かめられます。
手動録画のボタンでも同じように保護できる
衝撃が小さくてセンサーが反応しなかった場面や、事故ではないけれど残したい場面は、本体のボタンで手動で保護できます。メーカーによって「手動録画」「マニュアル録画」「ワンタッチ記録」と呼び方が違います。WD200では常時録画中にRECボタンを押すと、押した前後の録画ファイルが「EVSW」というワンタッチ記録のフォルダに移ります。
ボタンの場所と押し方は機種ごとに違うので、車を止めているときに一度、取扱説明書を見ながら場所を確かめておくと、いざというときに迷いません。運転中にボタンを探して操作するのは危ないので、押すのは安全な場所に止めてからにします。押した時点の前後のファイルを移す機種でも、どこまで前の映像が含まれるかは押したタイミングで変わります。止めたらすぐに押し、そのうえでカードの控えも取ります。
件数や容量の上限を超えると、古いイベント記録から上書きされる
イベント記録の区画にも上限があります。WD200は付属の8GBのカードで、Gセンサー記録とワンタッチ記録を合わせて16件までです。初期の設定は「全て上書き」で、16件を超えると古いイベント記録から上書きされます。SN-TW9900dの32GB(高画質)では、衝撃などによる記録が76件、ワンタッチ記録が56件までです。3カメラのY-3000では同じ32GB(高画質)で52件と38件に減ります。カメラが多いと1件あたりの容量が大きくなり、入る件数が少なくなります。
ケンウッドのDRV-MR480は件数でなく時間で区画を分けています。買ったときの設定では、32GBのカードで常時録画が約78分、イベント記録が約8分です。8分は、短いイベント記録なら何件分にもなりますが、満杯になれば同じように古いものから消えていきます。コムテックの機種も初期の設定では、衝撃録画とマニュアル録画が記録の上限に達すると古い映像から自動で上書きされると説明しています。
つまり、イベント記録は「常時録画より長く残る」ものの、「ずっと残る」わけではありません。何か月も前の衝撃の映像は、その後の衝撃の映像で上書きされて、すでに無いことがあります。残したい衝撃の映像はイベント記録の区画に入っているうちに、パソコンへ控えを取っておいてください。
写し終えた衝撃の映像を区画に残したままにしておくと、そのぶん新しい衝撃の映像が入る余地が減ります。ユピテルの仕様のページでは、保護されたファイルを消すときは、保護を解除してから消すか、カードをフォーマットするよう案内しています。消す前に、パソコンに写したファイルが開けることを確かめてからにします。
段差や荒い路面でイベント記録がたまっていく
Gセンサーの感度が高すぎると、事故ではない揺れでもイベント記録が作られます。道路の段差、駐車場の出入り口の傾き、荒れた舗装、ドアを強く閉めたときの振動などです。気づかないうちに区画が日常の揺れの記録で埋まり、大事な衝撃の映像が早く上書きされることがあります。コムテックのよくある質問は、車によって衝撃の伝わり方が違うので、Gセンサーの設定を調整するよう案内しています。
イベント記録の一覧を見て、覚えのない記録がたくさん並んでいたら、感度を一段階ずつ下げて様子を見ます。下げすぎると、本当の接触で記録されなくなるので、取扱説明書の初期値を基準に、少しずつ変えるのが安全です。コムテックのよくある質問によると、同社の機種では駐車中の衝撃の感度が走行中より敏感に設定されていて、駐車中の感度は別の項目で調整します(設定の有無は機種で違う)。
「上書きしない」設定にすると、録画が止まることがある
大事な映像を消されたくないからと、上書きを禁止する設定にしたくなるかもしれません。しかし多くの機種では上書きを禁止すると、区画がいっぱいになった時点で録画そのものが止まります。WD200の取扱説明書では、上書きモードを「上書き禁止」にして常時録画が上限に達すると常時録画が止まり、イベント記録も移すファイルがないためできなくなる、と説明しています。
コムテックのよくある質問も、上書き禁止の設定で衝撃録画やマニュアル録画を保護すると、そのデータは消えない代わりに、録画を再開するにはカードの初期化、不要なデータの削除、設定の変更のどれかが要る、としています。上書きの禁止は映像をカードの外へ出すまでの一時的な手段と考え、ふだんは初期の設定のまま使うほうが、録画が途切れません。
駐車中の録画は走行中の録画の時間を削る
駐車中も車の周りを見張る「駐車監視」「駐車録画」は、多くの機種で別売りの電源コードや設定が必要です。コムテックのHDR362GWは、オプションのコードをつなぐと最長24時間の駐車監視ができ、駐車監視の録画は専用のフォルダに保存されます。ケンウッドのDRV-MR480も、別売りの車載電源ケーブルを使うと最長24時間の監視ができます。
駐車中の録画もカードの容量を使うので、そのぶん走行中の録画が残る時間は短くなります。DRV-MR480の表では、32GBのカードで1080pの常時録画は、駐車モードを使わない設定で約78分、駐車録画に容量を多く割り当てる設定では約58分です。駐車監視を使い始めたら、録画時間の表を「駐車監視を使うとき」の行で見直してください。
駐車中は1秒に1コマだけ撮る「タイムラプス」で記録する機種もあります。ユピテルのSN-TW9900dは駐車記録のタイムラプスで1秒に1コマを記録します。コマを間引くぶん長い時間を残せますが、動きの速い場面は途切れて映ります。当て逃げのような一瞬の出来事は、衝撃を感じて普通のコマ数で録る機能があるかどうかで、残り方が変わります。衝撃の前から残るかどうかも設定で変わり、コムテックのZDR-750Dの駐車監視は衝撃の前後を記録しますが、「衝撃クイック録画」に設定したときは衝撃の後だけになります。
駐車監視の時間は車のバッテリーの状態にも左右されます。ケンウッドはDRV-MR480の駐車監視について、車両のバッテリーの状態や使用環境で監視の時間が変わると断っています。バッテリーの電圧が下がると監視を止める作りの機種もあるので、「止めているあいだは必ず録画されている」と思い込まず、駐車監視のフォルダに実際にどれくらい残っているかを、ときどき見ておいてください。
コムテックのよくある質問では、駐車監視を使うとカードの寿命が短くなることがある、とも書かれています。止めている時間も書き込みを続けるためです。駐車監視を長く使う車ほど、後の節で書くカードの点検と交換を早めに考えてください。駐車中の映像を見返す場面は、多くが「戻ったら傷があった」ときです。気づいたその日に、駐車監視のフォルダを確かめてください。
運転の仕方ごとにどこまで急げばよいか
同じ機種、同じカードでも、どれだけ急げばよいかは、車の使い方で大きく変わります。前後2カメラの機種に32GBのカードを入れ、初期の設定で約80〜130分残る車を例にすると、目安は次のとおりです。自分の機種の値に置き換えて読んでください。
通勤や送り迎えで毎日乗る車
往復で1時間半乗るなら、約80〜130分の録画はほぼ1日で一巡します。朝の出来事なら、その日の帰りの運転で上書きされ始めると考えてください。残したいことに気づいたら、帰りの運転を始める前に手動録画のボタンを押すか、カードを替えのものに入れ替えます。家族が同じ車で夕方の買い物に出る家なら、その運転でも消えていきます。
毎日乗る車は、「明日見ればいい」が通用しません。気づいたのが夜なら、次の朝エンジンをかける前にカードを抜いて、パソコンに写してから出かけます。替えのカードを車に置いておけば、写す時間が無い朝でも、カードを入れ替えるだけで今ある映像を守れます。
週末だけ乗る車
土日に2時間ずつ乗る車なら、平日は録画が進まないので、日曜の最後に走った分は、次の土曜に走り出すまで残ります。ただ、約80〜130分のカードでは、土曜の出来事は日曜の2時間の運転でほぼ上書きされます。先週末の日曜の帰り道の出来事に平日に気づいたなら、次に乗る前に控えを取れば間に合うことが多いでしょう。
ただし、駐車監視を使っている車は、乗らない平日も録画を続けていることがあります。駐車中の録画が常時録画と同じ区画を使う機種では、乗っていないのに走行中の映像が上書きされていきます。週末だけの車でも、まずいちばん古い録画の日時を見て、何日分あるかを確かめてから判断してください。
長距離のドライブや旅行の日
高速道路で片道3時間の旅行なら、行きの運転だけで32GBのカードは一巡します。目的地に着いたころには、出発したときの映像は残っていません。行きの途中の出来事や景色を残したいときは、休憩のたびに手動録画のボタンを押すか、サービスエリアで替えのカードに入れ替えます。
手動録画のボタンで残せるのは、押した前後の短い時間だけです。景色のよい区間をまとめて残したいなら、カードの入れ替えのほうが向いています。旅行の前に替えのカードを2〜3枚用意し、区切りのよい所で替えていけば、行き帰りの映像を丸ごと持ち帰れます。抜いたカードにはいつからいつまでの分かを書いておきます。
家族で乗り回す車
何人かで1台を使う家では、自分が気づいたときには、ほかの家族がすでに運転していることがあります。残したい映像があると分かったら、まず家族に「しばらくその車に乗らないで」と伝えるか、カードを抜いておきます。誰がいつ乗ったかを思い出せれば、何時間分の運転で上書きが進んだかの見当もつきます。
事故やあおり運転のあとは安全と通報が先
事故やあおり運転に遭った直後は、気が動転して、何から手を付けてよいか分からなくなります。録画のことは気になりますが、順番を間違えると、けが人の救護が遅れたり、二度目の事故を招いたりします。身の安全と通報を先にし、録画を守るのはそのあとです。全体の流れは次の図のとおりです。
録画を守るのは、けが人の救護と通報のあと。カードは控えを取るまで本体に戻さない
けが人の救護と警察への届け出が先
交通事故があったとき、関わった車の運転者は、すぐに運転をやめてけが人を救護し、道路の危険を防ぐ措置をとり、警察官に事故を報告することになっています(道路交通法第72条)。ドライブレコーダーの録画を守るのは、そのあとで構いません。けが人がいるのにカードを抜くことを先にしたり、後続の車にぶつけられる場所に止めたまま作業したりするのは避けてください。
事故の現場で相手と話すときは、相手の車のナンバー、連絡先、保険会社を控え、スマホで現場の写真も撮っておきます。ドライブレコーダーには映っていない角度や、止まったあとの車の位置を補えます。録画が残っているかどうかを、その場で相手に見せる必要はありません。映像の扱いは警察や保険会社の案内に沿って決めます。
あおり運転を受けたら、車の外に出ずに110番
警察庁は、妨害運転を受けたときは、サービスエリアやパーキングエリアなど交通事故に遭わない場所に避難し、車外に出ることなく、ためらわずに110番通報するよう呼びかけています。相手が車を降りて近づいてきても、ドアのロックをかけたまま警察の到着を待ちます。同乗者がいれば、通報はその人に頼めます。
警察庁は、ドライブレコーダーが妨害運転などの悪質・危険な運転の抑止に有効だとしています。ただ、録画が役に立つのは、その映像が消えずに残っていればこそです。警察が来るのを待つあいだ、エンジンをかけたままにすると、常時録画は続きます。安全な場所に止まれたら、次の手順で録画を保護します。
同乗者がいるなら、役目を分ける
同乗者がいるときは、運転していた人が一人で全部を抱えないように、役目を分けます。一人が110番や保険会社への連絡をし、もう一人が時刻、場所、相手の車の色やナンバーをメモします。車の外に出られる状況なら、現場の写真も撮ります。録画の保護とカードの扱いは、落ち着いてからで間に合う場合が多いので、まず安全と連絡を優先します。
あおり運転は始まりから止まるまでの全部を残す
あおり運転は、相手が後ろに詰め寄ってから、幅寄せや前に割り込んでの急ブレーキまで、数分から十数分続くことがあります。衝撃の無い出来事なので、その間の映像は常時録画の中にしかありません。手動録画のボタンで残せるのは押した前後の短い時間なので、始まりの場面はカードの常時録画のほうに頼ることになります。
止まって通報したあと、そのまま走り出すと、始まりの場面から上書きされていきます。32GBで約80分の機種なら、40分走れば残りは半分です。警察の到着を待つあいだに手動録画のボタンを押し、走り出す前にカードを替えのものに入れ替えます。相手が後ろに付いたのがだいたい何時ごろだったかも、忘れないうちにメモしておくと、あとで映像を探すときに役立ちます。
止まったら、録画を保護してからカードを抜く
手動録画のボタンを押す
車を安全な場所に止めたら、まず手動録画のボタンを押して、直前の映像をイベント記録の区画へ移します。大きな衝撃があった事故なら、Gセンサーがすでに反応してイベント記録になっていることが多いですが、念のため押しておきます。あおり運転のように衝撃の無い出来事は、ボタンを押さない限り、常時録画のまま上書きを待つ状態です。
コムテックの機種には、事故などの大きな衝撃を受けると録画を自動で止めて、重要な映像の上書きを防ぐ「緊急録画停止」の機能を持つものがあります。この機能がある機種でも、頼りきらずに、次のカードを抜く手順まで進めるほうが確かです。
電源を切ってから、カードを抜く
録画を保護したら、エンジンを切って本体の電源を落とし、カードを抜きます。電源が入ったままカードを抜くと、カードの中身がおかしくなるおそれがあります。ユピテルの取扱説明書は、事故のときは録画ファイルが上書きされないよう、必ず電源を切ってからカードを抜いて保管し、電源を切ったあと電源ランプが3秒以上消えていることを確かめてから抜き差しするよう書いています。
コムテックのよくある質問も、事故のあとにそのまま走ると上書きされることがあるので、電源コードかカードを抜いて保管するよう案内しています。駐車監視のために車のバッテリーや別売りの電池から電源を取っている機種では、エンジンを切っても本体が動いていることがあります。その場合は、取扱説明書の手順で駐車監視を止めるか、電源コードを外してからカードを抜きます。
抜いたカードは控えを取るまで何も書き込まない
抜いたカードはそのまま本体に戻さないでください。戻してエンジンをかけると、常時録画がまた始まり、守りたかった映像の上に新しい映像が書かれていきます。帰り道も録画したいなら、替えのカードを入れて走ります。ふだんから、機種が対応する容量の替えのカードを1枚、車検証入れなどに入れておくと、この場面で困りません。
抜いたカードはケースや封筒に入れ、日付と「事故の日のカード」と分かるように書いておきます。夏の車内やダッシュボードの上に置きっぱなしにせず、家に持ち帰ります。パソコンに控えを取るまでは、カードをスマホやカメラに挿して中身を見たり、そこで消したりしないようにします。挿した機器がカードに自分用のフォルダやファイルを作ることがあるためです。
相手の車や周りの車の録画も消えていく
相手の車にもドライブレコーダーが付いていれば、そちらの録画も同じように上書きで消えていきます。自分の録画に映っていない角度が、相手の録画に残っていることもあります。相手の録画を見る必要がありそうなら、保険会社に早めに伝えて、相手側に残してもらうよう頼んでもらいます。自分で相手に直接求めると、話がこじれることがあるので、間に入る人を通すほうが進めやすいでしょう。
証拠として映像を残すときの全体の考え方は、動画を証拠として保存する方法 の記事にまとめています。防犯カメラの録画も同じように上書きで消えていくので、店や家の前のカメラに映っている可能性があるなら、防犯カメラの映像の保存と提出 の記事も合わせて読み、持ち主に早めに頼んでください。
事故でなくても、残したい場面に気づいたら
録画を残したい場面は、事故やあおり運転だけではありません。駐車場で戻ったら傷があった、自転車が急に飛び出してきてひやりとした、交差点で相手の車が信号を無視した、旅行の景色をきれいに撮れた。どれも、気づいたときにはカードの中の映像が刻々と上書きされていきます。どれくらい急ぐかは、前の節で計算した「何日もつか」で決まります。
カードが一巡するまでに余裕があるなら、急いでカードを抜かなくても、次に車を止めたときに手動録画のボタンを押すか、家でカードをパソコンにつないで控えを取れば間に合います。余裕が1日も無い車なら、帰りの運転を始める前にカードを入れ替えるのが確かです。迷ったら、走る前にカードを抜いて替えのカードを入れておけば、少なくとも今あるものはそれ以上消えません。
ひやりとした場面は運転の振り返りに使える
警察庁の説明では、ドライブレコーダーの記録映像を使うと、事故やひやりとした場面を起こしやすい運転を客観的に振り返れます。自分の運転の癖を知って、安全運転の意識を高めることにつながるとしています。ひやりとした場面の映像は、手動録画で残しておき、家に帰ってから家族と一緒に見返すと、どこで気づくのが遅れたのかが分かります。
こうした映像は何かを証明するためのものではないので、見返して気づきを話し合ったら、消して構いません。初めて運転する家族の練習の記録として残したい場合は、次の節以降の手順でパソコンに写し、日付を付けて置いておきます。
駐車場で当て逃げに気づいたら
車に戻って傷を見つけたら、まず傷をスマホで撮り、車を止めた時刻と戻った時刻をメモします。この2つの時刻のあいだが、映像を探す範囲です。そのうえで、警察に届け出て、保険を使うなら保険会社にも連絡します。相手が分からない傷でも、届け出ておくと、あとで映像や目撃の話が出てきたときにつなげられます。
駐車中の当て逃げは戻った時点で、駐車監視の録画か、イベント記録の区画に残っていることがあります。駐車監視をしていない車では、エンジンを切っていたあいだの映像はもともとありません。録画が無いと分かったら、駐車場の防犯カメラの持ち主に早めに相談してください。防犯カメラの録画も決まった日数で上書きされていくためです。
パソコンに控えを取る手順
カードの映像を守る確かな方法は、カードの中身をパソコンに写しておくことです。パソコンに写したファイルは、ドライブレコーダーの上書きの影響を受けません。手順の考え方はWindowsでもMacでも同じで、画面の表示はOSのバージョンで変わります。
ドライブレコーダーの多くはmicroSDカードを使います。パソコンにSDカードの差し込み口があれば、カードに付いてくるSD変換アダプターに入れて挿します。差し込み口が無いパソコンは、USBのカードリーダーを使います。USB-Cの差し込み口しかないノートパソコンなら、USB-Cにそのまま挿せるカードリーダーが便利です。
SD変換アダプターには、横に小さなつまみがあり、「LOCK」の側にすると、多くのカードリーダーではカードへの書き込みが止まります。控えを取るあいだに、うっかりカードの中身を変えないための手段として使えます。ただし、このつまみに従うかどうかはカードリーダーやパソコンによるので、つまみだけに頼らず、カードの中のファイルを消したり動かしたりしないことを守ります。
カードの中身をフォルダごとコピーする
カードを挿したら、パソコンの中に「2026-11-02_事故」のように日付と内容が分かる名前のフォルダを作り、カードの中身をフォルダごと全部コピーします。事故の場面のファイルだけを選んで写すより、カードの中身を丸ごと写すほうが確かです。事故の場面が2つのファイルにまたがっていることや、前方と後方、イベント記録と常時録画に同じ場面が分かれて入っていることがあるからです。
コピーは「移動」でなく「コピー」で行います。移動にすると、カードから元のファイルが消えてしまいます。カードの容量が大きいと、コピーに数分以上かかることがあります。途中でカードを抜いたり、パソコンを閉じたりしないで、終わるまで待ちます。終わったら、カードの中身とコピーしたフォルダで、ファイルの数と合計の容量が同じかを、フォルダのプロパティ(Macでは「情報を見る」)で見比べます。
Windowsでは「エクスプローラー」、Macでは「Finder」で写す
Windowsでは、カードを挿すと、エクスプローラーの左の一覧の「PC」の中に、カードがドライブとして表示されます(名前はカードによって「SDHC」「リムーバブル ディスク」などと変わります)。カードを開き、中のフォルダとファイルを全部選んで(Ctrlキーを押しながらAキー)コピーし、パソコンの中に作ったフォルダを開いて貼り付けます。終わったら、カードを右クリックして「取り出し」を選んでから抜きます。
Macではカードを挿すと、Finderのサイドバーの「場所」にカードの名前が表示されます。カードを開いて中身を全部選び(commandキーを押しながらAキー)、パソコンの中に作ったフォルダへドラッグするか、コピーして貼り付けます。終わったら、サイドバーのカードの名前の横にある取り出しのマークを押してから抜きます。どちらも、表示の名前はOSのバージョンで変わります。
機種によっては、映像のファイルとは別に、GPSの位置や速度、Gセンサーの値が記録されています。コムテックのよくある質問は、専用のビューアソフトを使わずにカードから直接保存すると、機種によってはGセンサーやGPSの情報が保存されない場合がある、としています。速度や場所が大事になりそうな出来事なら、フォルダごとのコピーに加えて、取扱説明書に書かれたビューアソフトでの保存のしかたも確かめておきます。
開けるか、時刻は合っているかを確かめる
コピーが終わったら、パソコンに写したほうのファイルを開いて、事故の場面が映っているかを確かめます。パソコンに入っている動画の再生アプリで開けない形式なら、メーカーが配っている専用のビューアソフトで開きます。コムテックのよくある質問では、同社のビューアソフトはWindowsのパソコンだけの対応と案内しています。Macしか無いときは、メーカーの案内で再生の方法を確かめます。
映像の隅に出る日時が、実際の時刻と合っているかも見ておきます。GPSで時刻を合わせる機種はずれにくいですが、GPSの無い機種や、長く乗らずに本体の時計が止まっていた機種では、ずれていることがあります。コムテックのよくある質問は、内蔵の電池の充電が足りないと日時がリセットされると説明しています。ずれていたら、何分ずれているかをスマホの時計と見比べてメモに残します。
2か所に置いてから、次のことをする
パソコンに写したら、同じものを外付けのHDDやUSBメモリ、クラウドのどれかにもう1つ置きます。カード、パソコン、もう1か所の3つに同じものがそろってから、切り出しや提出の準備に進みます。パソコンの1か所だけだと、パソコンの故障や、うっかりの削除で控えが無くなります。
コピーした元のファイルは、名前を変えたり、切り出したり、明るさを直したりしないで、そのまま残します。見やすくしたい、提出用に場面を切り出したいときは、元のファイルからさらにコピーしたものを使います。元のファイルが手つかずで残っていれば、あとで「手を加えたのではないか」と問われたときに説明できます。
スマホに保存するときは、元のファイルのまま移す
パソコンが手元に無いときや、出先ですぐに控えを取りたいときは、スマホに保存する方法があります。方法は2つで、ドライブレコーダーのWi-Fiにつないでメーカーのアプリで取り込む方法と、カードリーダーでスマホにつないでファイルを写す方法です。
Wi-Fiでつながる機種はメーカーのアプリで取り込める
Wi-Fiに対応した機種では、スマホをドライブレコーダーのWi-Fiにつなぎ、メーカーのアプリで録画の一覧を見て、残したい映像をスマホに保存できるものがあります。カードを抜かずに済むのが利点です。ただ、取り込みのあいだも本体の電源が入っているので、常時録画が続いていないかを確かめます。
たとえばコムテックは対象の機種でスマホ用のアプリ「C-Access」を使うと、録画中の映像の表示や記録した映像の確認ができると案内しています。アプリの名前と、できることは、メーカーと機種によって違います。取扱説明書のWi-Fiの節か、メーカーのサイトの機種のページで確かめます。
アプリで保存した映像が、カードの中の元のファイルと同じものかどうかは、アプリによって違います。画面の大きさに合わせて小さくしたものや、前後の映像を並べて1本にしたものを保存するアプリもあります。証拠として残すなら、アプリで保存した映像とは別に、カードの中の元のファイルもパソコンに控えておきます。
カードリーダーでスマホに写す
USB-Cの差し込み口のあるスマホなら、USB-Cのカードリーダーをつなぐと、カードの中のファイルを見られます。iPhoneでは「ファイル」アプリ、Androidでは「Files」などのファイル管理のアプリを開くと、カードが外部の保存先として表示されます。そこから、残したい映像をフォルダごとスマホの中に写します。Lightningの差し込み口のiPhoneでは、Lightningに合うカードリーダーが要ります。
iPhoneの「ファイル」アプリでは、「ブラウズ」の「場所」にカードの名前が出ます。カードを開き、残したいファイルやフォルダを長押しして「コピー」を選び、「このiPhone内」に作ったフォルダを開いて、空いた所を長押しして「ペースト」します。Androidではファイル管理のアプリでカードを開き、ファイルを選んで「コピー」を選び、写し先のフォルダを選びます。メニューの名前はOSのバージョンや機種で変わります。
スマホの中に写したら、写真アプリに読み込むより、ファイルのまま置いておくほうが確かです。写真アプリでは、再生できない形式は読み込めないことがあり、読み込めても元のファイルの名前や作られた日時が分かりにくくなることがあります。スマホの空き容量が足りないときは、写す前に空きを作っておきます。
LINEやメールで送ると、元のファイルのまま届くとは限らない
スマホに保存した映像を、家族や知人にLINEやメールで送って控えにする人もいます。ただ、送った先に元のファイルのまま届くとは限りません。サービスによっては大きさや長さに上限があり、送る途中で形が変わることもあります。証拠として使う映像の控えは、トークの履歴に頼らず、元のファイルのままパソコンやクラウドに置いてください。
スマホの中の控えはスマホの機種変更や紛失、写真アプリの整理で消えることがあります。スマホは「出先で一時的に預かる場所」と考え、家に帰ったらパソコンや外付けのHDDに移しておいてください。スマホからクラウドに上げる場合も、元のファイルの画質のまま上がる設定かどうかを確かめます。
残っていない、開けない、時刻が違う|よくある失敗の確かめ方
いざ映像を探すと、思ったとおりに残っていないことがあります。原因の多くは、上書き、録画の停止、カードの不調、再生の環境のどれかです。どの場合も、原因を探す前にカードの中身をパソコンへ写しておくと、確かめている途中で消してしまう心配がありません。
探している日の録画がどこにも無い
常時録画のフォルダに、その日のファイルが1つも無い場合は、まず上書きを疑います。いちばん古いファイルの日時が、探している日より後なら、その日の分はすでに上書きされています。この場合、カードの中から取り戻すのは難しいので、イベント記録や駐車監視のフォルダに残っていないか、スマホのアプリで以前に保存した映像が無いかを探します。
いちばん古いファイルが探している日より前なのに、その日のファイルだけが無い場合は、その日に録画が止まっていた可能性があります。カードの不調で録画できていなかった、上書き禁止の設定で区画がいっぱいになり録画が止まっていた、電源のコードが抜けていた、などです。ユピテルの取扱説明書は、エラーのメッセージが出ているあいだは映像を記録できない、としています。本体の画面にエラーが出ていないか、録画中のランプが付いているかを確かめます。
カードのエラーが出る、ファイルが開けない
本体の画面に「SDカードエラー」のような表示が出る、パソコンにカードを挿しても中身が見えない、という場合は、カードそのものの不調が考えられます。コムテックの一部の機種は起動のたびにカードの状態を確かめ、おかしいときは画面で知らせます。ユピテルの取扱説明書は、フォーマットしてもエラーが頻繁に出るならカードの寿命が考えられるので、買い替えを勧めています。
ただ、中に残したい映像があるカードは、フォーマットする前に手を止めてください。フォーマットすると、保護したファイルも含めて全部が消えます。別のカードリーダーや別のパソコンで読めるかを試し、それでも読めないときは、SDカードやCFカードが読めないときの確認の記事で、試す順番を確かめてください。データの復旧を業者に頼むかどうかは、見積もりで中身が取り出せる見込みを聞いてから決めます。
ファイルはあるのに、パソコンの再生アプリで開けないときは、形式の問題か、ファイルの不調のどちらかです。機種によっては、メーカーの専用のビューアソフトで開くことを前提にした作りになっています。まずメーカーのサイトから、その機種に対応したビューアソフトを入れて開いてみます。それでも開けないファイルが、事故の瞬間のファイルだけ、ということもあります。
衝撃で電源が一瞬切れたときなどに、書き込みの途中のファイルが最後まで閉じられず、開けなくなることがあります。そのファイルを直そうとして上書き保存すると、元に戻せなくなるおそれがあるので、まずコピーを取り、コピーのほうで試します。試す順番は、動画ファイルが壊れて再生できないときの直し方 の記事に書いています。前後のファイルが開ければ、事故の直前と直後の様子はそちらで確かめられます。
後方の映像が無い、知りたい場面が画面の外
前後2カメラの機種で、前方の映像はあるのに後方が無い場合は、後方カメラのケーブルが外れていた、接続が不安定だった、といった原因が考えられます。後方の映像を前方とは別のファイルや別のフォルダに入れる機種もあるので、まずフォルダの中を全部見ます。ファイル名の頭や末尾の文字で前方と後方を分けている機種もあり、取扱説明書のファイル名の説明で見分けられます。
どの日から後方が映っていないかを、常時録画の一覧で確かめておくと、いつから接続が外れていたのかが分かります。ケーブルの付け直しは取り付けた販売店か、取扱説明書の手順で行います。後方が映っていないことに気づかないまま走り続けるのを防ぐには、月に一度、前後どちらの映像も入っているかを見るのがいちばん確かです。
ファイルはそろっているのに、知りたい場面が画面の外だった、ということもあります。カメラが映せる範囲(画角)は機種で決まっていて、ユピテルのDRY-ST1000cは対角130°(水平95°)、ケンウッドのDRV-MR480の前方は水平122°です。真横から当てられた接触や、斜め後ろからの幅寄せは、前後2カメラでも映らない角度があります。
夜の暗い道、強い雨、逆光も、映り方に影響します。ユピテルの取扱説明書は、太陽など明るいものを撮ると黒い点のように映ることがあり、映像を正常に録画するためにカメラのレンズやフロントガラスを清潔にしておくよう書いています。ガラスの内側の曇りや汚れで、ナンバーが読めないこともあります。ふだんから映像を見て、映る範囲と見え方を知っておくと、映っていない場面を他の手段(相手の車の写真、目撃した人、周りの防犯カメラ)で補う判断が早くなります。
信号の色が分からない、時刻がずれている
LEDの信号機は肉眼では点いて見えても、映像では消えていたり、点滅して見えたりすることがあります。ケンウッドもユピテルも、取扱説明書や製品ページでこのことを断っています。信号の色が映像で分からないときは、前後の映像や、ほかの車の動きから判断するしかありません。LED信号機への対策をうたう機種でも、すべての場面で映ると決まっているわけではないので、そう思って映像を見ます。
映像の隅の時刻がずれているときは、本体の時計が狂っていたと考えられます。コムテックのよくある質問では、日時がリセットされたら、1時間ほど走って内蔵の電池を充電するよう案内しています。GPSで時刻を合わせる機種は、GPSの電波を受けると自動で直ります。時刻のずれは映像の価値を下げるものではありませんが、警察や保険会社に渡すときには「何分ずれている」と添えておくと、相手が混乱しません。
SDカードは消耗品|フォーマットと交換の目安は機種で違う
ドライブレコーダーのカードは走るたびに書き込みと上書きを繰り返します。スマホやカメラのカードに比べて書き込む回数が多くなりがちで、いずれ書き込みがうまくいかなくなります。ユピテルの取扱説明書は、カードは消耗品で、書き込みできる回数など製品の寿命があるので、定期的に新品に交換するよう勧めています。ユピテルもコムテックも、カードなどの消耗品は製品の保証の対象外としています。
フォーマットの頻度は機種ごとに違う
フォーマットをどれくらいの頻度で行うかは、メーカーと機種で案内が分かれています。ユピテルのWD200やSN-ST5000Pの取扱説明書は、必ず1〜2週間に一度、本機でカードをフォーマットするよう書いています。フォーマットしないで使い続けると書き込めない場所が増え、録画時間が短くなったり、必要なファイルが上書きされたりするおそれがあるためです。
一方で、カードに書き込む仕組みを工夫して、定期的なフォーマットを要らなくした機種もあります。ケンウッドのDRV-MR480は定期的なフォーマットが不要だとしています。コムテックのZDR-750Dも定期的にフォーマットせずに使えるとしつつ、カードは消耗品なのでフォーマットしたほうが長く使える、と添えています。コムテックのよくある質問では、この仕組みに対応していない機種は2〜4週間に一度のフォーマットを案内しています。
自分の機種がどちらなのかは、取扱説明書の最初のほうにある「重要事項」や、カードの扱いの節で確かめます。フォーマットはパソコンでなく、ドライブレコーダーの本体の設定メニューで行います。ユピテルの取扱説明書も「本機で」と指定しています。フォーマットすると、保護したイベント記録も消えるので、残したい映像は先にパソコンへ写しておきます。
交換の目安とカードの選び方
交換の時期について、コムテックのよくある質問は、1日2時間ほど使う場合で約1〜3年(機種によって異なる)を目安に交換するよう勧めています。駐車監視を使うと、寿命が短くなることがあるとも書かれています。コムテックの一部の機種はカードの交換の時期が近づくと画面とブザーで知らせる機能を持っています。
買い替えるカードは、メーカーが付属品として付けているものか、対応品として案内しているものから選ぶのが確かです。ユピテルの取扱説明書は、どのカードにも本体との相性の問題があり、市販のカードでは使えない場合がある、として純正品を勧めています。コムテックも付属品以外のカードとの相性による動作の不具合には責任を負えないとしています。対応する容量と、スピードの規格(Class10以上など)も、取扱説明書で確かめます。
カードを替えたら、最初にすること
新しいカードを入れたら、まず本体でフォーマットします。ユピテルの取扱説明書は、付属品以外のカードは必ず本機でフォーマットしてから使うよう書いています。そのあと10分ほど走り、前方と後方の映像がどちらも録画されているか、日時が合っているかを確かめます。容量を変えた場合は、取扱説明書の表で、その容量のときの録画時間を見直しておきます。
外した古いカードは捨てる前に中身を確かめます。残したい映像があればパソコンに写し、要らなければ、フォーマットしたうえで、はさみで切るなどして使えなくしてから処分します。カードには自宅の周りの道や、車内の会話が録音されていることもあるので、中身が入ったまま捨てないようにします。
月に一度、次のことを見ておくと、いざというときに「録画できていなかった」を防げます。時間は5分ほどで済みます。
5分ほどで済む点検。録画できていなかったことに、出来事の前に気づける
残る時間を延ばしたいときに見直す設定
自分の車ではカードが1日ももたないと分かったら、残る時間を延ばす方法を考えます。いちばん確かなのは、機種が対応する範囲で容量の大きいカードに替えることです。32GBから128GBに替えれば、同じ設定で残る時間はおよそ4倍になります。SN-TW9900dなら約128分が約512分に、DRV-MR480なら約78分が約309分になります。
ただ、容量を増やすと、カード1枚の中に何日分もの映像が入るので、1枚が使えなくなったときに失う分も増えます。また、どれだけ容量を大きくしても、上書きが来るまでの時間が延びるだけで、映像がずっと残るわけではありません。延ばした時間は「気づいてから控えを取るまでの余裕」として考え、残したい映像はやはりカードの外へ出します。
画質を下げる、コマ数を下げる、後方カメラの録画を止める、といった設定でも時間は延びます。けれども、ナンバープレートや信号の色が読み取りにくくなれば、録画の目的から外れます。設定を変える前に、いまの設定で撮った夜の映像や雨の日の映像を見て、相手の車のナンバーが読めるかを確かめておくと、どこまで下げてよいかの目安になります。
駐車監視を使っている車は、駐車中の録画に割り当てる容量や、監視の時間を見直す方法もあります。DRV-MR480のように、カードを常時録画・イベント記録・駐車録画にどう分けるかを選べる機種では、何を優先するかで設定を決めます。Gセンサーの感度が高すぎてイベント記録がたまっている場合は、感度を見直すだけで、大事な衝撃の映像が残る件数が増えます。
警察や保険会社に渡すときは、元のファイルを手元に残す
事故やあおり運転の映像を、警察や保険会社から求められることがあります。どんな形で渡すか(データのまま、ディスクに焼いて、アプリで送る)は、提出先の案内に従います。どの形で渡すとしても、パソコンに写した元のファイルは手元に残し、渡すのはそのコピーにします。渡したものが戻ってこないこともあるからです。
提出先ごとの形の違い、切り出しの長さ、DVDに焼く手順と盤面に書くことは、ドライブレコーダーの映像を警察・保険会社に提出するの記事に分けて書いています。
提出を求められたら、まず、どの形で、いつまでに、どの範囲の映像が要るかを聞いてください。前方だけか後方も要るか、事故の前後何分くらいか、データのままか盤か、です。それが分かれば、パソコンに写した元のファイルから、必要なものだけを写して渡せます。聞く前に自分で切り出して短くしてしまうと、あとで前後の場面を求められたときに作り直しになります。
保険会社のドライブレコーダーを付けているとき
自動車保険の特約で、保険会社の通信機能付きのドライブレコーダーを付けている人もいます。こうした機種には、大きな衝撃を感じると、前後の決まった長さの映像を保険会社へ送る仕組みのものがあります。ただ、送られるのは衝撃の前後の短い映像で、それより前のあおりの経緯などは入らないことがあります。送られる条件と長さは契約の案内で確かめ、それ以外の場面が要るなら、本体の録画をこの記事の手順で守ります。
写っている人やナンバーをSNSに上げる前に
ドライブレコーダーの映像には、相手の車のナンバー、運転している人の顔、歩いている人が写ります。警察や保険会社に渡すのは事故の処理のためで、その目的の範囲の話です。同じ映像をSNSや動画サイトに上げる、知人に回すとなると、目的が違ってきます。顔やナンバーから人が分かる形で公開すると、事故とは別のもめごとを生むことがあります。
あおり運転の映像を公開して注意を呼びかけたい気持ちは分かりますが、相手の行為を判断するのは警察です。公開してよいかどうかは一律には決められず、写っている人の権利の話になるので、迷う場合は弁護士や警察に相談します。顔やナンバーをぼかした映像を作るときも、ぼかす前の元のファイルは別に残しておいてください。ぼかした映像しか残っていないと、あとで警察や保険会社に元の映像を求められたときに出せません。
自分の車でないとき、車を手放すとき
家族の車、会社の車、レンタカーやカーシェアの車に付いているドライブレコーダーの録画は、その車の持ち主や事業者が管理しているものです。事故やトラブルに遭ったら、カードを勝手に抜かず、すぐに持ち主や事業者に連絡して、録画を残してもらうよう頼んでください。連絡が遅れると、その間にほかの人が運転して上書きされることがあります。
会社の車の録画を会社がどう保存するか、何年残すかは、会社の決まりで決まります。社用車で事故に遭ったときは、自分でカードを抜く前に会社の担当者に連絡し、録画の扱いを相談してください。社内の保存の決まりを作る立場の人に向けた話は、冒頭で挙げた社内保存の記事に書いています。
反対に、自分の車を売る、廃車にする、ドライブレコーダーを付け替えるときは、カードの中の映像の扱いを決めておきます。カードには自宅の場所や毎日の行き先、家族の会話まで残っていることがあります。残したい映像はパソコンに写し、カードは抜いて手元に残すか、本体でフォーマットしてから渡します。Wi-Fiでスマホとつなぐ機種なら、その設定も取扱説明書の手順で初期の状態に戻しておきます。
中古で買った車にドライブレコーダーが付いていた場合は、カードに前の持ち主の映像が残っていることがあります。そのまま使うと、前の持ち主の映像の上に自分の運転が上書きされていくだけなので、使い始める前に本体でフォーマットするか、新しいカードに替えます。録画時間の表を見るためにも、本体の型番と取扱説明書を確かめておきます。
パソコンに写した映像の見返し方と整理のしかた
見返すときは、メーカーのビューアソフトを使う
パソコンに写したファイルは、ふだん使っている動画の再生アプリでも開ける形式のことが多いですが、ドライブレコーダーならではの情報まで見るには、メーカーが配っているビューアソフトが向いています。前方と後方の映像を並べて同じ時刻で再生する、地図の上に走った道すじを出す、速度やGセンサーの値をグラフで出す、といった表示ができるソフトがあります。
たとえばケンウッドはDRV-MR480の製品ページで、パソコン連携ソフト「KENWOOD ROUTE WATCHER Ⅱ」を同社のサイトから無償でダウンロードでき、走行記録を表示できると案内しています。前後の映像を同時に再生するには最新のバージョンを使うよう添えています。コムテックのよくある質問は、事故の録画データは専用のビューアソフトで再生することを勧め、そのソフトはWindowsのパソコンだけの対応としています。
360度の機種の映像はふつうの再生アプリで開くと、魚眼レンズで撮った丸い画面のまま映ることがあります。コムテックのHDR362GWの前方の映像は、1856×1856の丸い形で記録されます。見る向きを変えながら見たいときは、その機種に対応したビューアソフトやアプリを使います。どの表示ができるかは機種ごとに違うので、取扱説明書のビューアソフトの節で確かめます。
ビューアソフトが手元に無いときや、Macしか無いときは、パソコンに入っている再生アプリで開いてみます。Windowsなら「メディア プレーヤー」、Macなら「QuickTime Player」で、MP4などの一般的な形式なら開けることが多いでしょう。開けない形式や、前後の映像を合わせて見たいときは、メーカーのサイトで再生の方法を確かめます。
見返すときは、パソコンに写したファイルのうち、元のファイルのフォルダではなく、コピーのほうを開くようにします。元のファイルのフォルダに手を付けずにおけば、見返している途中でうっかり上書き保存する心配がありません。
出来事ごとのフォルダに分けて、メモを添える
カードから写した映像はそのままにしておくと、どれが何の映像だったか分からなくなります。ドライブレコーダーのファイル名は数字や記号の並びで、カードを替えるたびに似た名前のファイルが増えていくからです。写したその日に、出来事ごとのフォルダに分け、短いメモを添えておきます。
フォルダの名前は、日付と出来事が分かるものにします。フォルダの中はカードの中身をそのまま写した「元のファイル」と、提出や見返しのために切り出した「コピー」に分けます。メモには出来事の日時、本体の時計のずれ、機種名、前方・後方のどちらの映像か、写した日を書きます。次の図はその並べ方の一例です。
元のファイルには手を加えず、切り出しや調整はコピーのほうで行う
元のファイルのフォルダには写したあと手を加えません。切り出しや明るさの調整をするときは、元のファイルをコピーフォルダに写してから作業します。こうして分けておくと、何年かたって見返したときも、どれが元のままの映像かがすぐ分かります。ハッシュ値を記録して改変していないことを示す方法は、前に挙げた証拠として保存する方法の記事に書いています。
いつまで残すか|話が済むまでは、元のファイルを消さない
パソコンに写した映像を、いつまで残せばよいかは、映像の目的で変わります。事故やあおり運転の映像なら、少なくとも警察や保険会社とのやり取り、相手との話し合いが終わるまでは、元のファイルを消さずに残します。済んだと思っていた話が、あとから蒸し返されることもあるので、済んだあとも急いで消す理由はありません。
何年残すべきかを法律の期間から考えたい場合、個人の事情によって答えが変わるので、ここでは決めつけません。会社の車について、法律の期間も含めた保存の考え方は社内保存の記事 で扱っています。個人の場合は、保険会社や、相談している弁護士に「いつまで持っておけばよいか」を聞くのが確かです。
事故の当日から、話が済んで残す期間を決めるまでの流れを並べると、次のようになります。最初の2つは、その日のうちに済ませます。
最初の2つは、その日のうちに済ませる
要らなくなった映像を消すときは、控えの全部を消す
話が済み、残す必要がないと決めた映像を消すときは、パソコン、外付けのHDD、クラウド、焼いた盤と、控えを置いた所を全部たどります。1か所だけ消しても、ほかに写しが残っていれば、相手の顔やナンバーが入った映像が手元に残り続けます。パソコンのごみ箱やクラウドのごみ箱も空にし、盤は割るか、はさみで切ってから処分します。
思い出として残す映像には、期限はありません。旅行の道中や、子どもが初めて乗った日のドライブのように、見返したい映像は何年も先まで見られる形で残します。そのときは、パソコンの1か所に置いたままにせず、次の節のように媒体を分けて控えを置きます。反対に、何も起きなかった日の常時録画は、残す必要がありません。カードの上書きに任せて構いません。
長く残すなら、カードから出して媒体を分ける
ドライブレコーダーのカードは上書きが前提の記録の場所です。長く残したい映像を、カードに入れたまま引き出しにしまっておくのは避けてください。カードは何度も書き込んだ消耗品で、長く置いたあとに読めるとは限りません。ユピテルの取扱説明書も、重要な記録データはパソコンに保存したり、DVDなどの別の媒体で保管したりするよう勧めています。
長く残す置き場所は、パソコンの中、外付けのHDDやSSD、クラウド、光ディスクのどれかを、2つ以上組み合わせます。同じ種類の媒体を2つ持つより、性質の違う媒体に分けたほうが、1つの原因でまとめて失うことを防げます。どの媒体が何年もつか、どう組み合わせるかは、HDD・SSD・USBメモリ・光ディスクの寿命比較 の記事に書いています。
クラウドに置くときに確かめること
クラウドは家の外に控えを置けるのが利点です。ただし、スマホのアプリから上げると、設定によっては画質を落として保存されるサービスもあります。元のファイルのまま上がる設定かを、上げる前に確かめます。共有のリンクを作る機能は、リンクを知っていれば誰でも見られる設定になっていることがあり、他人の顔やナンバーが入った映像を共有するときは、見られる相手を限ってから送ります。
クラウドは契約をやめたり、アカウントに長く入らなかったりすると、置いたファイルが消えることがあります。何年も残す映像はクラウドだけに置かず、手元の媒体にも控えを置いてください。家族のアカウントに置く場合は、誰のアカウントに何があるかを家族で共有しておきます。
ファイルのまま焼く盤とプレーヤーで見る盤
光ディスクに残す方法は2つあります。1つは、ドライブレコーダーのファイルをそのまま焼くデータディスクです。元のファイルのまま残せるので、証拠の控えや、あとで切り出し直したい映像に向いています。パソコンの書き込みの機能で焼けますが、テレビにつないだプレーヤーでは再生できないことが多い形です。
もう1つは、DVDプレーヤーやブルーレイの機器で再生できる形に組み立てた映像のディスクです。家族でテレビの画面で見返すならこちらが向いていますが、組み立てるときに映像の形式が変わるので、元のファイルの控えにはなりません。2つの違いと見分け方はデータDVDと映像DVDの違い の記事にまとめています。証拠として残したい映像はデータディスクかHDDに元のファイルを置き、見返す用の盤とは分けます。
データディスクを自分で焼くときは、容量と閉じ方を確かめる
1層のDVD-Rに入るのは4.7GB、1層のBD-Rは25GBです。32GBのカードがいっぱいなら、中身を丸ごと焼くと1層のBD-Rでも2枚に分かれます。全部を焼くより、残したい出来事のフォルダだけを選ぶほうが現実的です。書き換えられる盤(RWやRE)は、あとから中身を変えられるので、証拠の控えには1回だけ書ける盤を使います。
パソコンの書き込みの機能やソフトでは、あとから書き足せる形と、書き込みを閉じる形を選ぶ画面が出ることがあります。証拠の控えなら、閉じる形を選びます。焼き終えたら、別のパソコンで盤を開き、ファイルが再生できることを確かめてから、元のファイルと同じ数がそろっているかを見ます。
盤の寿命と置き場所
光ディスクの寿命について、カナダ保存研究所(CCI)はDVD-Rで10〜20年、BD-Rで5〜10年という目安を示しています。温度と湿度の影響だけをもとにした目安なので、日の当たる場所や湿気の多い所では短くなります。国立国会図書館の報告書(令和2年2月)は、JIS Z 6017などが長期保存に適した環境として温度10〜25℃、湿度40〜60%を挙げていると紹介しています。
夏の車内はこの範囲を大きく超えます。証拠の盤や思い出の盤を車のダッシュボードやドアのポケットに入れっぱなしにせず、家の中の、日の当たらない場所に立てて置きます。年に一度は盤を読んでみて、読めることを確かめ、何年かおきに新しい盤に焼き直します。盤の種類ごとの寿命と劣化のサインはCD・DVD・ブルーレイの寿命 の記事で書いています。
どこに残すかを、映像の目的から選ぶと次のようになります。1本の映像が証拠の控えと見返す用の両方に当てはまることもあり、そのときは両方の形で残します。
両方に当てはまる映像は、元のファイルの控えと再生用の盤の両方で残す
見返すためのディスクを作るとき、当社に頼めること
当社は大阪・梅田にある、動画のデータからDVD・ブルーレイを作る書き込み代行の店です。当社が受け付けるのは完成した動画のデータで、パソコンに写したドライブレコーダーの映像のファイルも、そのまま入稿できます。受け取ったデータを、プレーヤーで再生できる形に組み立て(オーサリング)、書き込み、実際のプレーヤーで再生を確かめてから、発送するか店舗でお渡しします。お引き受けできるのは、撮った本人か、権利者の許可がある動画です。
ドライブレコーダーの映像をディスクにする場面は、家族旅行の道中を祖父母と見たい、初めての長距離ドライブを記念に残したい、といった見返す用が中心です。警察や保険会社への提出に使う盤の作り方は、前に挙げた提出の記事を見てください。
DVDかブルーレイか、何分入るか
当社が作るDVDは720×480の画面で、ブルーレイは1920×1080の画面です。フルHDで撮ったドライブレコーダーの映像をDVDにすると、画面の細かいところが粗くなり、遠くの車のナンバーのような小さな文字は読みにくくなります。細部まで見返したいならブルーレイが向いています。4Kで撮れる機種の映像は、ブルーレイにするときに1920×1080に縮めることになります。違いはDVDとブルーレイの違い の記事で比べています。
1枚に入る時間は料金表の目安で、1層のディスクならDVDが約1.5〜2時間、ブルーレイが約2時間です。これより長い道中の映像は2層のディスクにするか、2枚に分けます。カード1枚分の映像を丸ごと入れようとすると、前後のカメラの分で時間が倍になるので、前方だけにする、景色のよい区間だけにする、と見返したい場面を先に選んでおくと、枚数を抑えられます。
入稿するときのファイルの並べ方
ドライブレコーダーの映像は30秒から1分ほどのファイルに分かれているので、入稿するときは収録したい順にファイル名の頭へ「01_」「02_」と番号を付けます。当社はその番号の順に収録します。番号の付け方は入稿ファイル名の付け方 の記事が参考になります。前方と後方のファイルが分かれている機種では、どちらを入れるかを決めてから番号を付けます。
前後の映像を1つの画面に並べたい、360度の機種の丸い映像を見る向きを決めた普通の映像にしたい、という場合は、メーカーのソフトやアプリ、編集アプリで、その形に書き出してから入稿します。書き出しができるかどうかは機種によるので、取扱説明書で確かめてください。ファイルのまま焼いたデータディスクを当社に頼めるかは、注文の前に相談・問い合わせフォーム で確かめてください。
家族に配る前に、見返して場面を選ぶ
ドライブレコーダーの映像には、前の車のナンバー、歩いている人の顔、車内の会話がそのまま入っています。家族で見る盤を作るときは、入稿の前に映像を見返して、入れる場面を選びます。景色を楽しむための盤なら、渋滞の場面や、車内で家族がしていた話の入った場面を外すと、見る人にとっても見やすくなります。
盤を親戚や知人に配る範囲を広げるほど、写っている人の顔や会話が届く範囲も広がります。配る相手が増えそうなときは、写り込みの多い場面を外す、音声を消したファイルにしてから入稿する、といった形を考えます。どの場面を入れてよいかは、配る範囲と写っている人の立場で決まるので、迷うときは配る範囲を家族の中にとどめておくのが無難です。
入稿の手順と料金
入稿は動画をギガファイル便にアップロードし、そのURLを注文フォームに貼る形です。注文フォームが受け付けるのはギガファイル便のURLだけです。ギガファイル便を使えない事情があるときは、注文の前に相談・問い合わせフォームで確かめてください。スマホからも入稿でき、手順はスマホでギガファイル便に動画を送る手順 に書いています。注文はDVDの注文ページ から行えます。
料金は、基本料金(DVD・1枚あたり)が1,500円(税抜)、ブルーレイは基本料金(Blu-ray・1枚あたり)が1,500円です。同じ内容をもう1枚作るときは、追加コピー(同一内容の焼き増し・1枚あたり)の1,000円で作れます。ドライブレコーダーの映像はファイルが多く、合計の容量が大きくなりがちです。エンコード手数料(大容量データ・内容1種類につき)の3,000円は、1つの内容のデータがDVDで5GB以上、ブルーレイで25GB以上のときにかかります。ほかの項目は料金表 で確かめられます。
今日のうちにカードのいちばん古い録画の日時を見ておく
ここまで読んで、自分の車で何日分残るかがまだ分からないなら、今日、車に乗る前にいちばん古い録画の日時を見てください。本体の画面、スマホのアプリ、パソコンのどれでも構いません。いまの日時と比べれば、自分の車のカードが何日で一巡するかが分かり、「気づいたら何日以内に動けばよいか」が決まります。
あわせて、機種の型番とカードの容量をメモし、取扱説明書の録画時間の表でいまの設定の行を見ておいてください。替えのカードを1枚、車に置き、月に一度は前後の映像が入っているか、エラーが出ていないかを見てください。この3つがそろっていれば、残したい場面に出会ったとき、ボタンを押し、電源を切り、カードを抜いて写すまでを、迷わずに進められます。
すでに残したい映像があるなら、その映像がカードの中にあるうちに、パソコンともう1か所へ写すことから始めます。提出が必要なら提出の記事へ、家族で見返すディスクにしたいなら、写したファイルを選んで番号を付け、ギガファイル便から入稿してください。
よくある質問
Q. ドラレコの映像はエンジンを切ると消えてしまうのか A. 消えません。録画はカードに書き込まれているので、エンジンを切っても、次に録画が始まるまではそのまま残ります。消えるのは、次に走って新しい映像がカードの空きを使い切り、古いファイルの上に書き込まれたときです。長く乗らない車なら、何週間も前の映像が残っていることもあります。
Q. 32GBのカードなら何日分の映像が残るのか A. 日数は運転した時間で決まります。メーカーの公表値では、前後2カメラの機種で32GBに初期の設定で約78〜128分です。これを1日の運転時間で割ると一巡する日数になり、毎日1時間なら1〜2日です。正確には、いまカードに残っているいちばん古い録画の日時を見て確かめてください。
Q. 上書きされてしまった映像は復元できるのか A. 上書きされた映像は、元に戻せないものと考えてください。コムテックのよくある質問も、上書き消去されたデータの復元はできかねると答えています。残したい映像は、上書きされる前にカードを抜くか、パソコンに写してカードの外へ出すのが確かな方法です。
Q. 衝撃を感じたときの録画はずっと残るのか A. 常時録画とは別のフォルダに移りますが、件数や容量に上限があります。たとえばユピテルのWD200は付属の8GBで16件までで、初期の設定では超えると古いものから上書きされます。段差などの揺れでも記録がたまるので、残したい映像は早めにパソコンへ写してください。
Q. 前後2カメラにすると録画時間は半分になるのか A. 同じ画質なら映像が2本分になるので、1カメラより短くなります。ケンウッドも、2カメラは1カメラの2倍の記録容量が要ると説明しています。ただ、画質の初期値が機種ごとに違うので、1カメラの機種のほうが長いとは限りません。自分の機種の取扱説明書の表で確かめてください。
Q. 事故のあとカードを抜いたら帰り道は録画されないのか A. カードを抜いたままでは録画されません。帰り道も録画したいなら、替えのカードを入れて走ります。事故の映像が入ったカードを本体に戻すと、常時録画が始まって上書きが進むので、控えを取るまでは戻さないでください。ふだんから替えのカードを1枚、車に置いておくと困りません。
Q. SDカードのフォーマットはパソコンでしてもよいか A. ドライブレコーダーの本体の設定メニューで行います。ユピテルの取扱説明書は「本機で」フォーマットするよう指定し、付属品以外のカードも本機でフォーマットしてから使うよう書いています。フォーマットすると保護した映像も消えるので、残したい映像は先にパソコンへ写しておいてください。
Q. ドラレコのSDカードは何年くらいで交換するのか A. コムテックのよくある質問は、1日2時間ほど使う場合で約1〜3年(機種によって異なる)を目安に交換するよう勧めています。駐車監視を使うと短くなることがあります。ユピテルは、フォーマットしてもエラーが頻繁に出るときはカードの寿命が考えられるとして、買い替えを勧めています。
Q. 大きい容量のカードに替えればずっと残せるのか A. 上書きが来るまでの時間が延びるだけで、ずっと残るわけではありません。32GBから128GBにすれば、同じ設定でおよそ4倍です。機種ごとに使える容量の上限もあるので、取扱説明書で確かめてください。延びた時間は控えを取るまでの余裕と考え、残したい映像はパソコンなどに写します。
Q. スマホのアプリで保存した映像だけで足りるか A. 見返すだけなら足ります。ただ、アプリによっては画面に合わせて小さくした映像や、前後を並べて1本にした映像を保存するので、カードの中の元のファイルと同じとは限りません。警察や保険会社に関わる映像は、元のファイルもパソコンに控えておいてください。
Q. 駐車中に当て逃げされたら映像は残っているか A. 駐車監視を使っていれば、駐車監視のフォルダかイベント記録に残っていることがあります。駐車監視をしていない車では、エンジンを切っていたあいだの映像はもともとありません。止めた時刻と戻った時刻をメモし、警察に届け出て、駐車場の防犯カメラの持ち主にも早めに相談します。
Q. あおり運転の映像はいつまで残しておけばよいか A. 決まった日数は一律には言えません。少なくとも、警察や保険会社とのやり取り、相手との話し合いが終わるまでは、元のファイルを消さずに残します。済んだあとも急いで消す理由はなく、何年残すかは、保険会社や相談している弁護士に聞くのが確かです。
Q. ドラレコの映像をDVDにして家族で見られるか A. 再生用の形に組み立てたDVDやブルーレイにすれば、テレビにつないだプレーヤーで見られます。当社では、パソコンに写したドライブレコーダーの映像のファイルを入稿してもらえば作れます。DVDは720×480の画面なので、細かいところまで見たいならブルーレイが向いています。