この記事の要点
DVDの音が出ないときは、①テレビの音量・消音・入力切換と、つないだケーブル(HDMI・音声のケーブル)、②プレーヤーやレコーダーの音声出力の設定(デジタル音声出力のビットストリーム/PCM・音声切換)、③パソコンなら再生ソフトと音の出力先、④自分で焼いたディスクなら音声の形式(DVDビデオはリニアPCMかドルビーデジタル・48kHz)、の順に確かめます。
市販のDVDでも音が出ないなら機器の側、市販のDVDは鳴るのに自分で焼いたディスクだけ出ないならディスクの側です。同じディスクを別の機器で再生すると、どちらかが分かります。
HDMIでつないで音だけ出ないときは、プレーヤーの音声出力を「PCM」にするよう、ソニーとパナソニックが案内しています。サウンドバーやAVアンプをつないでいるなら、その機器の入力切換も見ます。
Windows 11にはDVDビデオを再生する機能が標準で入っていません。VLCなどで開き、Windowsの「サウンド」の出力先とミュートを確かめます。Macは「DVDプレーヤー」の「機能」>「オーディオ」でトラックを選べます。
自分で焼いたディスクは、VLCの「ツール」→「コーデック情報」で音声の形式とサンプリングレートが分かります。AACや44100 Hzと出たら、ドルビーデジタル(AC-3)かリニアPCM・48kHzにして作り直します。
自分で 焼く 手間も、 失敗の 心配も なく。
動画ファイルを 送るだけで、 家の プレーヤーで 見られる ディスクに してお届けします。
1枚1,500円(税抜)から・ 1枚から注文できます
DVDを入れると映像は流れるのに、音だけが聞こえない。もらった記念のDVDでも、自分で焼いたディスクでも、パソコンで開いたときでも起きる症状です。原因は、テレビ、プレーヤーの設定、パソコン、ディスクの中身のどこかにあります。手間の少ないところから順に確かめれば、多くは途中で見つかります。
最初に見るのは、テレビとプレーヤーの消音、テレビの入力切換、HDMIケーブルの差し込みです。次がプレーヤーやレコーダーの音声出力の設定で、HDMIでつないで音だけ出ないときは「PCM」にすると出ることがあります。パソコンなら、再生ソフトと音の出力先。ここまで確かめても自分で焼いたディスクだけ音が出ないなら、ディスクに入っている音声を疑います。DVDビデオの音声は、ドルビーデジタル(AC-3)かリニアPCMで、48kHzにしておくのが基本です。
音が出ないのはディスクか機器か|別の機器と市販のDVDで分ける
まず、原因がディスクにあるのか、再生している機器にあるのかを分けます。やり方は2つ。同じディスクを別の機器(別のプレーヤー、パソコン、ゲーム機など)で再生することと、同じ機器で別のディスク、できれば市販のDVDを再生することです。
結果は次の表のように読みます。機器の側に原因があるなら、ディスクを焼き直しても変わりません。
結果
疑うところ
どのディスクも音が出ない
テレビとケーブル、プレーヤーの設定。ディスクは関係ない
別の機器なら鳴る
音が出ない機器のつなぎ方と、音声出力の設定
パソコンだけ 音が出ない
再生ソフトと、音の出力先。ミュートも見る
焼いたディスクだけ 出ない
音声の形式か、書き出しの段階。VLCで中身を見る
市販のDVDでも音が出ないなら、ディスクの作り方は関係ありません。次の節から、テレビとプレーヤーを順に確かめます。市販のDVDは鳴るのに、自分で焼いたディスクだけ音が出ないなら、パソコンがあれば「VLCで、ディスクに音声が入っているかを確かめる」の節へ進むのが近道です。
DVDプレーヤーの音が出ないときは、テレビの消音・入力切換・ケーブルから
パナソニックが、レコーダー(ディーガ)の音がテレビから出ないときの案内で最初に挙げているのは、消音(ミュート)です。テレビのリモコンと、プレーヤーやレコーダーのリモコンの両方で、「消音」「ミュート」のボタンが押されていないかを見ます。テレビの音量も、いったん上げてみてください。
次に、テレビだけで音が出るかを確かめます。テレビのリモコンの[入力切換]で放送に切り換え、放送の音が出るかを聞いてください。放送の音も出ないならテレビの側の問題で、パナソニックは、テレビの電源プラグを抜いて5秒以上たってから差し直すよう案内しています。放送の音は出るなら、プレーヤーをつないだ入力に切り換え直し、その入力が選ばれているかを確かめます。
HDMIケーブルは差し直すか、別の端子へ
HDMIでつないでいるなら、ケーブルの差し込みを見ます。ソニーのブルーレイレコーダーの使いかたマニュアル(2024年版)は、HDMIケーブルがゆるんだり奥まで差し込まれていなかったりすると音声が出ないことがあるとして、テレビと本機の電源を切ってからつなぎ直すよう書いています。テレビの別のHDMI入力端子に差し替える(HDMI1からHDMI2へ、など)のも、ソニーとパナソニックがそろって挙げる手です。ケーブルそのものが断線していることもあり、そのときはケーブルを替えます。
ケーブルの種類にも決まりがあります。パナソニックのブルーレイプレーヤーDMP-BD90Sの説明書は、テレビとつなぐケーブルに「ハイスピード HDMI ケーブル」を求め、HDMIの規格に準拠していないケーブルでは動作しないとしています。HDMIの端子が2つあるディーガなら、テレビにつなぐのは「HDMI映像出力(映像・音声)端子」の側です(パナソニック)。
アナログのケーブルでつなぐDVDプレーヤー
HDMIの端子が無いDVDプレーヤーは、映像と音声のアナログのケーブル(ピンプラグ)でテレビにつなぎます。パナソニックのDVD-S500の説明書は、端子と同じ色のケーブルをつなぐよう書いています。「テレビに映像が映らない、音声が出ない」ときに見るのは、映像・音声ケーブルの接続と、テレビの入力切り換えの2つです。ソニーの説明書も、接続ケーブルのプラグがしっかり差し込まれているかを確かめるよう書いています。差し込みは1本ずつ確かめます。
サウンドバー・AVアンプ・イヤホンをつないでいるとき
テレビやプレーヤーにサウンドバーやAVアンプをつないでいると、音はそちらから出ます。ソニーの説明書は、AVアンプの入力切換で本機の音声が出るようになっているかを確かめるよう書いています。パナソニックのビエラの案内では、サウンドバーから音が出ないとき、テレビの「デジタル音声出力」が「オート」になっていれば「PCM」にします。「オート」は、2chの音声をPCMで、5.1chの音声をドルビーデジタルで送る設定です。テレビの音をアンプで鳴らすとき、テレビかアンプがARCに対応していなければ、HDMIのほかに光デジタルケーブルでアンプとテレビをつなぐ必要があります(DMP-BD90Sの説明書)。
反対に、テレビのスピーカーから音が出ないときは、音の出し先がイヤホンだけになっていないかを見ます。ビエラは、「オーディオ出力モード」が「ヘッドホンのみ」になっていると、テレビのスピーカーからは音声が出ません(機種によって項目の名前が違います)。HDMIでつないだ機器の音声が出ないときに、「HDMIオート設定」を「モード1」にするよう案内している機種もあります。
ここまでで直らなければ、機器を再起動します。ソニーは本機とテレビのリセット(再起動)を挙げ、パナソニックは、レコーダーの保護回路が働いている可能性があるとして、本体の電源ボタンを3秒以上押して切り、入れ直す方法を案内しています。
プレーヤー・レコーダーの音声出力をPCMにする|ビットストリームとの違い
テレビで放送の音は出る。ケーブルも確かめた。それでもDVDの音だけ出ないときは、プレーヤーやレコーダーの音声出力の設定を見ます。
多くの機器には、ディスクに入っているドルビーデジタルなどの音声を、どんな形でテレビやアンプへ送るかを決める設定があります。ビットストリーム(Bitstream)は元の形のまま送る出し方で、パナソニックのDMP-BD90Sの説明書では「オリジナルの音声で出力」です。PCMはPCMの形にして送る出し方で、ソニーのレコーダーは[PCM]のとき、ドルビーデジタルやDTSの音声を2チャンネルのPCMで出力します。
受ける側のテレビやアンプがその形式に対応していないと、音が出ないことがあります。 ソニーは「HDMI接続したとき、音声が出ない」ときの対処として、HDMI出力端子につないだ機器が対応している形式に変え、[HDMI音声出力]を[PCM]にするよう案内しています。パナソニックのディーガの案内も同じ向きで、「初期設定/リモコン設定」→「音声設定」→「デジタル出力」の項目をすべて「PCM」にし、改善しなければ「Bitstream」に戻すよう書いています。
機器
音が出ないときの設定
ソニーのレコーダー
[HDMI音声出力]を[PCM]にする
パナソニックのディーガ
「デジタル出力」の項目をすべて「PCM」にする。直らなければ「Bitstream」に戻す
パナソニックのDMP-BD90S
「デジタル出力」を「PCM」にする。Bitstreamでは音声の切換ができない
ビエラからサウンドバーへ
「デジタル音声出力」を「オート」から「PCM」にする
ソニーの[自動]は、テレビやAVアンプで受けられる最適な音声信号を出力する設定です。AVアンプでドルビーTrueHDなどを楽しむときは、こちらを選ぶよう説明書にあります。テレビのスピーカーで聞いていて音が出なければPCM、AVアンプで鳴らすなら[自動]に戻す、という使い分けです。ディーガのHDMI音声出力の設定(「入」になっているか)や、「映像出力端子設定」を「映像+音声」にするかどうかも、機種によってはパナソニックの案内に入っています。
HDMIも光デジタルの端子も無いDVD-S500には、この設定がありません。説明書の音声設定の項目は「ダイナミックレンジ」だけです。
音声切換で、別の音声に替わっていないか
DVDには、言語違いの音声や解説の音声など、1枚に複数の音声を入れられます。ソニーの説明書では、リモコンの[音声切換]を押すたびに、複数の言語や主音声・副音声が切り換わります。パナソニックのDVD-S500はリモコンの[音声]で切り換え、設定の「ディスク音声」で再生時の音声の言語を選ぶ作りです。聞きたい音声と違うものが選ばれていないか、切り換えて確かめてください。
音声を切り換えられないときは、デジタル出力の設定が関わっていることがあります。DMP-BD90Sは、「デジタル出力」が「Bitstream」だと音声を切り換えられず、「PCM」にするよう説明書に書かれています。ソニーも、HDMI出力端子にほかの機器をつないでいる場合、ハードディスクやDVD-R(VR)などに録画した番組の主音声・副音声をリモコンで切り換えるには、[HDMI音声出力]を[PCM]にするとしています。
パソコンでDVDの音が出ないとき(Windows・Mac)
パソコンで再生していて音が出ないなら、見るところは2つです。DVDを再生できるソフトで開いているか、音がどの機器へ出ているか。
Windows 11は、再生ソフトと音の出力先
Windows 11には、DVDビデオを再生する機能が標準で入っていません。DVDを入れても映像も音も始まらないなら、足りないのは再生ソフトで、無料のVLC media playerなどを入れて開きます。入れ方と手順はWindows11でDVDを再生する方法 に書きました。
映像は出るのに音だけ出ないなら、音の出力先を確かめます。Microsoftの案内では、次の順です。
タスクバーのスピーカーのアイコンを選び、音量のスライダーの右にある「サウンド出力の選択」で、音を出したいスピーカーやヘッドホンが選ばれているかを見る
ミュートになっていないかを確かめ、音量を上げる。スピーカーや再生ソフトに独自の音量があれば、そちらも見る
「設定」→「システム」→「サウンド」の「出力」で、使う機器を選ぶ。スピーカーの無い外付けモニターが選ばれていると、音は出ない
ボリュームミキサーで、どれもミュートになっていないかを見る
VLC以外のアプリで開いて音だけ出ないときは、ドルビーデジタル(AC-3)の音声を疑います。Microsoftによると、Windows 11のバージョン24H2からはAC-3のコーデックがWindowsに含まれなくなりました。パソコンのメーカーがあらかじめ入れている場合や、前のバージョンから24H2に上げた場合は残ります。VLCはコーデックパックなしで扱える音声にAC-3やLPCMを挙げているので(VideoLAN)、VLCで開いて音が出れば、ディスクの音声は入っていると分かります。
Macは「DVDプレーヤー」のオーディオと、サウンドの出力先
いまのMacにはDVDを入れる口が無いので、外付けのドライブをつなぎ、付属の「DVDプレーヤー」で見ます(詳しくはMacでDVDが見られない・焼けないとき )。ムービーの再生中にサウンドが聞こえないときは、コンピュータかオーディオ機器の設定を確かめるよう、Appleは案内しています。
音の出力先は、アップルメニュー>「システム設定」>「サウンド」の「出力」で選ぶ。「消音」にチェックが入っていたら外す
音声のトラックは、「DVDプレーヤー」で「機能」>「オーディオ」を選んで切り換える。ディスクによっては、ディスクのメニューから選ぶ
デジタルオーディオ出力を使っているときは、つないだオーディオ機器の側で音量を調節する
VLCで、ディスクに音声が入っているかを確かめる
パソコンがあれば、ディスクに音声が入っているか、どんな形式かを、無料のVLCで確かめられます。プレーヤーやテレビの設定をいくら見直しても直らないとき、原因をディスクの中身に絞り込むのに役立ちます。
ディスクをパソコンのドライブに入れ、VLCの「メディア」→「ディスクを開く」で「DVD」を選び、「再生」を押す。ディスクの中のVIDEO_TSフォルダにある、拡張子がVOBのファイルを「メディア」→「ファイルを開く」で開いてもよい
再生中に「ツール」→「コーデック情報」を開く(WindowsはCtrl+J)。Macでは「ウィンドウ」→「メディア情報…」を開く
開いた画面のコーデックの情報に並ぶ「ストリーム」のうち、「タイプ」が「オーディオ」のものを探す
そのストリームの「コーデック」と「サンプリングレート」を読む
「コーデック」の欄には、音声の形式が次のような名前で出ます(VLCの公式のソースコードの表記)。
「A52 Audio (aka AC3)」:ドルビーデジタル(AC-3)。DVDビデオでよく使われる音声
「DVD LPCM Audio」:DVDビデオのリニアPCM
「MPEG Audio layer 1/2」:MP2(MPEG-1 Audio Layer II)など
「MPEG AAC Audio」:AAC。MP4の動画で使われる音声の形式の1つ
「タイプ」が「オーディオ」のストリームが1つも無ければ、ディスクに音声が入っていません。作る途中で音声が落ちているので、次の節からの点を見て作り直します。音声のストリームがあり、形式がドルビーデジタルかリニアPCMで、サンプリングレートが「48000 Hz」なら、ディスクの音声はDVDビデオでふつうに使われる形です。その場合は、プレーヤーとテレビの側をもう一度見直してください。
VLCでも音が出ないときは、トラックと出力先
VLCで再生しても音が出ないなら、「オーディオ」→「オーディオトラック」を開きます。VideoLANの説明では、ここで「無効」を選ぶとトラックが止まり、トラックを選び直すと戻ります。「オーディオ」→「オーディオデバイス」には、音を出せる機器の一覧が出るので、使っているスピーカーやヘッドホンを選びます。VLCの画面の音量とミュートも見てください。
自分で焼いたDVDの音声が出ない原因|データDVD・音声の形式・48kHz
市販のDVDは鳴るのに、自分で焼いたディスクだけ音が出ないなら、原因はディスクの作り方にあります。確かめる点は3つです。
MP4をそのまま焼いたディスク(データDVD)
MP4などの動画ファイルをそのまま書き込んだディスクは、DVDビデオではなく、ファイルを入れただけのデータのディスクです。パソコンで開いて、VIDEO_TSフォルダが無く、動画のファイル名がそのまま見えれば、このディスクです。多くのDVDプレーヤーは映像のディスクとして読みませんが、動画ファイルの再生に対応したブルーレイプレーヤーもあります。そうした機種でも、パナソニックのDMP-BD90SとDP-UB45Sの説明書は、動画ファイルの再生について、音声の圧縮方式によっては映像だけが再生され、音声が出ないことがあると注意しています。
人に渡すディスクや、見る機器の分からないディスクは、DVDビデオにして作り直します。見分け方と作り直し方はデータDVDと映像DVDの違い にまとめました。
DVDビデオの音声は、ドルビーデジタルかリニアPCMで作る
DVDビデオを作るときは、動画をDVDビデオの決まりどおりに組み立てます。この作業をオーサリングと呼び、音声もDVDビデオで使える形式に作り直されます。オーサリングソフトのTMPGEnc Authoring Works 7の仕様では、DVDビデオに入れる音声は、MPEG-1 Audio Layer II(MP2)、ドルビーデジタル(AC-3。5.1chで448kbpsまで)、リニアPCM(24bit・96kHzまで)の3つです。MP4の動画で使われるAACは、この一覧にありません。同じソフトは、AACの音声をそのまま出力する(スマートレンダリング)ことには対応しておらず、ドルビーデジタルやリニアPCM、MP2などに変換して出力するとしています。
3つのうちどれにするかは、見る機器で考えます。Microsoftは、DVDの再生には一般にMPEG-2の映像とドルビーデジタル(AC-3)の音声が要ると説明しています。家庭のプレーヤーで鳴らすディスクは、ドルビーデジタルかリニアPCMにしておくのが無難で、当社もAC-3かLPCMで作っています。MP2で作ったディスクの音が出ないなら、音声の形式をドルビーデジタルかリニアPCMに選び直して作り直してください。
ソフトによっては、音声を作り直すかどうかを選ぶ設定があります。TMPGEnc Authoring Works 7なら、音声の出力の設定に「自動設定(最低限のエンコード)」「手動設定(全てを再エンコード)」「手動設定(規格対応外および特定フォーマットのみ)」があります。音が出ないディスクを作り直すときは、どのソフトでも、音声の形式とサンプリング周波数を指定する画面を開き、自分の目で確かめてから書き込みます。
44.1kHzの音は48kHzにしてから
サンプリング周波数(1秒あたり何回、音を記録するか)も見ます。Appleは、CDの規格は44.1kHz、ビデオでは一般に48kHzが使われると説明しています。TMPGEnc Authoring Works 7がDVDビデオに書き出せる音声のサンプリング周波数は48kHz(リニアPCMは96kHzも)で、ほかのサンプリング周波数の音は変換して収める作りです。
音楽CDと同じ44.1kHzで作ったプロジェクトから書き出した動画は、音声が44.1kHzになっていることがあります。VLCのコーデック情報で「サンプリングレート」が「44100 Hz」と出たら、TMPGEnc Authoring Works 7がDVDビデオに書き出す値とは違います。音声を48kHzにして作り直してください。44.1kHzと48kHzが混ざったときに音がずれるかどうかは、動画の音ズレの直し方 で説明しています。
書き出した動画に、そもそも音は入っているか
焼く前の動画ファイルに音が入っていなければ、ディスクをいくら作り直しても音は出ません。編集ソフトから書き出したMP4やMOVを、編集に使ったのとは別のプレーヤー(VLCなど)で再生し、音が出るかを確かめます。ファイルの中身は、MediaInfoというソフトでも見られます。音声の欄があるか、「サンプルレート」が44.1kHzか48kHzかが分かります。
書き出したファイルに音が入っていないときは、編集ソフトで次の点を見直します。画面の名前は、ソフトと版で違います。
タイムラインで、音声のトラックを消音(ミュート)にしたままにしていないか。ほかのトラックだけを鳴らす「ソロ」が残っていないか
書き出しの画面で、音声を書き出す設定になっているか
音声のサンプリング周波数(サンプルレート)が48kHzになっているか。DaVinci Resolveはプロジェクトの初期値が48kHz、Premiereはすべての音声をシーケンスのサンプリング周波数で処理する(各社の説明)
ヘッドホンで聞いて、左右の片方にしか音が入っていないことはないか
DVD・ブルーレイ向けの書き出しの設定は、ソフトごとにDVD・ブルーレイ用の書き出し設定 にまとめています。人から受け取った動画がはじめから音が出ないときは、ギガファイル便の動画が見れない・途中で止まる・音が出ないときの原因と対処 の、送り主に確かめてもらう手順も参考になります。
音が小さい・声が聞き取りにくいときと、5.1chのディスク
音がまったく出ないのではなく、小さい、声が聞き取りにくい。そんなときは、プレーヤーの設定で変わることがあります。ソニーの説明書は、BDやDVDによっては再生時の音量が小さいことがあるとして、[オーディオDRC]を[スタンダード]にするよう案内しています。小さい音までよく聞こえるようにする設定で、とくにテレビのスピーカーで聞くときに効果がある、という説明です。
パナソニックのプレーヤーにも、小さな音量でセリフを聞き取りやすくする設定があります。DMP-BD90Sの「音声のダイナミックレンジ圧縮」と、DVD-S500の「ダイナミックレンジ」です。ただし2機種とも、ドルビーの音声にだけ働く設定で、ソニーも、この機能のないBDやDVDには効果がないとしています。
ディスクの音そのものが小さいなら、直すのは焼く前です。編集ソフトで音量を上げてから書き出し直します。オーサリングソフトにも、TMPGEnc Authoring Works 7の「音声ボリューム変更」(0〜500%)や「音声均一化」のように、音量を整える機能を持つものがあります。
5.1chで作ったディスク
サラウンド(5.1ch)の音声をテレビの2つのスピーカーで聞くときは、どこかで2chにまとめる(ダウンミックスする)ことになります。ソニーのレコーダーは、[HDMI音声出力]を[PCM]にしているとき、ドルビーデジタルやDTSの音声を2チャンネルのPCMで出力します。まとめ方を選ぶ「ダウンミックス」の設定を持つ機種もあり、DMP-BD90Sは、「デジタル出力」が「Bitstream」のときはダウンミックスの効果が無いとしています。
見る人の機器が分からないディスクは、ステレオ(2ch)の音声で作っておくと、こうした設定の違いに左右されにくくなります。5.1chの音も残したいなら、TMPGEnc Authoring Works 7のように音声を複数入れられるソフトで、ステレオの音声と並べて入れる方法もあります。
作り直すときの順番と、書き込みを頼む場合
ディスクの側に原因があると分かったら、次の順に作り直します。
元の動画ファイルを別のプレーヤーで再生し、音が入っていることを確かめる。入っていなければ、編集ソフトで書き出し直す
オーサリングソフトで、DVDビデオを作る設定にする。ファイルをそのまま書き込むデータのディスクにしない
音声の形式をドルビーデジタル(AC-3)かリニアPCMに、サンプリング周波数を48kHzにする。見る人の機器が分からないならステレオ
書き込んだら、VLCのコーデック情報で音声のストリームと形式を確かめ、見る人と同じ種類のプレーヤーで最後まで再生する
作り直すたびに設定を一度に全部変えると、どれが効いたのかが分からなくなります。変える点は1つずつにして、結果を控えておくと、2枚目から迷いません。配る前に何台かの機器で試す理由と確かめ方は配るDVDを、どの家のプレーヤーでも見られるように作るには に、オーサリングで決める項目はオーサリングとは?DVD・ブルーレイを再生できる形にまとめる作業と手順 に書きました。
当社(ディスクメーカー)は、大阪・梅田のDVD・ブルーレイの書き込み代行の小さな店です。受け取った動画をプレーヤーで再生できる形に組み立て(オーサリング)、音声はAC-3かLPCMで作り、書き込んだあと実際のプレーヤーで再生を確かめてから、ケースに入れて発送するか店舗でお渡しします。入稿は、動画の共有URL(ギガファイル便、Google ドライブ、Dropbox など)を注文フォームに貼るだけで、スマホからもできます。注文は1枚からで、基本料金(DVD・1枚あたり)1,500円(税抜)に、オーサリングと書き込み、ケース入れ込みが含まれます。音声を直した動画なら、直したあとのファイルの共有URLを貼ってください。配る相手の再生機器などの希望は、注文フォームの備考欄に書いてください。お引き受けできるのは、撮った本人か権利者の許可がある動画です。
よくある質問
Q1. DVDの映像は出るのに音が出ないのはなぜですか?
多いのは、テレビやプレーヤーの消音・入力切換・HDMIケーブル、プレーヤーの音声出力の設定、パソコンの音の出力先、ディスクの音声の形式のどれかです。市販のDVDでも出ないなら機器の側、自分で焼いたディスクだけなら中身の側です。同じディスクを別の機器で再生すると分けられます。HDMIでつないで音だけ出ないときは、プレーヤーの音声出力を「PCM」にするよう、ソニーとパナソニックが案内しています。
Q2. DVDプレーヤーの音が出ないときは、何から確かめればいいですか?
テレビとプレーヤーの両方のリモコンで消音を確かめ、テレビを放送に切り換えて音が出るかを聞きます。放送の音が出るなら、プレーヤーの入力に戻し、ケーブルを差し直すか、テレビの別のHDMI端子に替えます。それでも出なければプレーヤーの音声出力をPCMにし、機器を再起動します。アナログのケーブルなら、端子と同じ色のケーブルをつないでいるかを見ます(パナソニックの説明書)。
Q3. HDMIでつなぐと、DVDの音が出ないのはなぜですか?
つないだテレビやアンプが、プレーヤーから送られた音声の形式に対応していないことがあります。ソニーはこの場合、[HDMI音声出力]を[PCM]にするよう案内し、パナソニックもディーガの「デジタル出力」をすべて「PCM」にして、改善しなければ「Bitstream」に戻すよう書いています。HDMIケーブルのゆるみや断線、テレビの別のHDMI端子も確かめます。
Q4. ビットストリームとPCMは、どちらにすればいいですか?
テレビのスピーカーで聞いていて音が出ないなら、PCMにします。ビットストリームは、ドルビーデジタルなどの音声を元の形のまま送る設定で、受ける機器がその形式に対応している必要があるからです。AVアンプでドルビーTrueHDなどを楽しむときは、ソニーは[自動]を案内しています。テレビで音が出なければPCM、AVアンプで鳴らすなら[自動]、という使い分けです。
Q5. パソコンでDVDの音が出ないときは、どうすればいいですか?
Windows 11にはDVDビデオを再生する機能が標準で入っていないので、VLCなどの再生ソフトで開きます。映像は出るのに音が出ないなら、タスクバーのスピーカーのアイコンから出力先を選び直し、ミュートと音量、ボリュームミキサーを確かめます(Microsoft)。Macなら「システム設定」の「サウンド」の「出力」と、「DVDプレーヤー」の「機能」>「オーディオ」を見ます。
Q6. 自分で焼いたDVDだけ音が出ないのはなぜですか?
ディスクに音声が入っていないか、音声の形式が合っていないことが考えられます。VLCの「ツール」→「コーデック情報」で、タイプがオーディオのストリームがあるか、コーデックが「A52 Audio (aka AC3)」か「DVD LPCM Audio」か、サンプリングレートが48000 Hzかを見ます。AACや44100 Hzなら、ドルビーデジタルかリニアPCMの48kHzにして作り直します。
Q7. MP4をそのままDVDに焼いたら音が出ないのはなぜですか?
MP4をそのまま書き込んだディスクは、DVDビデオではなく、データのディスクだからです。動画ファイルを再生できるプレーヤーでも、パナソニックの説明書は、音声の圧縮方式によっては映像だけが再生され、音声が出ないことがあるとしています。DVDプレーヤーで見るディスクは、オーサリングでDVDビデオにし、音声をドルビーデジタルかリニアPCMにして作り直します。
Q8. DVDの音が小さいときは、どうすればいいですか?
プレーヤーの設定で聞きやすくなることがあります。ソニーのレコーダーは[オーディオDRC]を[スタンダード]に、パナソニックのDMP-BD90Sは「音声のダイナミックレンジ圧縮」で、小さな音量でもセリフを聞き取りやすくできます。どちらもドルビーの音声など、効く音声が決まっています。ディスクの音そのものが小さいなら、編集ソフトで音量を上げて書き出し直します。
Q9. 音が出ないDVDは、焼き直すしかありませんか?
原因しだいです。消音、入力切換、ケーブル、プレーヤーの音声出力、パソコンの出力先といった機器の側なら、設定を直せば鳴ります。音声が入っていない、AACのまま、44.1kHzのまま、といったディスクの中身が原因なら、作り直しが要ります。どちらかは、同じディスクを別の機器で再生するか、VLCのコーデック情報で見分けます。
参考にした公式の情報
機器やソフトの設定の名前と場所は、機種や版によって変わります。この記事は、2026年9月26日時点の各社の公式ページと公式の資料の記載をもとにしたものです。
ディスクメーカーへのご依頼・お見積りは以下からどうぞ。