この記事の要点
お浚い会の映像が見返されないのは撮影の質ではなく、紙の番組表と映像のあいだに対応がついていない ことが原因です。
DVD-Videoの規格では1タイトルにつき最大99のチャプター を置けます。当社のチャプター分けは最大50チャプターです。
当日にやることは、番組表の余白に各演目の幕開きの時刻を書く ことだけで、あとから録画開始の時刻を引けば映像内の位置になります。
客席固定カメラは足元を切らない画角でズームせずに回し切る 、舞台袖は出はけと後見を拾う、と役割を分けます。
全員に配るのは番組チャプター入りの全編1種類にして、希望者にだけ出番を抜いた個人用を数枚 作るのが現実的です。
式や イベントの 映像を、 配れる ディスクに。
1枚から 作れます。 同じ 内容の 追加は 1枚1,000円 (税抜)です。
1枚1,500円(税抜)から・ 1枚から注文できます
お浚い会が終わって一月ほど経つと、記録映像のディスクが配られます。届いた日は家族で再生します。ところが二度目に再生する人はぐっと減ります。理由ははっきりしていて、二時間半のディスクの中から、自分の孫が踊った三分間がどこにあるのか、誰も覚えていないからです。プレーヤーのスキップボタンは十秒か三十秒しか飛びません。テレビの前でそれを四十回押す人はいません。
いっぽうで、当日会場で配られた番組表なら、何番目が誰の何という演目か、紙の上で一目でわかります。足りていないのは映像の質ではなく、番組表と映像を結ぶ対応表です。この対応表は、ディスクを作る段階で、番組ごとのチャプターとして作れます。幕が開いた時刻を当日メモしておけば、録画を始めた時刻を引くだけでチャプターの位置が決まります。
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お浚い会の映像が見返されないのは、二時間半が一本の塊だから 当日は、番組表の余白に「幕開きの時刻」を書くだけでいい 演者名と演目名は三か所に分けて置く|メニュー・盤面・ケースの紙 地方の演奏も記録に残す|同じ演奏は二度と鳴らない 客席固定は足元を切らず、舞台袖は出はけを拾う 金の摺箔と黒紋付が汚く写るのはなぜか 全員には一種類、希望者にだけ個人用|一枚から作れると集金が楽になる よくある質問 撮った動画は、1枚1,500円(税抜)からDVD・ブルーレイにできます。料金を見る
お浚い会の映像が見返されないのは、二時間半が一本の塊だから
記録映像が見返されなくなる流れは、だいたい同じです。会の全編が、ひとつづきの映像として一枚に収まっている。再生すると開会の挨拶から始まる。目当ての演目まで早送りする。行き過ぎる。戻す。三回目でようやくたどり着く。この作業を、映像を一番見たい年配のご家族にお願いすることになります。
ここで役に立つのがチャプターです。DVD-Videoの規格では、一枚のディスクに最大99のタイトルを置くことができ、さらに一つのタイトルにつき最大99のチャプターを置けます。番組が三十番でも五十番でも、番組の数だけチャプターを立てる余地は残っています。ただし当社のチャプター分けは、最大50チャプターです。リモコンの「次」ボタン一回で次の演目の頭に飛ぶ、という状態にできるということです。
ただし、動画ファイルをディスクに書き込んだだけでは、この構造はできません。チャプターやメニュー画面は、映像とは別に「ここが第何番の頭である」という情報を組み立てて、初めて作られます。この組み立ての工程がオーサリングで、家庭用プレーヤーで再生できる形になるかどうかもここで決まります。詳しくはDVDオーサリングとは|焼くだけでは再生できない理由 にまとめてあります。
チャプターはどこで切るか
迷ったら、番組表の一行を一チャプターにするのが基本です。演目が長く、幕や場が変わるもの(たとえば道行から本編に移るような構成)だけ、その中でもう一つ切ります。演者ごとに数曲続く構成の会でも、切るのは演目単位にしておくと、後から「三番目」と口頭で伝えたときに映像と一致します。
細かく切りすぎると、リモコンで送る回数が増えて元の木阿弥です。開会の挨拶、休憩明け、最後の総踊りや締めの挨拶にはそれぞれ一つ立てておくと、式次第としても読める形になります。
当日は、番組表の余白に「幕開きの時刻」を書くだけでいい
チャプター表は、会が終わったあとに映像を最初から見返して時間を測る方法で作ると、半日仕事になります。当日に一手間かけておけば、その半日はいらなくなります。
やることは、記録係が番組表の各行の余白に、幕が開いた瞬間の時刻を書き込むことです。腕時計でもスマートフォンでもかまいません。ただし、朝のうちにカメラの内蔵時計と、時刻を書く人の時計を合わせておきます。二つの時計がずれていると、全部の位置がずれます。
録画は演目ごとに止めず、幕間も含めて回し続けるのをおすすめします。演目ごとに止めるとファイルが番組順に並ぶ利点はありますが、次の演目で踊り手が出てくる瞬間や、前の演目の余韻を撮り逃します。長時間の連続撮影ではカメラがファイルを自動分割することがあります。当社は、分かれたファイルを、ファイル名の頭に付けた「01_」のような番号の順に収録します。
録画開始の時刻がわかれば、あとは引き算です。録画を13時00分00秒に始めた会なら、こうなります。
番組
演目
立方
幕開きの時刻
映像内の位置
1
手習子
〇〇 〇〇
13:04:20
0:04:20
2
藤娘
〇〇 〇〇
13:12:05
0:12:05
3
越後獅子
〇〇 〇〇
13:20:40
0:20:40
表の「映像内の位置」が、そのままチャプターの位置の指定になります。ディスク制作を依頼する場合も、この形で渡すのが一番行き違いがありません。当社に頼むときは、「チャプター分け」を選ぶと開く「チャプター位置の指定」の欄に、この時刻を入れます。
チャプターは幕開きの数秒前に置く
幕が開いた瞬間ぴったりに置くと、頭出しした時点でもう踊り始めています。三秒から五秒手前、演目名がアナウンスされるあたりに置くと、心の準備ができた状態で始まります。逆に前の演目の拍手が残るほど手前に置くと、送りすぎたのかと不安になります。この数秒の調整は、実際に頭出ししてみないと決まりません。
当日に幕開きの時刻を書いておけば、引き算だけでチャプター表になる
演目名の表記は番組表に合わせる
演目名は番組表の表記をそのまま使うのが原則です。ただし旧字や異体字は、プレーヤーの内蔵フォントによっては画面に出ないことがあります。メニュー画面やチャプター名は常用の字に寄せ、ケースの紙に刷る番組表では番組表どおりの字を使う、という分担が現実的です。
演者名と演目名は三か所に分けて置く|メニュー・盤面・ケースの紙
「名前を入れてほしい」という要望は必ず出ますが、どこに入れるかで手間と費用がまったく変わります。三か所の役割を分けて考えます。
どこに入れるかで手間と費用が変わる。三か所の役割を分けて考える
メニュー画面|番組順の一覧をそのまま置く
再生すると最初に出る画面です。ここに番組表の一覧を並べ、選んだ演目から再生が始まるようにします。番組が二十番を超えると一画面に収まらないので、「1番〜20番」「21番〜40番」のようにページを分けます。文字は思っているより大きくします。テレビから離れて座る前提で、演目名と演者名が両方読める大きさにすると、一画面に入る行数はだいたい十行前後です。
盤面レーベル|会の名称と日付、それとDisc番号
盤面には会の名称、開催日、会場、複数枚に分かれる場合はDisc 1/Disc 2を入れます。ここに個人名を入れると、演者の数だけ違う版を作ることになり、費用も手間も跳ね上がります。個人用を別に作る場合だけ、そちらに名前を入れます。
ケースと背表紙|棚に立てたときに何の会かわかる文字列
背表紙は、いちばん後になって役立ちます。何年もすると、棚に何本も同じような黒いケースが並びます。「〇〇会 お浚い会 2026年5月10日」のように、会名と年月日を入れておきます。
そのうえで、ジャケットの裏面に番組表をそのまま刷ってしまうのが、実は一番役に立ちます。当日の紙の番組表は無くなりますが、ケースに入った紙は無くなりません。演目、立方、地方の連名まで刷っておけば、それ自体が会の記録になります。刷るデータの作り方はDVD・CDのレーベルとジャケットの入稿データの作り方 にサイズと注意点をまとめています。
名取名と本名をどう扱うか
番組表が名取名で組まれているなら、メニューも名取名で統一するのが筋が通ります。ご家族から本名の併記を求められることはありますが、後年の資料として見返すことを考えると、番組表と一致した表記のほうが照合しやすいと考えられます。個人用ディスクの盤面にだけ本名を入れる、という分け方であれば両立します。
また、その後に襲名や改名があっても、撮影当時の表記のまま残すのが原則です。あとから見たときに「この会の時点ではこの名前だった」という事実が残ります。
地方の演奏も記録に残す|同じ演奏は二度と鳴らない
出囃子の会、つまり長唄や清元、常磐津の生演奏が入る会であれば、山台の上も記録の対象です。踊りは繰り返し稽古できますが、その日の演奏はその日限りです。
ただし、客席固定のカメラの画角に山台を入れようとすると、踊り手が画面の中で小さくなります。両立させようとして中途半端になるくらいなら、固定カメラは踊り手を中心に据え、山台の全景は開演前や演目の合間、幕が開いた直後の数秒だけ別に押さえる、という割り切りのほうが結果は良くなります。二台目があるなら、二台目に山台を任せる時間帯を決めておきます。
演奏者の名前はチャプターに入れない
チャプター名に唄と三味線と囃子の連名まで入れると、画面が読めなくなります。演奏者の記録は、ジャケットの裏面に刷る番組表に載せます。紙なら文字を小さくしても読めますし、行数の制約もありません。
音は映像より復旧が難しい
足拍子や附けの音は立ち上がりが鋭く、カメラ内蔵マイクの自動レベル調整では歪みやすい部分です。歪んだ音は後から直せません。カメラ側の録音レベルは自動を切り、リハーサルで一番音が大きい場面を鳴らしてもらって、そこで振り切らない位置に固定します。
ホールの調整卓からライン出力を分けてもらえるなら、もらっておきます。ライン録音は客席のざわめきが入らず、唄と三味線がはっきり残ります。ただし客席の拍手や場内の空気は入りません。カメラの音とライン音の二系統があれば、編集の段階でどちらを使うか、あるいは混ぜるかを選べます。会場との交渉が要る話なので、下見か打ち合わせの時点で音響担当に確認しておきます。
客席固定は足元を切らず、舞台袖は出はけを拾う
カメラの台数より、それぞれに何をさせるかを決めるほうが役立ちます。
客席固定|引きで固定し、ズームしない
三脚で客席中央後方に据えます。日本舞踊は摺り足、足拍子、膝の使い方が要になります。足元を切ってしまうと、記録としての値打ちがかなり落ちます。画角は、足元を切らず、なおかつ扇や傘を高く掲げたときに頭の上が切れない範囲に取ります。かつらの分だけ、洋舞の感覚より上を空けておく必要があります。
迷ったら、上手と下手の袖幕の内側がぎりぎり入るくらいまで引いて、そのまま動かさないのが結局いちばん失敗しません。ズームやパンを入れると、その瞬間に足元が画面から消えます。あとで見返したときに欲しくなるのは、たいてい消えたほうです。
舞台袖|出はけ、後見、衣裳の背中
袖からは、出の直前の表情、後見の動き、引き抜きやぶっ返りの瞬間、そして正面からは見えない衣裳の背面が撮れます。ただし置く場所は主催と会場に確認します。客席から見える位置に人が立つと踊りの邪魔になりますし、幕の動線や非常口を塞ぐわけにもいきません。袖は照明が回っていないので暗く、映像にノイズが乗りやすい点も見込んでおきます。
台数より役割。客席は全身を引きで固定し、袖は正面から見えないものを拾う
複数台を回すなら、開演前に同期のきっかけを撮る
専用の同期機材がなくても、開演前に全カメラを回した状態で、舞台中央で一度手を打ってもらえば足ります。編集ソフト上で音の波形を合わせられます。この合図を撮っておかないと、二時間の映像の頭合わせに延々と時間を使います。
記録用と鑑賞用を混ぜない
寄りと引きを頻繁に切り替えた映像は、その場では見栄えがしますが、切り替えた瞬間の足元や手先は永久に失われます。配布するのは固定の引きを軸にしたものにして、切り替えは演目の頭と終わりの前後だけに留める。寄りを多用した鑑賞用が欲しい場合は、別バージョンとして作る。この二本立てにすると、後々の要望に応えやすくなります。
金の摺箔と黒紋付が汚く写るのはなぜか
日本舞踊の記録映像で「なんとなく汚い」と言われるとき、原因は二つに集約されます。露出と、圧縮です。
露出と色は演目の頭で決めて、演目中は動かさない
舞台照明は演目ごとに明るさも色も変わります。カメラを自動露出のままにすると、白地や金銀の摺箔が画面に入った瞬間にカメラが絞り込み、顔が暗く写ります。逆に黒紋付や黒地の振袖では明るく振れて、白い顔が白く飛びます。露出は顔を基準に手動で決め、演目のあいだは動かさないのが扱いやすい方法です。演目が替わったら合わせ直します。
ホワイトバランスも自動を切ります。舞台照明はタングステン系とLEDが混在していることがあり、暗転明けに自動だと色が振れて、同じ衣裳が演目ごとに違う色に写ります。リハーサルのうちに舞台中央で白い紙を撮って固定しておきます。
暗い場面ほど圧縮で崩れる
黒地の衣裳や暗転に近い照明の場面は、映像の圧縮で最も崩れやすい部分です。滑らかなはずの暗がりが四角いブロックに割れ、帯や裾の柄が消えます。
ここに規格の制約が絡みます。DVD-Videoの映像はMPEG-2で、映像だけに使えるビットレートの上限は9.8Mbit/秒です。解像度もNTSCで720×480です。二時間半を一枚のDVDに詰め込もうとすると、必然的にビットレートを下げることになり、暗い場面から崩れていきます。
対処は二つです。一つは、収録が長いならDisc 1/Disc 2に分けて、一枚あたりの時間を減らすこと。休憩を境に分ければ、番組の並びとも一致します。
もう一つは、ブルーレイにすることです。ブルーレイは片面一層で25GB、二層で50GBあり、H.264/MPEG-4 AVCなどの新しい圧縮方式が使えます。解像度も1920×1080で残せるので、暗い部分の階調も衣裳の織りの細かさも、ずっとよく残ります。両者の違いはDVDとブルーレイの違い|画質・容量・互換性 で数字を並べて比べています。
とはいえ、お浚い会の配布先には、ブルーレイを再生できる機器をお持ちでないご家庭も含まれます。全員配布分はDVDで作り、ブルーレイは希望する方の分だけ用意する、という組み合わせにすると、どちらの事情にも合います。
暗い衣裳は露出と圧縮の両方で崩れる。撮るときと分けるときの両方で守る
全員には一種類、希望者にだけ個人用|一枚から作れると集金が楽になる
枚数の設計をひとことでまとめると、こうなります。全員に配るのは、番組チャプターの入った全編、一種類だけ。そのうえで「うちの子の分だけ」を望むご家庭に、その演目を抜いた個人用を数枚。
この形にすると、世話人の仕事がかなり軽くなります。全員配布分は同じ盤を人数分作るだけなので、盤面もケースの紙も一種類で済みます。個人用は要望が出た分だけなので、事前に全員の希望を取りまとめる必要がありません。
当社は基本料金(DVD・1枚あたり)1,500円(税抜)から、一枚単位で注文できます。再生できる形に組み立てるオーサリングは料金に含まれています。個人用は、その演目だけを区切った動画を用意し、注文フォームの「+別の内容を追加」で、内容ごとにギガファイル便のURLと枚数を入れます。少ない枚数の考え方は1枚から頼めるディスク制作 にまとめています。
元データは会の後もしばらく手元に残す
追加の注文は、たいてい後から来ます。配ったディスクを見た親戚から「うちにも一枚」という話が出るのが常です。同じ元データがあれば同じものを作れるので、撮影したファイルと、作成したチャプター表は、会の後しばらくのあいだ残しておきます。カメラのSDカードに入れっぱなしにせず、パソコンと外付けドライブなど、置き場所を分けておくと安心です。
入稿はギガファイル便のURLで
データの渡し方は、ギガファイル便のURLです。二時間を超える映像は数十GBになることもあるので、アップロードの時間は見込んでおきます。ギガファイル便での入稿ガイド に、大きなファイルを送るときの手順と期限の注意を書いています。
ファイル名は、番組順の連番にしておくと突き合わせが早くなります。「01_手習子_〇〇.mp4」のように番号を頭に付ければ、並び順が番組順と一致します。カメラから取り出したファイルは、そのまま渡してかまいません。手元で変換をかけると、そこで画質が落ちたり、音がずれたりすることがあります。
納期の選択肢
通常便のほかに、次の三つを選べます。
お急ぎお届け(+1,500円/平日15時までの注文・入稿で翌々日までに発送)
特急お届け(+3,000円/平日15時までの注文・入稿で翌日発送)
当日店舗お渡し(+3,500円/平日12時までの注文・入稿、大阪市北区の店舗で受け取り)
次の稽古日に間に合わせたい、というときに使える幅です。
よくある質問
Q. 日本舞踊の発表会のDVDで、番組ごとにチャプターを分けてもらえますか? A. 分けられます。DVD-Videoの規格では一つのタイトルにつき最大99のチャプターを置けますが、当社のチャプター分けは最大50チャプターです。当社に頼むときは、「チャプター分け」を選ぶと開く「チャプター位置の指定」の欄に、各演目の開始位置(映像の頭からの時分秒)を入れてください。当日に幕開きの時刻をメモしておけば、録画開始時刻から引き算するだけで、この一覧が作れます。当社では、再生できる形に組み立てるオーサリングは料金に含まれています。チャプター分けとメニュー画面の作成にも、オプションで対応しています。
Q. お浚い会の記録はDVDとブルーレイのどちらで作るべきですか? A. 配布先の再生環境と、収録時間の長さで決まります。DVDはNTSCで720×480、映像に使えるビットレートの上限が9.8Mbit/秒なので、二時間を超える収録を一枚に詰めると、黒紋付のような暗い場面からブロックノイズが出やすくなります。ブルーレイは片面一層25GB・二層50GBで1920×1080のまま残せるため、衣裳の質感まで残ります。一方でご家庭の機器がDVDのみという場合もあるので、全員配布分をDVD、希望者にブルーレイ、という組み合わせが現実的です。
Q. カメラ一台だけの撮影でも記録として使えますか? A. 使えます。むしろ一台なら、客席中央後方に三脚で据えて引きのまま固定し、ズームやパンをしないほうが記録としての価値は高くなります。日本舞踊は摺り足や足拍子が要なので、守ることが二つあります。足元を切らない画角にすることと、扇や傘を高く掲げたときに頭上が切れないよう、かつらの分だけ上を空けておくことです。あとは回し続けるだけです。二台目を足せる場合は、舞台袖から出はけや後見を拾う役割にすると、内容が重複しません。
Q. 演者ごとに、自分の出番だけを抜いたディスクは作れますか? A. 作れます。全員に配る分は番組チャプター入りの全編一種類にしておき、希望するご家庭にだけ、その演目を抜いた個人用を作るという組み合わせが、費用も手間も抑えられます。個人用は、その演目だけを区切った動画を用意し、注文フォームの「+別の内容を追加」で、内容ごとにギガファイル便のURLと枚数を入れます。当社は基本料金(DVD・1枚あたり)1,500円から一枚単位で注文できるので、数枚だけの追加でも発注できます。個人用の盤面は、演者名を入れた画像を入稿すれば、その画像を印刷できます。後から追加の希望が出ることも多いので、撮影した元データとチャプター表は会の後もしばらく残しておくことをおすすめします。
Q. 撮影した動画データはどうやって渡せばいいですか? A. ギガファイル便のURLでお送りください。二時間を超える会の映像は数十GBになることもあるため、アップロードの時間を見込んでおいてください。ファイル名は「01_手習子_〇〇.mp4」のように番組順の連番にしておくと、チャプター表との突き合わせが早くなります。カメラから取り出したファイルはそのままお送りください。手元で変換をかけると画質が落ちたり音がずれたりすることがあります。
Q. メニュー画面には演目名と演者名の両方を入れられますか? A. 入れられます。番組表の一行をそのまま一項目にして、演目名と立方のお名前を並べる形が読みやすくなります。ただしテレビから離れて座って読める文字の大きさにすると、一画面に入るのは十行前後です。番組が二十番を超える会では「1番〜20番」「21番〜40番」のようにページを分けます。地方の連名まで入れると画面が読めなくなるので、演奏者のお名前はケースの紙に刷る番組表のほうに載せる分担がおすすめです。
Q. 黒い衣裳の場面だけ映像が汚く見えるのはなぜですか? A. 露出と圧縮の両方が絡んでいます。自動露出のまま撮ると、黒地の衣裳が画面に入った瞬間にカメラが明るく振れて顔が白く飛び、金銀の摺箔が入ると絞り込まれて顔が暗く写ります。露出は顔を基準に手動で決め、演目のあいだは動かさないほうが安定します。加えて、暗がりの滑らかな階調は圧縮で最も崩れやすい部分です。長時間を一枚のDVDに詰めるとビットレートが下がり、暗部から四角く割れます。ディスクを二枚に分けるか、ブルーレイにすると改善します。
Q. 生演奏(出囃子)の会では、山台の演奏も撮ったほうがいいですか? A. その日の演奏はその日限りなので、残しておく価値があります。ただし客席固定のカメラで踊り手と山台を両方入れようとすると、踊り手が小さくなります。固定カメラは踊り手中心にして、開演前や演目の合間に山台の全景を別に押さえるか、二台目に任せるのが現実的です。音については、カメラ内蔵マイクの自動レベル調整だと足拍子や附けの音で歪みやすく、歪んだ音は後から直せません。録音レベルは自動を切り、リハーサルで一番大きい音に合わせて固定しておきます。