この記事の要点
公的な記録の電子保存は、媒体を1つ選ぶことより、保存期間・形式・置き場所・点検と移し替え・担当の引き継ぎを決めた運用で守ります。公文書管理法も、保存期間が満了する日まで、適切な記録媒体で、識別しやすくして保存するよう求めています。
長く残す電子記録は、PDF/A・PNG・JPEG・MPEG4(MP4)などの「標準的フォーマット」にそろえます(内閣府の通知)。ビデオカメラの動画は、AVCHDなどの形式のままにせず、MP4に書き出して残します。
光ディスクは、書き換えできないDVD-R・BD-Rを副本に使えます。ただ、平均の寿命は一般的なDVD-R(銀合金の反射層)で10〜20年、BD-Rで5〜10年(カナダ保存研究所)で、読む機器もいずれ手に入りにくくなります。
ディスクはケースに入れて立て、温度10〜25℃・湿度40〜60%の暗い場所に置きます(JIS Z 6017などが示す環境)。読めるかの点検は5年程度が目安で、読めるうちに新しい媒体や形式へ移し、移す前後でファイルの数やハッシュ値を照らし合わせます。
担当が替わっても続くよう、どの記録をどの媒体のどこに置いたかを台帳で組織に共有し、管理簿・保存期間表・点検の結果を引き継ぎます。満了したら公文書館などへ移すか、復元できないように壊して廃棄し、その記録を残します。
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議会の会議録と中継の録画、事業の報告書、許認可の決裁。官公庁や自治体、学校で作る記録の多くは、いまや電子のデータです。保存期間が30年の文書や、いずれ公文書館へ移す記録は、満了するまでのあいだにパソコンも業務のシステムも入れ替わっていきます。国立公文書館のガイドブックも、保存が求められる期間は、媒体や再生するソフトウェアの寿命を大きく超えていると書いています。
ですから、電子の記録を長く残す手立ては、どの媒体を選ぶかより、運用の決め方にあります。保存期間、ファイルの形式、置き場所、点検と移し替え、担当の引き継ぎの5つを決めて、毎年回すことです。光ディスクは、書き換えできない副本として役に立ちます。それでも1枚に任せきりにはせず、決まった間隔で読めるかを確かめ、読めるうちに新しい媒体や形式へ移します。
国の行政機関には公文書管理法と内閣府のガイドラインがあり、自治体には、法の趣旨にのっとって自ら文書管理の施策を定める努力義務があります(公文書管理法第34条)。この記事は国の決まりを手本に、自治体や学校でも使える形で整理しました。実際の扱いは、それぞれの条例・規則・規程に従ってください。
この記事の目次見出しを押すと、その場所へ移ります
公文書管理法が求める電子保存|保存期間のあいだ、読める状態で残す 保存期間の区分と数え始め|長いものほど媒体の入れ替えをまたぐ 長く残す電子記録のファイル形式|PDF/Aなどの「標準的フォーマット」 議会・行事・広報の動画を残すときの形式 自治体の電子データの保存先|システム・HDD・クラウド・光ディスク 公文書を光ディスクに保存するなら|書き換えできない副本として使う 担当が異動しても続く仕組みは、台帳と保存要領と引き継ぎで作る 公文書館への移管と、保存期間が満了したときの廃棄 残りの3項目を見る 外部に委託するときの仕様書に入れる項目 まず、今ある電子記録の棚卸しから始める よくある質問 撮った動画は、1枚1,500円(税抜)からDVD・ブルーレイにできます。料金を見る
公文書管理法が求める電子保存|保存期間のあいだ、読める状態で残す
公文書管理法は、職員が職務で作ったり受け取ったりした文書のうち、組織として使うものを「行政文書」とし、電子の記録(電磁的記録)もこれに含めています(第2条第4項)。保存について定めた第6条は、保存期間が満了する日までのあいだ、内容や時の経過、利用の状況に応じて、適切な場所で、適切な記録媒体により、識別を容易にする措置を講じたうえで保存するよう求めています。
電子の記録の扱いを定めているのは、内閣府の「行政文書の管理に関するガイドライン」です。法令で紙での保存が決まっている場合などを除き、電子媒体で体系的に管理するのが基本です。各省が作る保存要領には、電子文書の保存場所と方法を書きます。その例文には、移管するものや長く保存するものを「標準的フォーマット」で保存して見読性を保つこと、必要に応じて電子署名を付け、バックアップを残すことが挙がっています。
見読性とは、人が中身を読み取れる状態のこと
見読性は、機器やソフトウェアを使って、人が記録の中身を読み取れる状態のことです(国立公文書館のガイドブック)。データが消えずに残っていても、読めなければ保存したことになりません。ガイドブックは、記録媒体は残っているのに対応する再生機器の販売が終わって読み取れない、ファイルは壊れていないのに形式が古くなって開けない、といった状態を「適切に保存しているとは言えません」と書いています。
内閣府の通知も、行政文書の保存には長いあいだ内容の同一性と見読性が求められるとしています。形式を変えるときは内容の肝心な部分を失ってはならず、文字の配置のずれ程度なら許されます。媒体と形式、それを読む機器の3つがそろわなければ、記録は読めません。
自治体や学校は、法の趣旨にのっとって自ら決める
公文書管理法の手続きの多くは、国の行政機関と独立行政法人等にかかるものです。自治体には第34条が、法の趣旨にのっとり、保有する文書の適正な管理に必要な施策を定めて実施するよう努めることを求めています。内閣府によると、国は助言や情報提供を通じて自治体と連携していく方針です。歴史資料として重要な公文書等の保存と利用については、公文書館法が国と地方公共団体の責務を定めています(第3条)。
自治体の保存期間や手続きは、それぞれの条例・規則・規程で決まります。学校や外郭の団体の記録も、属する自治体や法人の規程で扱い方を確かめてください。国のガイドラインや国立公文書館のガイドブックは、その規程を作ったり見直したりするときの手本になります。ガイドブックは、アーカイブズ関係機関の担当者を主な対象としつつ、広く電子公文書の管理に関わる人の参考になるよう作られています。
長く残すために決めておくことを5つにまとめると、次のとおりです。
決めること
中身
保存期間
満了する日と、満了後の移管か廃棄かを決める。
形式
長く残すものは標準的フォーマット(PDF/A・MP4など)にそろえる。
置き場所
日々使う原本と、書き換えできない副本、別の場所の複製を分ける。
点検と移し替え
決まった間隔で読めるかを確かめ、読めるうちに新しい媒体や形式へ 移す。
引き継ぎ
台帳で置き場所を組織に共有し、管理簿・保存期間表・点検の結果を渡す。
保存期間の区分と数え始め|長いものほど媒体の入れ替えをまたぐ
国の行政文書の保存期間は、公文書等の管理に関する法律施行令の別表で、文書の種類ごとに決められています。別表にない文書は別表を参考に各行政機関の長が定め、ほかの法律や命令で期間が決まっている文書はその期間に従います(施行令第8条第2項)。別表からいくつか例を挙げます。
保存期間
文書の例
30年
条約などの国際約束の交渉や審査の文書、決裁文書の帳簿など
20年
法律・政令などの制定や改廃の経緯の文書、予算・決算で閣議に出した文書など
10年
告示・訓令・通達の文書、審議会などの文書など
5年
決算の文書、取得した文書を管理する帳簿など
3年
職員の研修の計画と実施状況の文書など
無期限
行政文書ファイル管理簿、業務で常に使う文書
許認可の決裁文書のように、「許認可等の効力が消滅する日に係る特定日以後五年」と、出来事を基準に数える区分もあります(別表の十一の項)。
保存期間は、文書を作ったり受け取ったりした日が属する年度の、翌年度の4月1日から数えます(施行令第8条第5項)。2026年度に作った文書なら、起算日は2027年4月1日です。監査や訴訟、情報公開の開示請求などの対象になっている文書は、施行令第9条の定める日まで保存期間を延ばして残します。監査なら終わるまで、開示請求なら決定の翌日から1年間といった具合です。
保存期間が満了したときの扱いも、先に決めておきます。法第5条第5項は、満了前のできるだけ早い時期に、歴史資料として重要な文書(歴史公文書等)は国立公文書館等への移管、それ以外は廃棄と定めるよう求めています。移管と決めた記録は、満了まで読める状態を保って渡すことになります。
保存期間は翌年度の4月1日から数え、満了後の扱いは先に決めておく
保存期間と媒体の寿命は、たいてい合わない
満了までの年数が長いほど、そのあいだに媒体や機器、システムの入れ替えを何度かまたぎます。電子化した文書の長期保存の方法を定めた日本の規格JIS Z 6017は、長期保存を「保存期間10〜30年程度」としています。それを超えて残すときは別の媒体に移し、保存年限を延ばす決まりです(JIIMAのガイドラインより)。国立公文書館のガイドブックも、今の技術では永久に同じ媒体で保存し続けることはできないとして、定期的に媒体を移すことを前提に計画を立てるよう勧めています。
システムも同じです。内閣府の「行政文書の電子的管理についての基本的な方針」は、長期間電子的に保存して将来も安定して使えるようにするには、技術の陳腐化に対処する必要があるとしています。国立公文書館は、文書管理システムを入れるときから次期システムへの引き継ぎを視野に入れるよう勧め、次期システムへの移行も広い意味で媒体の変換にあたると説明しています。保存期間を決めたら、その記録が満了までにどの媒体やシステムを渡っていくかも、あわせて計画に入れます。
長く残す電子記録のファイル形式|PDF/Aなどの「標準的フォーマット」
内閣府の通知は、移管するものや長く保存するものを、特段の事情がない限り「標準的フォーマット」で作るのが望ましいとし、保存するときも、技術的に変換が難しい場合を除いて標準的フォーマットにするよう求めています。国際規格になっていて、長く保存するリスクが低い形式の一覧です。
種類
標準的フォーマット
文書・表計算・スライド
PDF/A-1、PDF/A-2、PDF1.7、Word・Excel・PowerPoint(2007以降)
画像
JPEG2000、PNG、 JPEG
音声・動画
MP3、MPEG2、 MPEG4
国立公文書館のガイドブックの説明では、PDF/Aは長期保存のためのPDFで、文字と色の再現性が担保されています。画像のPNGは圧縮しないか元に戻せる圧縮を選べ、JPEGは元の画質には戻せない圧縮ですが、広く普及した形式です。国立国会図書館も、電子情報を長く保存して使えるようにするには、光ディスクなどの記録媒体に加えて、ファイルの形式も考える必要があるとしています。自館で資料をデジタル化するときの保存用のデータには、静止画はJPEG 2000、音声はWAVE、動画はMP4を使っています(表にない形式を評価するものではない、と断ったうえでの一覧です)。
形式をそろえるのは、文書が完結したとき
変換は、完結した文書をまとめる段階で行うのが望ましいとされています(国立公文書館のガイドブック)。古い版のPDF(PDF1.0〜1.6)は標準的フォーマットに変換し、Office 2003以前の形式で作った文書は、docx・xlsx・pptxの形式で保存し直します。変換したあとは、読めない箇所がないか、文字化けしていないか、図や表に意味が変わるほどの欠けや変化がないかの3点を確かめます。
文字、ファイル名、パスワードで将来つまずかないために
ガイドブックは、①や㈱、㌔のような環境依存文字を使わないこと、ファイル名を長くしすぎないことも挙げています。見落としやすいのはパスワードです。パスワードをかけて保存すると、やがて誰もパスワードを知らない事態になりかねないため、アクセスの権限を付けたり外したりして守るほうが適切だとしています。内閣府の通知も、暗号化してパスワードを付けたファイルを共有フォルダに保存するときは、担当者間でパスワードを引き継ぐか、暗号化を解いて使える状態にしておくよう求めています。
変換したら3点を確かめ、将来つまずく文字やパスワードも避ける
紙をスキャンして電子で残すとき
紙で受け取った文書をスキャナで読み取り、電子の側を正本として管理することもできます。内閣府の通知は、紙と同じ程度に読める解像度として300dpi以上が適当とし、PDFなどで保存するよう書いています。多色刷りは原則としてフルカラーで読み取り、読み取りの前後でページや文字の抜けがないかを確かめます。電子の側を正本とすれば、元の紙は保存期間を1年未満に設定できます。
ただし、法令で紙での保存が義務づけられている文書や、歴史資料としての価値を保つのに紙が欠かせない文書は、紙を正本として管理します。自治体では、紙を処分してよいかをそれぞれの規程で確かめてください。
議会・行事・広報の動画を残すときの形式
議会や委員会の中継、式典や行事、広報の映像は、文書に比べて容量が大きく、形式も撮った機器によってまちまちです。標準的フォーマットの一覧で動画にあたるのは、MPEG2とMPEG4です。国立公文書館のガイドブックは、MPEG2をデジタルテレビ放送やDVDなどのメディアに適した形式、MPEG4をインターネット上の配信に適した形式として広く普及しているものと説明しています。国立国会図書館は、映像資料をデジタル化するとき、MPEG-4 AVC/H.264の映像をMP4に入れた形で保存用のデータを作っています。
ビデオカメラで撮った動画は、AVCHDのようにMPEG4ではない形式で保存されていることがあります。国立公文書館のガイドブックは、カメラからパソコンへ書き出すときや、カメラに付いてきたソフトウェアで、ファイルの種類をmp4にすれば標準的フォーマット(MPEG4)に変えられると案内しています。MOVとMP4の違いなど、動画の形式の見分け方はMOVとMP4の違い にまとめました。
保存用の元ファイルと、見るためのDVD・ブルーレイは分けて考える
議会の録画を窓口で見てもらったり、式典の映像を関係者に配ったりするときは、テレビのプレーヤーで再生できる映像のDVD・ブルーレイが便利です。ただ、映像のDVD・ブルーレイは、元の動画をプレーヤーで再生できる形に作り直したもので、元の動画ファイルそのものではありません。保存の正本は元の動画ファイル(MP4など)として残し、ディスクは見るための複製と位置づけます。映像のディスクとデータのディスクの違いはデータDVDと映像DVDの違い で説明しています。
ディスクは見るための複製。保存の正本は元の動画ファイルで残す
元の動画を光ディスクに入れて副本にするなら、容量も見ておきます。1層のDVD-Rは4.7GB、BD-Rは1層25GB・2層50GBで、100GBや128GBのBDXLは、BDXLに対応したドライブでないと読めません。ファイルの大きさを台帳に書いておくと、何枚に分けるかを決めやすくなります。議会中継の映像の管理については議会中継・委員会の録画の保存と公開 も参考にしてください。
自治体の電子データの保存先|システム・HDD・クラウド・光ディスク
国立公文書館のガイドブックは、電子公文書の保存場所として、文書管理システムなどの情報システム、共有フォルダ、DVDなどの記録媒体を挙げ、記録媒体の例には光ディスク、HDD、LTOテープを挙げています。それぞれ得手と不得手があります。
保存先
向くこと・注意
システム・共有フォルダ
日々使う原本の置き場。次期システムへの引き継ぎを最初から考える。
クラウド
機能と契約の内容を理解して使う。
外付けHDD
寿命の年数の公表値がない。数年で寿命になることもある。
USBメモリ・SDカード
長く置いたままだとデータが揮発して消えることがある。
光ディスク
書き換えできず、副本に向く。平均の寿命は、一般的なDVD-Rで10〜20年、BD-Rで5〜10年。
日々使う原本は、アクセスの権限を管理できるシステムや共有フォルダに置きます。内閣府の基本的な方針は、共有フォルダなどで体系的に管理し、保存期間が始まったらフォルダを読み取り専用にして、書き換えや削除をできないようにするとしています。共有フォルダやクラウドのストレージは、装置が1台壊れても、交換すれば全体としてデータを保てる仕組みにできます。ただ、そうした仕組みが設けられているか、定期的な保守が行われているかは、使う側が確かめておく必要があります。国立公文書館のガイドブックは、機能の要件や契約の内容を理解しておくよう勧めます。国の共通の環境には、デジタル庁が用意するガバメントクラウド(政府共通のクラウドサービスの利用環境)があります。デジタル庁は、自治体も同じ利点を受けられるよう検討を進めるとしています。
HDDの寿命は年数の公表値がなく、使う環境や状況によって数年で寿命になることがあります(バッファロー)。USBメモリやSDカードのようなフラッシュメモリーは、長く放置するとデータが消えることがあります。媒体ごとの比べ方はHDD・SSD・USBメモリ・光ディスクの寿命比較 に書きました。
3つ持ち、2種類に分け、1つは別の場所に
1か所に置いたデータは、その1か所と一緒に失われます。国立公文書館のガイドブックは、守らなければならない決まりではないと断ったうえで、広く知られた実践例として「3-2-1ルール」を紹介しています。データは元を含めて3つ持ち、記録媒体は2種類に分け、1つは別の施設など離れた場所に置く考え方です。同じ種類の媒体だけだと、共通の原因で同時に壊れるおそれがあるからです。カナダ保存研究所(CCI)も同じ趣旨で、同じ種類の媒体を使うならブランドを変えるよう勧めています。組み合わせ方の例は写真・動画の長期保存はクラウドとDVDのどっち? にまとめました。
ガイドブックは、漫然と頻繁にバックアップを取ると、壊れたデータで上書きしてしまい戻せないこともあるとして、頻度と何世代前まで残すかは「問題が生じた際に、復旧できるか」を考えて決めるよう書いています。
ネットワークから切り離した1つを持つ
総務省の「地方公共団体における情報セキュリティポリシーに関するガイドライン」(令和8年3月版)は、バックアップの置き場所に注意を促しています。元のサーバと同じネットワークに置いていると、サーバが暗号化されたときに、バックアップも一緒に暗号化されるおそれがあるからです。そのため、論理的に切り離したネットワークに置くことや、物理的な媒体に保存することを検討するよう書いています。ガイドラインの例文は、各団体がポリシーを作るときの参考として示されたものです。そこには、記録媒体を長く保管するときは書き込みを禁止する措置をとること、利用の少ない媒体やバックアップの媒体は自然災害を受けにくい地域に保管すること(推奨)も書かれています。攻撃への備え方は、ランサムウェア対策のオフラインバックアップ に詳しく書きました。
公文書を光ディスクに保存するなら|書き換えできない副本として使う
光ディスクのうち、DVD-R・DVD+Rは1回だけ記録でき、BD-Rは1回録画用(容量があれば追記は可能)で、書き込んだ内容はあとから書き換えられない仕組みです(マクセル)。米国の政府機関US-CERT向けにまとめられたバックアップの手引きによると、書き換えできないディスクのデータは、誤って消されることがありません。元のファイルがあとで壊れたりマルウェアに感染したりしても、その影響を受けません。国立公文書館のガイドブックにも、記録として完成した段階で光ディスクなどに書き込んで保存することがあり、改変を防ぐため書き込み後に変えられない媒体もある、と書かれています。
弱みもはっきりしています。CCIが示す平均の寿命は、一般的なDVD-R(銀合金の反射層)で10〜20年、BD-Rで5〜10年で、温度と湿度の影響だけで比べた値です。CCIは、BD-Rは色素を使うものも使わないものも、一部のCD-RやDVD±Rより安定性が低いとしており、ブルーレイにしたから長く残るとは限りません。読む機器の側も変わっていきます。ソニーは記録用のブルーレイディスクの生産を2025年2月で終え、ブルーレイディスクレコーダーも2026年2月以降、順に出荷を終えるとしています。
書き換えできない性質と、寿命や読む機器の限りの両方を踏まえると、光ディスクの持ち場は、日々使う原本とは別に置く「副本」です。決まった間隔で読めるかを確かめ、読めるうちに新しい媒体や形式へ移す前提で使います。
書き込むのは、内容が確定した記録だけ
一度書いたら直せないので、書き込むのは内容が確定した記録に限ります。検討中で書き換わる文書は、内閣府の通知が求めるように確定したものと区別してシステムの側で管理し、確定して保存期間に入ったものを副本にします。US-CERTの手引きも、書き換えできないディスクには最新の版が入っていないことがあると注意しています。行政文書ファイルは保存期間を同じくする文書をまとめる決まりなので(法第5条第2項)、ディスクも保存期間が同じ記録を1枚にまとめると、満了したときに1枚単位で移管や廃棄ができます。
追記型のディスクを選び、書いたら照合する
副本には、1回だけ記録できる追記型(DVD-R・DVD+R・BD-R)を使います。米国国立標準技術研究所(NIST)の手引きは、書き換え型のRWやRAMは長期保存に向かないとし、JIIMA(日本文書情報マネジメント協会)のガイドラインも追記型の光ディスクを選ぶのが望ましいとしています。長期保存用として、専用のドライブと組み合わせてJIS Z 6017に沿った保管をうたうBD-R・DVD-Rもあります。無機の記録層を使うM-DISCは、開発元が1,000年以上の保存をうたう製品ですが、CCIの寿命の表には載っていません。書き込みにはM-DISCに対応したドライブを使い、開発元自身も利点を「データを移す時期を自分の都合で決められること」としています。詳しくはM-DISCとは にまとめました。
書き込むときは速度も選びます。CCIは、16倍速の1層DVD±Rは4〜8倍速で書くと誤りが最も少なく、6倍速を超えるBD-Rは4倍速で書くよう勧めています。書き終えたらファイナライズ(ディスクを閉じる処理)をして、ほかのドライブでも読みやすくしておきます。
書いたあとは、元のデータと同じものが入っているかを照らし合わせます。国立公文書館のガイドブックは、媒体を移したあとの確認として、ファイルの数と大きさが同じか、ハッシュ値が同じかを挙げています。ハッシュ値はファイルの中身から計算する値で、データが同じかどうかを確かめるのに一般に使われています。書き込んだ日と、そのときのハッシュ値を台帳に残しておけば、何年後かの点検でも同じ方法で確かめられます。
書いたら照合し、ハッシュ値を台帳に残すと、何年後の点検でも同じ方法で確かめられる
保管の目安
置き場所と置き方の目安は次のとおりです。温度と湿度は、日本の規格JIS Z 6017などが長期保存に向く環境として示す値です(国立国会図書館の報告書による)。
項目
目安
温度・湿度
10〜25℃・40〜60%。JIS Z 6017などが示す長期保存の環境。
置き方
1枚ずつケースに入れ、本のように立てる。
光・結露
暗く、直射日光が当たらない、結露しない場所。
盤面の表示
シールは貼らない。盤面用のペンで中心の透明な部分に。
置き場所
施錠できる書庫。副本の1枚は別の建物に置く。
立てて置くこと、シールを貼らず中心の透明な部分に書くことは、NISTとCCIの勧めです。暗く結露しない場所はJIIMAのブルーレイのガイドラインにあります。国立公文書館のガイドブックは、盗難や紛失がないよう、記録媒体も紙と同じように書庫などで施錠して管理するよう書いています。総務省のガイドラインの例文も、重要な情報を記録した媒体は、耐火・耐熱・耐水・耐湿の措置をした施錠できる場所に保管するとしています。ケースや置き方の細かな注意はDVD・CDの正しい保管方法 にまとめました。
点検と移し替えの間隔
保存しているディスクから抜き取って読めるかを確かめる点検は、JIS Z 6017などが5年程度を目安にしています(国立国会図書館の報告書による)。CCIは、よい条件で保管しているなら5〜10年ごとに代表の数枚を試し、条件がよくないならもっと頻繁に試すよう勧めています。1台のドライブで読めなくても別のドライブでは読めることがある(CCI)ので、読めないときは別のドライブでも試し、兆しがあれば読めるうちに作り直します。
移し替えの時期は、媒体の年数だけでなく、読む機器の手に入りやすさでも決まります。国立公文書館のガイドブックは、今の媒体の推定寿命が過ぎる前に確実に移し、次に移すまで安定して保存できる媒体を移し先に選ぶよう勧めています。移し先は新しいディスクでも、共有フォルダやクラウドのストレージでもかまいません。保存方針を見直すきっかけには、媒体の寿命についての新しい知見、読み取りに要る機器やソフトウェアの生産と供給の状況、形式の世代交代が挙がっています。公文書館の側でも、再生する機器の確保が難しくなれば媒体を変換するとされています(内閣府の特定歴史公文書等の保存、利用及び廃棄に関するガイドライン)。ディスクの寿命の目安と劣化の兆しは、CD・DVD・ブルーレイの寿命は何年か に詳しく書きました。
担当が異動しても続く仕組みは、台帳と保存要領と引き継ぎで作る
担当者が替わっても保存を続けるには、どこに何があるかを、個人の記憶でなく組織の記録にしておきます。国立公文書館のガイドブックは、保存しているすべての電子公文書について、どの媒体やストレージのどこに置いたかを把握し、台帳やシステムで組織として共有することを基本にしています。電子の記録でも、特定の個人だけがアクセスできる状態にしてはいけません。
内閣府のガイドラインは、各省が作る「行政文書ファイル保存要領」に、紙と電子の文書の保存場所と方法、引継ぎの手続きを書くよう定めています。例文では、前任の文書管理者が少なくとも行政文書ファイル管理簿・保存期間表・文書管理の点検と監査の結果を後任に引き継ぎ、後任は前任の立ち会いのもとで、保存場所を管理簿と照らし合わせて確かめることになっています。
ディスクの台帳に書く項目
公文書管理法は、行政文書ファイル管理簿に分類・名称・保存期間・満了日・満了時の措置・保存場所などを記載するよう定めています(第7条)。ディスクの副本を持つなら、これに点検と移し替えの記録を加えた台帳にしておくと、後任が全体を追えます。
管理番号(盤面とケースの表示と同じにする。例:2026-議会-012-副)
記録の分類と名称、作成した年度
保存期間と満了日、満了したときの措置(移管か廃棄か)
ファイルの形式・数・合計の大きさと、書き込んだときのハッシュ値
正本と副本の別、保管場所(書庫と棚の番号)
点検した日・結果・担当者
移し替えた日と移し先、移したあとの照合の結果
法第6条は、識別を容易にする措置を講じて保存するよう求めています。ディスクなら、盤面とケースに管理番号を表示し、台帳と照らせるようにしておくのが分かりやすい方法です。内閣府のガイドラインも、書棚に番号を付けて、ファイル名と棚番号の一覧表を作る例を示しています。台帳そのものも長く残す記録で、国の行政文書ファイル管理簿は保存期間が無期限です(施行令の別表)。
保存要領に書いておくこと
国立公文書館のガイドブックは、電子公文書を長く保存するための保存方針に、次のことを盛り込むよう勧めています。自治体の要領や手順書にするときの目次にも使えます。
どの媒体・ストレージを選び、どんな環境で保存するか
媒体の変換(移し替え)をいつ行うか
バックアップをいつ、どのくらいの頻度で、どの媒体に取るか
データが同じであることを、いつ、どう点検するか
どの形式で保存し、どの機器やソフトウェアで再生するか
メタデータ(文書の管理に必要な情報)をどう保存し、更新するか
方針は一度決めて終わりにせず、技術や機器の供給の変化に合わせて見直します。公文書管理法は、国の行政機関に職員への研修も求めています(第32条)。国立公文書館もガイドブックの使い道の1つに新規着任者の教材を挙げており、要領とあわせて研修で渡せば、決めたことが人から人へ伝わります。
年度の替わり目に回す
国の文書の保存期間は翌年度の4月1日から数えるので、年度が替わった時期に、前年度に確定した記録の形式をそろえて副本を作り、台帳に載せる流れにすると区切りが分かりやすくなります。置き場所の見回りは年に一度、台帳と現物を照らし合わせるついでに温度や湿度も確かめ、数枚を再生する点検は5年程度を目安に行います。個人の予定ではなく課の年間の予定に書いておけば、担当が替わっても抜けにくくなります。
課の年間の予定に書いておけば、担当が替わっても抜けにくい
公文書館への移管と、保存期間が満了したときの廃棄
移管は「開ける・読める」状態で、メタデータと一緒に
国の行政機関は、保存期間が満了した行政文書ファイル等を、あらかじめ定めた措置に従って国立公文書館等へ移管するか廃棄します(法第8条第1項)。電子の記録の移管は、文書管理システムを使う方法のほか、CD-R・DVD-R・HDDなどの可搬媒体でも行えます(内閣府の通知「電子公文書等の移管・保存・利用の具体的方法に係る方針」)。移す側はパスワードなどの設定を解除し、フォルダやファイルの構成、形式、作成したシステムの情報をできるだけ国立公文書館に渡します。
受け取った国立公文書館は、媒体を変換してウイルスの検査などをしたうえで保存し、可搬媒体そのものは原則として保存しません。形式が標準的フォーマットでなければ、見読性を長く保つために変換を求めるとしています。移管で役に立つのはディスクという物より、そこに入った読めるデータと、その来歴を示すメタデータです。国立公文書館のガイドブックも、移管の前に見読性を点検し、パスワードを解除して、メタデータと一緒に渡すよう書いています。
自治体では、移す先と手順はそれぞれの決まりによります。地方公共団体が設ける公文書館は条例で定めることになっており(公文書館法第5条第2項)、国立公文書館のガイドブックも、組織によっては公文書館によらず、満了後の公文書を管理し公開している場合があるとしています。
廃棄は、復元できないように壊し、記録を残す
国の行政機関が満了した文書を廃棄するときは、あらかじめ内閣総理大臣に協議して同意を得ます(法第8条第2項)。文書としての廃棄は、文書管理システムや共有フォルダから削除したり、アクセス権を外したりして行います。記録が入っていた媒体や機器は、それとは別に、情報システムの管理規則や情報セキュリティポリシーに従って廃棄します(国立公文書館のガイドブック)。
総務省のガイドラインの例文は、記録媒体を廃棄するときは情報の機密性に応じて復元できないように処置し、日時・担当者・処理の内容を記録し、情報セキュリティ管理者の許可を得るよう定めています。解説によると、初期化(フォーマット)だけではハードディスクなどにデータが残るため、適当ではありません。HDDは記録している円盤を、SSDは内部のチップを確実に壊す必要があり、一般的な破壊装置では破片から情報を読み取られるおそれもあります。光ディスクを読めないように壊す方法はCD・DVDの捨て方 で説明しています。
外部に委託するときの仕様書に入れる項目
ディスクへの書き込みや媒体の移し替え、スキャンを外部に頼むなら、仕様書と契約で決めておくことがあります。総務省のガイドラインの例文は、委託の前に、委託する業務の内容を特定し、事業者の選定条件を含む仕様を作り、それに基づいて選び、情報セキュリティの要件を明記した契約を結ぶよう求めています。重要な情報を扱う業務で契約に明記する要件として挙がっているもののうち、記録の媒体化に関係の深いものは次のとおりです。
事業者の責任者、委託の内容、作業者の所属、作業場所の特定
事業者に渡す情報の種類と範囲、受け渡しの方法など、情報の扱い方
目的外の利用と第三者への提供の禁止、業務で知った情報の守秘
再委託の制限
委託が終わったときの情報の返却・廃棄
定期の報告と、緊急時の報告
発注する側による監査・検査
重要な情報を渡すときの秘密保持契約
媒体化の作業そのものは、次の点を仕様に書いておくと、納品物をそのまま台帳に載せられます。
変換後の形式(標準的フォーマットにするか、元の形式のままか)
使うディスクの種類(追記型か)
盤面とケースに表示する管理番号
ディスクごとの収録内容の一覧
納品時の照合の方法(ファイルの数と大きさ、ハッシュ値)
委託が終わったら、渡したデータが確実に返却・廃棄・抹消されたことを確かめます(総務省のガイドライン)。
まず、今ある電子記録の棚卸しから始める
一度に全部を整えなくても、どこに何があるかが分かれば、次の手が打てます。次の順に進めます。
電子の記録がどこにあるか(システム、共有フォルダ、ディスク、外付けHDD、USBメモリ)を書き出し、台帳にする
それぞれの保存期間と満了日、満了したときの措置を、規程と照らして確かめる
再生機器が手に入りにくいフロッピーディスクや、劣化が進んだ光ディスクなど、読めなくなりそうな媒体から先に中身を移す
長く残すものを標準的フォーマットにそろえ、確定したものの副本を書き換えできない媒体に作り、1つは別の建物に置く
保存要領に、置き場所・点検と移し替えの時期・引き継ぐものを書き、課の年間の予定に入れる
3番目の媒体は、国立公文書館のガイドブックが点検の例に挙げているものです。見つかったら、早めに共有フォルダや文書管理システムへ保存場所を移すよう勧めています。
議会の中継や式典・行事の記録のように、窓口や会議室のテレビで見てもらいたい映像は、映像のDVDやブルーレイにしておく方法もあります。当社は、動画ファイルからDVD・ブルーレイを作る大阪・梅田の書き込み代行の店です。動画の共有URL(ギガファイル便、Googleドライブ、OneDriveなど)を注文フォームに貼っていただければ、プレーヤーで再生できる形に組み立てて書き込みます。実際のプレーヤーで再生を確かめてから、ケースに入れて発送するか、店舗でお渡しします。
DVDは720×480、ブルーレイは1920×1080で作る見るための複製なので、保存用の元の動画ファイルは、この記事の手順で別に残してください。注文は1枚からで、基本料金(DVD・1枚あたり)1,500円(税抜)、基本料金(Blu-ray・1枚あたり)1,500円です。お引き受けできるのは、撮った本人か権利者の許可がある動画です。
よくある質問
Q1. 公文書を電子で長期保存するとき、法律で決まっていることは何ですか? 公文書管理法は、電子の記録も行政文書に含め(第2条)、保存期間と満了日を定めるよう求めています(第5条)。満了する日までは適切な場所と記録媒体で識別しやすくして保存し(第6条)、満了したら移管か廃棄をします(第8条)。形式や媒体の細かな扱いは、内閣府のガイドラインと通知に書かれています。自治体には、法の趣旨にのっとって自ら施策を定める努力義務がかかります(第34条)。
Q2. 自治体の文書にも、公文書管理法はそのまま適用されますか? 法の手続きの多くは、国の行政機関と独立行政法人等が対象です。自治体には第34条で、法の趣旨にのっとって文書の適正な管理に必要な施策を定めて実施する努力義務がかかり、保存期間や手続きはそれぞれの条例・規則・規程で決まります。国のガイドラインや国立公文書館のガイドブックは、規程を作ったり見直したりするときの手本として使えます。
Q3. 光ディスクに保存すれば、30年そのまま置いておけますか? おすすめできません。CCIの平均の目安は一般的なDVD-R(銀合金の反射層)で10〜20年、BD-Rで5〜10年で、読む機器もいずれ手に入りにくくなります。JIS Z 6017も長期保存を10〜30年程度とし、それを超えるときは別の媒体に移すとしています。5年程度を目安に読めるかを確かめ、読めるうちに新しい媒体や形式へ移してください。
Q4. DVD-RとBD-Rは、どちらが長期保存に向いていますか? 容量は1層のBD-R(25GB)がDVD-R(4.7GB)より大きく、動画のような大きな記録は枚数を減らせます。ただ、CCIの平均の目安ではBD-Rが5〜10年、一般的なDVD-Rが10〜20年で、ブルーレイだから長くもつとは限りません。容量と読む機器で選び、どちらでも追記型を使い、同じように点検と移し替えをします。
Q5. 議会や行事の動画は、どの形式で残せばよいですか? 内閣府の通知が挙げる標準的フォーマットのうち、動画にあたるのはMPEG2とMPEG4です。国立国会図書館は、映像資料のデジタル化にMP4(H.264)を使っています。ビデオカメラのAVCHDなどは、書き出すときにmp4にすれば標準的フォーマットにできます。見るための映像のDVD・ブルーレイは、プレーヤーで再生できる形に作り直した複製なので、元のファイルは別に残します。
Q6. 保存するファイルにパスワードをかけたほうが安全ですか? 長く保存する記録には、パスワードより権限の管理が向きます。国立公文書館のガイドブックは、パスワードはやがて誰も分からなくなりかねないとして、アクセス権限を付けたり外したりする方法を勧めています。内閣府の通知も、パスワード付きのファイルはパスワードを引き継ぐか解除するよう求めており、移管の前には解除します。ディスクは施錠した書庫で守ります。
Q7. 紙の文書をスキャンしたら、紙は捨ててもよいですか? 国の決まりでは、300dpi以上で読み取るなど通知の手順に沿って電子の側を正本にすれば、元の紙は保存期間を1年未満にできます。ただし、法令で紙での保存が義務の文書や、歴史資料として紙が欠かせない文書は紙が正本です。押印で成立を証明する必要があれば、紙も残すことが想定されています。自治体では、それぞれの規程で確かめてください。
Q8. クラウドやガバメントクラウドに置けば、媒体での保存はいりませんか? クラウドも保存先の1つですが、機能の要件や契約の内容を理解して使うよう、国立公文書館のガイドブックは勧めています。ガバメントクラウドは、デジタル庁が用意する政府共通のクラウドサービスの利用環境です。ガイドブックはデータを3つ持ち、2種類の媒体に分け、1つは離れた場所に置く3-2-1を参考例に挙げ、総務省のガイドラインもバックアップを物理的な媒体に保存することを検討に挙げています。
Q9. 書き換えできないディスクに入れれば、改ざんされていない証明になりますか? ディスクだけでは足りません。国立公文書館のガイドブックは、しかるべき責任者のもとで、正当な手続きで受け入れ、保存し、媒体を移した記録であれば、電子の記録も「原本」と考えられるとしています。書き込んだ日やハッシュ値、点検と移し替えの記録を台帳に残し、手続きとあわせて説明できるようにしておきます。法的な扱いは、所管の部署や法務の担当に確かめてください。
Q10. 保存期間が満了したディスクやHDDは、どう処分しますか? 国の文書は、廃棄の前に内閣総理大臣の同意が要ります。媒体は、総務省のガイドラインの例文にあるように、情報を復元できないように処置し、日時・担当者・処理の内容を記録します。初期化(フォーマット)だけではデータが残るため適当ではありません。HDDは記録している円盤を、SSDは内部のチップを壊し、ディスクも細断や切断で読めないように壊します。
Q11. 教育委員会が、学校の行事の映像や記録を集めて残すときは、何から始めればいいですか? まず、どの学校にどんな映像や記録があるか(年度・行事・媒体・置き場所)を棚卸しし、公文書として扱うものと、学校の記念として残すものに分けます。公文書として扱うものは、自治体が決めた保存期間と形式に沿って残し、保存用の元ファイルと見るためのDVDは分けて考えます(この記事の「議会・行事・広報の動画を残すときの形式」)。学校の統廃合のときは、閉じる前に移す先と台帳を決めておくと、記録が散らばりません。写っている児童生徒の個人情報の扱いは、教育委員会の個人情報の担当に確かめます。
参考にした公式の情報
出典の一覧(36件)を開く
法令やガイドライン、製品の情報は、改正や改訂で変わります。この記事は、2026年9月26日時点の各機関・各社の公式の情報をもとにしたものです。
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