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工事の記録を動画で残す方法|撮る場面・タイムラプス・ドローン・施主への納品

2026 10/21
工事の記録を動画で残す方法

この記事の要点

  • 工事の記録は、黒板を入れた写真が基本です。国の写真管理基準(案)は写真を映像と読み替えることも認めています。その場合、実速度は30fps程度で、タイムラプスは監督職員と協議して撮ります。
  • 動画を足すのは、施工の順序や動きを見せたいところ、壁や天井、土の中に隠れてしまう部分、定点カメラで工程全体を追うタイムラプスです。
  • 撮る前に、工程表から撮る場面と撮る人を決めます。あわせて、写る職人や近隣の人への配慮と、ドローンが国の許可・承認の要る飛行にあたるかを確かめます。
  • 施主には、編集していない元のファイルと、テレビで見るDVD・ブルーレイを分けて渡します。民間の工事で何を渡すかは、契約で決めます。
  • 元のファイルは2か所以上に分け、1つはネットワークから切り離して置きます。新築住宅なら、瑕疵担保の10年のあいだは取り出せるようにします。

式やイベントの映像を、配れるディスクに。

1枚から作れます。同じ内容の追加は1枚1,000円(税抜)です。

1枚1,500円(税抜)から・1枚から注文できます

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基礎の配筋、防水の重ね、天井の中を通る配管。工事の記録は、黒板を入れた写真で残すのが基本です。そこに動画を足すなら、どの工程をいつどう撮るか。タイムラプスやドローンはどこまで使えるか。施主に何を渡し、自社に何を残すか。工務店や建設会社が記録を動画に広げるときに迷うのは、このあたりです。

動画が向くのは、施工の順序や、完成すると隠れる部分のように、写真では残しにくいところです。撮る場面と撮る人は着工前に工程表から決め、撮るときは1本に1つの場面を入れて、撮り始めに黒板を映し、声でも読み上げます。竣工の映像をドローンで撮るなら、国の許可・承認の要る「特定飛行」にあたるかを先に確かめます。

国土交通省の土木工事では、写真管理基準(案)(令和8年3月)が工事写真の撮り方と出し方を決めていて、写真を映像と読み替えることも認めています。映像にするなら実速度は30fps程度が基本で、タイムラプスは監督職員と協議して撮ります。電子納品で動画のファイルを使うには、監督職員の承諾が要ります。

この記事の目次見出しを押すと、その場所へ移ります

  1. 工事の記録は写真が基本。動画は写真で残しにくいところに足す
  2. 公共工事で動画を使うときの決まり|写真管理基準と電子納品
  3. 民間の工事は、撮る範囲と施主に渡すものを契約で決める
  4. 撮る場面は工程表から決める。隠れてしまう部分を先に書き出す
  5. 施工の記録動画の撮り方|1本1場面、黒板を映して読み上げる
  6. タイムラプスで工程全体を残す|撮る間隔と時間帯の決め方
  7. 竣工や屋根の映像をドローンで撮るときの国の決まり
  8. 写る職人・近隣の人・通行人への配慮と了解
残りの3項目を見る
  1. 施主に渡す竣工の映像は、元のファイルと見る用のディスクに分ける
  2. 元のファイルは2か所以上に分けて、長く残す
  3. よくある質問

撮った動画は、1枚1,500円(税抜)からDVD・ブルーレイにできます。料金を見る

工事の記録は写真が基本。動画は写真で残しにくいところに足す

国の工事の決まりは、写真を1枚ずつの記録として組み立てています。国土交通省の写真管理基準(案)は、撮影箇所一覧表で、工種ごとに撮る頻度と時期を決めています。あわせて、工事名・工種・測点・設計寸法・実測寸法・略図のうち必要なことを書いた小黒板を、被写体と一緒に写すよう求めています。写真の信憑性を考えて、編集も認めていません(小黒板の情報を電子的に書き込むことは除く)。1枚ごとに何の記録かが分かり、寸法や本数を後から確かめられる形です。

動画が向くのは、この形では残しにくいところです。官庁施設の営繕工事で使う国の要領は、防水の断熱工法について「施工順序が分かるもの」を撮影対象に挙げています。順番そのものを見せたい工程は、写真を何枚も並べるより、短い動画のほうが伝わる場面があります。完成すると隠れる部分は、写真管理基準が「不可視となる出来形部分」と呼び、寸法を確認できるように特に注意して撮るよう求めているところです。

残したいこと 向く記録
寸法・本数・
品番
黒板を入れた写真。
施工の順序や
手つき
1場面ずつの
短い動画。
隠れる部分の
位置関係
写真に加えて、
周りを回る動画。
工程全体の
移り変わり
定点カメラの
タイムラプス。
完成した姿と
周りの様子
写真と、
ドローンの空撮。

一方で、動画は後から探しにくく、容量も大きくなります。1本に1つの場面を入れ、撮った日のうちに名前を付けて案件のフォルダへ移す決まりを、先に作っておきます。

公共工事で動画を使うときの決まり|写真管理基準と電子納品

国の工事での動画の扱いは、次の決まりに分かれて書かれています(以下は2026年9月時点の版)。

  • 写真管理基準(案)
  • 電子納品の基準と要領
  • 営繕工事の写真の要領
  • 遠隔臨場の要領

電子納品の要領を改定した令和5年3月の通知は、要領とデジタル写真管理情報基準を都道府県などへ参考として送るよう求めているので、自治体の工事で使う基準は、その発注者の仕様書で確かめてください。

国の工事での動画の扱いを4つの決まりで比べた表。写真管理基準は写真を映像と読み替えてよく実速度は30fps程度、タイムラプスは協議。電子納品はMP4などで監督職員の承諾が要る。営繕工事は写真のJPEGが原本。遠隔臨場は配信だけで受注者の録画は不要
自治体の工事は、どの基準を使うかを発注者の仕様書で確かめる

写真管理基準(案)は、写真を映像と読み替えることを認めている

写真管理基準(案)は、土木工事施工管理基準に定める土木工事の工事写真の管理(デジタルカメラでの撮影から提出まで)に使う基準です。冒頭に「写真を映像と読み替えることも可とする」とあり、映像にするときは2つの決まりが加わります。夜間など通常のカメラで撮りにくいときは、赤外線カメラなど確認できる方法で撮ること。実速度なら30fps程度を基本とし、速く再生して見る目的なら、監督職員と協議のうえ、必要な間隔でタイムラプスを撮れることです。

写真の決まり(撮影頻度、小黒板、編集の禁止、100万〜300万画素程度の有効画素数)を映像でどこまで当てはめるかは、監督職員と先に決めておきます。撮影頻度の例は、着手前と完成が全景か代表部分を1回ずつ、工事中の全景か代表部分の進み具合が月に1回(月末)です。

電子納品で動画を出すなら、監督職員の承諾を得てMP4などで

デジタル写真管理情報基準(令和5年3月)では、動画のファイルは監督職員の承諾を得たうえで使い、形式はMP4などとされています(承諾があればMP4以外の形式も可)。この基準は、工事などの写真の原本を電子媒体で出すときの標準の仕様です。写真は「PHOTO」フォルダの下の「PIC」に入れ、形式はJPEGなど。ここでも写真の編集は認めていません。

工事完成図書をまとめて納める決まりは、工事完成図書の電子納品等要領(令和8年2月。2026年4月1日以降に契約する工事から)にあります。同じ要領の解説は、情報共有システムなどを使ったオンラインでの納品を原則としています。オンラインで納められないときは、CD-R、DVD-R、BD-R(一度しか書き込めないもの)を使います。これらは、ファイルを決まったフォルダの形で入れるデータのディスクで、テレビで見る映像のDVDとは別のものです。

建築の営繕工事の写真は、撮影時のJPEGを原本として出す

官庁施設の建築工事では、国土交通省大臣官房官庁営繕部の営繕工事写真撮影要領(令和5年版)が、公共建築工事標準仕様書などに関わる工事写真の撮り方と整理を決めています。工事写真は原則デジタル写真で、ファイル形式はJPEG。黒板(白板)を写し込み、編集は禁止で、原本(撮影時のJPEG)とアルバムを工事の完成時に1部ずつ出します。この仕様によりがたいときは監督職員と協議するとしているので、動画を記録に使うときも先に決めておきます。

遠隔臨場の映像は、受注者が録画して残さなくてよい

遠隔臨場は、ウェアラブルカメラなどで撮った映像と音声を使い、Web会議システムなどを通して離れた場所から段階確認・材料確認・立会いをする方法です。国土交通省の実施要領(案)(令和5年3月)は、受注者は映像と音声を配信するだけで、記録と保存を行う必要はないとしています。現場技術員が確認するときは、画面を静止画で保存するなどして記録し、監督職員に出します。完成検査などを遠隔で行う要領(令和6年3月)は、検査を録画するなら発注者が主体になるとしています。

カメラの目安は、映像が640×480以上・15fps以上、音声はマイクとスピーカーがモノラル以上です。留意事項には、次のことが並びます。

  • 撮られる作業員に目的と用途を説明して承諾を得ること
  • 作業員のプライバシーを侵害する音声に気をつけること
  • 現場の外ができるだけ映り込まないようにすること
  • 意図せず映った人などを記録映像から特定できないようにすること
  • 不良箇所をわざと撮らないといった行為をしないこと

民間の工事は、撮る範囲と施主に渡すものを契約で決める

民間の工事で、どの工程を写真や動画で残し、施主に何を渡すかは、請負契約と打合せで決めます。建設業法第40条の3と同法施行規則は、建設業者に帳簿と営業に関する図書の保存を求めています。帳簿と契約書などは、目的物を引き渡したときから5年(発注者と結んだ新築住宅の工事は10年)です。発注者から直接請け負った元請の場合、完成図と発注者との打合せ記録は、引き渡したときから10年です。工事写真は、この図書の一覧には入っていません。

それでも、隠れる部分の記録は、後から施工を説明する手がかりになります。住宅品確法は、新築住宅の請負人に、引き渡した時から10年、構造耐力上主要な部分と雨水の浸入を防止する部分の瑕疵担保の責任を負わせています。基礎や柱、屋根、外壁、開口部の建具など、この部分の多くは完成すると隠れます。法律ごとの年数と数え始めは「設計図書の保存期間は何年か|建築図面・竣工記録の残し方」にまとめました。

契約や打合せで決めておくと、あとで食い違いにくいのは次のことです。

  • 写真と動画で残す工程と、撮る時期
  • 施主に渡すもの(元のファイル、見るためのディスク)と、枚数・渡す時期
  • 自社のホームページや見学会で使うか。使うなら施主の了解の取り方
  • 定点カメラを置く場所と、写る範囲
  • 自社で記録を残す期間
あわせて読みたい

設計図書の保存期間は何年か|建築図面・竣工記録の残し方

撮る場面は工程表から決める。隠れてしまう部分を先に書き出す

撮り逃しを防ぐには、着工前に工程表の各工程へ、写真か動画か、撮る時期(施工前・施工中・完了時)、撮る人を書き込みます。工種ごとに撮影項目と撮影頻度〔時期〕を決める、公共工事の撮影箇所一覧表と同じ考え方です。天井を張る、壁をふさぐ、埋め戻すといった工程の前日までに、その裏側の記録を撮り終えるよう日を置きます。

何を撮るかの手がかりとして、官庁営繕の要領の撮影対象表から、完成すると見えなくなるものを中心に抜き出しました。

工事の種類 撮影対象の例
着工前 近隣の建物の状況。
鉄筋工事 配筋の寸法・本数の
計測、配筋検査の
状況。
防水工事 各層の張付け状況。
重ね幅、
立ち上がり部など。
防水の
断熱工法
施工順序が
分かる施工状況。
木工事 継手・仕口の
組立て状況、
諸金物と
アンカーボルトの
設置状況。
屋根工事 留付けピッチや
重ね幅が分かる
施工状況。
電気設備 二重天井内などの
隠ぺい配管の
ふ設状況。
機械設備 勾配確保の確認、
壁埋設・天井内・
暗渠内などの
隠ぺい配管の状況。

動画を足して役に立つのは、順序に意味がある工程と、位置関係を見せたい部分です。防水の各層を張り重ねていく順番、断熱工法の施工の順序、天井や壁の中の配管がどこを通り、どちらへ勾配をとっているか。寸法や本数、材料の表示マークは、黒板とスケールを入れた写真で残し、動画はその間をつなぐ役にします。

撮ったものは、撮った人のスマホに残さず、その日のうちに案件のフォルダへ移します。担当が替わったり機種を変えたりしても、記録が会社に残ります。

工事の記録を撮ってから残すまでを時期の順に並べた図。着工前に工程表へ撮る場面を書き、ふさぐ工程の前日までに隠れる部分を撮り終え、撮った日に案件のフォルダへ移す。引き渡しのときにクラウドから書き出し、年に一度は保存先から開いて確かめる
隠れる部分は、ふさぐ工程の前日までに撮り終えるよう日を置く

施工の記録動画の撮り方|1本1場面、黒板を映して読み上げる

手順を残す動画は、1本に1つの場面だけを入れます。撮り始めに、工事名、工種、場所(通り芯や部屋の名前)を書いた黒板を映し、声でも読み上げます。国土交通省の遠隔臨場の要領も、黒板などで工事名・工種・確認内容を示し、冒頭で読み上げる手順をとっています。映像だけでは分かりにくい寸法も、黒板か声で残せます。

撮ったファイルは編集しません。公共工事の写真も、編集は認められていません。動画も撮ったままの元のファイルを残し、見せるための切り出しや明るさの補正はコピーの側で行います。

ファイル名は「日付_工程_場所」のように付けると、日付の順に並び、工程と場所で探せます。デジタル写真管理情報基準も、写真の通し番号は工事の経緯が分かるよう、日付の順に付けるのを基本としています。

スマホで撮るなら横向きにします。テレビで見るDVD・ブルーレイは横長の画面なので、縦に撮った動画は左右に黒い帯が入ります。

撮影に気を取られると足元への注意が薄れ、カメラを持てば両手もふさがります。撮りながら移動するときは、進む先の段差や障害物を確かめてください(遠隔臨場の要領の留意事項)。

声も記録に残るので、回す前に周りへひと声かけます。リフォームなら、施主の暮らしの様子が入らない向きで撮ります。

施工の記録動画を撮るときに確かめることを9つ並べたチェックリスト。1本に1場面、黒板を映して読み上げる、元のファイルを残し補正はコピーで、ファイル名は日付_工程_場所、横向き、移動するときの足元、周りへの声かけ、施主の暮らしが入らない向き
見せるための切り出しや補正はコピーで行い、撮ったままの元のファイルを残す

タイムラプスで工程全体を残す|撮る間隔と時間帯の決め方

タイムラプスは、決めた間隔で撮った静止画をつないで作る動画です。タイムラプスのカメラを作るBrinnoは、数か月の工事を数分の動画にまとめられるものとして、建設の現場での使い方を案内しています。

1日の作業なら、スマホのタイムラプスで撮れる

コンクリートを打つ1日や、足場を組む半日なら、スマホで撮れます。iPhoneのカメラには「タイムラプス」のモードがあり、Appleは、選択した時間間隔で撮影し、同じ場所を一定時間録画したタイムラプスビデオを作れると説明しています。被写体が画面に収まる位置で、安定した平らな場所か三脚に置き、録画を始めて止めるだけです。iPhone 12以降は、三脚を使うと、暗い場面でもより精細で明るく撮れるとしています。

数か月の工期は、撮る時間帯を決められる専用のカメラで

何か月も撮り続けるなら、タイムラプス専用のカメラを固定して置きます。BrinnoのBCC2000Plusの説明では、地上からケーブルでつないだパソコンで、次のことができます。

  • 撮る間隔や時間帯(スケジュール)の変更
  • 録画の開始と停止
  • 電池とSDカードの残りの確認

電池の持ちは、防水のハウジングに単3のアルカリ電池16本を入れ、1時間ごとに撮る条件で最大250日とメーカーは示しています(BCC2000を管理ソフトにつながずに使ったときの値)。

時間帯の設定は、長い工期ほど役に立ちます。同社は、毎日8時から17時のように決まった時間だけ撮り、ほかの時間は撮影を止める設定と、月曜から金曜だけ撮る設定を説明しています。こうした設定で、現場に誰もいない週末の画で動画が埋まらないようにできるとしています。間隔は、短いほど細かな変化まで追え、工期が長いほど長めにするよう勧めています。

仕上がりの長さは、撮る枚数を1秒のコマ数で割れば出ます。1秒30コマで再生し、8時から17時までの9時間、月に20日撮るとすると、次のとおりです(計算した値)。

撮る間隔 仕上がりの長さ
1分ごと 1か月で6分、
6か月で36分。
5分ごと 1か月で72秒、
6か月で7分12秒。
10分ごと 1か月で36秒、
6か月で3分36秒。
15分ごと 1か月で24秒、
6か月で2分24秒。

1分ごとでは6か月で36分になるので、節目を選んで短くまとめ直す前提になります。公共工事でタイムラプスを撮るときは、写真管理基準(案)のとおり、監督職員と協議して間隔を決めます。

カメラの位置は着工の前に決めます。工期の途中で動かすと画がずれるので、足場や重機に遮られず、全景が入る場所を選びます。道路や隣の家が画に入る向きなら、写る人への配慮も要ります。

竣工や屋根の映像をドローンで撮るときの国の決まり

国土交通省は、100g以上の無人航空機を屋外で飛ばすときの手続きを案内しています。航空法で国土交通大臣の許可や承認が要る空域と方法の飛行を、「特定飛行」と呼びます。特定飛行をするなら、基本的に飛行許可・承認の手続きが要ります。手続きの前に、機体の登録を済ませて登録記号を受けておく必要もあります。

国土交通省の案内では、特定飛行にあたるのは、次の飛行などです。

  • 人口集中地区の上空
  • 夜間
  • 目視外
  • 人または物件から30mの距離をとらない飛行
  • 催し場所の上空
  • 危険物の輸送
  • 物件の投下
  • 空港等の周辺
  • 150m以上の上空

工事の現場では、足場や重機、隣の家や車から30mの距離をとれるかを、飛ばす場所ごとに確かめます。人口集中地区かどうかは、国土交通省の案内から地理院地図で確かめられます。

特定飛行をするときは、飛行計画の通報と飛行日誌の作成が要ります。特定飛行でない飛行も、飛行日誌をつけることが推奨されています。飛行日誌は飛行記録・日常点検記録・点検整備記録の3つで、飛行記録には飛行年月日や、離陸・着陸の場所と時刻を書きます。無人航空機が登録されているあいだは、記載と保管を続けます。特定飛行かどうかにかかわらず、事故などが起きたときは救護の義務があり、航空局への報告が要ります。

空撮を外に頼むときは、許可・承認の要る飛行かどうかと、飛行記録の控えをもらえるかを先に確かめます。控えを映像のフォルダに入れておくと、いつどこで撮ったかが分かります。

ドローンの4Kの映像は、家のプレーヤーで見るブルーレイなら1920×1080、DVDなら720×480に縮めて入れます。そのときの考え方は「GoPro・ドローンの動画をDVD・ブルーレイにする方法|4K・120fps」に書きました。

工事の現場でドローンを飛ばす前に確かめることを8つ並べたチェックリスト。機体の登録、人口集中地区かどうか、30mの距離、夜間や目視外の飛行、特定飛行の許可・承認と飛行計画の通報、飛行日誌、外に頼むときの飛行記録の控え
特定飛行にあたるかを、飛ばす場所ごとに先に確かめる
あわせて読みたい

GoPro・ドローンの動画をDVD・ブルーレイにする方法|4K・120fps

写る職人・近隣の人・通行人への配慮と了解

誰か分かる形で写った映像は、個人情報です。個人情報保護委員会のガイドラインは、本人が判別できる映像を個人情報の例に挙げ、顔の画像や、映像・音声による情報も、個人に関する情報に含めています。委員会のQ&Aは、従業員に関する情報も、個人情報にあたるなら個人情報保護法に沿って扱う必要があるとしています。自社の社員も、協力会社の職人も、写れば同じです。

現場で働く人には、何のために撮り、何に使うかを先に伝えます。公共工事の遠隔臨場の要領も、撮られる作業員に目的と用途を説明して承諾を得るよう求めています。社内の記録だけか、施主に渡すか、ホームページに載せるかで、了解の取り方は変わります。

定点カメラが道路や隣の家に向くときは、写る範囲を工事の敷地に絞ります。委員会のQ&Aは、店舗などの防犯カメラについて、カメラで自分の情報が取られていることを本人が容易に分かるといえないなら、分かるようにする措置が要るとしています。そのうえで、作動中であることを入口やカメラの設置場所に掲示する方法を例に挙げています。工事のカメラも、通行人や近隣の人が写る向きなら、撮影中であることを現場の囲いに掲示しておきます。

撮った映像は、特定の人の映像を検索できるように整理していない限り、名簿のような個人情報の集まり(個人情報データベース等)にはあたらない、というのが委員会の説明です。それでも、ホームページやSNS、見学会の上映など、外の人が見る場所に出すときは別に考えます。

委員会のQ&Aは、会社の行事で撮った写真を社内で展示する例について、プライバシーの権利や肖像権の侵害にあたる場合もあると注意しています。そのうえで、展示の期間を限る、不特定多数に渡すときは本人の同意を得る、といった取り組みを望ましいとしています。施主の家と分かる映像なら施主の了解を、写っている人がいればその人の了解を、先に取ってください。了解を紙で取るときの形は、「園の動画・写真を配るときの同意書|作り方と、使い道ごとに選べる文例」の文例が参考になります。

施主に渡す竣工の映像は、元のファイルと見る用のディスクに分ける

施主に渡すものは、2つに分けて考えます。1つは撮ったままの元のファイル、もう1つは家族がテレビで見るためのDVDやブルーレイです。映像のディスクは、元の動画をプレーヤーで再生できる形に作り直した、見るための複製で、DVDは720×480、ブルーレイは1920×1080で記録します。元のファイルをどんな形で渡すかも、施主と決めておきます。

施主に渡す元のファイルと見る用のディスクを比べた表。元のファイルは撮ったままの動画で原本として残し、渡す形を施主と決める。見る用のディスクは家族がテレビで見るための複製で、720×480か1920×1080で記録し、施主の機器に合わせる
ディスクは見るための複製。撮ったままの元のファイルは別に渡すか自社で残す

どちらのディスクにするかは、施主の家の機器で決まります。DVDプレーヤーではブルーレイを再生できませんが、ブルーレイのプレーヤーやレコーダーの多くはDVDも再生できます。機器が分からないならDVD、フルHD以上で撮った映像を大きなテレビで見てもらうならブルーレイが基本です。1層のDVDに無理なく入るのは約2時間で、それより長くなるなら2枚に分けるか、ブルーレイにします。違いは「DVDとブルーレイの違い|画質・容量・再生機器と、どっちがいいか」で比べています。

工程ごとにチャプターを入れておくと、基礎、上棟、竣工のように見たいところへ飛べます。何枚か作るなら、同じ作り方の1枚を施主の機器で最後まで再生してもらい、確かめてから残りを作ると、作り直しを防げます。受注の段階で決める仕様と、マスターの確かめ方は「イベント映像をDVDで納品するには|受注で決める仕様・マスター確認・複製の外注」に詳しく書きました。

竣工の記録動画をDVD・ブルーレイにするなら

当社(ディスクメーカー)は、大阪市北区・梅田にある、DVD・ブルーレイの書き込み代行の小さな店で、注文は1枚から承ります。受け付けるのは、編集を終えた完成した動画のデータです。受け取った動画は、プレーヤーで再生できる形に組み立て(オーサリング)、書き込み、実際のプレーヤーで再生を確かめてから、ケースに入れて発送するか、店舗でお渡しします。

MP4・MOV・MTSなど一般的な形式の動画をギガファイル便にアップロードし、共有URLを注文フォームに貼っていただければ、スマホからも入稿できます。何本かの動画を1枚に入れるときは、ファイル名の頭に「01_」「02_」と付けて収録順を指定してください。

料金は、DVDが基本料金(DVD・1枚あたり)1,500円(税抜)で、オーサリング・書き込み・ケース入れ込みまでを含みます。ブルーレイは基本料金(Blu-ray・1枚あたり)1,500円です。

施主の分と自社の控えのように、同じ内容の2枚目からは追加コピー(同一内容の焼き増し・1枚あたり)1,000円になり、内容が違うディスクと、DVD・ブルーレイの組み合わせは、それぞれ1枚目から数えます。同じ内容のDVDを施主用と控えの2枚にするなら、税抜の小計は 2,500円 です。

盤面に物件名や竣工の日付を入れるなら、盤面レーベル印刷(1枚あたり)+1,000円を選び、開いた欄に画像をアップロードするか、ギガファイル便のURLを入れます。工程ごとの区切りは、チャプター分け(1枚あたり)+1,500円を選ぶと開く「チャプター位置の指定」の欄に、2つ目以降の位置を時刻で入れてください。1つ目は冒頭の00:00:00に自動で入り、最大50チャプターまでです。

見る機器や渡す日などの希望は注文フォームの備考欄に、注文の前に確かめたいことは相談・問い合わせフォームに書いてください。お引き受けできるのは、撮った本人か権利者の許可がある動画です。

元のファイルは2か所以上に分けて、長く残す

工事を記録した元のファイルは、1か所に置きません。米国の政府機関US-CERT向けにまとめられたバックアップの手引きは、次の「3-2-1」を勧めています。

  • 大事なファイルを、元と2つのバックアップの3つ持つ
  • 2種類の違う媒体に分ける
  • 1つは事務所の外に置く

組み方の例は「写真・動画の長期保存はクラウドとDVDのどっち?|3-2-1バックアップの組み方」にまとめました。

警察庁は、ランサムウェアでバックアップまで暗号化される事例が多数確認されているとして、ネットワークから切り離してオフラインで保存するなどの備えを勧めています。切り離した控えの持ち方は「ランサムウェア対策のオフラインバックアップ|中小企業・学校・家庭のやり方とBCP」で説明しています。

一度しか書き込めないBD-RやDVD-Rは、確定した記録を閉じて残す1か所に向きます。先の手引きによれば、書き換えのできないディスクのデータは、誤って消されることも、あとで元のファイルに起きた破損やマルウェアを引き継ぐこともありません。

ただ、カナダ保存研究所(CCI)が示す平均の寿命の目安は、一般的なDVD-R(銀合金の反射層)で10〜20年、BD-Rで5〜10年です。国立国会図書館の報告書によれば、JIS Z 6017などは、5年程度をディスクの点検の目安にしています。年に一度はそれぞれの保存先からファイルを開き、読めるうちに新しい保存先へ移してください。

カメラが独自の形式で記録した動画は、MP4に書き出した版も一緒に残します。国の行政文書を長く残すときの「標準的フォーマット」にも、動画ではMPEG2とMPEG4が挙がっています。どの物件のどの記録を、どの媒体のどこに置いたかは台帳に書き、点検した日も残します。台帳の項目や移し替えの進め方は「公文書・自治体の電子記録の長期保存|保存期間・形式・媒体と光ディスクの使い方」に書きました。

すべての動画を同じ期間残すと、容量はふくらみます。隠れる部分の記録は長く残し、長回しの録画をどこまで残すかは自社で決める、という分け方もあります。その考え方は、製造業の検査の画像を例に「品質記録とは|検査成績書・検査記録を何年、どう残すか」で説明しました。

動画を証拠として残すなら、撮った機器から取り出したままの元のファイルを原本にし、別の媒体にもコピーして、どちらにも手を付けません。取り出してすぐにハッシュ値(SHA-256)を控えると、コピーが元と同じかを後から確かめられます。映像のDVDに作り直したものは、原本と同じではありません。手順は「動画を証拠として保存する方法|ドラレコ・防犯カメラ・スマホの映像を消さずに残す」にまとめています。

写真や動画を施工管理のクラウドサービスに置いているなら、引き渡しのときに書き出して、自社の保存先にも入れておきます。解約したあとに記録を取り出せるかどうかも、規約で確かめておいてください。

よくある質問

Q1. 工事の記録は、写真の代わりに動画だけで残してもいいですか?

国土交通省の土木工事では、写真管理基準(案)が写真を映像と読み替えることを認めていて、実速度なら30fps程度が基本、タイムラプスは監督職員と協議して撮ります。電子納品で動画のファイルを使うには、監督職員の承諾が要ります。民間の工事は契約で決めますが、寸法や本数は黒板を入れた写真のほうが確かめやすいので、動画は写真に足す形にすると扱いやすくなります。

Q2. 遠隔臨場の映像は、録画して残す必要がありますか?

国土交通省の遠隔臨場の実施要領(案)(令和5年3月)は、受注者は映像と音声を配信するだけで、記録と保存を行う必要はないとしています。完成検査などを遠隔で行う要領(令和6年3月)では、録画するなら発注者が主体になります。

Q3. 工事のタイムラプスは、何分おきに撮ればいいですか?

仕上がりの長さから逆に決めます。1秒30コマで再生し、1日9時間・月20日撮る場合、5分ごとなら6か月で7分12秒、10分ごとなら3分36秒です(計算した値)。タイムラプスのカメラのメーカーは、間隔が短いほど細かな変化を追え、長い工期は間隔を長めにするよう勧めています。公共工事で映像として出すなら、監督職員と協議して決めます。

Q4. 竣工や工事現場の撮影でドローンを飛ばすのに、許可は要りますか?

100g以上の機体で、人口集中地区の上空、夜間、目視外、人または物件から30mの距離をとらない飛行などの特定飛行をするなら、基本的に国の飛行許可・承認の手続きが要り、その前に機体の登録も済ませます。特定飛行では飛行計画の通報と飛行日誌が要り、特定飛行でなくても飛行日誌をつけることが推奨されています。

Q5. 現場の職人さんが写った動画は、個人情報になりますか?

誰か分かる形で写っていれば、個人情報です。個人情報保護委員会のガイドラインは本人が判別できる映像を個人情報の例に挙げ、Q&Aは従業員の情報も個人情報にあたれば法律に沿って扱うとしています。撮る前に目的と使い道を伝え、外の人が見る場所に出すなら、その人の了解を取ってください。

Q6. 定点カメラに道路の通行人が写ってしまいます。どうすればいいですか?

まず、写る範囲を工事の敷地に絞ります。個人情報保護委員会のQ&Aは、防犯カメラの例で、自分の情報が取られていることを本人が容易に分かるといえないなら分かるようにする措置が要るとし、作動中の掲示を例に挙げています。撮影中であることを囲いに掲示し、通行人が大きく写った場面は外に出す映像から外します。

Q7. 施主に渡す竣工の映像は、DVDとブルーレイのどちらがいいですか?

施主の家の機器で決めます。DVDプレーヤーではブルーレイを再生できませんが、ブルーレイのプレーヤーやレコーダーの多くはDVDも再生できます。機器が分からないならDVD、4KやフルHDで撮った映像を大きなテレビで見てもらうならブルーレイです。どちらも見るための複製なので、撮ったままの元のファイルは別に渡すか、自社で残します。

Q8. 工事の動画は、何年保存すればいいですか?

建設業法が保存を求める図書の一覧に工事写真は入っていないので、年数は契約や社内の決まりで決めます。新築住宅は、住宅品確法で構造耐力上主要な部分と雨水の浸入を防止する部分に、引き渡した時から10年の瑕疵担保の責任があります。隠れる部分の記録は、少なくともその間は取り出せるようにしておくと、相談に答えやすくなります。

参考にした公式の情報

出典の一覧(29件)を開く
  • 国土交通省:写真管理基準(案)(令和8年3月)
  • 国土交通省:デジタル写真管理情報基準(令和5年3月)
  • 国土交通省:電子納品要領及び電子納品運用ガイドライン等の改定について(令和5年3月)
  • 国土交通省:電子納品に関する要領・基準
  • 国土交通省:工事完成図書の電子納品等要領 本編(令和8年2月)
  • 国土交通省:工事完成図書の電子納品等要領 同解説(令和8年2月)
  • 国土交通省:営繕工事写真撮影要領(令和5年改定)
  • 国土交通省:建設現場における遠隔臨場に関する実施要領(案)(令和5年3月)
  • 国土交通省:遠隔臨場による工事検査に関する実施要領(案)(令和6年3月)
  • e-Gov法令検索:建設業法(第40条の3)
  • e-Gov法令検索:建設業法施行規則(第26条・第28条)
  • e-Gov法令検索:住宅の品質確保の促進等に関する法律(第94条)
  • 国土交通省:無人航空機の飛行許可・承認手続
  • 国土交通省:飛行計画の通報・飛行日誌の作成
  • 国土交通省:無人航空機の飛行日誌の取扱要領
  • 個人情報保護委員会:個人情報の保護に関する法律についてのガイドライン(通則編)
  • 個人情報保護委員会:「個人情報の保護に関する法律についてのガイドライン」に関するQ&A(Q1-13・Q1-20・Q1-41・Q7-11)
  • Apple:iPhoneのカメラでビデオを撮影する
  • Brinno:Construction Time Lapse
  • Brinno:BCC2000Plus
  • ソニー:ブルーレイディスク よくある質問
  • ソニー:BDP-S1700/K 主な仕様(再生可能メディア)
  • ソニー:ブルーレイディスク/DVDレコーダー 使いかたマニュアル(2024)「利用できるディスク一覧」
  • パナソニック:DMR-2W203 仕様(DVDの記録時間)
  • US-CERT(CISA掲載):Data Backup Options
  • 警察庁:ランサムウェア被害防止対策
  • Canadian Conservation Institute:Longevity of Recordable CDs, DVDs and Blu-rays(CCI Notes 19/1)
  • 国立国会図書館:光ディスクを対象とした媒体劣化状況分析調査報告書【概要】
  • 内閣府:行政文書の作成について(令和6年2月9日)

国の基準や要領、法令、機器の仕様は、改定で変わります。この記事は、2026年9月27日時点の各公式ページの記載をもとにしたものです。工事ごとの扱いは、発注者の仕様書や監督職員に確かめ、法律の判断に迷うときは専門家に相談してください。

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  • プレスリリース1

この記事の目次

  1. 工事の記録は写真が基本。動画は写真で残しにくいところに足す
  2. 公共工事で動画を使うときの決まり|写真管理基準と電子納品
  3. 民間の工事は、撮る範囲と施主に渡すものを契約で決める
  4. 撮る場面は工程表から決める。隠れてしまう部分を先に書き出す
  5. 施工の記録動画の撮り方|1本1場面、黒板を映して読み上げる
  6. タイムラプスで工程全体を残す|撮る間隔と時間帯の決め方
  7. 竣工や屋根の映像をドローンで撮るときの国の決まり
  8. 写る職人・近隣の人・通行人への配慮と了解
  9. 施主に渡す竣工の映像は、元のファイルと見る用のディスクに分ける
  10. 元のファイルは2か所以上に分けて、長く残す
  11. よくある質問

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